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血液内科 Journal Check
ダブルヒット/トリプルヒットリンパ腫、CODOX-M/IVAC+R vs. DA-EPOCH-R
公開日:2024年10月16日
Atallah-Yunes SA, et al. Haematologica. 2024 Oct 10. [Epub ahead of print]
強化免疫化学療法レジメンは、R-CHOPと比較し、生存率の改善が認められないにも関わらず、ダブルヒット/トリプルヒットリンパ腫(DHL/THL)の若年患者によく用いられる。CODOX-M/IVAC+Rに関するレトロスペクティブな報告では、良好な結果が得られているが、本レジメンに耐えうるのは若くて健康な患者のみであるため、選択バイアスの影響を受けていると考えられる。米国・メイヨークリニックのSuheil Albert Atallah-Yunes氏らは、60歳以下のDHL/THL患者におけるCODOX-M/IVAC+RとDA-EPOCH-Rによるアウトカムの違いを調査するため、レトロスペクティブ分析を実施した。Haematologica誌オンライン版2024年10月10日号の報告。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者として113例(CODOX-M/IVAC+R群:49例、DA-EPOCH-R群:64例)が特定された。 ・完全寛解(CR)率は、CODOX-M/IVAC+R群で80%(39例)、DA-EPOCH-R群で58%(37例)であった。 ・フォローアップ期間中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で5.3年、DA-EPOCH-R群で3.3年。 ・CODOX-M/IVAC+R群は、単変量解析(HR:0.54、95%CI:0.31〜0.97)および年齢、BCL転座(BCL2、BCL6、両方)、IPIスコア、ASCT実施で調整した多変量解析(aHR:0.52、95%CI:0.29〜0.93)において、優れた無イベント生存期間(EFS)を示したが、全生存期間(OS)には有意な影響が認められなかった(aHR:0.92、95%CI:0.46〜1.84)。 ・1、2、5年EFSは、CODOX-M/IVAC+R群では68.3%、64.1%、61.5%であったのに対し、DA-EPOCH-R群では52.4%、48.9%、39.5%であった。 ・primary refractory diseaseまたは再発の発生率は、CODOX-M/IVAC+R群で33%(16例)、DA-EPOCH-R群で54%(35例)、OS中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で10.3ヵ月、DA-EPOCH-R群で33.7ヵ月であり、再発・難治性ではCODOX-M/IVAC+Rはアウトカム不良であることが示唆された。 ・DA-EPOCH-R群では、より多くの患者がその後、救援療法を行うことが可能であった。 ・毒性により死亡した患者は認められず、中枢神経系の再発および治療関連造血器腫瘍の発生の割合は、両群間で同様であった。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者として113例(CODOX-M/IVAC+R群:49例、DA-EPOCH-R群:64例)が特定された。 ・完全寛解(CR)率は、CODOX-M/IVAC+R群で80%(39例)、DA-EPOCH-R群で58%(37例)であった。 ・フォローアップ期間中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で5.3年、DA-EPOCH-R群で3.3年。 ・CODOX-M/IVAC+R群は、単変量解析(HR:0.54、95%CI:0.31〜0.97)および年齢、BCL転座(BCL2、BCL6、両方)、IPIスコア、ASCT実施で調整した多変量解析(aHR:0.52、95%CI:0.29〜0.93)において、優れた無イベント生存期間(EFS)を示したが、全生存期間(OS)には有意な影響が認められなかった(aHR:0.92、95%CI:0.46〜1.84)。 ・1、2、5年EFSは、CODOX-M/IVAC+R群では68.3%、64.1%、61.5%であったのに対し、DA-EPOCH-R群では52.4%、48.9%、39.5%であった。 ・primary refractory diseaseまたは再発の発生率は、CODOX-M/IVAC+R群で33%(16例)、DA-EPOCH-R群で54%(35例)、OS中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で10.3ヵ月、DA-EPOCH-R群で33.7ヵ月であり、再発・難治性ではCODOX-M/IVAC+Rはアウトカム不良であることが示唆された。 ・DA-EPOCH-R群では、より多くの患者がその後、救援療法を行うことが可能であった。 ・毒性により死亡した患者は認められず、中枢神経系の再発および治療関連造血器腫瘍の発生の割合は、両群間で同様であった。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Atallah-Yunes SA, et al. Haematologica. 2024 Oct 10. [Epub ahead of print]
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39385736
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