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少量のアルコールでも、目覚めが悪くなる!? 他4本≫ Journal Check Vol.82(2024年1月18日号)
少量のアルコールでも、目覚めが悪くなる!? 他4本≫ Journal Check Vol.82(2024年1月18日号)
少量のアルコールでも、目覚めが悪くなる!? これまで、過度のアルコール摂取と睡眠不足との関連が示されているが、睡眠特性(不眠、いびき、睡眠時間、クロノタイプなど)に関連した軽~中等度のアルコール摂取のリスクや、その因果関係は不明である。著者らは、アルコール摂取と6つの睡眠特性との関連を調査するため、観察研究およびメンデルランダム化解析を実施した。Molecular Psychiatry誌オンライン版2024年1月18日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ”ストレッチ”が筋トレ代わりに!? 近年の研究で、静的ストレッチによる最大筋力の向上と筋肥大が、筋トレに代わる可能性があることが示唆されているが、その多くは足底屈筋の調査である。著者らは、大胸筋の最大筋力、筋肥大、柔軟性に対する静的ストレッチの効果を調査し、従来の筋トレの効果と比較した。European Journal of Applied Physiology誌オンライン版2024年1月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 糖尿病に良い食材。あなたはいくつ挙げられますか? 最近の研究では、多くの天然食品が抗糖尿病活性を示すことが報告されている。著者らは、疫学的、実験的、および臨床的研究の結果に基づいて、糖尿病に対する天然食品の効果とその基礎となるメカニズムについてナラティブレビューを行った。Food & Function誌オンライン版2024年1月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 筋トレ後のBCAA摂取は、何に効く? 分岐鎖アミノ酸(BCAA)が運動後の筋損傷バイオマーカー、筋肉痛、筋パフォーマンスの回復に及ぼす影響を評価するため、系統的レビューのオーバービューレビューを行った。Journal of the American Nutrition Association誌オンライン版2024年1月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 100%フルーツジュースの飲用はやっぱり良くない? 100%フルーツジュースの頻繁な摂取が体重増加を促進するのではないかという懸念が提起されている。著者らは、小児および成人における100%フルーツジュースの摂取と体重変化との関連を評価するために、系統的レビューとメタ解析を行った。JAMA Pediatrics誌オンライン版2024年1月16日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.82(2024年1月18日号) ダークチョコレートで〇〇予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.81(2024年1月11日号) コーヒーの飲用が若さの鍵!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.80(2023年12月21日号) サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号) あなたの平均余命はどれくらい? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.78(2023年12月7日号) 肥満に最も効く運動は? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.77(2023年11月30日号) 週末〇時間の寝だめで、CVリスクが低下する!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.76(2023年11月23日号) ブドウ、ブルーベリーが認知症を改善!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.75(2023年11月16日号) 座りっぱなしは、寝っぱなしよりもタチが悪い!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.74(2023年11月09日号) 多様な睡眠トラッカー、精度が高かったのはどれ? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.73(2023年11月02日号) 勃起不全に影響のある脂質とは? ≫他4本
真性多血症~知っておきたい希少疾患
真性多血症~知っておきたい希少疾患
 真性多血症は、骨髄の造血幹細胞の遺伝子変異により、赤血球が過剰に産生される慢性骨髄増殖性腫瘍である。今回は、真性多血症およびその治療薬として2023年6月に発売されたベスレミ Ⓡ[一般名:ロペグインターフェロンアルファ-2b]についての取材内容を紹介する。 「真性多血症」赤血球、白血球、血小板の増加がみられる人は要注意  真性多血症は、造血幹細胞中のヤヌスキナーゼ2(JAK2)遺伝子に主に「JAK2 V617F」と称される変異が生じることで、赤血球が過剰に産生される慢性骨髄増殖性腫瘍である。真性多血症では、典型的な特徴である赤血球増加だけでなく、白血球や血小板の産生亢進がみられ、末梢血の3種類の血球成分のすべてが増加することが多い。日本における発症率は、人口10万あたり年間約2人とされており1)、全体の患者数は約2万人と考えられている。発症年齢は、60代が最も多いが、若年(30代)でも発症することもある。真性多血症は、男性で若干多く認められる。一方、本態性血小板増加症は、女性に多いといわれている。 赤ら顔や入浴時の皮膚掻痒感がサイン、進行すると骨髄線維症や白血病のリスクも  真性多血症は、症状が発現する前に健康診断時などで赤血球数の増加、ヘモグロビン濃度やヘマトクリット値の上昇といった検査値異常として発見されることが比較的多い疾患である。しかし、疾患が進行すると赤血球数の著しい増加により、皮膚が赤くなる(とくに赤ら顔)、眼の結膜充血、入浴後の皮膚掻痒感、血圧上昇、尿酸値上昇などの所見や頭痛、頭重感、疲労、脱力感、浮動性めまいなどのさまざまな症状が出現する。赤血球を産生するために鉄の需要が増加するため,鉄欠乏症が発生することもある。さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症を合併することがあり、その場合には生命にかかわる危険性がある。また、一部の患者さんでは疾患が進行し、骨髄線維症(10~20%)や急性白血病(5~10%)に移行することもある2)3)4)。 これまでの治療目標は血栓症予防だが、患者ニーズとのギャップあり  真性多血症の予後は、未治療の場合は18ヵ月(中央値)であるが、治療を行うことで14年(中央値)に延長するといわれている。治療により10年以上の生存期間が期待できるため、合併する血栓症の予防が重要視されている。そのため、真性多血症のリスク分類では、血栓症のリスクに応じて、低リスク群(60歳未満かつ血栓症の既往歴なし)と高リスク群(60歳以上または血栓症の既往歴あり)に分けられる5)。造血器腫瘍診療ガイドライン(2023年版)においても、血栓症の一般的なリスク因子である高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病などがある場合には、これらの治療を行ったうえで、低リスク群では瀉血療法+低用量アスピリン療法、高リスク群では瀉血療法+低用量アスピリン療法に加え細胞減少療法を行うと記載されている6)。なお、欧州ガイドラインでは、高リスク群に対しインターフェロンアルファまたはヒドロキシウレアが第1選択薬として推奨されている(低用量アスピリン、インターフェロンアルファ-2a:真性多血症に対しては国内未承認)7)。  このように、真性多血症の治療では、血栓症予防を目標とし、ヘマトクリット値をコントロールするさまざまな治療が行われてきた。しかしその一方で、真性多血症患者は、疾患進行の抑制・遅延を強く望んでいることも明らかになっており8) 、アンメットニーズに対する新たな治療の選択肢となる薬剤の登場が待ち望まれていた。 新たな真性多血症治療薬ベスレミ Ⓡが登場  2023年6月、真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)の治療薬としてベスレミ Ⓡ皮下注250μgシリンジ、同500μgシリンジ(製造販売元:ファーマエッセンジアジャパン株式会社)が発売された9) 。ベスレミ Ⓡは、新規の長時間作用型モノペグ化プロリンインターフェロンであり、従来のペグ化インターフェロンよりも安定した体内動態が得られ、投与間隔の延長が可能となった。これには革新的な部位選択的モノペグ化技術が用いられており、ペグ化を行ったタンパク質医薬品は体内における分解が抑制され、半減期の延長と長時間にわたる効果の持続につながっている。なお、標準的な治療が困難な真性多血症患者を対象とした国内第II相試験(A19-201試験)において、ベスレミ Ⓡの有効性および安全性が示された10) 。従来のインターフェロンでは、インフルエンザ様症状や抑うつ症状・自殺企図などの問題が懸念されていたが、これらのリスク軽減も期待される。 真性多血症の長期予後改善のためにも、早期発見・早期治療介入が望まれる  日本国内でも真性多血症に対する新たな治療薬が利用可能になったものの、罹病期間が長くなると十分な治療効果が期待できなくなる可能性もある。そのため、早期発見や早期治療介入がますます重要になってくると考えられる。  今回取材に応じていただいたファーマエッセンシアジャパン株式会社取締役会長であり、順天堂大学の小松 則夫特任教授は「真性多血症は、これまで治癒に近づけられる治療方法がなく、血栓症予防をターゲットとした対症療法が行われてきた。しかし、患者さんの多くは疾患進行の抑制・遅延といった治癒に近づく治療を強く望んでおり、医療者とのギャップが問題となっていた。ベスレミ Ⓡは、真性多血症患者に存在しているJAK2 V617F遺伝子変異のアレルバーデン(遺伝子変異割合)を低下させることから、長期予後の改善も期待され、患者と医療者とのギャップ解消につながるのではないか」とし「できる限り治癒に近づけるためにも、早期に血液内科医や専門医療機関への受診に結び付けることが、真性多血症の予後改善に重要であろう」と述べている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 参考資料 1) Ma X et al. Am J Hematol. 2008; 83: 359-62.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/18181200/ 2) Tefferi A, et al. Blood. 2014;124:2507-13. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/25037629/ 3) Tefferi A, et al. Leukemia. 2013;27:1874-81. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/23739289/ 4) Gangat N, et al. Leukemia. 2007;21:270-6. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/17170720/ 5) Barbui T, et al. J Clin Oncol. 2011; 29: 761-70.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/21205761/ 6) 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版▶http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_4.html 7) Vannucchi AM et al. Ann Oncol. 2015: 26 Suppl 5: v85-99. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/26242182/ 8) Mesa RA et al. Cancer. 2017; 123: 449-458.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/27690182/ 9) ベスレミ Ⓡ皮下注250μgシリンジ、同500μgシリンジ添付文書▶https://hcp.jp.pharmaessentia.com/besremi/di/ 10) Edahiro Y et al. Int J Hematol. 2022; 116: 215-227.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/35430707/ ヒポクラ × マイナビ無料会員登録はこちら▶https://www.marketing.hpcr.jp/hpcr
ダークチョコレートで〇〇予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.82(2024年1月18日号)
ダークチョコレートで〇〇予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.82(2024年1月18日号)
ダークチョコレートで〇〇予防!? これまでの介入研究で、心血管系に対するダークチョコレートの利点がいくつか示されているが、ダークチョコレートの摂取が心血管疾患(CVD)リスクと関連するかどうかは確立されていない。著者らは、ダークチョコレートの摂取とCVDリスクとの因果関係を調査するために、メンデルランダム化解析を実施した。Scientific Reports誌2024年1月10日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 卵1日〇個で骨粗鬆症予防? 骨密度(BMD)の低下を特徴とする骨粗鬆症は、世界的に深刻な健康問題である。著者らは、米国国民健康栄養調査(NHANES)を用いて、米国人の全卵摂取量とBMDレベルの関連を評価するため、線形回帰分析を行った。Food & Function誌オンライン版2024年1月11日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 抗精神病薬曝露と認知症リスクとの関連性は? 抗精神病薬(AP)は広く処方されている薬剤の一つであり、認知機能低下を引き起こすことが示されているが、これまでの研究は議論の余地があり、不足している。著者らは、APへの曝露と認知症リスクとの関係を調べるために、41万5,100人を対象とした大規模前向きコホート研究を行った。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2024年1月8日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ChatGPT vs UpToDate® 近年、医療における人工知能の一種としてチャットボットの使用が増加している。UpToDate®も、エビデンスに基づく知見により確立された検索ツールであり、世界中の医師が日常的に使用している。著者らは、耳鼻咽喉科・頭頸部外科におけるUpToDate®とChatGPTの有用性と信頼性を比較調査した。European Archives of Oto-Rhino-Laryngology誌オンライン版2024年1月13日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む COVID-19罹患後の消化器疾患のリスクとは? COVID-19の広範な後遺症による健康上の懸念が高まっているが、消化器疾患のリスクはまだ包括的に理解されていない。著者らは、最長2.6年間の追跡期間(追跡期間中央値:0.7年)の大規模後ろ向きコホート研究にて、COVID-19患者における消化器疾患の長期リスクを調査した。BMC Medicine誌2024年1月10日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.81(2024年1月11日号) コーヒーの飲用が若さの鍵!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.80(2023年12月21日号) サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号) あなたの平均余命はどれくらい? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.78(2023年12月7日号) 肥満に最も効く運動は? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.77(2023年11月30日号) 週末〇時間の寝だめで、CVリスクが低下する!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.76(2023年11月23日号) ブドウ、ブルーベリーが認知症を改善!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.75(2023年11月16日号) 座りっぱなしは、寝っぱなしよりもタチが悪い!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.74(2023年11月09日号) 多様な睡眠トラッカー、精度が高かったのはどれ? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.73(2023年11月02日号) 勃起不全に影響のある脂質とは? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.72(2023年10月26日号) 腸内細菌を介して、アルツハイマー病が伝染る!? ≫他4本
メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説②~ダーモスコピーでも鑑別が難しい良性腫瘍、メラノーマと診断できる?~
メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説②~ダーモスコピーでも鑑別が難しい良性腫瘍、メラノーマと診断できる?~
悪性黒色腫とも呼ばれるメラノーマは、悪性度が高く転移しやすいがんとして知られており、早期発見・治療が重要です。近年ではダーモスコープを用いたダーモスコピー検査の普及により、メラノーマの診断精度は肉眼所見のみと比較して格段に向上していますが、なかにはメラノーマと鑑別が難しい良性腫瘍もあります。そこで、今回の企画では2記事にわたり、国立がん研究センター東病院 皮膚悪性腫瘍指導専門医 陣内駿一先生に、皮膚科の先生方が知りたいメラノーマ診断のポイントについて、解説いただいています!こちらの記事では、メラノーマと良性腫瘍との見分け方について説明いただきます。 ■監修:陣内駿一 医師 国立がん研究センター東病院 皮膚腫瘍科 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医 ■あわせて読みたい メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説①~ダーモスコピーでも見逃しやすいホクロ、メラノーマと診断できる?~ メラノーマと良性腫瘍の鑑別技術の習得が重要 ― メラノーマと間違いやすい皮膚疾患にはどのようなものがありますか?陣内先生:メラノーマと間違いやすい典型的な良性腫瘍としては、まずは色素性母斑、そして脂漏性角化症、化膿性肉下種などが挙げられます。隆起している腫瘍は鑑別が難しいと感じられる先生が多く、診断精度が下がる印象です。特に脂漏性角化症とメラノーマの診断は難しいようですね。 メラノーマと脂漏性角化症の診断ポイントとは~実際の症例で解説~ ― 陣内先生が今まで診断された症例をもとに、メラノーマと脂漏性角化症を鑑別するポイントを教えてください。陣内先生:脂漏性角化症には1㎝を超える病変もあるため、大きさだけで診断することは難しいです。そのため他のパラメーターを見ながら総合的に判断する必要があります。 脂漏性角化症(良性) メラノーマ(悪性) 肉眼所見 特徴中年女性、左腰部 色素斑 約25mm 色むらあり 中年男性、右頬色素斑 約20mm 色むらあり ダーモスコピー 特徴全体的に境界明瞭Milia like cyst(※1)あり 全体的に不明瞭Pseudonetwork(※2)あり Blue-whitish vei(※3)あり ※1Milia like cyst:稗粒腫様嚢腫ともいい、様々な大きさの白~黄色調の円形袋状の構造物を指す。主に脂漏性角化症に見られるが、ときに乳頭腫状の真皮母斑や先天性母斑、極めてまれにメラノーマでも観察されることがある。※2Pseudonetwork:偽ネットワークともいい、褐色の線で構成される網目構造のこと。※3Blue-whitish veil:メラノーマの代表的な所見の一つで、すりガラス様の淡白色調を通じて青色調の色素斑で構成される不均一な無構造領域をさす。病変内の隆起した部分に認められる。陣内先生:こちらの脂漏性角化症とメラノーマの症例について、一見どちらも臨床的には色むらのある色素斑のため、メラノーマを思わせますが、左の症例はダーモスコピーで脂漏性角化症の所見を認めたため診断することができました。 ― その他に陣内先生が重要視されている診断のポイントはありますか?陣内先生:臨床所見やダーモスコピー所見から病理像をイメージして診断しています。また、病変全体に良性腫瘍の所見しかなければ、良性と診断してよいと思いますが、少しでも悪性所見を認めたときには、閾値を下げて診察することをお勧めします。メラノーマと診断できなくても、まずは良性か悪性かだけでも判断することが大切です。悪性であれば経過で拡大傾向や隆起を認めてきます。この病変の変化のスピードも診断の一助になります。また、メラノーマは一般的に60代以降の高齢者に多いですが、若年者にも起こりうる疾患です。若年者というだけで、メラノーマをすぐに除外しない方がよいです。いつもニュートラルな頭で診察する必要があります。メラノーマの診断精度を上げるためには症例の経験数を増やすことが大切 ― メラノーマの診断精度を上げるコツはありますか?陣内先生:症例数をこなすことが大切だと感じます。私は国立がん研究センターに就職してから、数多くの症例を他の先生と一緒に共有していきました。また当院に保存されている皮膚腫瘍画像をすべて見返しました。学会にも足を運び講義を聞くことで学習し、経験を積むことができたと考えています。メラノーマに限らず、基底細胞癌や他の皮膚がんでも、基本的な所見は教科書を見て勉強すれば8割方は診断が可能です。もちろん、患者さんの中には、すぐに診断の難しい症状の方もいらっしゃいますけどね。自施設での皮膚腫瘍の臨床画像やダーモスコピー画像を掘り起こし、自己学習していくことで診断のスキルが自然と向上してくると思います。 ― メラノーマの診断について勉強する上でおすすめの勉強法や書籍はありますか?陣内先生:個人的には『ダーモスコピーのすべて 改訂第2版(南江堂出版)』や『大原アトラス 1ダーモスコピー(学研メディカル秀潤社出版)』がおすすめです。このような書籍も参考に、典型的なダーモスコピー画像をきちんと頭に入れておくとよいでしょう。もちろん、ダーモスコピー検査ですべて解決されるわけではありません。前回の記事でもお話したように、肉眼所見で見たときの違和感にも気づくことが大切です。 ■あわせて読みたい メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説①~ダーモスコピーでも見逃しやすいホクロ、メラノーマと診断できる?~ ― 2記事にわたり、メラノーマの診断のポイントについて解説いただきありがとうございました。皮膚悪性腫瘍指導専門医が、豊富な診療経験と高度な技術に基づき、メラノーマを診断されていることがよくわかりました。約7万人の医師が登録するオンライン医局®「ヒポクラ」では、クリニック勤務などで周りに相談できる環境が無い先生方向けに、メラノーマ診断・治療のコンサルトサービスを行っています。皮膚悪性腫瘍専門医の先生にオンラインでご相談されたい方はご利用ください。 メラノーマかどうか診断の難しいホクロ。紹介して生検すべきかどうか悩んだことはありませんか? 医師が、患者さんに自信を持って向き合えるように、皮膚悪性腫瘍指導専門医に、オンラインで気軽にアドバイスをもらってみませんか?(完全無料) 今すぐ会員登録して相談 会員登録しないで初回相談 会員登録するとオンライン相談は無制限で無料。会員登録すると「たくさんの先生の症例が見れる知見共有」「時短日本語論文検索」「皮膚悪性腫瘍以外も質問できるコンサルト」等のサービスを全て無料で利用できるようになります。 ※2回目からのご利用には会員登録が必要になります--> ※本サービスは予告なく変更または終了する場合がございますので、あらかじめご了承ください。
【皮膚がん専門医が解説】メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイント①~ダーモスコピーでも見逃しやすいホクロ、メラノーマと診断できる?~
【皮膚がん専門医が解説】メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイント①~ダーモスコピーでも見逃しやすいホクロ、メラノーマと診断できる?~
悪性黒色腫とも呼ばれるメラノーマは、悪性度が高く転移しやすいがんとして知られており、早期発見・治療が重要です。近年ではダーモスコープを用いたダーモスコピー検査の普及により、メラノーマの診断精度は肉眼所見のみと比較して格段に向上していますが、なかには鑑別が難しく見逃しやすいホクロもあります。そこで今回の記事では、皮膚科専門医の先生方が知っておきたいメラノーマ診断のポイントについて、国立がん研究センター東病院 皮膚悪性腫瘍指導専門医 陣内駿一先生に解説いただきました! ■監修:陣内駿一 医師 国立がん研究センター東病院 皮膚腫瘍科 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医 ■あわせて読みたい メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説②~ダーモスコピーでも鑑別が難しい良性腫瘍、メラノーマと診断できる?~ ― 陣内先生のメラノーマ診断に関するご経歴を教えてください。陣内先生:国立がん研究センター中央病院にて、5年間で800~900名のメラノーマ症例をカンファレンスで共有し、さらに担当レジデントとしても診療を行っていました。一般の皮膚科クリニックだと1年に2~3名来院される程度であるため、多くの症例を経験してきたと自負しています。また、AI(人工知能)に1,600枚のメラノーマ画像を含む5,800枚の皮膚腫瘍画像を学習させ、皮膚腫瘍判定システムの開発を行った実績もあります。メラノーマの診断精度を上げるためにはやはり症例の数をこなすことが大切だと考えています。 メラノーマ診断のポイントとは~実際の症例で解説~ ― 先生が今まで診断された症例をもとに、メラノーマ診断のポイントついて教えてください。陣内先生:まずは典型的な症例を頭に入れておくことで、メラノーマの見逃しを防ぐことができます。 ホクロ(良性) メラノーマ(悪性) 肉眼所見 特徴高齢女性、右頬11mm常色で弾性軟の皮膚結節 高齢女性、右頬30mm以上白色~茶褐色色素斑、色むらあり ダーモスコピー画像 特徴ベースは常色のドーム状結節で、中央にpseudonetwork(※1)を認める。 Regression(※2)を思わせる脱色素斑、pseudonetworkを認める。また周辺の境界がやや不明瞭である。 ※1pseudonetwork:偽ネットワークともいい、褐色の線で構成される網目構造のこと。※2Regression:白色消退のこと。 陣内先生:メラノーマと診断した理由としては、大型の病変であるほかに、白色~茶褐色の色むらがあったことです。基本的な診断ポイントさえ押さえておけば難しくはありません。 メラノーマの基本的な診断ポイント~ABCDE基準~ A:Asymmetry(非対称性の病変):形が左右非対称である。 B:Border irregularity(不規則な形):輪郭がギザギザしている。 C:Color variegation(多彩な色調):色むらがある。 D: Diameter enlargement(大型の病変):直径が6㎜以上である。 E:Evolution(経過の変化):大きさや形、色、症状に変化がある。 Abbasi NR, et al. JAMA 2004; 292(22): 2771-2776. 陣内先生:次の症例は、一見ホクロかメラノーマか臨床診断が付けきれなかった症例です。2か所に見られる色素斑にはどちらともPFPパターン(※3)を認めます。しかし一方にはPRPも認めました。臨床診断はホクロだと9割方思いましたが、診断的治療のため全切除生検を行いました。結果としては幸い、ホクロ(色素性母斑)でした。 肉眼所見 ダーモスコピー画像 特徴 中年女性、右足小指内側に2か所色素斑あり。両方にPEPパターンを認め、左側の色素斑にはPRP(※4)も認められる。 ※3PFP:皮溝平行パターンのこと。※4PRP:皮丘平行パターンのこと。※3・4:一般にPFPはホクロ、PRPはメラノーマに多い特徴とされるが、診断特異度は100%ではないことに注意する。 メラノーマの診断には対象の皮疹だけでなく周辺もよく視診することがポイント ― その他に陣内先生が重要視されている診断のポイントはありますか?陣内先生:対象の皮疹(色素斑)を視診した際に、良性腫瘍と言える根拠しか出てこなければ、恐らくそれは良性腫瘍だと思います。しかしながら少しでも疑問に思う所見を認めた時には、正直に患者さんに「自分は●●と思う」と説明するといいと思います。また対象の皮疹だけを見るのではなく周辺も視診してください。周囲に色素性母斑や脂漏性角化症などの良性腫瘍があり、大きさや濃さを比較して異質ではないかを確認することが重要です。つまり、対象となる皮疹に異質な印象を受けるどうかが大事なポイントだと思います。隆起や出血、痂皮等認めた場合には診断の閾値を下げる必要があります。 ― メラノーマと判断がつきにくく生検も困難な場合はどう対応されますか?陣内先生:臨床診断で判断に迷った場合、病理診断に頼ることになりますが、患者さん全員にできるわけではないので、その場合は経過を追うことで皮疹の経時的な変化で診断を付けていきます。また色素性母斑と診断していても、定期的な診察を希望される方もいらっしゃいます。私は患者さんと相談し3~6か月ごとに定期的に通院してもらっています。その際には、過去のデータと比較できるように、必ず写真を撮るようにしています。症例の中には1年以上観察をして、明確な悪性所見が出てきて分かったケースもあります。カルテに所見の記述のみを残して経過を追っていくのでは、診療としては不十分です。記述の内容だけでは比較できません。また患者さんが気にしてご自身のスマートフォン等で写真を撮っている場合もあり、それも手助けになります。他に臨床診断でメラノーマと想定し生検をしても、確定診断ができない場合もあります。その場合は臨床診断と天秤にかけながら最終的な診断を行っていきます。患者さんを家族と思い、メラノーマと疑わしい症例は生検や他の医師への相談が大切 ― メラノーマと疑われる症例を見るときに先生が意識されていることはありますか?陣内先生:メラノーマではないかと常に考えて診察を行うようにしています。患者さんの希望があれば、医師が不要と感じた場合でも生検・切除を行うべきだと個人的には考えています。理由は、まれにその中に皮膚がんが隠れていることがあるからです。トレーニングを積んだ我々でも見分けがつきにくい症例が必ず存在します。患者さんが不安を感じていて、切除希望があるのに安易に「大丈夫ですよ」と言って返しては、いつか痛い目に合います。医師は自身の限られた診断精度から、無意識的に陽性的中率を上げようと診察していると思っています。しかしながら偽陽性でも(メラノーマでないものをメラノーマと思っても)いいんです。偽陽性が増えたとしても見逃されるメラノーマの数は減りません。偽陽性を恐れないことでメラノーマの見逃しを防ぐことができます。もちろん結果として、偽陽性と判明するまで、一時的に患者さんにストレスを与えてしまうかもしれませんが、見逃されるよりはまだマシです。患者さんを家族だと思って、疑わしき症例は他の医師に相談する、または(積極的に)生検を行うことが大切です。 ■あわせて読みたい メラノーマ(悪性黒色腫)の診断ポイントを皮膚がんの専門医が解説②~ダーモスコピーでも鑑別が難しい良性腫瘍、メラノーマと診断できる?~ ― ありがとうございました。皮膚悪性腫瘍指導専門医が、豊富な診療経験と高度な技術に基づき、メラノーマを診断されていることがよくわかりました。約7万人の医師が登録するオンライン医局®「ヒポクラ」では、クリニック勤務などで周りに相談できる環境が無い先生方向けに、メラノーマ診断・治療のコンサルトサービスを行っています。皮膚悪性腫瘍専門医の先生にオンラインでご相談されたい方はご利用ください。 メラノーマかどうか診断の難しいホクロ。紹介して生検すべきかどうか悩んだことはありませんか? 医師が、患者さんに自信を持って向き合えるように、皮膚悪性腫瘍指導専門医に、オンラインで気軽にアドバイスをもらってみませんか?(完全無料) 今すぐ会員登録して相談 会員登録しないで初回相談 会員登録するとオンライン相談は無制限で無料。会員登録すると「たくさんの先生の症例が見れる知見共有」「時短日本語論文検索」「皮膚悪性腫瘍以外も質問できるコンサルト」等のサービスを全て無料で利用できるようになります。 ※2回目からのご利用には会員登録が必要になります --> ※本サービスは予告なく変更または終了する場合がございますので、あらかじめご了承ください。
コーヒーの飲用が若さの鍵!? 他4本≫ Journal Check Vol.81(2024年1月11日号)
コーヒーの飲用が若さの鍵!? 他4本≫ Journal Check Vol.81(2024年1月11日号)
コーヒーの飲用が若さの鍵!? 観察研究により、コーヒー、アルコール、紅茶、砂糖入り飲料の摂取と顔の肌老化との関係が明らかになったが、交絡因子が影響している可能性がある。著者らは、2サンプルのメンデルランダム化解析を行い、飲料摂取と顔の肌老化との間の潜在的な因果関係を調査した。Journal of Cosmetic Dermatology誌オンライン版2024年1月4日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む AGAに有用な補完代替医療(CAM)は? 男性型脱毛症(AGA)は、ミノキシジルなどの治療薬が有効だが、副作用が不快な場合がある。そのために自然療法への注目が高まっているが、有効性を示す科学的証拠は限られている。著者らは、AGA患者に対する一般的な補完代替医療(CAM)の有効性に関するレビューを実施した。Baylor University Medical Center Proceedings誌オンライン版2024年1月号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 運動で砂糖の悪影響を打ち消せるか? 身体活動が心血管疾患(CVD)発症に対する砂糖入り飲料 (SSB)または人工甘味料入り飲料(ASB)の悪影響を軽減できるかどうかは不明である。著者らは、2件の前向きコホート研究から、成人におけるSSBまたはASBの摂取と身体活動、CVDとの関連を調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2024年1月5日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む GLP-1受容体作動薬のセマグルチドは、自殺念慮を惹起するか? 2型糖尿病および肥満症治療薬であるGLP-1受容体(GLP1R)作動薬セマグルチドに関連した自殺念慮の報告があり、欧州規制当局が調査に乗り出した。著者らは、セマグルチドと自殺念慮の関連性について、非GLP1R作動薬の抗肥満薬または抗糖尿病薬と比較した、後ろ向きコホート研究を行った。Nature Medicine誌オンライン版2024年1月5日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む スポーツ実施時におけるビタミンDの効果とは? ビタミンDの欠乏は怪我のリスクを高めることが示されている。著者らは、エリートアスリートにおけるビタミンD補給が、次の4つに及ぼす影響について系統的レビューを実施した。①有酸素運動能力、②筋力、スピード、無酸素パワーなどの無酸素運動指標、③炎症の血清バイオマーカー、④骨の健康 Orthopaedic Journal of Sports Medicine誌オンライン版2024年1月3日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.80(2023年12月21日号) サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号) あなたの平均余命はどれくらい? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.78(2023年12月7日号) 肥満に最も効く運動は? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.77(2023年11月30日号) 週末〇時間の寝だめで、CVリスクが低下する!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.76(2023年11月23日号) ブドウ、ブルーベリーが認知症を改善!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.75(2023年11月16日号) 座りっぱなしは、寝っぱなしよりもタチが悪い!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.74(2023年11月09日号) 多様な睡眠トラッカー、精度が高かったのはどれ? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.73(2023年11月02日号) 勃起不全に影響のある脂質とは? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.72(2023年10月26日号) 腸内細菌を介して、アルツハイマー病が伝染る!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.71(2023年10月19日号) ガイドラインでβ遮断薬が高血圧症の第一選択薬になったのは、是か非か? ≫他4本
12月までの合計寄付金額を発表!【ヒポクラ 寄付プロジェクト】
12月までの合計寄付金額を発表!【ヒポクラ 寄付プロジェクト】
いつも『ヒポクラ 寄付プロジェクト』を支えてくださってありがとうございます。 臨床力とモチベーションを向上させるオンライン医局®︎『ヒポクラ』のご利用状況と当プロジェクト公式twitterなどの応援数に応じて日本骨髄バンクへ寄付させていただく当プロジェクトですが、12月31日までに133,087円が集まったことをご報告いたします。 2023年12月までの寄付総額 133,087円 (12月中の寄付総額5,531円) 毎月の継続的な応援が大きな支えになります。 2024年3月末以降に公益財団法人日本骨髄バンクへ寄付させていただきます。 https://www.jmdp.or.jp/ ※本プロジェクトの寄付金は、株式会社エクスメディオの企業活動収益の一部を寄付させていただくものであり、ヒポクラ 利用者の先生方や一般の方々から寄付金を募る取り組みではございません。 寄付プロジェクトの概要、寄付の対象アクションは特設ページをご覧ください。 https://hpcr.jp/topic/plus/hpcr_h_donation ヒポクラ 寄付プロジェクトをtwitterで応援する ヒポクラ の会員になる(医師専用) 担当者からのお礼 当プロジェクトは、医療の発展に寄与し、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながら支援させていただくことを目的に始まりました。 12月も『ヒポクラ 血液内科 Pro』は多くの先生にご登録・ご利用頂き誠にありがとうございます。 血液内科 Pro では、過去の投稿を検索できるようにする機能を11月末にリリース。12月には多くの先生のご利用頂きました。 またプロジェクトオレンジ #オレンジ10000チャレンジ へのご協力で、微力ながら血液内科 Pro にもバナーを掲載させて頂きました。その後、骨髄バンク様のフォロワーも10,000人を突破したことを大変嬉しく思っております。 今後も血液内科の先生方の活動とその発展に寄与すると同時に、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながらご支援できれば幸いです。 引き続き応援のほどよろしくお願い申し上げます。 『ヒポクラ 』寄付プロジェクトとは 株式会社エクスメディオは「テクノロジーの力で、 世界の健康寿命を5年延ばす」というミッションのもと、 全ての企業活動が、 患者さんの重症化防止の一助となり、 健康寿命の延伸を実現していくことを目指しています。 ミッションを実現する一つのアプローチとして、『ヒポクラ』という場を、 全国の医師の先生方と共につくり、 育てています。 このたび、その活動を一層強化するために、『ヒポクラ』の利用や応援等に応じて、日本骨髄バンクへ寄付させていただくプロジェクトを開始いたします。 本プロジェクトを通して医療の発展に寄与し、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながらご支援できれば幸いです。 ※なお、 本プロジェクトの寄付金は、 エクスメディオの企業活動収益の一部を寄付させていただくものであり、 ヒポクラ 利用者の先生方や一般の方々から寄付金を募る取り組みではございません。 『ヒポクラ』とは? 6万6000人の会員医師が交流し、臨床力とモチベーションを向上させるオンライン医局®︎です。 ガイドラインや教科書では解決できない患者さんの背景に沿った診療の相談や、キャリアの相談などを全国の医師に匿名で相談できるサービスとしてご利用いただいております。
サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ 他4本≫ Journal Check Vol.80(2023年12月21日号)
サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ 他4本≫ Journal Check Vol.80(2023年12月21日号)
サイアザイド系利尿薬 vs ACE阻害薬 vs Ca拮抗薬 高血圧治療のベストチョイスは? ~23年の追跡調査~ 死亡率と罹患率に関する降圧治療の長期相対リスクは十分に理解されていない。著者らは、高血圧と診断され、他に少なくとも1つの冠動脈性心疾患危険因子を有する55歳以上の参加者を、サイアザイド系利尿薬、ACE阻害薬、Ca拮抗薬に割付、死亡率と罹患率を比較するための、多施設共同無作為化二重盲検実薬対照臨床試験を行った。JAMA Network Open誌2023年12月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 重金属曝露を加味しても、魚の摂取は健康に良いか? 長鎖オメガ-3多価不飽和脂肪酸(ω-3 PUFA)は認知機能に有益であると報告されているが、高濃度の重金属と残留性有機物のため、一部の魚の摂取制限が推奨されている。著者らは、魚摂取によるω-3 PUFAと鉛、カドミウム、セレン、メチル水銀の血中濃度と認知能力との関連を調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2023年12月16日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む チルゼパチドの投与終了後も体重減少は維持されるか? チルゼパチドによる治療を継続した場合、初期の体重減少を維持できるかは不明である。著者らは、食事療法と身体活動療法を併用したチルパセチドの体重減少維持効果を評価するために、無作為化治療中止試験を行った。JAMA誌オンライン版2023年12月11日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 認知機能障害を引き起こしやすい睡眠パターンは? 睡眠障害は、認知症や神経変性疾患と関連しているが、睡眠の経時的変化が認知機能障害の発生率に及ぼす影響は不明である。著者らは、健康な高齢者における、加齢に伴う認知機能の変化と縦断的睡眠パターンとの関連を評価するために、Seattle Longitudinal Studyの後ろ向き縦断的解析を行った。JAMA Network Open誌2023年12月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 日本人におけるSGLT2阻害薬 vs DPP-4阻害薬の肝保護効果は? 日本の2型糖尿病患者における肝機能に対するSGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬の効果を比較するために、RWDデータベースを使用した後ろ向きコホート研究を行った。Diabetes, Obesity & Metabolism誌オンライン版2023年12月12日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号) あなたの平均余命はどれくらい? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.78(2023年12月7日号) 肥満に最も効く運動は? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.77(2023年11月30日号) 週末〇時間の寝だめで、CVリスクが低下する!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.76(2023年11月23日号) ブドウ、ブルーベリーが認知症を改善!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.75(2023年11月16日号) 座りっぱなしは、寝っぱなしよりもタチが悪い!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.74(2023年11月09日号) 多様な睡眠トラッカー、精度が高かったのはどれ? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.73(2023年11月02日号) 勃起不全に影響のある脂質とは? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.72(2023年10月26日号) 腸内細菌を介して、アルツハイマー病が伝染る!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.71(2023年10月19日号) ガイドラインでβ遮断薬が高血圧症の第一選択薬になったのは、是か非か? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.70(2023年10月12日号) 超低カロリーのケトジェニック食 vs. 低カロリーのバランス食 片頭痛予防に有効なのはどっち? ≫その他4本
あなたの平均余命はどれくらい? 他4本≫ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号)
あなたの平均余命はどれくらい? 他4本≫ Journal Check Vol.79(2023年12月14日号)
あなたの平均余命はどれくらい? 著者らは、①非喫煙、②身体活動、③過度のアルコール摂取なし、④回復的な睡眠、⑤栄養、⑥ストレス管理、⑦社会的つながり、⑧オピオイド使用障害なし、の8つのライフスタイル要因をいくつ持つかで、死亡リスクと平均余命にどのように影響するかを検討した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2023年12月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 結局、スタチンは心不全患者に是か非か? 心不全治療は、急性および慢性心不全の診断と治療に関する最近のガイドラインに基づいている。著者らは、心不全における脂質低下療法のエビデンスについてレビューを行った。Current Atherosclerosis Reports誌オンライン版2023年12月4日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む DOAC服用後の脳卒中、ワルファリン vs 他DOAC どちちへ切り替えるべきか? 直接経口抗凝固薬(DOAC)の使用にもかかわらず、心房細動患者では脳卒中再発リスクの増加が指摘されている。著者らは、DOACによる抗凝固療法失敗後の4つの異なるDOACまたはワルファリンによる治療の有効性と安全性を調査した。Journal of the American Heart Association誌2023年12月5日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む コーヒー摂取と因果関係のある"がん"は? コーヒー摂取とアポリポタンパク質Bレベルは、胃がん、大腸がん、および食道がんと関連していることが、最近の多くの研究で明らかにされているが、因果関係があるかどうかはまだ確立されていない。著者らは、これらの因果関係を評価するために、メンデルランダム化解析を行った。European Journal of Nutrition誌オンライン版2023年12月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 子どもに見せるとしたら、どんなコンテンツが望ましいか? 過度のスクリーンタイムはメンタルヘルス問題のリスク増加と関連しているが、その関連性がスクリーンコンテンツの種類によって異なるかどうかは不明である。著者らは、3~6歳の小児を対象に、さまざまなコンテンツタイプにおけるスクリーン露出の配分と縦断的変化を検討し、メンタルヘルスとの関連を探った。JAMA Pediatrics誌オンライン版2023年12月4日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.78(2023年12月7日号) 肥満に最も効く運動は? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.77(2023年11月30日号) 週末〇時間の寝だめで、CVリスクが低下する!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.76(2023年11月23日号) ブドウ、ブルーベリーが認知症を改善!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.75(2023年11月16日号) 座りっぱなしは、寝っぱなしよりもタチが悪い!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.74(2023年11月09日号) 多様な睡眠トラッカー、精度が高かったのはどれ? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.73(2023年11月02日号) 勃起不全に影響のある脂質とは? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.72(2023年10月26日号) 腸内細菌を介して、アルツハイマー病が伝染る!? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.71(2023年10月19日号) ガイドラインでβ遮断薬が高血圧症の第一選択薬になったのは、是か非か? ≫他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.70(2023年10月12日号) 超低カロリーのケトジェニック食 vs. 低カロリーのバランス食 片頭痛予防に有効なのはどっち? ≫その他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.69(2023年10月5日号) 摂取すべき炭水化物、摂取すべきでない炭水化物とは? ≫その他4本
先天性胆汁酸代謝異常症~知っておきたい希少疾患
先天性胆汁酸代謝異常症~知っておきたい希少疾患
 先天性胆汁酸代謝異常症は、肝臓において胆汁酸の生合成を担う酵素群のいずれかの遺伝子が欠損している先天性疾患である。毒性のある中間代謝物(異常胆汁酸または胆汁アルコール)が肝細胞内に蓄積する進行性の疾患であり、適切な治療を行わなければ重度の肝疾患により生命を脅かす可能性がある。今回は、先天性胆汁酸代謝異常症およびその治療薬であるオファコル Ⓡ[一般名:コール酸]についての取材内容を紹介する。 肝障害を呈する「先天性胆汁酸代謝異常症」  先天性胆汁酸代謝異常症は、胆汁酸生合成の過程に関与するいずれかの酵素が遺伝的に欠損することにより、毒性のある中間代謝物(異常胆汁酸または胆汁アルコール)が肝細胞内に蓄積し、肝機能障害を生じる進行性の疾患であること、また生命活動において必要不可欠な胆汁酸を自ら生合成することができないことから、適切な治療を行わなければ死亡に至るケースも少なくない。先天性胆汁酸代謝異常症は12種類の疾患に分類されるが、本邦で報告されている症例は、HSD3B欠損症、AKR1D1欠損症、CYP7B1欠損症、脳腱黄色腫症(CTX)の4種類である1~5) 。早期に治療されれば予後は比較的良好であるが、発見が遅れれば肝移植の適応となり予後が悪いと言われている。 非常に稀な疾患も新生児~成人にかけて診断される可能性あり  先天性胆汁酸代謝異常症は、非常に稀な疾患であり、本邦における先天性胆汁酸代謝異常症患者数は、HSD3B欠損症、AKR1D1欠損症、CYP7B1欠損症の3疾患合わせて10人未満、CTXで60人程度の報告にとどまっており、欧米と比較し本邦では報告症例が少なく、これまで発見されていない症例もあると考えられる。拡大新生児スクリーニングの普及や今回の治療薬の承認を機に、今後の診断率の向上による早期発見が期待される。 原因不明の肝障害や黄疸、尿検体から異常胆汁酸を測定  以下のような所見がみられる場合には先天性胆汁酸代謝異常症を疑う。  ・原因不明の肝障害、肝疾患  ・家族性の肝疾患(特に兄弟例など)  ・新生児肝炎と診断された後、症状の改善が見られない  ・胆汁うっ滞があるにもかかわらず‘かゆみ’ がない  ・慢性下痢を伴う発育不全のある乳児(軟便のこともあり)  ・脂溶性ビタミン欠乏症状(頭蓋内出血、原因不明のくる病など)  ・若年性白内障、黄色腫  注目すべきは閉塞性黄疸が存在するにかかわらず血清総胆汁酸とγ-GTP が正常か低値という特徴がみられる点である。異常胆汁酸の測定には、液体クロマトグラフ質量分析法による胆汁酸分析が有用である。検体には、血清、尿、便、胆汁などが用いられるが、採取の容易さと排出量からも尿検体が最も適切であると考えられる。また、異常胆汁酸が検出された場合には、遺伝子解析を実施し、確定診断を行う。 先天性胆汁酸代謝異常症の標準治療薬「コール酸」、承認までの道のり  海外では、コール酸は先天性胆汁酸代謝異常症の治療薬としての使用実績があり、古くから臨床研究報告が発表され経験的に有効性及び安全性が確認されてきた歴史がある。このことから欧米では、コール酸が先天性胆汁酸代謝異常症の適応で承認されており、標準的治療法とされている6~9)。 一方、日本ではコール酸製剤は無く、ケノデオキシコール酸は胆石溶解薬としてのみ承認されていた。そのため、日本小児栄養消化器肝臓学会および日本先天代謝異常学会からの要望を受け、厚生労働省の「未承認薬・適応外薬検討会議」より開発企業の募集が行われ、株式会社レクメドは仏CTRS社(現:THERAVIA社)と共同で本剤の国内開発に着手し、2020年8月に先天性胆汁酸代謝異常症に対し希少疾患用医薬品指定を受け、2023年3月に本邦で初めて「先天性胆汁酸代謝異常症」を効能効果とするオファコル Ⓡカプセル50mg(製造販売元:株式会社レクメド)が承認された。 日本初の先天性胆汁酸代謝異常症治療薬オファコルⓇカプセルが登場  オファコル Ⓡは、コレステロールから胆汁酸への生合成ステップを促進する最初の酵素(Cholesterol-7 α-hydroxylase)に対して負のフィードバックをかけて毒性のある中間代謝物の生成を抑制する。また、欠乏するコール酸を補充することで、胆汁流量を増加させ、肝臓内に蓄積した毒性物質の排出を促進し、胆汁うっ滞を改善する。さらに、脂溶性ビタミンと脂肪の吸収を促進し、成長障害等を改善する。  承認にあたり、4名の日本人患者を対象にオファコル Ⓡを5~15mg/kg/日、74週間経口投与を行う国内第III相臨床試験を実施した。4名とも既にケノデオキシコール酸による治療を受けており、治験開始時にコール酸への切換えを行った。4名中1名でコール酸投与開始後に尿中および血清中の異常胆汁酸濃度の低下、肝機能検査値の改善、血清中ビタミンD濃度の上昇が認められた。他の3名では、ケノデオキシコール酸の治療により治験開始時に既に症状が安定しており、コール酸への切換え後も尿中および血清中の異常胆汁酸濃度は概ね安定して推移し、AST、ALTおよび血清中ビタミンD濃度も概ね基準値範囲で維持した。臨床試験における副作用は、一過性の低カルシウム血症が1名で認められた10) 。オファコルの安全性および有効性については、使用成績調査(全例調査)により引き続き情報収集が行われている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 参考資料 1) Ueki I, et al. J Gastroenterol Hepatol. 2009; 24: 776-85.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/19175828/ 2) Mizuochi T, et al. Pediatr Res. 2010; 68: 258-63.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/20531254/ 3) Nittono H, et al. Pediatr Int. 2010; 52: e192-5.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/20958862/ 4) Seki Y, et al. J Inherit Metab Dis. 2013; 36: 565-73. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/23160874/ 5) Mizuochi T, et al. Liver Transpl. 2011; 17: 1059-65.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/21567895/ 6) Setchell K, et al. Cambridge University Press. 2007; 736-66. 7) Gonzales E, et al. Gastroenterology. 2009; 137: 1310-1320.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/19622360/ 8) Sundaram SS, et al. Nat Clin Pract Gastroenterol Hepatol. 2008; 5: 456-68. ▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/18577977/ 9) Gonzales E, et al. Orphanet J Rare Dis. 2018; 13: 190.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/30373615/ 10) オファコルⓇカプセル50mg添付文書 ▶https://www.reqmed.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/06/オファコルカプセル50mg-添付文書_v2.pdf ヒポクラ × マイナビ無料会員登録はこちら▶https://www.marketing.hpcr.jp/hpcr
日本救急医学会 第9回全国医学生BLS選手権大会~決勝大会~ 現地レポート
日本救急医学会 第9回全国医学生BLS選手権大会~決勝大会~ 現地レポート
掲載日:2023年12月11日 はじめに  さる2023年11月26日(於:国立国際医療研究センター病院)、第9回全国医学生BLS選手権大会 決勝大会が開催されました。 この大会は全国医学生の心肺蘇生法(CPR:cardiopulmonary resuscitation)を含めた一次救命処置(BLS:basic life support)の知識・技術の向上を目的として、2015年から開催されていました。コロナ禍による影響もあり、4年ぶりの開催ということで参加する医学生の方はもちろんのこと、ご準備をされている先生方や運営事務局の方からも緊張感が伝わってくる独特な雰囲気の中、今年は、地方大会に出場した35大学(41チーム)のうち、上位18大学が決勝の舞台に集まり、大会が始まりました。  冒頭、開会挨拶で笠岡俊志先生(熊本大学病院)から語られたのは「みなさんの“目標”は優勝だと思いますが、“目的”はCPR・BLSの知識・技術を高め、その重要性を一般の方や後輩に伝えることです。“目的”と“目標”を混同することなく、大会に臨んでください」というお言葉でした。 この大会を通じて、語られた“目的”と“目標”。これこそが、この大会の意義を示すキーワードであり、日本救急医学会から医学生たちへの熱い想いの核となる言葉でした。 「実際の患者さんだと思ってください」  開会式では、もうひとつ、参加医学生の熱気を感じる場面がありました。 本大会ご担当の澤田悠輔先生(群馬大学医学部附属病院)がルール説明を終え、質疑応答の時間に移るや否や、医学生たちが一斉に手を上げ、質問をしていきました。質問の内容としてはルールの疑問・不明点や当日使用する機器の具合など様々。その一つ一つに丁寧に答えていく澤田先生の返答には一貫したものがあり、「実際の患者さんだと思ってください。そうすれば自ずと答えは出るはずです」「実際の患者さんにそんなことはしないですよね?」と、目の前のレサシアンを実際の患者さんとして扱っているかを審判員はみていることを、何度も何度もお伝えしていました。 もちろん、競技である以上は採点ルールが存在しますが、あくまでも賞を取ることは“目標”であり、大会の“目的”はBLSの知識・技術の向上で、参加学生同士、切磋琢磨することが大事なことである、という徹底した認識共有が行われたのも印象的でした。  後々、澤田先生が「毎回この時間はものすごく緊迫感に包まれるんですよ」と笑顔で誇らしげにお話されていたのも、この大会の醍醐味を象徴する素敵な場面だったと思います。 競技概要  競技概要(ルール)についてお伝えしたいと思います。 ・大学単位での参加で1大学から参加できるチームは1チーム(地方大会あり) ・1チーム5名編成の団体戦(うち医学科学生は3名以上) ・競技種目は下記の3つ(競技者は3名ずつ・成人は10分・乳児は8分) ① 2人法による成人BLS(胸骨圧迫+人工呼吸(BVM使用)+AED使用)(硬さ:スタンダード) ② 2人法による成人BLS(胸骨圧迫+人工呼吸(BVM使用)+AED使用)(硬さ:ハード) ③ 2人法による乳児BLS(胸骨圧迫+人工呼吸(BVM使用)+AED使用) ・当日受付時に抽選が行われ、各種目にどのメンバーが参加するかが決定 ・BLSは評価シートを使用し、学会所管の審査委員(先生方)にて採点。 ・CPRはレサシアン with QCPRマネキン(レールダルメディカル社)、レサシベビー QCPRマネキン(レールダルメディカル社)を使用して、評価。 ・使用するガイドラインは、日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン2020。また、医療者用BLSアルゴリズムを採用。 ※その他詳細は割愛いたします この内容で2時間半にわたり、熱戦が繰り広げられました。 競技開始  いざ、競技がスタートすると会場は救急現場さながらに緊迫感の漂う空間となりました。 競技者の一挙手一投足、どれにおいても真剣さが籠っており、質の高いBLSを行おうという想いが全チームから感じられる雰囲気でした。胸骨圧迫のテンポを保つために一定のリズムで手拍子を入れながら応援をする医学生たちの手のひらが真っ赤になっていたり、優勝を“目標”に一緒に練習をしてきた仲間を鼓舞する姿は、いかにも青春という様子で、心揺さぶられる場面でした。 その一方で、競技が終わったあとすぐに集まって反省点を話し込む姿や、各大学の引率の先生にアドバイスを求める姿は、医学生であっても一人の医療従事者なんだという高い志を感じる素晴らしい時間であったと思います。この競技会場の雰囲気が文章で伝えきれないかも、という歯がゆさも残りますが、ぜひ、この記事を読んだ医学生には来年以降、実際に参加して、肌で感じていただきたいなと思いました。 競技と実際の間で  2時間半にわたる競技時間を終え、医学生たちの表情は達成感と開放感に溢れたものとなっていました。表彰式のために参加者全員が再度会場に集い、隣に並ぶ他大の参加者と会話を交わす様子を見ていると、こうして現地に集まり、お互いの顔が見える中で知識・技術を高めあうということの重要性を改めて感じた、大変貴重な場となりました。 表彰は4部門(成人スタンダード・成人ハード・乳児・総合)にわたり、発表されました。 表彰式後、総合優勝を果たした琉球大学の方に“大会に臨むうえで一番大切にしていたこと”を聞いてみると「とにかくメンバーみんなでやる。マネキンではなく、実際の人だと思って。競技ルールはあるものの、とにかく目の前にいるのは人なんだと思ってやることを徹底して臨みました」と素敵な笑顔で答えてくれました。また、練習の一環として、実際に活躍している救急隊の方を訪ね、リアルな現場の状況などに即したBLSの方法や実技を学んだというお話もしてくださいました。 もう一つ、この琉球大学チームから非常に興味深いお話がありました。普段所属する《Off The Clock》というサークルは救急医療と総合診療の2本柱で活動しているというのです。「自分たちでも珍しいサークルだと思います。昨日もみんなで総合診療の講演を受けて、朝8時の飛行機で東京にきました!」と仰っていたところに学生らしい勢いを感じた一方、日頃から人を助けるんだ、という想いを持って、コツコツと練習や実習、サークル活動に励んでいるというところに、このチームが総合優勝できた理由を垣間見た気がしました。  閉会式、笠岡先生は全体総評で「“目標”としていた優勝はできなかったかもしれない、でも“目的”としていたことは全員が達成できたと思います」「今日、何人の人を救うことが出来たか、何人の人が救われたか。私はその目線で競技を見ていました。救急を専門にしているからではなく、医師にとって大事な蘇生法を学べたことが重要です」と医学生たちに激励のお言葉をかけていました。  改めて振り返ると、大会を通して語られた“目的”を日頃から念頭に置き、実践できているかどうか、この点が、賞を取れるかどうか、つまり“目標”達成をなし得るかの微妙な差を生んだのではないかと思います。もちろん、医療は競い合うものではありません。しかしながら知識・技術を高め合うことは、間違いなく、これからの医療を明るくしてくれる要素であると考えます。 こんなに志の高い医学生たちが、それぞれの地域で生活している。それが感じられただけでも、数多くの人命が救われる希望がある、と認識させていただける素晴らしい機会となりました。 今後もこの大会が続いていくことを心より願うとともに、来年は地方大会から見てみたいと思える、とても熱気溢れる大会でございました。  最後に、本取材をご快諾いただきました、日本救急医学会理事の先生方、学生・研修医部会運用委員会委員長の笠岡俊志先生、国立国際医療研究センター病院の木村昭夫先生・船登有未先生、大会担当の澤田悠輔先生に改めて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。 文責:ヒポクラ学会担当 カワウソくん ▶医師・医学生専用SNS ヒポクラ  無料会員登録はこちら     ▶第9回全国医学生BLS選手権大会 https://www.jaam.jp/info/2023/info-20230421.html ▶日本救急医学会HP https://www.jaam.jp/index.html ▶救急医を目指す君へ https://qqka-senmoni.com/
11月までの合計寄付金額を発表!【ヒポクラ 寄付プロジェクト】
11月までの合計寄付金額を発表!【ヒポクラ 寄付プロジェクト】
いつも『ヒポクラ 寄付プロジェクト』を支えてくださってありがとうございます。 臨床力とモチベーションを向上させるオンライン医局®︎『ヒポクラ』のご利用状況と当プロジェクト公式twitterなどの応援数に応じて日本骨髄バンクへ寄付させていただく当プロジェクトですが、11月30日までに127,556円が集まったことをご報告いたします。 2023年11月までの寄付総額 127,556円 (11月中の寄付総額7,179円) 毎月の継続的な応援が大きな支えになります。 2024年3月末以降に公益財団法人日本骨髄バンクへ寄付させていただきます。 https://www.jmdp.or.jp/ ※本プロジェクトの寄付金は、株式会社エクスメディオの企業活動収益の一部を寄付させていただくものであり、ヒポクラ 利用者の先生方や一般の方々から寄付金を募る取り組みではございません。 寄付プロジェクトの概要、寄付の対象アクションは特設ページをご覧ください。 https://hpcr.jp/topic/plus/hpcr_h_donation ヒポクラ 寄付プロジェクトをtwitterで応援する ヒポクラ の会員になる(医師専用) 担当者からのお礼 当プロジェクトは、医療の発展に寄与し、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながら支援させていただくことを目的に始まりました。 11月も『ヒポクラ 血液内科 Pro』は多くの先生にご登録・ご利用頂き誠にありがとうございます。 特に 血液内科 Pro に集まったマニアックで貴重な症例を集めた『血液内科 Proマニアック図鑑』の企画は多くの先生にご好評を頂きました。今後も更新していきますので是非、日々の診断・治療の参考にして頂けますと幸いです。https://hpcr.jp/topic/plus/ad73b418a63ced0e7 今後も血液内科の先生方の活動とその発展に寄与すると同時に、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながらご支援できれば幸いです。 引き続き応援のほどよろしくお願い申し上げます。 『ヒポクラ 』寄付プロジェクトとは 株式会社エクスメディオは「テクノロジーの力で、 世界の健康寿命を5年延ばす」というミッションのもと、 全ての企業活動が、 患者さんの重症化防止の一助となり、 健康寿命の延伸を実現していくことを目指しています。 ミッションを実現する一つのアプローチとして、『ヒポクラ』という場を、 全国の医師の先生方と共につくり、 育てています。 このたび、その活動を一層強化するために、『ヒポクラ』の利用や応援等に応じて、日本骨髄バンクへ寄付させていただくプロジェクトを開始いたします。 本プロジェクトを通して医療の発展に寄与し、血液内科の疾患を治療されている患者さんやそのご家族を微力ながらご支援できれば幸いです。 ※なお、 本プロジェクトの寄付金は、 エクスメディオの企業活動収益の一部を寄付させていただくものであり、 ヒポクラ 利用者の先生方や一般の方々から寄付金を募る取り組みではございません。 『ヒポクラ』とは? 6万6000人の会員医師が交流し、臨床力とモチベーションを向上させるオンライン医局®︎です。 ガイドラインや教科書では解決できない患者さんの背景に沿った診療の相談や、キャリアの相談などを全国の医師に匿名で相談できるサービスとしてご利用いただいております。
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