「DOAC」の記事一覧

心房細動患者における血栓塞栓症予防のための介入。システマティックレビュー。
心房細動患者における血栓塞栓症予防のための介入。システマティックレビュー。
Interventions for Preventing Thromboembolic Events in Patients With Atrial Fibrillation: A Systematic Review Ann Intern Med 2018 Dec 4 ;169 (11):774 -787. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【背景】心房細動(AF)における血栓塞栓性合併症を予防する治療法の安全性と有効性の比較は依然として不明である。 【目的】非弁膜症AFの成人における血栓塞栓性イベントと出血性合併症を予防する内科治療と手技療法の有効性を比較する。 【データソース】複数のデータベースにおける2000年1月1日から2018年2月14日までの英語による研究。 【研究選択】2名の査読者が独立して引用文献をスクリーニングし、血栓塞栓または出血性合併症を報告した非弁膜症性AFの成人における脳卒中を予防する治療の比較研究を特定した。 データ抽出]2名の査読者が独立してデータを抽出し、研究の質および適用性の評価を行い、エビデンス強度を評価した。 データ統合]220編の論文のデータを対象とした。脳卒中または全身性塞栓症の予防において、ダビガトランとアピキサバンはワルファリンより優れており、リバーロキサバンとエドキサバンは同程度であった。大出血のリスク低減については,アピキサバンとエドキサバンが優れており,リバーロキサバンとダビガトランはワルファリンと同程度であった.ダビガトランの治療効果は腎機能障害のある患者でも同様であり(相互作用 P > 0.05),75 歳未満の患者ではダビガトランの方が出血率が低かった(相互作用 P < 0.001).アピキサバンによる治療の有益性は,腎機能障害,糖尿病,脳卒中の既往を含む多くのサブグループで一貫していた(すべてで交互作用P > 0.05).出血リスクの減少は,糸球体濾過量が 50 mL/min/1.73 m2 未満の患者で最も大きかった(P = 0.003).脳卒中,糖尿病,心不全の既往のある患者では,リバーロキサバンとエドキサバンに同様の治療効果が認められた(すべてで相互作用P>0.05)。 【限定】不均一な研究集団,介入,結果。 【結論】利用できる直接作用型経口抗凝固薬(DOACs)は非弁膜症性AF患者において,少なくともウォルファリンと同等以上に有効かつ安全であった。DOACは、いくつかの患者サブグループで同様の効果を示し、幅広い非弁膜症性心房細動の患者に対して安全で有効であると思われた。(PROSPERO: CRD42017069999). 第一人者の医師による解説 間接比較だが DOAC間にも有効性と安全性で優劣ある可能性 後岡 広太郎(特任講師)/下川 宏明(教授) 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学 MMJ.August 2019;15(4) 心房細動(atrial fibrillation;AF)による全身性塞栓症の予防にワルファリンが 使用され てきたが、近年、直接型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant;DOAC)が 登場し、DOACとワルファリンを比較した大規模比較試験(ROCKET AF、ARISTOTLE、RE-LY、ENGAGE AF)が行われた(1)。 本研究は上記4試験を含む6の臨床試験と111 の観察研究から系統的レビューを行い、AF患者におけるDOACとワルファリンと左心耳閉鎖デバイスの全身性塞栓症予防の有効性と安全性を比較した。本研究の知見として以下の4つが挙げられる: ①脳梗塞または全身性塞栓症の予防効果において、 ワルファリンと比較して、ダビガトランとアピキサバンの優越性が示され、リバーロキサバンとエドキサバンは同程度であった②大出血のリスクは ワルファリンと比較して、アピキサバンとエドキ サバンはリスクを低下させ、リバーロキサバンとダビガランは同程度であった③ワルファリンと比較して第Ⅹ a因子阻害薬全体としては、脳出血・ 頭蓋内出血・全死亡の減少と関連した④ワルファリンと比較して、左心耳閉鎖デバイスは大出血のリスクが低く、脳梗塞減少の傾向を認めたが、植え込みに伴う合併症が多かった。 本研究結果からAFの塞栓症予防においてDOAC はワルファリンと有効性と安全性が少なくとも同等であることが示された。いくつかのDOACは他のDOACに比べて有効性や安全性で優れている可能性が示唆され、本研究結果は臨床医のDOACの 選択に影響するかもしれない。また、左心耳閉鎖バイスは出血リスクが非常に高い患者への1つの選択肢にとどまることが示唆された。 本研究 の 問題点 は、間接比較 で あ り、各臨床試 験の研究デザイン、患者背景、主要評価項目の定義の違いを考慮していない点が挙げられる。例えばRE-LYやARISTOTLEはCHADS2ス コ ア0点 以上 のAF患者 が 登録 さ れ た が、ROCKET AFと ENGAGE AFでは、より塞栓リスクが高い2点以 上のAF患者が登録された(1)。また、日本のリアルワールドデータである伏見 AFレジストリからは DOACとワルファリン間で脳梗塞・大出血イベント発生率に違いはなかったことが報告され(2)、実臨床ではDOAC開始時に薬剤の選択よりも用量の選 択やアドヒアランスの確認を行うことがより重要と考えられる。 1. Camm AJ, et al. Europace. 2018;20(1):1-11. 2. Yamashita Y, et al. Circ J. 2017;81(9):1278-1285.
日常診療で心房細動患者に用いるリバーロキサバンと比較したアピキサバンの有効性と安全性 コホート研究
日常診療で心房細動患者に用いるリバーロキサバンと比較したアピキサバンの有効性と安全性 コホート研究
Effectiveness and Safety of Apixaban Compared With Rivaroxaban for Patients With Atrial Fibrillation in Routine Practice: A Cohort Study Ann Intern Med . 2020 Apr 7;172(7):463-473. doi: 10.7326/M19-2522. Epub 2020 Mar 10. 原文をBibgraph(ビブグラフ)で読む 上記論文の日本語要約 【背景】アピキサバンとリバーロキサバンは成人心房細動患者に最もよく処方される直接経口抗凝固薬であるが、安全性と有効性を直接比較したデータはない。 【目的】非弁膜症性心房細動の成人患者でアピキサバンとリバーロキサバンの安全性と有効性を比較すること。 【デザイン】新規使用者、実薬対照、後ろ向きコホート研究。 【設定】2012年12月28日から2019年1月1日までの米国の全国民間健康保険請求データベース 【参加者】新たにアピキサバン(5万9172例)またはリバーロキサバン(4万706例)を処方された成人。 【評価項目】主要有効性評価項目は、虚血性脳卒中または体塞栓の複合とした。主要安全性評価項目は、頭蓋内出血または症渇感出血の複合とした。 【結果】アピキサバンを新たに処方された3万9351例をリバーロキサバンを新たに処方された3万9351例と傾向スコアでマッチさせた。平均年齢が69歳、40%が女性で、平均追跡期間が新規アピキサバン使用者288日、新規リバーロキサバン使用者291日であった。虚血性脳卒中または体塞栓の発生率は、リバーロキサバンを処方された成人で1000人年当たり8.0であったのに比較すると、アピキサバンを処方された成人で1000人年当たり6.6であった(HR 0.82、95%CI 0.68-0.98、1000人年当たりの率比-1.4、CI 0.0-2.7)。このほか、アピキサバンを処方された成人で、消化管出血または頭蓋内出血の発生率(1000人年当たり12.9)がリバーロキサバンを処方された成人(1000人年当たり21.9)よりも低く、ハザード比0.58(CI, 0.52 to 0.66)と1000人年当たりの率比-9.0(同6.9-11.1)に相当した。 【欠点】未測定の交絡因子、検査データが不完全な点。 【結論】日常診療で、アピキサバンを処方した心房細動の成人患者がリバーロキサバンを処方した患者と比べると、虚血性脳卒中や体塞栓、出血の発生率が低かった。 第一人者の医師による解説 用量の違いに注意必要だが NVAF患者へのDOAC選択はアピキサバンが最適か 児玉 隆秀 虎の門病院循環器センター内科部長 MMJ. December 2020;16(6):167 経口抗凝固薬は心房細動に関連する虚血性脳卒中のリスクをおよそ70%低下させることができる。日本では現在4種類の直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が使用可能で、世界的に最も処方数が多いのはアピキサバンとリバーロキサバンである。今までこの2剤の安全性と有効性を直接比較した大規模データは発表されていなかった。  本研究では米国の保険データベースを用いて、アピキサバンまたはリバーロキサバンを新規に処方された非弁膜症性心房細動(NVAF)患者を対象に、傾向スコア解析法を用いて有効性と安全性を検証した。有効性の主要評価項目は虚血性脳卒中またはその他塞栓症の複合イベント、安全性のそれは頭蓋内出血または消化管出血の複合イベント。アピキサバン群59,172人、リバーロキサバン群40,706人の中から傾向スコアマッチング(1:1)を行った結果、各群の患者数は39,351人で傾向性は良好に調整された。有効性評価項目のイベント発生率はアピキサバン群6.6/1,000人・年,リバーロキサバン群8.0/1,000人・年(ハザード比[HR], 0.82)、安全性評価項目のイベント発生率はアピキサバン群12.9/1,000人・年,リバーロキサバン群21.9/1,000人・年(HR, 0.58)とアピキサバン群の方が有効性・安全性ともに優れていた。70歳以上に対象を絞り込んだサブグループ解析でも同様の結果であった。  本研究は傾向スコア解析法を用いたコホート研究であり、収集不可能なパラメータがある以上、すべての交絡因子を完全に排除することはできない。しかしながら、それぞれ4万人近い患者を可能な限りのパラメータを用いて厳密に交絡因子を調整した解析結果と考えれば、リアルワールドデータとして実臨床に応用可能である。注意すべき点としては、日本におけるリバーロキサバンの用量は15mg1日1回で海外の用量(20mg 1日1回)と異なるため、海外のデータをそのまま適応しづらい点にある。ただし、本研究から有効性のみでなく安全性においてもリバーロキサバンに対しアピキサバンが優位であることを考えると、用量の少ない日本の臨床に適応できるデータと考える。日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同の「不整脈薬物療法ガイドライン2020年改訂版」でも大出血リスクの低いDOACとしてリバーロキサバンは選択肢から除外されており(クラス IIa)、1日2回投与という服薬コンプライアンスに影響を与える因子を排除できれば、NVAF患者にリバーロキサバンではなくアピキサバンを選択することは妥当であるといえよう。
ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.25(2022年11月10日号)
ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.25(2022年11月10日号)
キツい筋トレは筋肥大に効果があるのか? 一般的に、筋肥大にはmuscle failure(一時的な筋力低下)を起こすまでのトレーニングが必要であると言われている。著者らは、筋トレによるmuscle failureが筋肥大に及ぼす影響について調査するため、PubMed、SCOPUS、SPORTDiscusデータベースの文献検索による、システマティックレビューを行った。Sports Medicine 誌オンライン版2022年11月5日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む DOACの大規模比較 現在のガイドラインでは、心房細動(AF)患者において、ワルファリンよりも直接経口抗凝固薬(DOAC)の使用が推奨されているが、DOACの選択の指針となるような直接比較試験のデータは存在しない。著者らは、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカの2億2,100万人をカバーする5つの医療データベースを用いて、2010年〜2019年に新たにAFと診断され、DOACの処方を受けた患者の虚血性脳卒中、全身性塞栓症、頭蓋内出血、消化管出血、全死亡の出現率を比較した。Annals of Internal Medicine誌オンライン版2022年11月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む Long COVIDに高気圧酸素療法(HBOT)は有効か? Long COVIDの一般的な症状は、疲労、労作後倦怠感、認知機能障害である。現在、有効な治療法はなく、根本的なメカニズムは不明であるが、いくつかの仮説が存在し、慢性炎症が共通項であるとされている。前向き研究において、高気圧酸素療法(HBOT)は、慢性疲労症候群や線維筋痛症などの類似した症候群の治療に有効であることが示唆されている。Long COVIDに対するHBOTを検討するための無作為化プラセボ対照臨床試験のプロトコールが公表された。BMJ Open誌2022年11月2日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 大人の愛着とメンタルヘルスの関係 愛着理論は、対人関係、ストレス、健康との相関を理解するための枠組みであり、成人の愛着はメンタルヘルスの重要な予測因子である。しかし、成人の愛着とメンタルヘルスのポジティブおよびネガティブな指標との関連を同時に検討したシステマティックレビューは不足している。そこで、ランダム効果によるロバストな分散推定を用いて、成人の愛着とメンタルヘルスとの関連を検討した224件の研究をメタ分析した。Journal of Personality and Social Psychology誌2022年11月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 2022 ACC/AHA 大動脈疾患の診断と管理に関するガイドライン 米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)から、複数の臨床症状のサブセット(無症状、安定した症状、急性大動脈症候群)にわたる大動脈疾患患者の診断、遺伝子評価と家族スクリーニング、薬物療法、血管内治療、外科治療、長期監視において臨床医の指針となる推奨事項を示した「2022 ACC/AHA 大動脈疾患の診断と管理に関するガイドライン」が発表された。Circulation誌オンライン版2022年11月2日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.24(2022年11月3日号) AIによる膵臓がん予後予測は有用か? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.23(2022年10月27日号) 蚊を寄せ付ける体臭は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.22(2022年10月20日号) 片頭痛には有酸素運動、筋トレどちらが有効か? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.21(2022年10月13日号) 妊婦の"超加工食品"摂取は子供の神経心理学的発達に影響を及ぼすか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.20(2022年10月6日号) CRPはがんのバイオマーカーになるか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.19(2022年9月29日号) 免疫チェックポイント阻害剤の奏効率は、食事によって変わるのか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.18(2022年9月22日号) メタボを防ぐ腸内細菌に対して、最も悪影響を及ぼす食事は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.17(2022年9月15日号) セレブからも注目されているプチ断食は、ダイエットや心血管代謝に良い影響を及ぼすのか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.16(2022年9月8日号) 長生きできる紅茶の摂取量は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.15(2022年9月1日号) ゼロカロリー甘味料は、耐糖能に影響を及ぼさないのか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.14(2022年8月25日号) ゼロカロリー甘味料は、耐糖能に影響を及ぼさないのか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.13(2022年8月18日号) 運動後の摂取はゆで卵、生卵どちらの摂取が有用か? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.12(2022年8月11日号) 慢性腰痛を軽減する最良の運動オプションとは~RCTのネットワークメタ解析 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.11(2022年8月4日号) サル痘の臨床的特徴~最新症例報告 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.10(2022年7月28日号) 小児におけるオミクロンに対するファイザー社製COVID-19ワクチンの有効性 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.9(2022年7月21日号) 慢性便秘症に効果的な食物繊維摂取量は?:RCTの系統的レビュー&メタ解析 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.8(2022年7月14日号) COVID-19後遺症の有病率、その危険因子とは ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.7(2022年7月7日号) 糖尿病の有無が影響するか、心不全に対するエンパグリフロジンの臨床転帰 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.6(2022年6月30日号) 老化をあざむく方法は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.5(2022年6月23日号) 座位時間と死亡率および心血管イベントとの関連性:低~高所得国での違いはあるか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.4(2022年6月16日号) 乳製品やカルシウム摂取量と前立腺がんの発症リスクの関連性:前向きコホート研究 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.3(2022年6月9日号) 運動は脳内RNAメチル化を改善し、ストレス誘発性不安を予防する ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.2(2022年6月2日号) 6?11歳の子供におけるmRNA-1273Covid-19ワクチンの評価 ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.1(2022年5月26日号) SARS-CoV-2オミクロンBA.2株の特性評価と抗ウイルス感受性 ≫その他4本