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コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人?
公開日:2025年2月8日
Hou KC, et al. J Formos Med Assoc. 2025; 124: 178-185.
コーヒーや紅茶の摂取は、認知症と関連していることが示唆されている。しかし、この関連に、性別や心血管リスク因子がどのような影響を及ぼすかは、よくわかっていない。国立台湾大学のKuan-Chu Hou氏らは、コーヒーおよび紅茶の摂取と認知症との関連および性別や心血管合併症による影響を調査した。Journal of the Formosan Medical Association誌2025年2月号の報告。
対象は、3つの医療機関より募集したアルツハイマー病患者278例、血管性認知症患者102例、健康対象者468例。コーヒーと紅茶の摂取頻度および摂取量、心血管合併症の有無を収集した。性別および心血管合併症で層別化し、コーヒーや紅茶の摂取と認知症との関連性を評価するため、多項ロジスティック回帰モデルを用いた。
主な結果は以下のとおり。
・コーヒーと紅茶の摂取は、さまざまな組み合わせおよび量において、アルツハイマー病および血管性認知症の予防と関連していた。 ・1日当たり3杯以上のコーヒーまたは紅茶の摂取は、アルツハイマー病(調整オッズ比[aOR]:0.42、95%信頼区間[CI]:0.22〜0.78)および血管性認知症(aOR:0.42、95%CI:0. 19〜0.94)の保護因子であることが示唆された。 ・層別化解析では、女性および高血圧患者において、コーヒーや紅茶の摂取量が多いほど、アルツハイマー病に対する保護作用が顕著であることが示された。 ・コーヒーまたは紅茶のいずれかを摂取した場合、糖尿病患者における血管性認知症リスクの低下との関連が認められた(aOR:0.23、95%CI:0.06〜0.98)。 ・脂質異常症は、コーヒーまたは紅茶の摂取とアルツハイマー病および血管性認知症との関連を変化させる因子であった(各々、Pinteraction<0.01)。
著者らは「コーヒーおよび紅茶の摂取量が増加すると、アルツハイマー病および血管性認知症リスクが低下することが明らかとなった。この関連は、性別および高血圧、脂質異常症、糖尿病などの心血管合併症により変化することが示唆された」と結論付けている。
対象は、3つの医療機関より募集したアルツハイマー病患者278例、血管性認知症患者102例、健康対象者468例。コーヒーと紅茶の摂取頻度および摂取量、心血管合併症の有無を収集した。性別および心血管合併症で層別化し、コーヒーや紅茶の摂取と認知症との関連性を評価するため、多項ロジスティック回帰モデルを用いた。
主な結果は以下のとおり。
・コーヒーと紅茶の摂取は、さまざまな組み合わせおよび量において、アルツハイマー病および血管性認知症の予防と関連していた。 ・1日当たり3杯以上のコーヒーまたは紅茶の摂取は、アルツハイマー病(調整オッズ比[aOR]:0.42、95%信頼区間[CI]:0.22〜0.78)および血管性認知症(aOR:0.42、95%CI:0. 19〜0.94)の保護因子であることが示唆された。 ・層別化解析では、女性および高血圧患者において、コーヒーや紅茶の摂取量が多いほど、アルツハイマー病に対する保護作用が顕著であることが示された。 ・コーヒーまたは紅茶のいずれかを摂取した場合、糖尿病患者における血管性認知症リスクの低下との関連が認められた(aOR:0.23、95%CI:0.06〜0.98)。 ・脂質異常症は、コーヒーまたは紅茶の摂取とアルツハイマー病および血管性認知症との関連を変化させる因子であった(各々、Pinteraction<0.01)。
著者らは「コーヒーおよび紅茶の摂取量が増加すると、アルツハイマー病および血管性認知症リスクが低下することが明らかとなった。この関連は、性別および高血圧、脂質異常症、糖尿病などの心血管合併症により変化することが示唆された」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Hou KC, et al. J Formos Med Assoc. 2025; 124: 178-185.
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38714417
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