「多発性骨髄腫(MM)」の記事一覧

再発または難治性多発性骨髄腫に用いるカルフィルゾミブ+デキサメタゾンと比較したカルフィルゾミブ+デキサメタゾン+ダラツムマブ(CANDOR) 第III相多施設共同非盲検無作為化試験の結果
再発または難治性多発性骨髄腫に用いるカルフィルゾミブ+デキサメタゾンと比較したカルフィルゾミブ+デキサメタゾン+ダラツムマブ(CANDOR) 第III相多施設共同非盲検無作為化試験の結果
Carfilzomib, dexamethasone, and daratumumab versus carfilzomib and dexamethasone for patients with relapsed or refractory multiple myeloma (CANDOR): results from a randomised, multicentre, open-label, phase 3 study Lancet. 2020 Jul 18;396(10245):186-197. doi: 10.1016/S0140-6736(20)30734-0. 原文をBibgraph(ビブグラフ)で読む 上記論文の日本語要約 【背景】レナリドミドおよびボルテゾミブを用いた1次治療によって、再発または難治性多発性骨髄腫の新たな治療の必要性が高まっている。カルフィルゾミブとダラツムマブの併用は、第I相試験で、再発または難治性多発性骨髄腫での高い有効性が示されている。この試験では、再発または難治性多発性骨髄腫に用いるカルフィルゾミブ、デキサメタゾンおよびダラツムマブの併用をカルフィルゾミブとデキサメタゾンの併用と比較した。 【方法】この第III相多施設共同非盲検無作為化試験では、北米、欧州、オーストラリアおよびアジアの102施設から組み入れた再発または難治性多発性骨髄腫患者466例をカルフィルゾミブ+デキサメタゾン+ダラツムマブ(KdD)とカルフィルゾミブ+デキサメタゾン(Kd)に2対1の割合で無作為に割り付けた。全例にカルフィルゾミブ56mg/m2(第1サイクルの第1、2日は20mg/m2)を週2回投与した。ダラツムマブは、第1サイクルの第1、2日に8mg/kg、残りの第1サイクルと第2サイクルでは週1回16mg/kg、第3-6サイクルでは2週に1回16mg/kg、その後は4週に1回16mg/kgを投与した。デキサメタゾン40mgを週1回(第2週以降、75歳以上の患者に20mg)投与した。主要評価項目は、intention-to-treatで評価した無増悪生存期間とした。安全性解析集団で有害事象を評価した。この試験(NCT03158688)は、ClinicalTrials.govに登録されており、現在進行中であるが、登録は終了している。 【結果】2017年6月13日から2018年6月25日にかけて、適格性を評価した569例のうち466例を組み入れた。追跡期間中央値約17カ月後、KdD群は無増悪生存期間未達であったのに対し、Kd群は15.8カ月であった(ハザード比0.63、95%CI 0.46-0.85、P=0.0027)KdD群の治療期間中央値はKd群よりも長かった(70.1週 vs 40.3週)。KdD群の253例(82%)、Kd群の113例(74%)にグレード3以上の有害事象が報告された。治療中止に至った有害事象の発生頻度は、両群同等であった(KdD群69例[22%]、Kd群38例[25%])。 【解釈】KdD療法によって、Kd療法と比べて再発または難治性多発性骨髄腫患者の無増悪生存期間が長くなり、リスク便益のデータも良好であった。 第一人者の医師による解説 他の3剤併用療法との比較は未実施 併用療法の選択や順番は臨床現場での判断 中澤 英之 信州大学医学部血液内科講師 MMJ. February 2021;17(1):24 多発性骨髄腫(MM)の治療は、20年ほど前まで選択肢が限られていたが、その後、プロテアソーム阻害薬(PI)のボルテゾミブ、免疫調整薬(IMiDs)のレナリドミドが登場し、さらにこの10年間に7種類の新規薬剤が利用可能になった。現在、新規薬剤を含めた複数の選択肢の中から、患者ごとに治療を選ぶことが、臨床医の課題となっている。一方、MM患者の治療開始からの平均余命は約6年とされ、特に再発・難治性 MMの治療にはまだ改善の余地がある。 本論文は、再発・難治性 MMに対する新たな併用療法として、PIのカルフィルゾミブ(K)、抗CD38抗体薬のダラツムマブ(D)、デキサメタゾン(d)の3剤併用療法(KdD療法)の有用性を評価したランダム化国際共同非盲検第 III相 CANDOR試験の報告である。この試験結果に基づき、日本では2020年11月からKdD療法が保険診療で実施可能となった。本試験には北米、欧州、豪州、アジアの102施設から、前治療レジメン数1~3の再発・難治性MM患者が登録され、KdD群とKd(対照)群に割り付けられた。その結果、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)は追跡期間中央値17カ月時点において、KdD群は未到達、Kd群は15.8カ月(ハザード比[HR], 0.63)で、KdD療法の優位性が示された。頻度の高い有害事象(AE)として血小板減少、貧血、消化管症状、高血圧、感染症、疲労感などが認められ、ほかに注目すべきAEとして、末梢神経障害、注射反応、心不全、急性腎不全、虚血性心疾患などが報告された。有害事象による中止率はKdD群22%、Kd群25%で、Kの中止要因は心不全、Dの中止要因は肺炎が最多であった。 本試験の追跡調査結果が2020年秋の米国血液学会(ASH)で報告された。観察期間およそ28カ月時点の解析(1)によると、PFS中央値はKdD群28.6カ月、Kd群15.2カ月であり、KdD群の優位性はその後も維持されていることが明らかになった(HR, 0.59;95% CI, 0.45~0.78)。サブグループ解析では、細胞遺伝学的に高リスク患者、前治療歴2レジメン以上の患者、レナリドミド不応性患者でもKdD療法の優位性が示された。新たなAEの報告はなかった。 CANDOR試験によって、KdD療法は再発・難治性MMに対して有効で認容性の良好な治療選択肢であることが明らかになった。しかし、他の3剤併用療法との直接比較は現時点では実現していない。どの併用療法を、どのような順番で行うかは、まだ臨床現場での判断に任されている。MMの治療選択肢が劇的に増えたこの10年間は、解決すべき多くの課題を再認識した10年間であったとも言えるだろう。 1. Meletios A Dimopoulos, et al. Blood 2020; 136 (Supplement 1): 26-27.
再発または難治性の多発性骨髄腫に用いるB細胞成熟抗原を標的とするキメラ抗原受容体T細胞療法、ciltacabtagene autoleucel(CARTITUDE-1):第Ib/II相非盲検試験
再発または難治性の多発性骨髄腫に用いるB細胞成熟抗原を標的とするキメラ抗原受容体T細胞療法、ciltacabtagene autoleucel(CARTITUDE-1):第Ib/II相非盲検試験
Ciltacabtagene autoleucel, a B-cell maturation antigen-directed chimeric antigen receptor T-cell therapy in patients with relapsed or refractory multiple myeloma (CARTITUDE-1): a phase 1b/2 open-label study Lancet. 2021 Jul 24;398(10297):314-324. doi: 10.1016/S0140-6736(21)00933-8. Epub 2021 Jun 24. 原文をBibgraph(ビブグラフ)で読む 上記論文の日本語要約 【背景】CARTITUDE-1試験では、予後が不良である再発または難治性の多発性骨髄腫患者で、2つのB細胞成熟抗原を標的とする単一ドメイン抗体、ciltacabtagene autoleucel(cilta-cel)を用いたキメラ抗原受容体T細胞療法の安全性と臨床活性を評価することを目的とした。 【方法】米国の16施設が参加したこの単群非盲検第Ib/II相試験では、ECOG全身状態スコア0または1であり、3回以上の治療歴またはプロテアソーム阻害薬および免疫調節薬に対する抵抗性があり、かつプロテアソーム阻害薬、免疫調節薬および抗CD38抗体の投与歴がある18歳以上の多発性骨髄腫患者を登録した。リンパ球枯渇開始から5~7日後にcilta-celの単回投与(目標用量CAR発現生T細胞数として0.75×106個/kg)を実施した。主要評価項目は、安全性、第II相試験の推奨用量の確認(第Ib相)および治療した全患者の奏効率(第II相)とした。奏効期間と無増悪生存期間を主な副次評価項目とした。この試験はClinicalTrials.govに登録されている(NCT03548207)。 【結果】2018年7月16日から2019年10月7日までに113例を登録した。97例(第Ib相29例、第II相68例)に、第II相試験の推奨用量となるCAR発現生T細胞として0.75×106個/kgのcilta-celを投与した。2020年9月1日の臨床カットオフ時点で、追跡期間が中央値で12.4カ月(IQR 10.6~15.2)であった。中央値で6カ月間の前治療歴のある97例にcilta-cel療法を実施した。総奏効率が97%(95%CI 91.2~99.4、97例中94例)であった。65例(67%)が厳格な完全寛解を達成し、最初の奏効までの期間は1カ月(IQR 0.9~1.0)であった。効果は経時的に深くなった。奏効期間(95%CI 15.9~評価不能)も無増悪生存期間(16.8~評価不能)も中央値に達しなかった。12ヵ月無増悪生存率は77%(95%CI 66.0~84.3)であり、総生存率が89%(80.2~93.5)であった。血液学的な有害事象が高頻度に発現した。グレード3~4の血液学的有害事象に、好中球減少症(97例中92例[95%])、貧血(66例[68%])、白血球減少症(59例[61%])、血小板減少症(58例[60%])、リンパ球減少症(48例[50%])があった。97例中92例(95%)にサイトカイン放出症候群が発現し(4%がグレード3または4)、発症までの期間が中央値で7.0日(IQR 5~8)、継続期間が中央値で4.0日(IQR 3~6)であった。サイトカイン放出症候群は、グレード5のサイトカイン放出症候群で血球貪食性リンパ組織球症を来した1例を除いて全例が回復した。20例(21%)にCAR T細胞の神経毒性が発現した(9%がグレード3または4)。試験中に14例が死亡した。6例が治療関連有害事象によるもの、5例が病勢進行によるもの、3例が治療と無関連の有害事象によるものであった。 【解釈】目標用量CAR発現生T細胞として0.75×106個/kgのcilta-cel単回投与は、治療歴の多い多発性骨髄腫患者に早期に持続的な深い寛解をもたらし、安全性は管理可能であった。本試験のデータは最近提出した薬事申請の根拠とした。 第一人者の医師による解説 現在は保険適応外 一般臨床では費用対効果を考慮した適正使用が課題 矢野 真吾 東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科教授 MMJ. February 2022;18(1):16 キメラ抗原受容体(CAR)は、腫瘍細胞の抗原を特異的に認識する受容体を人工的に作製したものであり、CAR-Tは患者末梢血由来のT細胞にCARを遺伝子導入させた再生医療等製品である。B細胞成熟抗原(BCMA)はB細胞の成熟と分化に働く膜貫通蛋白で、形質細胞や多発性骨髄腫細胞に発現している。BCMAを標的としたCAR-Tは数種類開発されており、ciltacabtagene autoleucel(cilta-cel)はBCMAの異なる2つのエピトープを認識し高い結合能を有する。 本論文は、米国で行われた再発・難治性多発性骨髄腫に対するcilta-celの第1b/2相試験の報告である。対象は、前治療数が3レジメン以上の患者、または免疫調整薬とプロテアソーム阻害薬の両方に抵抗性を示し抗 CD38抗体薬の投与を受けた患者とした。主要評価項目は第1b相試験では安全性(有害事象)、第2相試験では奏効率とされた。リンパ球除去療法後、97人(第1b相29人、第2相68人)にcilta-cel(推奨用量0.75X106 CAR-T細胞/kg)を投与した。年齢の中央値は61歳、前治療数の中央値は6レジメンであった。観察期間の中央値は12.4カ月で、cilta-celの全奏効は94人(97%)、厳格な完全奏効は65人(67%)で得られ、奏効は中央値1カ月で到達した。微小残存腫瘍は、評価可能な57人のうち53人(93%)で陰性化した。無増悪生存期間および全生存期間は中央値に未到達、12カ月の時点での無増悪生存率および全生存率はそれぞれ77%と89%であった。有害事象は97人(100%)に観察され、最も頻度が高かったのは血液毒性で、グレード 3以上の好中球減少が92人、貧血が66人、血小板減少は58人であった。感染症は56人(58%)に生じ、グレード 3以上の肺炎を8人、敗血症を4人に認めた。サイトカイン放出症候群は92人(95%)に発症したが、87人がグレード 2以下でグレード 3/4は4人であった。グレード5のサイトカイン放出症候群で1人が死亡したが、残りの91人は改善した。神経毒性は20人(21%)に生じ、グレード 3/4を9人に認めた。 Cilta-celは、濃厚な前治療歴を有する多発性骨髄腫に対して、迅速に深い寛解を得ることが期待できる。Cilta-celの投与細胞数が他のCAR-Tよりも少なく設定されているため、比較的安全に投与できる可能性がある。現在、長期的効果の評価、早期の治療ラインでの投与や外来での投与の検討が行われている。日本でもCAR-T細胞療法が普及してきている。現在 BCMAを標的としたCAR-T細胞療法は保険適応外であるが、近い将来一般臨床で用いられるようになる。費用対効果を考慮した適正使用が求められており、最新のエビデンスを蓄積していく必要がある。
血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号)
血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号)
再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 再発難治性多発性骨髄腫に対するサルベージ療法としてダラツムマブ+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(DVd)とダラツムマブ+レナリドミド+デキサメタゾン(DRd)についての多施設レトロスペクティブ研究の結果が報告された。Annals of Hematology誌オンライン版2022年5月19日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 小児~若年成人の新規ホジキンリンパ腫に対するBv-Avd-R療法 ~第II相非ランダム化比較試験 古典的ホジキンリンパ腫と新たに診断された1~30歳の患者に対するブレンツキシマブベドチン+ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン+リツキシマブの4または6サイクル治療による安全性および有効性が検討された。Journal for Immunotherapy of Cancer誌2022年5月号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性ATLL患者に対するツシジノスタットの有効性と安全性~国内第IIb相試験 再発難治性の成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)患者を対象にヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬ツシジノスタットの国内第IIb相試験の結果が報告された。Cancer Science誌オンライン版2022年5月17日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 多発性骨髄腫患者の自家移植前BeEAMレジメンの安全性と有効性~海外第II相試験 新たに多発性骨髄腫と診断された患者を対象に、ベンダムスチン+エトポシド+シタラビン+メルファランの大量化学療法併用療法(BeEAM)の安全性と有効性を検証する第II相試験が実施された。Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版2022年5月19日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 日本における多発性骨髄腫医療データベース分析:プレリキサフォル使用の費用対効果への影響 造血幹細胞移植のアフェレーシスにおいて選択的CXCR4阻害剤プレリキサフォルに関連する医療リソースの使用および医療費への影響についての分析結果が報告された。International Journal of Hematology誌オンライン版2022年5月13日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号)
血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号)
血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT 血液悪性腫瘍の治療患者を対象におけるトラネキサム酸の出血予防効果を明らかにするため、プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)が行われた。その結果、化学療法または造血幹細胞移植を受けている血液悪性腫瘍患者に対するトラネキサム酸の予防的治療は、プラセボと比較し、グレードII以上の出血リスクを出血リスクを有意に低下させないことが報告された。Blood誌2022年6月6日号(オンライン版)の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 未治療MCLに対するイブルチニブ+ベンダムスチン+リツキシマブ治療の有効性 65歳以上の未治療マントル細胞リンパ腫(MCL)患者を対象としたプラセボ対照ランダム化比較試験において、標準的な化学療法にイブルニチブを組み合わせた治療は、PFSを有意に改善することが示唆された。The New England Journal of Medicine誌2022年6月3日号(オンライン版)の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性DLBCLに対するCAR-T細胞療法、結節性と節外性での予後の違い びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の予後不良因子である節外浸潤。近年、DLBCLに対するCAR-T細胞療法は注目されているが、節外性DLBCLに対する治療効果は、明らかになっていなかった。検討の結果、CAR-T細胞療法単独と比較し、自家造血幹細胞移植の併用によりPFSの改善が認められたことを報告した。Clinica Chimica Acta誌2022年6月2日号(オンライン版)の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性MMに対するCAR-T細胞療法Ciltacabtagene Autoleucel:CARTITUDE-1試験 再発難治性多発性骨髄腫(MM)を対象にCiltacabtagene Autoleucelの安全性と有効性を評価するために実施された第Ib / II相試験における最終治療から2年間フォローアップした最新結果および高リスク患者のサブグループ解析結果が報告された。Journal of Clinical Oncology誌2022年6月4日号(オンライン版)の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性MMに対するTeclistamabの第II相試験 再発難治性多発性骨髄腫(MM)を対象としたBCMA×CD3二重特異性抗体Teclistamabの第II相試験が行われた。本試験では、triple-classの治療抵抗性患者が多く含まれており、このような患者に対するTeclistamabの有効性、安全性が報告された。The New England Journal of Medicine誌2022年6月5日号(オンライン版)の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号)
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再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 再発・難治性の濾胞性リンパ腫(FL)に対するCAR-T細胞療法アキシカブタゲン シロルユーセルの有効性は、ZUMA-5試験で報告されている。長期フォローアップにおいても、その有効性は維持されており、SCHOLAR-5試験の実臨床データとの比較(傾向スコア法)においても、持続的な有効性が確認された。Blood誌オンライン版2022年6月9日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 日本における血友病インヒビター発症の臨床状態やリスク因子:J-HIS2研究 血友病患者の重篤な合併症であるインヒビター発症。これまでの研究では、治療や遺伝的要因がこれらの同種抗体と関連している可能性が報告されていたが、遺伝的背景や日本での治療法の違いなどに関連する臨床的特徴はよくわかっていなかった。Haemophilia誌オンライン版2022年6月11日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 日本人における肉、魚、脂肪酸摂取と非ホジキンリンパ腫との関係:JPHC研究 肉、魚、脂肪酸の摂取は、非ホジキンリンパ腫(NHL)と関連しているといわれている。大阪大学の下村良充氏らは、赤肉と飽和脂肪酸の摂取はNHLリスクを増加させ、魚と多価不飽和脂肪酸の摂取はNHLリスクを減少させると仮定し、検討を行った。The Journal of Nutrition誌オンライン版2022年6月8日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む CAR-T細胞療法後のDLBCL再発例の評価とマネジメントに関する実践ガイドライン調査:ASTCT委員会 米国移植細胞治療学会(ASTCT)実践ガイドライン委員会は、再発難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T細胞療法治療後のモニタリング、診断、マネジメントについての横断的調査をオンラインで実施した。Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版2022年6月4日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 東アジアの再発難治性多発性骨髄腫に対するIsa-PdとPd治療との比較 日本人を含む東アジアジアの再発難治性多発性骨髄腫患者を対象にイサツキシマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン(Isa-Pd)とポマリドミド+デキサメタゾン(Pd)の有効性・安全性の比較が行われた。Clinical Lymphoma, Myeloma & Leukemia誌オンライン版2022年4月8日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号)
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再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 現在、再発難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)のサードライン治療に用いられるCAR-T細胞療法Lisocabtagene maraleucel(liso-cel)について、セカンドラインにおける標準療法と比較したliso-celの第III相試験であるTRANSFORM試験の中間分析結果が報告された。Lancet誌2022年6月18日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 造血幹細胞移植レシピエントにおける急性呼吸器感染症の発生率~日本のリアルワールドデータ 日本の造血幹細胞移植レシピエントにおける急性呼吸器感染症の発生率および経済的負担について、JMDCのデータを用いた評価が行われた。Journal of Medical Economics誌オンライン版2022年6月15日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 進行期ENKLに対するDDGPレジメンの有効性・安全性~ランダム化比較試験 新規の進行期(III/IV)節外性 NK/T細胞リンパ腫(ENKL)に対するDDGP(デキサメタゾン+シスプラチン+ゲムシタビン+Pegaspargase)レジメン vs. SMILEレジメンのランダム化比較試験の結果が報告された。JAMA Oncology誌オンライン版2022年6月16日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 移植非適応の日本人多発性骨髄腫患者に対するmodified BLd療法の有効性・安全性 とくに高齢者で問題となる末梢神経障害リスクを軽減するためボルテゾミブを減量したmodified BLd療法(ボルテゾミブ+レナリドマイド+デキサメタゾン)の日本人新規多発性骨髄腫患者に対する有効性・安全性の検討が行われた。International Journal of Hematology誌オンライン版2022年6月14日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 非ホジキンリンパ腫に対するCHOP-likeレジメンによる間質性肺炎の発生率とそのリスク因子 非ホジキンリンパ腫患者の致死的合併症の1つである間質性肺炎の発生率およびそれに関連する患者、疾患、薬物関連のリスク因子についての調査が行われた。Frontiers in Oncology誌2022年6月1日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号)
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DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は 60歳以上のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者を対象にR-CHOP-14療法とR-CHOP-21療法を比較した多施設共同フェーズIIIであるLNH03-6B試験の10年後フォローアップ結果が報告された。その結果はどうだったのか。Blood Advances誌オンライン版2022年6月23日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 30年間でALLに対するallo-HSCTの治療成績はどう変わったのか 同種造血細胞移植(allo-HSCT)は、成人の急性リンパ性白血病(ALL)に対する有望な治療法である。ここ30年間でその治療成績にどのような変化が見られたのか。Blood Advances誌オンライン版2022年6月23日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 多発性骨髄腫に対するDARA+CyBorD、3年間のフォローアップ結果 新規および再発の多発性骨髄腫患者に対するダラツムマブ+シクロホスファミド/ボルテゾミブ/デキサメタゾン(DARA+CyBorD)治療の有効性・安全性を評価したLYRA試験の36ヵ月フォローアップ後の最終解析結果が報告された。Leukemia & Lymphoma誌オンライン版2022年6月22日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む allo-HSCT後の予後予測因子としてのIMACの可能性 京都大学医学部付属病院の濱田 涼太先生らは、筋肉内脂肪含有量(IMAC)は、同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)後の予後指標として有用であり、筋肉の質および量をターゲットとしたリハビリなどのアプローチが予後改善につながる可能性を報告した。Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版2022年6月19日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 移植患者に対するコロナワクチン3回目接種後の免疫応答 これまで、造血幹細胞移植(HSCT)後の患者におけるSARS-CoV-2に対する3回目のワクチン接種後の免疫反応に関する研究は十分でなかった。本研究では、HSCT患者における3回目ワクチン接種後の細胞性および体液性免疫について調査が行われた。Vaccines誌2022年6月18日号の報告。 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号)
血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号)
再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する4つの新規薬剤による全生存期間の比較 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫治療薬Tafasitamab(タファシタマブ)、Loncastuximab tesirine(ロンカスツキシマブ テシリン)、ポラツズマブベドチン、Selinexor(セリネクソール)の4剤について、全生存期間の比較が報告された。【European Review for Medical and Pharmacological Sciences誌2022年7月号】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液疾患患者におけるCOVID-19と季節性インフルエンザの臨床転帰 日本人血液疾患入院患者におけるCOVID-19または季節性インフルエンザの臨床転帰の違いを明らかにするため、旭川厚生病院の塚田 和佳氏らは、レトロスペクティブ研究を実施した。【Journal of Rural Medicine誌2022年7月号】 ≫Bibgraphで続きを読む 多発性骨髄腫に対するレジメン比較~ネットワークメタ解析 移植非適応の多発性骨髄腫の第1選択薬として、プロテアソーム阻害剤、免疫調整剤、モノクローナル抗体ダラツマブの併用が用いられる。これらを用いたレジメンの有効性および安全性を比較するため、ネットワークメタ解析が実施された。【Hematological Oncology誌オンライン版2022年7月6日号】 ≫Bibgraphで続きを読む 造血幹細胞移植を予定していない再発難治性大細胞型B細胞リンパ腫に対する二次治療CAR-T細胞療法~非盲検第II相試験 造血幹細胞移植を予定していない一次治療後の再発難治性大細胞型B細胞リンパ腫患者は、転帰が不良で、次の治療選択肢も限られている。このような患者に対する二次治療としてのCAR-T細胞療法リソカブタゲン マラルユーセルの有用性を検討するため、非盲検第II相試験が行われた。【The Lancet. Oncology誌オンライン版2022年7月12日号】 ≫Bibgraphで続きを読む 濾胞性リンパ腫患者の初回化学療法中のBMIが全生存期間へ及ぼす影響 濾胞性リンパ腫の全生存期間と治療前のBMIとの間に有意な関連が認められないと報告されているが、化学療法中のBMIの変化との関係については、これまでよくわかっていなかった。濾胞性リンパ腫患者56例をレトロスペクティブに分析したところ、化学療法中のBMIの変化は、独立した予後不良因子である可能性が示唆された。【Internal Medicine誌2022年号】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.11(2022年7月19日号) 未治療のステージIII、IV期の古典的ホジキンリンパ腫患者に対するA+AVD療法~ECHELON-1試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.10(2022年7月12日号) 未治療のiNHL、MCL、rrDLBCLに対するベンダムスチンの有用性~第I/II相試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.9(2022年7月5日号) LBCLのセカンドライン治療、CAR-T細胞療法はASCTにとってかわるか ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号) DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.13(2022年8月2日号)
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再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するPola-BR療法による長期生存率 第II相ランダム化コホート研究(GO29365試験)のデータを用いて、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象にポラツズマブ ベドチン+ベンダムスチン+リツキシマブ(Pola-BR)療法とBR療法における全生存期間に対するベネフィットおよび長期生存者の比率を推定した。【PharmacoEconomics-Open誌オンライン版7月28日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 高リスク染色体異常の再発多発性骨髄腫患者におけるIsa-Kd療法の有用性~IKEMA試験サブグループ解析 高リスク染色体異常は、多発性骨髄腫患者の臨床転帰と関連している。再発多発性骨髄腫患者に対するイサツキシマブ+カルフィルゾミブ+デキサメタゾン(Isa-Kd)療法の有用性を検討したIKEMA試験のサブグループ解析を行い、高リスク染色体異常患者に対するIsa-Kd療法の有用性を調査した。【European Journal of Haematology誌オンライン版7月24日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 骨髄異形成症候群における造血幹細胞移植後の血小板減少症の予後への影響 長期にわたる血小板減少症は、造血幹細胞移植の結果に影響を及ぼす一般的な合併症である。同種造血幹細胞移植を受けた骨髄異形成症候群患者303例のリアルワールドデータを分析し、血小板減少症の発現率および予後への影響を評価した。【Frontiers in Oncology誌7月11日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 非再発難治性急性骨髄性白血病患者に対する同種造血幹細胞移植後の臨床転帰、ベネトクラクス+アザシチジン療法と集中化学療法の比較 急性骨髄性白血病の治療では、集中化学療法により寛解を達成した後、同種造血幹細胞移植が行われる。最近、ベネトクラクスベースのレジメンが、集中化学療法非適応の新規急性骨髄性白血病患者の標準治療となっている。非再発難治性急性骨髄性白血病患者に対するベネトクラクス+アザシチジン療法と集中化学療法により同種造血幹細胞移植後の臨床転帰に違いがあるかを検討した。【Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版7月25日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液悪性腫瘍患者に対する感染予防介入の比較~メタ解析 後天性低ガンマグロブリン血症は、慢性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫で頻繁に認められる。これらの患者に対する予防的な免疫グロブリン、抗生物質、ワクチン接種の有効性と安全性を評価するため検討を行った。【Blood Advances誌オンライン版7月26日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する4つの新規薬剤による全生存期間の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.11(2022年7月19日号) 未治療のステージIII、IV期の古典的ホジキンリンパ腫患者に対するA+AVD療法~ECHELON-1試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.10(2022年7月12日号) 未治療のiNHL、MCL、rrDLBCLに対するベンダムスチンの有用性~第I/II相試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.9(2022年7月5日号) LBCLのセカンドライン治療、CAR-T細胞療法はASCTにとってかわるか ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号) DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.15(2022年8月16日号)
血液内科 Journal Check Vol.15(2022年8月16日号)
再発難治性多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法後100日間の血球減少症および感染症 再発難治性多発性骨髄腫の治療薬として承認されたCAR-T細胞療法イデカブタゲン ビクルユーセル(ide-cel)。本試験では、標準治療においてide-cel治療を行った患者52例を対象に、治療開始100日以内の血球減少症および感染症の特徴を明らかにするため、多施設共同レトロスペクティブ研究を実施し、その結果が報告された。【Blood Advances誌オンライン版8月8日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む COVID-19患者に対する抗ウイルス薬併用時の免疫抑制薬の治療薬物モニタリングと投与量調整 COVID-19に対する抗ウイルス薬ニルマトレルビル/リトナビルと免疫抑制薬の併用では、薬物代謝酵素CYP3Aの関与が大きいことから、免疫抑制薬の投与量調整が求められる。本研究では、免疫抑制薬の治療薬物モニタリングおよび投与量調整に関する推奨事項が報告された。【Therapeutic Drug Monitoring誌オンライン版8月9日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 臍帯血移植を受けた寛解期AML患者におけるFlu/Bu4/Melコンディショニングレジメンの有効性と安全性 愛知医科大学の水野 昌平先生らは、臍帯血移植を受けた寛解期の急性骨髄性白血病(AML)患者に対するシクロホスファミドおよび全身照射ベースの骨髄破壊的前処置と比較したフルダラビン+ブスルファン+メルファラン(Flu/Bu4/Mel)の有効性および安全性を調査した。【Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版7月31日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む CD5陽性DLBCL患者における予後栄養指数(PNI)による予後予測 CD5陽性のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL) の予後に対する予後栄養指数(PNI)の影響を明らかにするため、CD5陽性DLBCL患者207例を対象とした多施設共同レトロスペクティブ研究が実施された。【Cancer誌オンライン版8月6日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む KRdまたはERd療法を実施した再発難治性多発性骨髄腫患者のOSとPFS カルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(KRd療法)またはエロツズマブ+レナリドミド+デキサメタゾン(ERd療法)で治療を行った再発難治性多発性骨髄腫患者919例(臨床研究を除く)を対象に、実臨床下における全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の分析が行われた。【Frontiers in Oncology誌7月18日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.14(2022年8月9日号) 再発難治性慢性リンパ性白血病に対するベネトクラクス+イブルチニブによる微小残存病変陰性反応 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.13(2022年8月2日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するPola-BR療法による長期生存率 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する4つの新規薬剤による全生存期間の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.11(2022年7月19日号) 未治療のステージIII、IV期の古典的ホジキンリンパ腫患者に対するA+AVD療法~ECHELON-1試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.10(2022年7月12日号) 未治療のiNHL、MCL、rrDLBCLに対するベンダムスチンの有用性~第I/II相試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.9(2022年7月5日号) LBCLのセカンドライン治療、CAR-T細胞療法はASCTにとってかわるか ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号) DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.16(2022年8月23日号)
血液内科 Journal Check Vol.16(2022年8月23日号)
再発難治性多発性骨髄腫に対するE-Pd療法の全生存期間分析~ランダム化第II相ELOQUENT-3試験 ランダム化第II相ELOQUENT-3試験において、再発難治性多発性骨髄腫に対するエロツズマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン(E-Pd療法)は、Pd療法と比較し、無増悪生存期間(PFS)の有意な改善が認められた。本研究では、E-Pd療法の最終的な全生存期間(OS)の結果が報告された。【Journal of Clinical Oncology誌オンライン版8月12日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む HSCT後に再発した成人AML患者に対する非血縁CBTの有用性~日本造血細胞移植学会成人AMLワーキンググループ 日本造血細胞移植学会 成人急性骨髄性白血病(AML)ワーキンググループは、日本で過去19年間に同種造血幹細胞移植(HSCT)を受けた後に再発した成人AML患者を対象に、非血縁者臍帯血移植(CBT)施行後の生存率およびその他の移植転帰の傾向を評価した。【Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版8月11日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性濾胞性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法チサゲンレクルユーセルと通常ケアの有効性比較 ELARA試験において、チサゲンレクルユーセルは再発難治性濾胞性リンパ腫に対する有効なCAR-T細胞療法であることことが報告されている。本研究では、ELARA試験における結果とリアルワールドでの通常ケアとの比較が行われた。【Blood Advances誌オンライン版8月16日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む ICUでのGVHD予防、シクロスポリン中止の可能性 ICUに入院した同種造血幹細胞移植患者101例を対象にシクロスポリン予防投与中止によるGVHD発生率への影響を評価した。その結果、シクロスポリン中止は、実行可能であり、長期転機に影響を及ぼさないことが示唆された。【Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版8月11日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 大細胞型B細胞性リンパ腫におけるCAR-T細胞療法の臨床転帰に対するビタミンDの影響 大細胞型B細胞性リンパ腫(LBCL)の予後にビタミンD不足が影響しているといわれているが、CAR-T細胞療法で治療された再発難治性LBCLにおけるビタミンDの影響については、これまでよくわかっていなかった。【Transplantation and Cellular Therapy誌オンライン版8月6日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.15(2022年8月16日号) 再発難治性多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法後100日間の血球減少症および感染症 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.14(2022年8月9日号) 再発難治性慢性リンパ性白血病に対するベネトクラクス+イブルチニブによる微小残存病変陰性反応 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.13(2022年8月2日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するPola-BR療法による長期生存率 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する4つの新規薬剤による全生存期間の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.11(2022年7月19日号) 未治療のステージIII、IV期の古典的ホジキンリンパ腫患者に対するA+AVD療法~ECHELON-1試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.10(2022年7月12日号) 未治療のiNHL、MCL、rrDLBCLに対するベンダムスチンの有用性~第I/II相試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.9(2022年7月5日号) LBCLのセカンドライン治療、CAR-T細胞療法はASCTにとってかわるか ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号) DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.17(2022年8月30日号)
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CLL患者におけるCOVID-19重症度と血栓症・出血リスク~ERICの研究 慢性リンパ性白血病(CLL)患者は、高齢、併存疾患、疾患や治療に関連する免疫不全のため、血栓症や死亡などのCOVID-19関連のアウトカム不良につながる可能性がある。本研究では、重度のCOVID-19の影響を受けたCLL患者における血栓症と出血リスクを評価した。【Journal of Hematology & Oncology誌2022年8月26日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 現代の多発性骨髄腫治療における心血管合併症 2015年、多発性骨髄腫の新たな治療薬としてFDAより承認されたエロツズマブ、イキサゾミブ、ダラツムマブ、パノビノスタットの実臨床における心血管系の有害事象を明らかにするため、FDA有害事象報告システムのデータを分析した。【British Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2022年8月22日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 同種造血幹細胞移植後の再発に対するペムブロリズマブの有用性 同種造血幹細胞移植後の抗PD-1抗体による治療は、重度のGVHDを発生させる可能性が示唆されている。そこで、同種造血幹細胞移植後の再発患者に対するペムブロリズマブの安全性、有効性を評価するため、プロスペクティブ研究が行われた。【Blood Advances誌オンライン版2022年8月16日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 再発難治性CLLにおけるベンダムスチンデバルキング後のオビヌツズマブ+アカラブルチニブ+ベネトクラクス療法~第II相試験 再発難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)患者を対象に、ベンダムスチンによるデバルキング後の3剤併用療法(オビヌツズマブ+アカラブルチニブ+ベネトクラクス)を評価した多施設共同非盲検第II相試験が実施された。【The Lancet. Haematology誌オンライン版2022年8月18日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む DLBCL患者の生存率に対するスタチンの影響~メタ解析 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の生存率に対するスタチンの影響を評価したこれまでの研究では、一貫した結果が得られていない。本システマティックレビューおよびメタ解析では、スタチン使用がDLBCL患者の生存率と相関するかを検討した。【International Journal of Clinical Practice誌2022年7月30日号の報告】 ≫Bibgraphで続きを読む 血液内科 Proへ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら 血液内科 Journal Check Vol.16(2022年8月23日号) 再発難治性多発性骨髄腫に対するE-Pd療法の全生存期間分析~ランダム化第II相ELOQUENT-3試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.15(2022年8月16日号) 再発難治性多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法後100日間の血球減少症および感染症 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.14(2022年8月9日号) 再発難治性慢性リンパ性白血病に対するベネトクラクス+イブルチニブによる微小残存病変陰性反応 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.13(2022年8月2日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するPola-BR療法による長期生存率 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.12(2022年7月26日号) 再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する4つの新規薬剤による全生存期間の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.11(2022年7月19日号) 未治療のステージIII、IV期の古典的ホジキンリンパ腫患者に対するA+AVD療法~ECHELON-1試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.10(2022年7月12日号) 未治療のiNHL、MCL、rrDLBCLに対するベンダムスチンの有用性~第I/II相試験 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.9(2022年7月5日号) LBCLのセカンドライン治療、CAR-T細胞療法はASCTにとってかわるか ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.8(2022年6月28日号) DLBCLに対するR-CHOP療法、10年後の臨床転帰は ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.7(2022年6月21日号) 再発難治性LBCLのセカンドライン治療におけるliso-celに有用性~TRANSFORM試験中間報告 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.6(2022年6月14日号) 再発難治性FL患者におけるAUMA-5試験とSCHOLAR-5試験の比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.5(2022年6月7日号) 血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸:プラセボ対照RCT ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.4(2022年6月1日号) 日本人再発難治性LBCLに対するCAR-T細胞療法liso-cel~第II相臨床試験 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.3(2022年5月24日号) 再発難治性多発性骨髄腫のサルベージ療法におけるDVdとDRdの比較 ≫その他4本 血液内科 Journal Check Vol.2(2022年5月17日号) 大細胞型B細胞リンパ腫患者におけるCAR-T療法に対するブリッジング療法の影響~メタ解析 ≫その他2本 血液内科 Journal Check Vol.1(2022年5月10日号) 血液悪性腫瘍または造血細胞移植患者におけるCOVID-19管理に関する推奨事項 ≫その他2本
血液内科 Journal Check Vol.19(2022年10月7日号)
血液内科 Journal Check Vol.19(2022年10月7日号)
再発難治性多発性骨髄腫に対する新規CAR-T細胞療法シルタカブタゲン オートルユーセル Chekol Abebe E, et al. Front Immunol. 2022;13:991092. ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 未治療DLBCLに対するポラツズマブの第III相臨床試験結果 Flowers C, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2022;22 Suppl 2:S358-S359. ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 再発難治性の成人T細胞白血病リンパ腫に対するバレメトスタットの国内第II相臨床試験 Izutsu K, et al. Blood. 2022 Sep 23. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 高リスクMDSの移植後維持療法としてのアザシチジン用量設定試験~関東造血幹細胞移植共同研究グループによる研究 Najima Y, et al. Ann Hematol. 2022 Sep 23. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 悪性リンパ腫に対するFlu/Melベースの低強度コンディショニングによる臍帯血移植、最適な投与量は? Sakatoku K, et al. Ann Hematol. 2022 Oct 5. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
血液内科 Journal Check Vol.20(2022年10月14日号)
血液内科 Journal Check Vol.20(2022年10月14日号)
CMLに対するSTAMP阻害薬アシミニブへの期待【ASCEMBL試験の長期フォローアップ結果】 Rea D, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2022; 22 Suppl 2: S295-S296. ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む CMLに対するSTAMP阻害薬アシミニブへの期待【ASCEMBL試験の日本人サブグループ解析】 Yuda J, et al. Cancer Med. 2022 Sep 27. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む CMLに対するSTAMP阻害薬アシミニブへの期待【T315I変異だけでない、アシミニブの3rdライン治療オプションの有用性】 Monestime S, et al. Am J Health Syst Pharm. 2022 Oct 5. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む CAR-T細胞療法による感染症リスクはどの程度か Telli Dizman G, et al. Expert Rev Anti Infect Ther. 2022 Sep 28. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 再発難治性の小児ALLに対するカルフィルゾミブ使用は支持されるか Burke MJ, et al. Pediatr Blood Cancer. 2022 Oct 10. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 再発難治性多発性骨髄腫に対する「belantamab mafodotin」実臨床下での長期フォローアップ結果 Shragai T, et al. Br J Haematol. 2022 Oct 7. [Online ahead of print] ≫血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ≫Bibgraphを読む 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
MMに対するASCT後のエロツズマブ+レナリドマイド維持療法〜第I相試験
MMに対するASCT後のエロツズマブ+レナリドマイド維持療法〜第I相試験
公開日:2024年5月15日 Coffey DG, et al. Cancer. J Immunother Cancer. 2024; 12: e008110.  導入療法後の自家造血幹細胞移植(ASCT)は、多発性骨髄腫(MM)患者の無病生存期間を改善する。ASCTの目的は、病状を最小限に抑えることだが、免疫抑制細胞の根絶と関連しており、ASCT後の免疫療法の早期導入が治療効果の向上に寄与する可能性がある。米国・マイアミ大学のDavid G. Coffey氏らは、導入療法後のMM患者におけるASCT後の自己リンパ球注入とヒト化抗ヒトSLAMF7モノクローナル抗体エロツズマブの適用を調査するため、第I相臨床試験を実施した。Journal for Immunotherapy of Cancer誌2024年4月12日号の報告。  対象は、導入療法を行った未治療のMM患者15例。CD40陽性細胞に加え、免疫再構成を促進しエロツズマブの機序に不可欠な自己NK細胞を提供するため、移植前に末梢血単核細胞を摂取し、幹細胞移植3日目に輸注した。4日目よりエロツズマブ投与を開始し、その後1年間は28日ごとに投与した。4〜12サイクル目に、標準治療のレナリドマイド維持療法を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・すべての対象患者の安全性を評価した。治療プロトコルを完了した患者は13例であった。 ・ASCT1年後時点での対象患者の状態は、厳格な完全奏効(sCR)5例、完全奏効(CR)1例、最良部分奏効(VGPR)6例、部分奏効(PR)1例、進行(PD)2例であった。 ・忍容性は高く、グレード3および4の有害事象のほとんどは、ASCTに関連する血液毒性であると考えられた。 ・免疫微小環境の相関分析では、CR達成患者は、移植後最初の3ヵ月間で制御性T細胞が減少し、その後NK細胞および単球が増加する傾向が認められた。  著者らは「本第I相試験において、ASCT後のMM患者に対するエロツズマブ免疫療法の早期導入は、忍容性が高く、免疫微小環境の良好な変化を伴う疾患コントロールに有望である可能性が示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Coffey DG, et al. Cancer. J Immunother Cancer. 2024; 12: e008110.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38609316 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
再発・難治性MMに対するILd療法の有効性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬曝露の影響
再発・難治性MMに対するILd療法の有効性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬曝露の影響
公開日:2024年5月17日 Lee HC, et al. Eur J Haematol. 2024 Apr 23. [Epub ahead of print]  米国・テキサス大学のHans C. Lee氏らは、再発・難治性の多発性骨髄腫(MM)におけるイキサゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(ILd)の有効性および安全性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬の治療歴と難治性への影響を評価した。European Journal of Haematology誌オンライン版2024年4月23日号の報告。  INSIGHT MM試験、UVEA-IXA試験、REMIX試験より、2ライン以上の治療でIRd療法を行った成人再発・難治性MM患者562例を対象に、統合解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。 ・全体として、治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:391例、治療歴:100例、不応:68例 【プロテアソーム阻害薬】未治療:37例、治療歴:411例、不応:110例 ・治療期間(DOT)中央値の治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:15.3ヵ月、治療歴:15.6ヵ月、不応:4.7ヵ月 【プロテアソーム阻害薬】未治療:20.4ヵ月、治療歴:15.2ヵ月、不応:6.9ヵ月 ・無増悪生存期間(PFS)中央値の治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:21.6ヵ月、治療歴:25.8ヵ月、不応:5.6ヵ月 【プロテアソーム阻害薬】未治療:未達、治療歴:19.8ヵ月、不応:11.4ヵ月 ・INSIGHT MM試験において、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、治療歴別で次の通りであった。 ●イキサゾミブ治療中止 【レナリドミド】未治療:31.6%、治療歴:28.2%、不応:28.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:44.4%、治療歴:28.8%、不応:27.8% ●レナリドミド治療中止 【レナリドミド】未治療:21.9%、治療歴:28.2%、不応:16.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:33.3%、治療歴:22.0%、不応:19.4% ●デキサメタゾン治療中止 【レナリドミド】未治療:18.4%、治療歴:20.5%、不応:16.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:33.3%、治療歴:17.4%、不応:16.7% ・UVEA-IXA試験において、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、治療歴別で次の通りであった。 ●イキサゾミブ治療中止 【レナリドミド】未治療:18.6%、治療歴:6.7%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:22.2%、治療歴:16.7%、不応:15.7% ●レナリドミド治療中止 【レナリドミド】未治療:16.1%、治療歴:6.7%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:16.7%、治療歴:15.9%、不応:11.8% ●デキサメタゾン治療中止 【レナリドミド】未治療:10.6%、治療歴:0%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:16.7%、治療歴:9.5%、不応:7.8% ・REMIX試験では、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、入手できなかった。  著者らは「IRd療法は、過去の治療歴とは無関係に、再発・難治性MM患者の日常的な臨床診療において有効であり、レナリドミド/プロテアソーム阻害薬に対する不応性がなくとも良好なアウトカムが期待できることが示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Lee HC, et al. Eur J Haematol. 2024 Apr 23. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38654611 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
日本人血液悪性腫瘍患者に対する局所管理ハイドロゲル創傷被覆・保護材の有効性
日本人血液悪性腫瘍患者に対する局所管理ハイドロゲル創傷被覆・保護材の有効性
公開日:2024年5月24日 Fukutani T, et al. BMC Oral Health. 2024; 24: 522.  エピシル®︎は口腔内病変の被覆および保護を目的とする非吸収性の液状機器である。いくつかの研究において、頭頸部がん患者に対する有効性が報告されているが、血液悪性腫瘍患者への使用に関する報告はほとんどない。広島大学の福谷 多恵子氏らは、急性骨髄性白血病(AML)、悪性リンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)患者における口腔粘膜の治療に対するエピシル®︎の有効性を評価するため、本研究を実施した。BMC Oral Health誌2024年5月3日号の報告。  対象は、2018年5月〜2019年3月に広島赤十字・原爆病院で口腔粘膜の治療のためにエピシル®︎を使用したAML、悪性リンパ腫、ALL、MM、MDS患者37例。口腔粘膜炎の重症度を評価するため、37例中22例にインタビューを実施した。有害事象の客観的な評価には、有害事象共通用語規準(CTCAE)v3.0を用いた。口腔粘膜炎の影響を主観的に評価するため、独自の評価プロトコルを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・37例中31例(84%)は、エピシル®︎の使用が「非常に良い」または「良い」と回答した。 ・さらに、22例中7例(19%)では、エピシル®︎使用後に粘膜炎の重症度の軽減が認められた。とくに複数の部位に粘膜炎を有する患者で顕著であった。 ・患者評価では、疼痛の軽減、言語機能の改善、摂食機能の改善が報告された。 ・粘膜炎がグレード3以上の患者は、グレード2の患者と比較し、疼痛、言語機能、摂食機能のより大きな改善が報告された。  著者らは「血液悪性腫瘍患者、とくに複数の部位に口内粘膜炎を有する患者に対する口腔粘膜炎の治療におけるエピシル®︎の有効性が示唆された。エピシル®︎は、疼痛の軽減に加え、言語機能や摂食機能も改善する可能性がある」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fukutani T, et al. BMC Oral Health. 2024; 24: 522.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38698387 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
日本人再発・難治性MMに対するエルラナタマブの有効性・安全性〜MagnetisMM-2,3日本人サブグループ解析
日本人再発・難治性MMに対するエルラナタマブの有効性・安全性〜MagnetisMM-2,3日本人サブグループ解析
公開日:2024年6月3日 Iida S, et al. Jpn J Clin Oncol. 2024 May 24. [Epub ahead of print]  近年、多発性骨髄腫(MM)に対する治療成績は、大きく改善したものの、いまだ多くの患者は再発を経験し、複数の治療ラインを繰り返しており、再発・難治性MM患者のアンメットニーズが浮き彫りとなっている。新たに再発・難治性MMの治療薬として日本でも承認された二重特性性抗体に対する期待は高まっている。名古屋市立大学の飯田 真介氏らは、日本人再発・難治性MMに対する二重特性抗体エルラナタマブの有効性および安全性について、報告を行った。Japanese Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年5月24日号の報告。  再発・難治性MMに対するエルラナタマブの国内第I相試験(MagnetisMM-2試験)および国際共同第II相試験(MagnetisMM-3試験)においてエルラナタマブ単剤療法を行った日本人患者を分析した。免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38モノクローナル抗体製剤の3クラスの薬剤でそれぞれ少なくとも1剤ずつに抵抗性を示した患者または疾患が進行した患者を対象に、エルラナタマブのプライミング投与を行い、その後週1回皮下投与を行った。主要エンドポイントは、MagnetisMM-2試験では用量制限毒性(DLT)、MagnetisMM-3試験では確定奏効率(confirmed ORR)であった。いずれの試験においても、副次的エンドポイントには、安全性、忍容性、奏効期間、奏効までの期間、無増悪生存期間、全生存期間が含まれた。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者数は、MagnetisMM-2試験より4例(年齢中央値:68.5歳)、MagnetisMM-3試験より12例(年齢中央値:66.5歳)。 ・MagnetisMM-2試験では、DLTは観察されなかった。 ・ORRは、MagnetisMM-2試験で50.0%(95%CI:6.8〜93.2)、MagnetisMM-3試験で58.3%(95%CI:27.7〜84.8)であった。 ・すべての患者において有害事象が認められた。グレード3/4発生率は、MagnetisMM-2試験で75.0%、MagnetisMM-3試験で100.0%であり、サイトカイン放出症候群(CRS)の発生率は、MagnetisMM-2試験で100.0%(グレード3/4:25.0%)、MagnetisMM-3試験で58.3%(グレード3/4:0%)であった。 ・いずれの研究においても、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は認められなかった。  著者らは「本検討より、新たな安全性に対する懸念は認められず、ORRもMagnetisMM-3試験の結果と類似していたことから、日本人再発・難治性MMに対するエルラナタマブの有効性・安全性が確認された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Iida S, et al. Jpn J Clin Oncol. 2024 May 24. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38794892 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
日本人再発・難治性MMに対するISA-Pd療法〜国内市販後調査
日本人再発・難治性MMに対するISA-Pd療法〜国内市販後調査
公開日:2024年6月6日 Tagami N, et al. Int J Hematol. 2024 May 29. [Epub ahead of print]  日本のリアルワードにおける再発・難治性多発性骨髄腫(MM)に対するイサツキシマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン(ISA-Pd療法)の有効性および安全性を評価した国内市販後調査の結果について、サノフィ株式会社の田上 奈海氏らは、報告を行った。International Journal of Hematology誌オンライン版2024年5月29日号の報告。  対象は、2020年10月〜2021年10月、日本においてISA-Pd療法で治療を行った再発・難治性MM患者211例。ISA-Pd療法開始後、最大12ヵ月間または治療中止までフォローアップを実施した。薬物有害反応(ADR)、とくにInfusion reaction、骨髄抑制、感染症、心臓障害、グレード3以上のその他ADRおよび重篤なADRの発生率を評価した。最良総合効果(BOR)、全奏効率(ORR)も評価した。 主な結果は以下のとおり。   ・安全性解析対象患者は120例、ADRの発生率は57.5%であった。 ・ほとんどのADRは、血液学的であり、重篤なADRの発生率は28.3%であった。  骨髄抑制:46.7%(重篤なADR:19.2%)  Infusion reaction:18.3%(重篤なADR:6.7%)  感染症:11.7%(重篤なADR:8.3%)  重篤な心臓障害:1例  グレード3以上のその他ADR:3.3%(重篤なADR:1.7%) ・有効性解析対象患者は108例、最も多く見られたBOPは最良部分奏効(VGPR)で24.1%、ORRは51.9%であった。  著者らは「日本のリアルワールドにおける再発・難治性MMに対するISA-Pdの安全性および有効性が、本結果より裏付けられた」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tagami N, et al. Int J Hematol. 2024 May 29. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38811413 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
未治療で移植適応のないMM患者に対するISA+BLd療法〜国際オープンラベル第III相試験
未治療で移植適応のないMM患者に対するISA+BLd療法〜国際オープンラベル第III相試験
公開日:2024年6月12日 Facon T, et al. N Engl J Med. 2024 Jun 3. [Epub ahead of print]  ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(BLd療法)は、未治療MM患者に対する好ましい第1選択治療である。抗CD38モノクローナル抗体イサツキシマブ(ISA)のBLd療法への追加が、移植適応のないMM患者の病勢進行または死亡リスクの軽減に寄与するかは、不明である。フランス・リール大学のThierry Facon氏らは、未治療で移植適応のないMM患者に対するISA+BLd療法の有効性を評価するため、国際オープンラベル第III相試験を実施した。NEJM誌オンライン版2024年6月3日号の報告。  本研究は、国際オープンラベル第III相試験として実施した。対象は、未治療で移植適応のない18〜80歳のMM患者446例。対象患者は、ISA+BLd療法群とBLd療法群に3:2でランダムに割り付けた。有効性の主要エンドポイントは無増悪生存期間(PFS)とし、副次的エンドポイントには完全奏効(CR)またはそれ以上の奏効、CR患者における微小残存病変(MRD)陰性率を含めた。 主な結果は以下のとおり。 フォローアップ期間(中央値:59.7ヵ月)における60ヵ月時点でのPFS推定値は、ISA+BLd療法群で63.2%、BLd療法群で45.2%であった(病勢進行または死亡のハザード比:0.60、98.5%信頼区間:0.41〜0.88、p<0.001)。 ・CR以上の奏効を示した患者の割合は、ISA+BLd療法群の方が、BLd療法群よりも有意に高く(74.7% vs.64.1%、p=0.01)、MRD陰性でCRを示した患者の割合も同様であった(55.5% vs.40.9%、p=0.003)。 ・ISA+BLd療法レジメンでは、新たな安全性シグナルは観察されなかった。 ・治療中の重篤な有害事象発生率および治療中止につながる有害事象発生率は、両群間で同程度であった。  著者らは「移植適応のない18〜80歳の未治療MM患者の初期療法として、ISA+BLd療法は、BLd療法よりも効果的であった」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tagami N, et al. Int J Hematol. 2024 May 29. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38811413 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
MMに対するbelantamab+Pd療法 vs. PBd療法〜DREAMM-8試験
MMに対するbelantamab+Pd療法 vs. PBd療法〜DREAMM-8試験
公開日:2024年6月10日 Dimopoulos MA, et al. N Engl J Med. 2024 Jun 2. [Epub ahead of print]  プロテアソーム阻害薬、免疫抑制薬、抗CD38抗体を組み合わせた3剤、4剤の併用療法により、新規多発性骨髄腫(MM)患者の生存期間は延長されたが、ほとんどの患者で再発が見られる。第1選択治療にレナリドミドを使用することで、初回再発時にレナリドミド抵抗性を有する患者が増加している。ギリシャ・National and Kapodistrian University of AthensのMeletios Athanasios Dimopoulos氏らは、レナリドミドを含むレジメンで治療後に再発または治療抵抗性を呈したMM患者を対象に、belantamab mafodotinを併用したポマリドミド+デキサメタゾン(Pd療法)の有効性および安全性を評価した第III相ランダム化オープンラベル試験(DREAMM-8試験)の結果を報告した。NEJM誌オンライン版2024年6月2日号の報告。  対象は、レナリドミドを含む1ライン以上の治療後に再発または治療抵抗性を呈したMM患者302例。対象患者は、belantamab+Pd療法群またはポマリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(PBd療法)群にランダムに割り付け、両群の比較評価を行った。主要エンドポイントは、無増悪生存期間(PFS)とし、病勢進行および安全性も合わせて評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者は、belantamab+Pd療法群155例、PBd療法群147例にランダムに割り付けられた。 ・フォローアップ期間中央値は21.8ヵ月(範囲:0.1未満〜39.2)。 ・12ヵ月の推定PFS率は、belantamab+Pd療法群で71%(95%CI:63〜78)、PBd療法群で51%(95%CI: 42〜60)であった(病勢進行または死亡のハザード比:0.52、95%CI:0.37〜0.73、p<0.001)。 ・全生存期間(OS)は未達であった。 ・部分奏効(PR)以上の奏効率は、belantamab+Pd療法群で77%(95%CI:70〜84)、PBd療法群で72%(95%CI:64〜79)であった。完全奏効(CR)以上の奏効率は、belantamab+Pd療法群で40%(95%CI:32〜48)、PBd療法群で16%(95%CI:11〜23)であった。 ・グレード3以上の有害事象の発生率は、belantamab+Pd療法群で94%、PBd療法群で76%であった。 ・眼の有害事象の発生率は、belantamab+Pd療法群で89%(グレード3/4:43%)、PBd療法群で30%(グレード3/4:2%)であった。belantamab+Pd療法群における眼の有害事象は、belantamabの用量調節により管理可能であった。 ・眼の有害事象による治療中止率は、belantamab+Pd療法群で9%に見られたが、PBd療法群では1例もなかった。  著者らは「レナリドミド抵抗性の再発・難治性MM患者のPFSおよびより持続的な寛解に関して、belantamab+Pd療法はPBd療法よりも、有意に大きなベネフィットを示した。眼の有害事象については注意が必要だが、belantamabの用量調節により制御可能であった」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Dimopoulos MA, et al. N Engl J Med. 2024 Jun 2. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38828951 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
MMに対するbelantamab+Bd療法 vs. DBd療法〜DREAMM-7試験
MMに対するbelantamab+Bd療法 vs. DBd療法〜DREAMM-7試験
公開日:2024年6月11日 Hungria V, et al. N Engl J Med. 2024 Jun 1. [Epub ahead of print]  belantamab mafodotinは、再発・難治性の多発性骨髄腫(MM)に対し、単剤療法で有効であり、この結果は、標準療法と併用したbelantamabの更なる評価を支持するものである。ブラジル・Clinica Sao GermanoのVania Hungria氏らは、1ライン以上の前治療歴がある再発・難治性MM患者を対象にbelantamabを併用したボルテゾミブ+デキサメタゾン(Bd療法)の有効性および安全性を評価した第III相オープンラベルランダム化試験(DREAMM-7試験)の結果を報告した。NEJM誌オンライン版2024年6月1日号の報告。  対象は、1ライン以上の治療後に病勢が進行したMM患者494例。対象患者は、belantamab+Bd療法群またはダラツムマブ+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(DBd療法)群にランダムに割り付け、両群の比較評価を行った。主要エンドポイントは、無増悪生存期間(PFS)とした。主要副次的エンドポイントは、全生存期間(OS)、奏効期間、微小残存病変(MRD)陰性化率とした。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者は、belantamab+Bd療法群243例、DBd療法群251例にランダムに割り付けられた。 ・フォローアップ期間中央値は28.2ヵ月(範囲:0.1〜40.0)。 ・PFS中央値は、belantamab+Bd療法群で36.6ヵ月(95%CI:28.4〜未達)、DBd療法群で13.4ヵ月(95%CI:11.1〜17.5)であった(病勢進行または死亡のハザード比:0.41、95%CI:0.31〜0.53、p<0.001)。 ・18ヵ月時点でのOS率は、belantamab+Bd療法群で84%、DBd療法群で73%であった。 ・境界内平均奏効期間の分析では、belantamab+Bd療法群はDBd療法群よりも優れていた(p<0.001)。 ・完全奏効(CR)以上のMRD陰性化率は、belantamab+Bd療法群で25%、DBd療法群で10%に認められた。 ・グレード3以上の有害事象の発生率は、belantamab+Bd療法群で95%、DBd療法群で78%であった。 ・眼の有害事象の発生率は、belantamab+Bd療法群で79%、DBd療法群で29%であった。belantamab+Bd療法群における眼の有害事象は、belantamabの用量調節により大部分は管理可能であった。  著者らは「belantamab+Bd療法は、DBd療法と比較し、1ライン以上の前治療歴がある再発・難治性MM患者に対しPFSに関して有意なベネフィットを示した。一方で、ほとんどの患者においてグレード3以上の有害事象が発現することには注意が必要である」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hungria V, et al. N Engl J Med. 2024 Jun 1. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38828933 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
再発・難治性MMに対するイキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾン〜第II相試験最終分析
再発・難治性MMに対するイキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾン〜第II相試験最終分析
公開日:2024年6月21日 Delimpasi S, et al. Am J Hematol. 2024 Jun 10. [Epub ahead of print]  新規治療法の進歩により、多発性骨髄腫(MM)の臨床アウトカムは改善したが、いまだ多くの患者は再発し、再発・難治性MMの治療決定は、ますます困難となっている。ギリシャ・General Hospital EvangelismosのSosana Delimpasi氏らは、プロテアソーム阻害薬イキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾンの併用療法を評価したシングルアーム第II相試験の最終分析結果を報告した。American Journal of Hematology誌オンライン版2024年6月10日号の報告。  再発・難治性MM患者61例(イキサゾミブ、ダラツムマブの治療歴なし、治療歴1〜3回)が登録され、病勢進行およびまたは許容できない毒性が発現するまでイキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾン併用療法(28日サイクル)を実施した。主要エンドポイントは、最良部分奏効(VGPR)、副次的エンドポイントは、全奏効率(OR)、無増悪生存期間(PFS)、無増悪期間(TTP)、全生存期間(OS)などとした。 主な結果は以下のとおり。 ・年齢中央値は69歳、国際病期分類(ISS)ステージIIIの患者が14.3%、治療歴3回の患者が14.8%であった。 ・イキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾン併用療法の平均サイクル数は16サイクル。 ・有効性評価可能な59例におけるORは64.4%、VGPRは30.5%であった。 ・各サブグループにおけるVGPRの割合は、次のとおりであった。   細胞遺伝学的高リスク(15例):26.7%   細胞遺伝学的拡大高リスク(24例):29.2%   75歳以上(12例):16.7%   レナリドミド抵抗性(21例):28.6%   プロテアソーム阻害薬/免疫調整薬の治療歴(58例):31.0% ・フォローアップ期間中央値は31.6ヵ月、PFS中央値は16.8ヵ月(95%CI:10.1〜23.7)であった。 ・グレード3以上の治療薬に関連する有害事象(TEAE)は、患者の54.1%で認められた。 ・重篤なTEAE発生率は44.3%、TEAEによる薬剤の用量調整、減量、中止の割合は、それぞれ62.3%、36.1%、16.4%であった。 ・本試験中に死亡した患者は5例。 ・末梢神経障害の発生率は、すべてのグレードで18.0%、グレード3以上で1.6%であった。 ・治療中のQOLは、概ね維持されていた。  著者らは「再発・難治性MMに対するイキサゾミブ+ダラツムマブ+デキサメタゾン併用療法は、良好なリスク-ベネフィットプロファイルを有し、臨床的に関連するサブグループにおいても有効性が示された治療法であり、本試験による新たな安全性シグナルは確認されなかった」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Delimpasi S, et al. Am J Hematol. 2024 Jun 10. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38856176 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
移植適応のある新規MMに対するダラツムマブの有用性〜CASSIOPEIA試験長期フォローアップの結果
移植適応のある新規MMに対するダラツムマブの有用性〜CASSIOPEIA試験長期フォローアップの結果
公開日:2024年6月28日 Moreau P, et al. Lancet Oncol. 2024 Jun 14. [Epub ahead of print]  CASSIOPEIA試験PART1では、移植適応のある新規多発性骨髄腫(MM)患者における寛解導入療法として、ボルテゾミブ+サリドマイド+デキサメタゾン(BTD療法)と比較し、ダラツムマブ+BTD療法の良好な奏功率および無増悪生存期間(PFS)の延長が示された。続くCASSIOPEIA試験PART2では、ダラツムマブによる維持療法により、経過観察の場合と比較し、PFSが有意に延長し、微小残存病変(MRD)陰性化率が上昇することが報告された。今回、フランス・University Hospital Hotel-DieuのPhilippe Moreau氏らは、CASSIOPEIA試験長期フォローアップの結果を報告した。The Lancet. Oncology誌オンライン版2024年6月14日号の報告。  CASSIOPEIA試験は、欧州のAcademic Community Center 111施設で、移植適応のある新規MM患者を対象とした非盲検第III相試験である。対象は、移植適応のある新規MM患者(ECOGのPS:0〜2、18〜65歳)。PART1では、移植前の寛解導入療法と移植後の地固め療法において、ダラツムマブ+BTD療法群とBTD療法群にランダムに割り付けた。地固め療法後、部分奏効(PR)以上の患者は、ダラツムマブ維持療法(8週間ごとに16mg/kg)群または2年以内の経過観察群にランダムに割り付けた。ランダム化には、インタラクティブWebベースシステムを用い、4群を順に使用するよう、バランスをとった。最初のランダム化(寛解導入および地固め療法)の層別化因子は、所属施設、国際病期分類の病期、細胞遺伝学的リスクであった。2回目のランダム化(維持療法)の層別化因子は、寛解導入療法と寛解導入および地固め療法による奏効の深さであった。寛解導入および地固め療法の主要エンドポイントは、厳格な完全奏効(sCR)とし、この結果はこれまでの報告と同様であった。維持療法の主要エンドポイントは、2回目のランダム化以降のPFSとした。寛解導入および地固め療法の有効性評価は、最初のランダム化を行ったすべての患者を含むITI集団で実施した。維持療法の有効性評価は、2回目のランダム化で割り付けられたすべての患者を含む維持療法におけるITI集団で実施した。 主な結果は以下のとおり。 ・2015年9月22日〜2017年8月1日に対象患者1,085例が、ダラツムマブ+BTD療法群(543例)またはBTD療法群(542例)にランダムに割り付けられ、2016年5月30日〜2018年6月18日に886例が、ダラツムマブ維持療法群(442例)または経過観察群(444例)の再度ランダム化された。 ・2023年9月1日(クリニカルカットオフ日)時点で、フォローアップ期間中央値は最初のランダム化から80.1ヵ月(IQR:75.7〜85.6)、2回目のランダム化から70.6ヵ月(IQR:66.4〜76.1)であった。 ・2回目のランダム化後のPFSは、ダラツムマブ維持療法群(中央値未達[95%CI:79.9〜NE])で経過観察群(中央値45.8ヵ月 [95%CI:41.8〜49.6])よりも有意に延長した(HR:0.49[95%CI:0.40〜0.59]、p<0.0001)。 ・ダラツムマブ+BTD療法とダラツムマブ維持療法を行った場合(中央値未達[95%CI:74.6〜NE])、ダラツムマブ+BTD療法と経過観察の場合(中央値72.1ヵ月 [95%CI:52.8〜NE])と比較し、ベネフィットが示唆された(HR:0.76[95%CI:0.58〜1.00]、p=0.048)。 ・BTD療法とダラツムマブ維持療法を行った場合(中央値未達[95%CI: 66.9〜NE])、BTD療法と経過観察の場合(中央値32.7ヵ月 [95%CI:27.2〜38.7])と比較し、ベネフィットが示唆された(HR:0.34[95%CI:0.26〜0.44]、p<0.0001)。  著者らは「CASSIOPEIA試験長期フォローアップの結果から、導入寛解療法および地固め療法と維持療法の両方にダラツムマブを使用することで、PFSの延長が期待できることが示唆された。本結果は、移植適応のある新規MM患者に対し、寛解導入および地固め療法としてダラツムマブ+BTD療法、その後の維持療法としてダラツムマブ維持療法を用いることを支持するものである」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Moreau P, et al. Lancet Oncol. 2024 Jun 14. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38889735 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
現代の多発性骨髄腫治療における感染症リスク〜大規模集団ベース研究
現代の多発性骨髄腫治療における感染症リスク〜大規模集団ベース研究
公開日:2024年7月19日 Blimark CH, et al. Haematologica. 2024 Jul 18. [Epub ahead of print]  治療法や毒性マネジメントの進歩により、多発性骨髄腫(MM)の生存率は向上した。これに伴い、MMの年齢構成にも変化が生じている。スウェーデン・ヨーテボリ大学のCecilie Hveding Blimark氏らは、一般集団と比較したMM患者の感染症リスクに関する最新の状況を明らかにするため、スウェーデンの大規模集団を対象とした研究を実施した。Haematologica誌オンライン版2024年7月18日号の報告。  スウェーデンの人口ベースレジストリを用いて、2008〜21年に診断されたMM患者8,672例およびマッチさせた対照群3万4,561例を対象に感染症の発生率を調査した。 主な結果は以下のとおり。 ・全体では、MM患者は対照群と比較し、臨床的に重要な感染症発症リスクが約5倍であることが示唆された(ハザード比[HR]:5.30、95%信頼区間[CI]:5.14〜5.47)。 ・MM患者は対照群と比較し、細菌感染症リスクが約5倍(HR:4.88、95%CI:4.70〜5.07)、ウイルスおよび真菌感染症リスクが約7倍であった。 ・MM診断 1年目の感染症リスクは、対照群と比較して約7倍(HR:6.95、95%CI:6.61〜7.30)であり、その後5年目まで高いままであった。 ・2022年までフォローアップ調査を行ったMM患者では、対照群と比較し、感染症リスクが約5倍のままであった。 ・MM診断前では、4年前まで対照群よりも感染症リスクが高かった(HR:1.16、95%CI:1.05〜1.28)。 ・MM患者のうち、8%は診断後2ヵ月以内に死亡しており、全死亡の32%は感染症によるものであった。 ・1年後、MM患者の20%が死亡しており、感染症関連死亡率は27%であった。  著者らは「本研究は、現在のMM治療の時代において、一般集団と比較した感染症リスクに関する最大規模の研究である。MM患者にとって感染症は依然として大きな脅威であり、予防戦略の重要性が示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Blimark CH, et al. Haematologica. 2024 Jul 18. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39021214 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
高リスクくすぶり型多発性骨髄腫の治療戦略
高リスクくすぶり型多発性骨髄腫の治療戦略
公開日:2024年7月24日 Mateos MV, et al. J Clin Oncol. 2024 Jul 22. [Epub ahead of print]  スペイン・サラマンカ大学のMaria-Victoria Mateos氏らは、2年時点での進行リスクが50%超となる高リスクくすぶり型多発性骨髄腫(MM)の移植適応のある患者を対象に、カルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(KLd療法)による寛解導入療法6サイクル後、大量メルファランによる自家幹細胞移植(HDM-ASCT)、KLd療法による地固め療法2サイクルおよび維持療法として2年間のLd療法の有効性を評価した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年7月22日号の報告。  主要エンドポイントは、ASCT後のnext-generation flowによる検出不能な測定可能病変(uMRD)の割合とした。副次的エンドポイントは、ASCT4年後時点でのuMRDの継続とした。 主な結果は以下のとおり。 ・2015年6月〜2017年6月、対象患者90例が登録された。登録患者の31%は、CRAB症状を認めた。 ・ASCTの3ヵ月後(フォローアップ期間中央値70.1ヵ月)、ITT集団では、90例中56例(62%)においてuMRDがみられた。4年後、29例(31%)においてuMRDの継続が認められた。 ・MMへ進行した患者は5例、70ヵ月進行率は94%(95%CI:84〜89)であった。 ・CRAB症状は、MMへの進行の予測因子であった(5例中4例、ハザード比:0.12、95%CI:0.14〜1.13、p=0.03)。 ・36例で生化学的進行が認められ、その予測因子は、治療終了時のuMRD未達であった。 ・70ヵ月の全生存率は92%(95%CI:82〜89)であった。 ・治療中に最も発生した有害事象は、好中球減少と感染症であり、治療関連の死亡は、1件報告された。 ・二次原発性悪性腫瘍は、3件報告された。  著者らは「より長期にわたるフォローアップ調査が必要ではあるものの、31%の患者において、4年後もuMRDが継続していることからも本治療法は有望であり、活動性のMMよりも効果的な可能性が示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Mateos MV, et al. J Clin Oncol. 2024 Jul 22. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39038268 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら