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DLBCL|某病院の難治性症例の治療選択をケースバイケースで見る/血液内科 Pro

DLBCLの治療に向けた治療方法の選択について
DLBCLの治療選択について実際の症例を交えて紹介します。難治性DLBCLの治療選択について
【身体所見・治療歴】 R-CHOP×1⇒CTでSD判定 化療中に上記の通りDouble Hit Lymphomaの診断となったためR-DA-EPOCHレジメンを変更した。 R-DA-EPOCH①Lv.1⇒CTでPR判定 R-DA-EPOCH②Lv.1 R-DA-EPOCH③Lv.2(MTX髄注併用) R-DA-EPOCH④Lv.2(MTX髄注併用)⇒CTで新規の腫瘤増大あり、PD判定
【相談内容】 R-DA-EPOCHでPDとなったため、化療レジメンの変更を予定しています(R-ESHAPを検討しています)。臨床経過から化療のみでの根治は難しいと思われたため、奏功を深めたタイミングで地固め治療として自家移植あるいはCART療法(2レジメン抵抗性ということで、適応ありと考えております)を検討していますが、いずれの治療を目指していくことがより望ましいでしょうか。ご本人のPSは0で臓器障害なく、全身状態は良好です。PD判定ではあるもののCTからは腫瘍量自体は多くないと思われ、LDH、IL2Rともに正常です。造血も問題ありません。
先生方のご意見を伺いたく投稿させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
DLBCLの症例に集まった他の血液内科医からのコメント
コメント者1
経過から化学療法(auto-も含めて)での治癒は困難と推測します。私の施設はCAR-T実施できないのですが、同種も含めて免疫療法にかけるしかないのではないでしょうか。今の時点でCAR-T実施施設に相談することをお勧めします。
コメント者2
現段階で、R-CHOP、R-EPOCH-Rが類似ではありますが、2回以上の化学療法歴であり、化学療法により完全奏効が得られず(PD)、その点で、自家移植の適応でないとの判断で、CAR-Tの適応との考え方は、妥当な範疇と考えます。しかし、最終的には、CAR-Tの適応は、ライン数の解釈や全身状態などを含めた施設判断にはなります。
DHLに対する初期治療、また、再発後の自家移植、同種移植のほとんどのD A TAは、後方視的解析のみでエビデンスも乏しい一方で、CAR-T3製剤(Axi-cel、Tisa-cel、Liso-cel)ともに、臨床試験の際にDHLが含まれており、non-DHLと比べても遜色無い結果が得られておりました。その点でもCAR-T療法に進むのは、適応という意味でも、エビデンスという意味でも、良い判断と考えます。現段階では、保険適応外ですが、難治性、12ヶ月以内の早期再発DHを含むDLBCLに対しての2nd line後の (auto vs CAR-T) 試験でも、Axi-cel、Liso-celは、自家移植を上回る成績であり、本症例のような早期再発し、難治性ある症例に対するCAR-T治療に進む補助的なエビデンスでしょうか。
救援療法に関しましても、治療強度と中枢神経ハイリスクという点で、HDACを含む、R-ESHAPは、良い判断と感じます。DHLは、急激に増悪することも度々経験されるため、近隣のC AR-T施設に適応も含め、早めにご相談され、早めのリンパ球採取が良いかと感じます。
そのほかのDLBCL症例を血液内科 Proで見る
上記で紹介した以外にも「血液内科 Pro」にはDLBCLの様々な症例が集まっています。どれも実際に医療施設で発生した事例です。 血液内科 Proに会員登録をしていただくと、症例とコメントの全文をご確認いただけます。①再発・形質転換DLBCL早期再発の症例
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/To8dhHsVVB
②DLBCL自家移植後の再発またはIgG4関連疾患の70歳代前半男性の方針相談
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/ysVAnxkVQx
③皮膚原発大細胞型B細胞リンパ腫 第3再発期 CAR-Tの適応について
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/Hfk1fDEMG4
④COVID-19を罹患した再発悪性リンパ腫
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/0zYuSqLesD
⑤肝硬変合併のDLBCL
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/1LIXDYwaQg
⑥FL→DLBCL transformの治療についてご相談です。
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/zk6ESSTlJz
⑦意識障害あり全身状態不良のCD5陽性DLBCL症例のレジメン相談
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/BOdNFHW8Tm
⑧80歳以上のDLBCLの治療は?
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/hNjgBHrnIa
⑨先生のご施設ではR-CHOP療法の投与量どうしてますか? 76歳女性DLBCL
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/FVeeaDHHCq
⑩DLBCL患者における繰り返すCDIに対するベズロトクスマブ
https://hpcr.jp/app/pro/hematology/post/XNhhAKoZOu
血液内科 Proに登録すると無料で症例閲覧、相談などができるようになる
DLBCLの治療選択の症例について紹介しました。難治性のDLBCLや再発などでお困りでしたら、血液内科 Proで相談してみませんか?血液内科 Proは全国の血液内科医約1200名が集まり、臨床相談や素朴な疑問、論文の共有などを行なう場です。血液内科医であれば無料で利用できます。
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