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DLBCL
ASCT不適格の再発・難治性DLBCL、エプコリタマブ+GemOx療法が有効/Blood
公開日:2025年1月20日
Brody JD, et al. Blood. 2025 Jan 10. [Epub ahead of print]
再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の予後は不良である。標準的な救援療法の1つであるリツキシマブ+ゲムシタビン+オキサリプラチン併用療法(R-GemOx療法)による完全奏効(CR)率は約30%、全生存期間(OS)中央値は10〜13ヵ月となっている。難治性ではさらに不良であり、CR率は7%、OS中央値は6ヵ月である。2ライン以上の治療歴を有する再発・難治性DLBCLに承認されているCD30およびCD20二重特異性抗体であるエプコリタマブは、さまざまな薬剤との組み合わせにより良好な安全性および有効性が示されている。米国・マウントサイナイ医科大学のJoshua D. Brody氏らは、自家造血幹細胞移植(ASCT)の適応のないまたはASCT治療不成功の再発・難治性DLBCL患者を対象にエプコリタマブ+GemOx療法の有用性を評価するため、第Ib/II相EPCORE NHL-2試験を実施し、その結果を報告した。Blood誌オンライン版2025年1月10日号の報告。
対象は、ASCTの適応のないまたはASCT治療不成功の再発・難治性DLBCL患者103例(2023年12月15日現在)。病勢進行または許容できない毒性が認められるまで3段階のステップアップ用量レジメンによりエプコリタマブ48mgまで増量し、GemOx(q2w for 8 doses)投与した。主要エンドポイントは、全奏効率(ORR)とした。
主な結果は以下のとおり。
・フォローアップ期間中央値は13.2ヵ月。 ・対象患者の年齢中央値は72歳。 ・2ライン以上の治療歴が62%、CAR-T細胞療法治療歴が28%、primary refractory diseaseが52%、最終治療で難治性が70%。 ・ORRは85%、CR率は61%であった。 ・CR期間中央値は23.6ヵ月、OS期間中央値は21.6ヵ月。 ・主な治療中の有害事象は、血球減少、サイトカイン放出症候群(CRS)であった。 ・CRSは、時期が予測可能であり、主に低グレード(全体:52%、グレードIII:1%)で、治療中止に至ることはなかった。
著者らは「ASCTの適応のないまたはASCT治療不成功の再発・難治性DLBCLに対するエプコリタマブ+GemOx療法は、良好かつ持続的な奏効を示し、長期アウトカムの改善が認められた」と結論付けている。
対象は、ASCTの適応のないまたはASCT治療不成功の再発・難治性DLBCL患者103例(2023年12月15日現在)。病勢進行または許容できない毒性が認められるまで3段階のステップアップ用量レジメンによりエプコリタマブ48mgまで増量し、GemOx(q2w for 8 doses)投与した。主要エンドポイントは、全奏効率(ORR)とした。
主な結果は以下のとおり。
・フォローアップ期間中央値は13.2ヵ月。 ・対象患者の年齢中央値は72歳。 ・2ライン以上の治療歴が62%、CAR-T細胞療法治療歴が28%、primary refractory diseaseが52%、最終治療で難治性が70%。 ・ORRは85%、CR率は61%であった。 ・CR期間中央値は23.6ヵ月、OS期間中央値は21.6ヵ月。 ・主な治療中の有害事象は、血球減少、サイトカイン放出症候群(CRS)であった。 ・CRSは、時期が予測可能であり、主に低グレード(全体:52%、グレードIII:1%)で、治療中止に至ることはなかった。
著者らは「ASCTの適応のないまたはASCT治療不成功の再発・難治性DLBCLに対するエプコリタマブ+GemOx療法は、良好かつ持続的な奏効を示し、長期アウトカムの改善が認められた」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Brody JD, et al. Blood. 2025 Jan 10. [Epub ahead of print]
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39792928
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