おすすめキーワード

血液内科 Journal Check
ASCT移植前処置レジメンBeEAM vs. CEM〜ランダム化比較試験
公開日:2024年8月14日
Eltelbanei MA, et al. BMC Cancer. 2024; 24: 1002.
自家造血幹細胞移植(ASCT)は、リンパ腫患者において極めて重要な治療法の1つである。従来、BeEAMレジメン(ベンダムスチン+エトポシド+シタラビン+メルファラン)は、凍結保存に依存しているが、CEMレジメンは(カルボプラチン+エトポシド+メルファラン)、凍結保存を必要とせず、短期間での投与に最適化されている。エジプト・ダマンフール大学のMohamed A. Eltelbanei氏らは、ASCTの移植前処置レジメンとしてのBeEAMレジメンとCEMレジメンの臨床的プロファイルおよび安全性プロファイルを比較するため、対照ランダム化臨床試験を実施した。BMC Cancer誌2024年8月13日号の報告。
対象は、エジプト・カイロの国際医療センターでASCTを受けたリンパ腫患者58例。対象患者は、BeEAM群29例またはCEM群29例にランダムに割り付けられ、18ヵ月フォローアップを行った。臨床的および安全性のアウトカムは、好中球および血小板の生着までの期間、副作用、入院期間、移植関連死亡率、生存率に焦点を当て、両群間で比較した。
主な結果は以下のとおり。
・CEMレジメンの有意なアドバンテージが示唆された。 ・CEM群は、BeEAM群と比較し、好中球の回復期間が有意に短かった(平均8.5日 vs. 14.5日、p<0.0001)。 ・同様に、CEM群は、BeEAM群と比較し、血小板の回復期間も有意に短かった(平均11日 vs. 23日、p<0.0001)。 ・入院期間についても、CEM群は、BeEAM群と比較し、有意に短かった(平均18.5日 vs. 30日、p<0.0001)。 ・さらに、全生存割合(OS)は、CEM群96.55%(95%CI:84.91〜99.44)、BeEAM群79.1%(95%CI:63.11〜89.75)であり、両群間に有意な差が認められた(p=0.049)。 ・無増悪生存割合(PFS)も同様で、CEM群86.21%(95%CI:86.14〜86.28)、BeEAM群62.07%(95%CI:61.94〜62.20)と有意な差が認められた(p=0.036)。
著者らは「ASCTの移植前処置CEMレジメンは、好中球および血小板の回復が早く、入院期間の短縮、OSおよびPFSの有意な改善が期待できることが示唆された。今後、より長期にわたる大規模サンプルを用いた研究が必要とされる」としている。
対象は、エジプト・カイロの国際医療センターでASCTを受けたリンパ腫患者58例。対象患者は、BeEAM群29例またはCEM群29例にランダムに割り付けられ、18ヵ月フォローアップを行った。臨床的および安全性のアウトカムは、好中球および血小板の生着までの期間、副作用、入院期間、移植関連死亡率、生存率に焦点を当て、両群間で比較した。
主な結果は以下のとおり。
・CEMレジメンの有意なアドバンテージが示唆された。 ・CEM群は、BeEAM群と比較し、好中球の回復期間が有意に短かった(平均8.5日 vs. 14.5日、p<0.0001)。 ・同様に、CEM群は、BeEAM群と比較し、血小板の回復期間も有意に短かった(平均11日 vs. 23日、p<0.0001)。 ・入院期間についても、CEM群は、BeEAM群と比較し、有意に短かった(平均18.5日 vs. 30日、p<0.0001)。 ・さらに、全生存割合(OS)は、CEM群96.55%(95%CI:84.91〜99.44)、BeEAM群79.1%(95%CI:63.11〜89.75)であり、両群間に有意な差が認められた(p=0.049)。 ・無増悪生存割合(PFS)も同様で、CEM群86.21%(95%CI:86.14〜86.28)、BeEAM群62.07%(95%CI:61.94〜62.20)と有意な差が認められた(p=0.036)。
著者らは「ASCTの移植前処置CEMレジメンは、好中球および血小板の回復が早く、入院期間の短縮、OSおよびPFSの有意な改善が期待できることが示唆された。今後、より長期にわたる大規模サンプルを用いた研究が必要とされる」としている。
(エクスメディオ 鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Eltelbanei MA, et al. BMC Cancer. 2024; 24: 1002.
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39134959
※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
ヒポクラは会員登録すると便利に!
約7万人の医師が会員登録。ヒポクラへの相談や論文の日本語での検索、勉強会情報などの診療に役立つサービスが全て無料で利用できるようになります。
01知見共有

約7万人が参加する医師限定の相談所。たくさんの相談症例・アドバイスを見ることで、全国の先生の臨床経験を効率的に学べます。
02専門医コンサルト

皮膚悪性腫瘍以外にも、皮膚科・眼科・心不全、心電図・肺などの専門医に1対1のクローズドな環境で相談できます。
03論文検索

PubMedを日本語検索できます。また検索結果のアブストラクトも和訳して表示するため、論文検索の時短に繋がります。
04勉強会まとめ

Web上に公開されている勉強会情報を、診療科別にお届け。「興味あり」を選択した勉強会は、開催前にリマインドメールが届くため見逃しを防ぎ、情報収集を1本化できます。