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ISA-BLd療法による寛解導入療法が未治療で移植適応のある多発性骨髄腫に有用
公開日:2024年12月26日
Mai EK, et al. J Clin Oncol. 2024 Dec 9. [Epub ahead of print]
未治療で移植適応のある多発性骨髄腫(MM)患者を対象に、レナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(BLd療法)にイサツキシマブ(ISA)を併用したISA-BLd療法を評価したGMMG-HD7試験において、寛解導入療法後の微小残存病変(MRD)陰性率が有意に増加したことが報告された。ドイツ・ハイデルベルク大学のElias K. Mai氏らは、GMMG-HD7試験の初回ランダム化から移植までの期間における試験結果を報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年12月9日号の報告。
GMMG-HD7試験の対象は、未治療で移植適応のあるMM患者662例。対象患者は、寛解導入療法においてISA-BLd療法群またはBLd療法群にランダムに割り付けられ、その後シングルまたはタンデム自家移植を行った後、維持療法においてレナリドミド単独群またはISA+レナリドミド群に再度ランダム化された。本報告では、初回ランダム化から移植までの期間における更新された結果を報告した。
主な結果は以下のとおり。
・2024年1月末の段階で、MRD陰性化率は、移植後も引き続き良好であった(ISA-BLd療法群:66%、BLd療法群:48%)。 ・維持療法の種類にかかわらず、ISA-BLd療法群はBLd療法群と比較し、無増悪生存期間(PFS)の有意な延長が確認された(ハザード比:0.70、95%CI:0.52〜0.95、p=0.0184)。 ・維持療法においてレナリドミド単独群にランダム化された患者の重み付けリスクセット推定分析では、BLd療法後よりもISA-BLd療法後にレナリドミドによる維持療法を行った方が、統計学的に有意なベネフィットが認められた(層別化加重ログランク検定:p=0.016)。
著者らは「未治療で移植適応のあるMM患者に対して、18週間の寛解導入化学療法後に地固め療法なしで移植を行った場合、維持療法の種類を問わず、ISA-BLd療法による寛解導入療法のPFS延長に対する有意なベネフィットが確認された」と結論付けている。
GMMG-HD7試験の対象は、未治療で移植適応のあるMM患者662例。対象患者は、寛解導入療法においてISA-BLd療法群またはBLd療法群にランダムに割り付けられ、その後シングルまたはタンデム自家移植を行った後、維持療法においてレナリドミド単独群またはISA+レナリドミド群に再度ランダム化された。本報告では、初回ランダム化から移植までの期間における更新された結果を報告した。
主な結果は以下のとおり。
・2024年1月末の段階で、MRD陰性化率は、移植後も引き続き良好であった(ISA-BLd療法群:66%、BLd療法群:48%)。 ・維持療法の種類にかかわらず、ISA-BLd療法群はBLd療法群と比較し、無増悪生存期間(PFS)の有意な延長が確認された(ハザード比:0.70、95%CI:0.52〜0.95、p=0.0184)。 ・維持療法においてレナリドミド単独群にランダム化された患者の重み付けリスクセット推定分析では、BLd療法後よりもISA-BLd療法後にレナリドミドによる維持療法を行った方が、統計学的に有意なベネフィットが認められた(層別化加重ログランク検定:p=0.016)。
著者らは「未治療で移植適応のあるMM患者に対して、18週間の寛解導入化学療法後に地固め療法なしで移植を行った場合、維持療法の種類を問わず、ISA-BLd療法による寛解導入療法のPFS延長に対する有意なベネフィットが確認された」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Mai EK, et al. J Clin Oncol. 2024 Dec 9. [Epub ahead of print]
▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39652594
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