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血液内科 Journal Check
AMLに対するアザシチジン+ベネトクラクス短縮レジメンの有用性
公開日:2024年10月31日
Fleischmann M, et al. Ann Hematol. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print]
現在、ベネトクラクスと脱メチル化薬との併用療法は、強化化学療法が適応とならない高齢者急性骨髄性白血病(AML)に対する標準治療となっている。その有効性は良好であるにもかかわらず、臨床では寛解後の血球減少を伴うことが多く、治療期間の延長や用量変更を余儀なくされることも少なくない。ドイツ・ライプツィヒ大学のMaximilian Fleischmann氏らは、ベネトクラクスの治療期間を短縮したレジメンを使用した場合の有効性および安全性を評価するため、多施設共同研究を実施した。Annals of Hematology誌オンライン版2024年10月25日号の報告。
対象は、2021〜24年、ドイツの学術センター4施設において、ベネトクラクス(7日間投与:9例、14日間投与:11例)+5-アザシチジン(5〜7日間投与)併用療法による1stライン治療を行った成人AML患者20例。アウトカム指標には、骨髄奏効、輸血依存、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を含めた。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者の年齢中央値は73.5歳、二次性AMLが70%。 ・分子的な有害リスクは75%の患者で認められた。 ・全体として、全奏効(OR)率は100%、複合完全寛解(CR)率は78%であった。 ・ベネトクラクスの7日間投与と14日間投与との間に、奏効率の有意な差は認められなかった。 ・OS中央値は15ヵ月。 ・感染症関連の合併症は、55%に認められ、重度の敗血症が20%で認められた。
著者らは「AMLに対するアザシチジン+ベネトクラクス短縮レジメンは、標準レジメンと同等の有効性を示し、血液毒性を軽減する可能性が示唆された。これらの結果は、副作用を最小限にコントロールしながら、臨床アウトカムを最適化するための個別化治療の必要性を裏付けている」と結論付けている。
対象は、2021〜24年、ドイツの学術センター4施設において、ベネトクラクス(7日間投与:9例、14日間投与:11例)+5-アザシチジン(5〜7日間投与)併用療法による1stライン治療を行った成人AML患者20例。アウトカム指標には、骨髄奏効、輸血依存、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を含めた。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者の年齢中央値は73.5歳、二次性AMLが70%。 ・分子的な有害リスクは75%の患者で認められた。 ・全体として、全奏効(OR)率は100%、複合完全寛解(CR)率は78%であった。 ・ベネトクラクスの7日間投与と14日間投与との間に、奏効率の有意な差は認められなかった。 ・OS中央値は15ヵ月。 ・感染症関連の合併症は、55%に認められ、重度の敗血症が20%で認められた。
著者らは「AMLに対するアザシチジン+ベネトクラクス短縮レジメンは、標準レジメンと同等の有効性を示し、血液毒性を軽減する可能性が示唆された。これらの結果は、副作用を最小限にコントロールしながら、臨床アウトカムを最適化するための個別化治療の必要性を裏付けている」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Fleischmann M, et al. Ann Hematol. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print]
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39453477
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