「DA-EPOCH-R療法」の記事一覧

PMBCLにおける中枢神経系再発予防の必要性は〜米メイヨークリニック
PMBCLにおける中枢神経系再発予防の必要性は〜米メイヨークリニック
公開日:2024年9月9日 Okcu I, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2024 Aug 2. [Epub ahead of print]  原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)は、悪性B細胞性非ホジキンリンパ腫の1つである。PMBCLは、結節性硬化型の古典的ホジキンリンパ腫(cHL)と、臨床的および生物学的特徴が類似しているといわれている。cHLでは、中枢神経系(CNS)再発は非常に稀であるといわれており、PMBCLのCNS再発も、少ないと予想される。米国・メイヨークリニックのIzel Okcu氏らは、標準的な化学療法で治療を行ったPMBCL患者におけるCNS再発の発生頻度を調査するため、単施設レトロスペクティブ研究を実施した。Clinical Lymphoma, Myeloma & Leukemia誌オンライン版2024年8月2日号の報告。  対象は、メイヨークリニックで診察された新規PMBCL患者154例(平均年齢:38歳[範囲:18〜77]、女性の割合:60%、65歳以上の割合:8%[12例])。CNS再発率は、競合リスクモデルを用いて算出し、死亡を競合リスクとみなした。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者に対する第1選択治療は、R-CHOP療法51%(78例)、DA-EPOCH-R療法49%(76例)であった。 ・CNS再発予防は、R-CHOP療法で5%(8例)、DA-EPOCH-R療法10%(15例)に実施されていた。 ・フォローアップ中央値は39ヵ月の間に、CNS再発は3例で認められ、いずれの症例もCNSおよび全身性再発が認められた。 ・コホート全体のCNS再発の累積発生率は、1年で1.43%(95%CI:0.3〜4.6)、2および5年で2.21%(95%CI:0.6〜5.8)であった。 ・CNS再発予防を行わなかった患者131例における再発率は、1年で0.85%(95%CI:0.1〜4.2)、2および5年で1.80%(95%CI:0.3〜5.8)であった。 ・CNS再発患者3例には、第1選択治療としてR-CHOP療法が用いられていた。3例中2例は、CNS再発予防を行っていなかったが、1例は腹腔内投与が行われていた。  著者らは「PMBCLにおけるCNS再発リスクは、標準的な化学療法では非常に低いことが示唆された。そのため、定期的なCNS予防は、必要であるとはいえない」と結論づけた。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Okcu I, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2024 Aug 2. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39232904 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
ダブルヒット/トリプルヒットリンパ腫、CODOX-M/IVAC+R vs. DA-EPOCH-R
ダブルヒット/トリプルヒットリンパ腫、CODOX-M/IVAC+R vs. DA-EPOCH-R
公開日:2024年10月16日 Atallah-Yunes SA, et al. Haematologica. 2024 Oct 10. [Epub ahead of print]  強化免疫化学療法レジメンは、R-CHOPと比較し、生存率の改善が認められないにも関わらず、ダブルヒット/トリプルヒットリンパ腫(DHL/THL)の若年患者によく用いられる。CODOX-M/IVAC+Rに関するレトロスペクティブな報告では、良好な結果が得られているが、本レジメンに耐えうるのは若くて健康な患者のみであるため、選択バイアスの影響を受けていると考えられる。米国・メイヨークリニックのSuheil Albert Atallah-Yunes氏らは、60歳以下のDHL/THL患者におけるCODOX-M/IVAC+RとDA-EPOCH-Rによるアウトカムの違いを調査するため、レトロスペクティブ分析を実施した。Haematologica誌オンライン版2024年10月10日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者として113例(CODOX-M/IVAC+R群:49例、DA-EPOCH-R群:64例)が特定された。 ・完全寛解(CR)率は、CODOX-M/IVAC+R群で80%(39例)、DA-EPOCH-R群で58%(37例)であった。 ・フォローアップ期間中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で5.3年、DA-EPOCH-R群で3.3年。 ・CODOX-M/IVAC+R群は、単変量解析(HR:0.54、95%CI:0.31〜0.97)および年齢、BCL転座(BCL2、BCL6、両方)、IPIスコア、ASCT実施で調整した多変量解析(aHR:0.52、95%CI:0.29〜0.93)において、優れた無イベント生存期間(EFS)を示したが、全生存期間(OS)には有意な影響が認められなかった(aHR:0.92、95%CI:0.46〜1.84)。 ・1、2、5年EFSは、CODOX-M/IVAC+R群では68.3%、64.1%、61.5%であったのに対し、DA-EPOCH-R群では52.4%、48.9%、39.5%であった。 ・primary refractory diseaseまたは再発の発生率は、CODOX-M/IVAC+R群で33%(16例)、DA-EPOCH-R群で54%(35例)、OS中央値は、CODOX-M/IVAC+R群で10.3ヵ月、DA-EPOCH-R群で33.7ヵ月であり、再発・難治性ではCODOX-M/IVAC+Rはアウトカム不良であることが示唆された。 ・DA-EPOCH-R群では、より多くの患者がその後、救援療法を行うことが可能であった。 ・毒性により死亡した患者は認められず、中枢神経系の再発および治療関連造血器腫瘍の発生の割合は、両群間で同様であった。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Atallah-Yunes SA, et al. Haematologica. 2024 Oct 10. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39385736 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
CD5陽性DLBCLのCNS再発予防に対するDA-EPOCH-R/HD-MTX
CD5陽性DLBCLのCNS再発予防に対するDA-EPOCH-R/HD-MTX
公開日:2025年3月4日 Nato Y, et al. Hematol Oncol. 2025; 43: e70047.  CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、予後不良であり、中枢神経系(CNS)再発頻度の高い特徴を有する疾患である。DA-EPOCH-R療法と大量メトトレキサート(HD-MTX)によるサンドイッチ療法は、stage II〜IVのCD5陽性DLBCL患者を対象とした第II相試験において、優れた有効性とマネジメント可能な安全性を示した。三重大学の名藤 佑真氏らは、この試験結果を検証し、CD5陽性DLBCL患者の現在の治療状況を明らかにするため、レトロスペクティブに分析を行った。Hematological Oncology誌2025年3月号の報告。  対象は、2016〜21年に診断されたリツキシマブを含むアントラサイクリン系化学療法による治療を行ったCD5陽性DLBCL患者。臨床アウトカムをレトロスペクティブに分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・評価対象患者346例中、DA-EPOCH-R/HD-MTX療法を行った患者は62例(18%)。 ・フォローアップ期間中央値は43ヵ月。 ・DA-EPOCH-R/HD-MTX療法を行ったstage II〜IVの患者(55例)では、2年全生存率(OS)が87%(95%CI:73〜94)、無増悪生存率(PFS)が76%(95%CI:61〜86)、CNS再発の累積発生率が7.3%(95%CI:2.4〜16.0)であった。 ・治療関連死亡は認められなかった。 ・発熱性好中球減少は、18例(33%)で発生した。 ・346例を対象とした多変量解析では、OSの独立したリスク因子として、LDH上昇、複数のリンパ節外病変、髄腔内MTX投与なし、DA-EPOCH-R/HD-MTX療法なしが特定された。 ・HD-MTXと髄腔内MTXの療法を行った患者28例中、CNS再発が認められた患者は1例のみであった。  著者らは「DA-EPOCH-R/HD-MTX療法の良好な生存率およびマネジメント可能な毒性が、実臨床の現場において確認された。CD5陽性DLBCL患者のCNS再発予防に対して、HD-MTXおよび髄腔内MTXが有効である可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Nato Y, et al. Hematol Oncol. 2025; 43: e70047.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39937961 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら