「JAK阻害薬」の記事一覧

潰瘍性大腸炎-ステロイド依存性があり、JAK阻害薬を使用した症例《臨床強化書》
潰瘍性大腸炎-ステロイド依存性があり、JAK阻害薬を使用した症例《臨床強化書》
ステロイド依存性があり、JAK阻害薬を使用した症例 今田未来さん(25歳女性) 前医 CSと病理画像 ②治療方針を考えてみましょう
シクロホスファミド+JAK1阻害薬の予防投与でハプロ移植後のGVHD、CRSが改善/Blood
シクロホスファミド+JAK1阻害薬の予防投与でハプロ移植後のGVHD、CRSが改善/Blood
公開日:2024年12月6日 Abboud R, et al. Blood. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]  造血器悪性腫瘍に対するハプロ移植は、世界的に増加している。ハプロ移植における移植片対宿主病(GVHD)は、移植後のシクロホスファミド投与により改善したが、依然として生命を脅かす合併症の懸念は残っている。インターフェロンγ(IFNγ)やインターロイキン 6(IL-6)は、GVHDおよびサイトカイン放出症候群(CRS)の病態生理学の中心に位置付けられており、これらのサイトカインは、ヤヌスキナーゼ(JAK)1を介してシグナル伝達している。米国・ワシントン大学のRamzi Abboud氏らは、ハプロ移植による合併症を軽減し、全生存期間を向上させるため、移植後の標準的なGVHD予防であるシクロスポリンにJAK1選択的阻害薬itacitinibを併用した際の有効性および安全性を評価したオープンラベル単群試験を実施した。Blood誌オンライン版2024年11月22日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者は42例。移植3日前から移植後100日または180日までitacitinib 200mg/日投与を行い、その後漸減した。 ・itacitinib併用によりCRSのグレードは低下し、すべての患者はグレード0(22%)または1(78%)となり、グレード2以上のCRSは発生しなかった。 ・一次性生着不全は認められなかった。 ・移植後180日目までにグレード3〜4の急性GVHDは発生しなかった。 ・移植後100日目におけるグレード2の急性GVHDの累積発生率は21.9%。 ・中等度または重度の慢性GVHDの1年累積発生率は5%。 ・再発の2年累積発生率は14%。 ・1年OSは80%。 ・移植後180の非再発死亡の累積発生率は8%。  著者らは「ハプロ移植における標準的なGVHD予防にJAK1選択的阻害薬itacitinibを併用することは、忍容性が良好で、CRS、急性GVHD、慢性GVHD、非再発死亡の発生率が低く、移植後のGVHDフリーの無再発生存期間(RFS)およびOSに寄与することが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Abboud R, et al. Blood. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39576962 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
新たな治療戦略となるか!JAK2経路の選択的阻害でCAR-T細胞療法を強化可能
新たな治療戦略となるか!JAK2経路の選択的阻害でCAR-T細胞療法を強化可能
公開日:2025年2月11日 Mitsuno K, et al. Cancer Immunol Immunother. 2025; 74: 79.  分子標的薬とCAR-T細胞療法の組み合わせは、免疫療法の抗腫瘍効果を高めるための新たな治療戦略である。CD19を標的としたCAR-T細胞療法とヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬は、フィラデルフィア染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)などの特定のB細胞性白血病に対し、それぞれ有効性を示すが、ルキソリチニブなどのJAK1/2阻害薬の併用は、JAK1依存性T細胞活性化経路を阻害することでCAR-T細胞の作用を減弱させるとされている。京都府立医科大学の三野 耕平氏らは、選択的II型JAK2阻害薬であるCHZ868とCD19標的CAR-T細胞療法との併用を検討した。その結果、JAK2変異状態とは無関係に、B細胞腫瘍モデル全体で、抗白血病活性が相乗的に増強されることを報告した。Cancer Immunology, Immunotherapy誌2025年2月1日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・CHZ868によるJAK2阻害は、CAR-T細胞の疲弊化を誘発することなく、抗腫瘍効果が維持された。 ・JAK2阻害耐性白血病細胞を移植したマウスモデルにおいて、生存率の有意な延長が認められた(生存期間中央値:CD19 CAR-T+CHZ868群:32日、CD19 CAR-T+対照群:26日、p=0.0303)。 ・トランスクリプトーム解析では、CH868がCAR-T細胞の分化を阻害しながら、CAR-T細胞の機能維持に重要な要素である増殖能を維持することが示唆された。  著者らは「JAK2経路の選択的阻害は、CAR-T細胞療法を強化し、耐性B細胞性白血病患者に実行可能な治療戦略となりうる可能性が示唆された」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Mitsuno K, et al. Cancer Immunol Immunother. 2025; 74: 79.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39891728 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら