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血液内科 Journal Check
PCNSLに対するイブルチニブ併用HD-MTX+テモゾロミド療法〜第II相試験
公開日:2025年2月13日
Gao Y, et al. Blood Cancer Discov. 2025 Feb 6. [Epub ahead of print]
B細胞受容体シグナル伝達の恒常的活性化は、中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)で頻繁に発生する。そのため、B細胞受容体シグナル伝達経路を阻害するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬は、PCNSLの有望な治療薬として期待されている。中国・Sun Yat-sen University Cancer CenterのYan Gao氏らは、新たに診断されたPCNSLにおける大量メトトレキサート(HD-MTX)+テモゾロミド療法にBTK阻害薬イブルチニブを併用した際の有効性および安全性を評価するため、多施設共同プロスペクティブコホート第II相試験を実施した。Blood Cancer Discovery誌オンライン版2025年2月6日号の報告。
主な結果は以下のとおり。
・登録患者数35例のうち、33例を解析対象に含めた。 ・導入療法における最良全奏効率(best ORR)は93.9%、完全奏効(CR)率は72.7%であった。 ・2年無増悪生存期間(PFS)は57.6%(95%CI:49.0〜66.2)、全生存期間は84.8%(95%CI:78.6〜91.0)。 ・グレードIII以上の有害事象発生率は27.3%(33例中10例)。 ・ベースライン時の腫瘍および脳脊髄液(CFS)サンプルにおけるターゲットリシーケンスで検査した475個の遺伝子の中で、PIM1、MYD88、BTG2、CD79Bの変異が最も高頻度に認められた。 ・CSFおよびまたは血漿中のctDNA消失は一貫しており、画像診断でもCRが確認された。 ・2コース以降にCSF中のctDNA消失が確認された患者において、PFSの有意な延長が認められた(p=0.044)。
主な結果は以下のとおり。
・登録患者数35例のうち、33例を解析対象に含めた。 ・導入療法における最良全奏効率(best ORR)は93.9%、完全奏効(CR)率は72.7%であった。 ・2年無増悪生存期間(PFS)は57.6%(95%CI:49.0〜66.2)、全生存期間は84.8%(95%CI:78.6〜91.0)。 ・グレードIII以上の有害事象発生率は27.3%(33例中10例)。 ・ベースライン時の腫瘍および脳脊髄液(CFS)サンプルにおけるターゲットリシーケンスで検査した475個の遺伝子の中で、PIM1、MYD88、BTG2、CD79Bの変異が最も高頻度に認められた。 ・CSFおよびまたは血漿中のctDNA消失は一貫しており、画像診断でもCRが確認された。 ・2コース以降にCSF中のctDNA消失が確認された患者において、PFSの有意な延長が認められた(p=0.044)。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Gao Y, et al. Blood Cancer Discov. 2025 Feb 6. [Epub ahead of print]
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39913173
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