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自家HSCTにおける造血幹細胞動員の失敗とその要因は?
自家HSCTにおける造血幹細胞動員の失敗とその要因は?
公開日:2025年3月17日 Hidayat I, et al. J Coll Physicians Surg Pak. 2025; 35: 367-371.  パキスタン・The Armed Forces Bone Marrow Transplant CentreのIrsa Hidayat氏らは、造血幹細胞動員失敗リスクを有する患者を特定し、代替治療を迅速に検討するため、この地域における造血幹細胞動員の失敗率およびその関連因子を調査した。JCPSP誌2025年3月号の報告。  2014年1月〜2023年7月にパキスタン・The Armed Forces Bone Marrow Transplant Centreの臨床血液学科にて、記述的研究を実施した。自家造血幹細胞移植(auto-HSCT)の予定があり、造血幹細胞動員を行なった115例を対象に、カルテを分析した。造血幹細胞の動員が不十分なpoor mobilizer患者は、CD34陽性細胞数2.0×106 /kg超のPBSC採取が未達の患者または目標達成のためにシクロホスファミド・G-CSF投与後、プレリキサホル追加投与を必要とした患者と定義した。 主な結果は以下のとおり。 ・造血幹細胞動員レジメンの内訳は、シクロホスファミド+G-CSFが85例(74%)、G-CSF+プレリキサホルが28例(24%)、G-CSFのみが2例(2%)。 ・初回造血幹細胞動員レジメン後、CD34陽性細胞数2.0×106 /kg超のPBSC採取を達成した患者の割合は84%であった。 ・造血幹細胞動員の失敗率は16%。 ・造血幹細胞採取の成功と有意な相関が認められた因子は、年齢、悪性リンパ腫タイプとその移植適応、化学療法治療歴、骨髄毒性を有する薬剤の使用、定常状態におけるCD34陽性細胞数、プレリキサホルの使用であった。 ・多変量解析では、プレリキサホルの使用のみが造血幹細胞動員の成功と関連していた。  著者らは「とくに重度の治療歴を有する悪性リンパ腫患者では、プレリキサホルの使用により造血幹細胞動員の成功率を有意に向上させ、造血幹細胞動員レジメンによるPBSC採取量および費用対効果を有意に改善することが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hidayat I, et al. J Coll Physicians Surg Pak. 2025; 35: 367-371.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40055174 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
【紹介?経過観察?】血液検査値以上のケースから考える血液専門医へのコンサルトのポイント
【紹介?経過観察?】血液検査値以上のケースから考える血液専門医へのコンサルトのポイント
<監修> 健診や診療の過程で血液検査の異常が見つかった場合、その対応は患者さんの背景や施設の体制によって変わります。特に、赤血球・白血球・血小板の異常値や骨髄増殖性疾患(MPN)が疑われるケースでは、迅速かつ適切な判断が求められます。本コンテンツでは、血液専門医ではない先生方が臨床の現場で直面しやすいケースを取り上げ、どのようなタイミングで専門医にコンサルトすべきか、またその際に役立つポイントを分かりやすく整理しました。診療にすぐに活かせる実践的な内容となっておりますので、日常診療の参考にしていただければ幸いです。 血液検査異常時の対応ポイント ■赤血球が異常値のケース貧血でまず専門医へのコンサルトが必要なのは血小板も低いときです。初期の再生不良性貧血ではしばしば血小板が先行して低下してきます。ただし、肝硬変の時もこの2系統が低下します。肝疾患は除外した上で血液内科医にご相談ください。一方で、貧血単独で内科医がよく遭遇するのは鉄欠乏性貧血です。鉄やフェリチンが低値であればそれで解決なのですが、正常な時にはサラセミアの可能性があります。遺伝的にヘテロな場合には軽い貧血にとどまることも多く、一度専門医へコンサルトしてみてください。ただし、ほとんどの施設で確定診断のための遺伝子検査はできませんし、治療も要さないので紹介しても患者さんへの説明にとどまることがほとんどです。他には、赤芽球癆(網状赤血球数が参考になります)、萎縮性胃炎に伴うビタミンB12欠乏や腎性貧血です。前者はMCV高値から多くの内科医が疑うと思いますが、腎性貧血だと思って経過をみていた患者さんが、骨髄検査をしてみたら骨髄異形成症候群だったというケースもあります。ESA製剤などに反応が悪い場合には一度血液内科医に相談してみるとよいでしょう。多血の場合にはエリスロポイエチンの測定をまずしてみてください。抑制されているようであれば真性多血症の可能性があります。正常~高値であれば二次性多血症のことがほとんどですので、SGLT2阻害剤や睡眠時無呼吸症候群がないかなど、原因検索を進めてからの相談がよろしいかと思います。 ■白血球が異常値のケース白血球数低値は日常診療でしばしば経験することだと思います。特に感染症を疑って検査をした場合など、ウイルス感染に伴って反応性に低値を示すことが多いです。分画を見ると単球やリンパ球が軽度上昇していると思います。血小板数が正常であれば心配いりませんが、念のため10日前後で再検することを患者さんに勧めるべきです。慢性リンパ性白血病や急性白血病の初期をみていることが稀にあります。持続的に異常を呈している場合や血小板数が低い場合には血液内科医に相談しましょう。急性前骨髄性白血病(APL)は緊急性を要する代表的な疾患ですが、しばしば汎血球減少症を呈します。分画の確認と合わせて注意してください。 ■白血球数高値を呈する典型的な疾患として白血球数高値の場合には慢性骨髄性白血病(CML)が良く知られています。その際、血小板が正常~高値を呈します。また、分画では幼弱血球が出現して好塩基球の割合が高値を示すのが特徴です。それが確認できればその時点でCMLが強く疑われますので血液内科医に紹介すべきですが緊急性はありません。内科医がフィラデルフィア染色体検査を提出して確定診断をすることも良いことだと思うのですが、最終的には他の遺伝子検査をすることも多く診断までに時間を要して、検査が繰り返されて患者さんの費用負担が増す恐れもあります。地域性も考慮してご判断ください。また、分画でリンパ球が高値の場合には慢性リンパ性白血病や悪性リンパ腫の骨髄浸潤の可能性があります。前述の通り、どこまで一般的な内科医がスクリーニングした上で血液内科に紹介するかは施設によっても異なると思いますが、これらも緊急性はないことがほとんどです。唯一急いだほうが良いのは急性白血病の時です。分画に芽球がいる連絡を受けたらすぐに患者さんと連携施設に連絡してください。LDHや凝固の情報があるとより良いですが、何よりもすぐに専門医と相談するべきです。 ■血小板が異常値のケースまず血小板が高値のときですが、鉄欠乏性貧血を否定してください。軽度の上昇でも、骨髄異形成症候群(MDS)や本態性血小板増多症(ET)の可能性があります。ETにおける診断基準はあくまで目安です。持続的に高値の場合には、血栓症が起こる前に血液内科医へご相談ください。CMLの所でも触れましたが、ETやPVなどの骨髄増殖性疾患の診断に必要な遺伝子検査は、診療報酬の請求において施設基準を要するものがあります。それを踏まえても追加検査などせずに血液内科に紹介しても良いです。次に血小板が低値の場合ですが、まず薬剤性を除外します。直近で開始された薬剤などご確認ください。薬剤性や感染後の反応性が除外され、肝疾患がなければ血液疾患の可能性が高いです。免疫性血小板減少症、再生不良性貧血やMDSなどは数値さえ低くなければ緊急性はないですが、急性白血病の可能性にも注意して、白血球分画などをご確認ください。また、高度に血小板が低下して溶血や腎機能障害を伴う血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は時間を争う疾患ですので、夜間でも大学病院や総合病院に躊躇なく連絡をしてください。 以上は日常的にしばしば遭遇する採血異常を中心に説明させていただきました。本文中にも記載しましたが、血液内科医への相談が比較的ハードル低い施設と、電話もなかなか取り次いでもらえないような施設があると思います。へき地や離島で患者さんに受診を促すことも躊躇される場合もあるかもしれません。また、私も開業医として感じていることですが、外来中心に患者さんを診ていると、1人大きな検査異常があっても時間の制約があって説明や方針を決め、大学病院や総合病院に取り次ぐ手続きをするのは大変です。どの程度のことであればコンサルトしてよいのか一律に線引きを決めるのは難しいかもしれませんが、多くの血液内科医が何でも相談してよいよという姿勢を一般の内科医にアピールすることが大事だと思います。一人一人の患者さんのためには、紹介を受け取る側が喜んで患者さんを受け入れる姿勢を常に持ち続けることが大切なのだと思います。 関連コンテンツ▶骨髄増殖性腫瘍~知っておきたい希少疾患 ▶真性多血症~知っておきたい希少疾患 ▶血液検査の結果より気を付けたい症例~巨赤芽球性貧血~
日本におけるVEN+AZAによるAML治療、好中球減少に焦点を当てた解析結果〜VENUS試験中間解析
日本におけるVEN+AZAによるAML治療、好中球減少に焦点を当てた解析結果〜VENUS試験中間解析
公開日:2025年3月14日 Goto T, et al. Oncol Ther. 2025 Mar 7. [Epub ahead of print]  初発の急性骨髄性白血病(AML)に対するベネトクラクス(VEN)治療は、臨床的なベネフィットが示されているが、著しい好中球減少の懸念が残っている。治療コース全体に渡る好中球数の経時的な変化に関する実臨床データは依然として限られている。日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院の後藤 辰徳氏らは、日本のリアルワールドにおけるVENとアザシチジン(AZA)を投与されたAML患者の好中球減少のマネジメントを検討したVENUS研究の中間解析結果を報告した。Oncology and Therapy誌オンライン版2025年3月7日号の報告。  VEBUS研究は、10施設が参加した多施設レトロスペクティブ観察研究として実施した。対象は、VEN治療を行った強化化学療法非適応の初発AML成人患者。1コース以上のVEN治療を行った患者について、治療パターン、G-CSFの投与、抗真菌薬の予防投与、好中球数の経時的な変化を分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・VENは、1コース目で平均27.0日間投与され、2コース目以降で平均21.0日間(範囲:14.0〜22.0)投与されていた。各コース終了時の投与量保留の平均期間は、8.5〜15.0日であった。 ・VEN+AZA治療の平均コース数は、G-CSFを投与されていた患者81例では6.0コース、G-CSFを投与されていなかった患者39例では3.0コースであった。 ・1コース目では、8〜28日目にかけて好中球数中央値が500/μl未満に減少していたが、29〜35日目までに500/μl超に回復していた。 ・その後、10コース目までのすべてのコースにおいて、22〜28日目にかけて好中球数中央値は最低値に達した。 ・一部のコースでは、好中球数が500/μl未満に減少していたが、翌週までに500/μl超に改善が認められた。 ・これには、VENの投与スケジュールの変更およびG-CSFの投与により、2コース目以降ほとんどの患者で感染レベルが上昇しない程度の好中球レベルを維持していた。 ・抗真菌薬の予防投与を行なっていた患者は88例(73.3%)であり、リスクに基づく抗真菌薬の予防投与が考慮されるべきであると考えられる。  著者らは「本リアルワールド分析により、VEN+AZA投与を行なっている初発AML患者におけるVEN投与スケジュールの変更やG-CSFの投与による好中球数の回復タイミングが明らかとなった。また、高リスク患者に対する抗真菌薬予防の投与タイミングに関する現状も明らかとなった」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Goto T, et al. Oncol Ther. 2025 Mar 7. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40055300 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
高齢同胞ドナーvs.若年HLA適合非血縁ドナー、PTCy同種HSCTで優先すべきは/Blood Adv
高齢同胞ドナーvs.若年HLA適合非血縁ドナー、PTCy同種HSCTで優先すべきは/Blood Adv
公開日:2025年3月13日 Nath K, et al. Blood Adv. 2025 Mar 6. [Epub ahead of print]  移植後のシクロホスファミド(PTCy)ベースの移植片対宿主病(GVHD)予防を行う場合、同種造血幹細胞移植(HSCT)ではHLA適合よりも若年ドナーを優先すべきかは、不明であった。オーストラリア・Icon Cancer CentreのKarthik Nath氏らは、50歳以上の適合同胞ドナー(MSD)または35歳以下の若年代替ドナーから移植を行った場合のPTCyベースの同種HSCTレシピエントにおける臨床アウトカムを比較した。Blood Advances誌オンライン版2025年3月6日号の報告。  データは、2014〜21年に国際血液骨髄移植研究センターに報告されたHLA適合非血縁ドナー(MUD)、HLA不適合非血縁ドナー(MMUD)、ハプロ血縁ドナーのデータを用いた。カルシニューリン阻害薬(CNI)ベースの同種HSCTについても、研究基準を満たした場合には、同時に評価した。主要エンドポイントは、全生存率(OS)とした。 主な結果は以下のとおり。 ・移植レシピエント1万4,662例のうち、PTCyベースのGVHD予防例が3,746例、CNIベースのGVHD予防例が1万916例であった。 ・フォローアップ期間中央値は47ヵ月。 ・PTCyベースの同種HSCTレシピエントにおける調整後の5年OSは、MSDで44%、MUDで52%(多変量ハザード比[HR]:1.20、95%CI:1.03〜1.41、p=0.09)、ハプロ移植で45%(HR:1.02、95%CI:0.88〜1.18、p=1.00)、MMUDで46%(HR:1.00、95%CI:0.83〜1.21、p=1.00)であり、有意な差は認められなかった。 ・MSDと比較し、若年MUDから移植を受けたレシピエントは、PTCy(HR:1.21、95%CI:1.05〜1.40、p=0.048)、CNI(HR:1.09、95%CI:1.04〜1.15、p<0.01)のいずれの予防においても無病生存期間(DFS)の改善との関連が認められた。 ・ハプロ移植を受けたレシピエントは、MSDと同様のOSとの関連が認められたが、PTCyのMUDから移植を受けたレシピエントと比較するとOS不良であった(HR:1.18、95%CI:1.05〜1.33、p=0.04)。  著者らは「これらの結果は、高齢レシピエントの場合、高齢MSDは若年代替ドナーと比較し、同様のOSが期待できることを示唆している。若年MUDが利用可能な場合には、DFSの改善が患者に有益な結果をもたらす可能性がある」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Nath K, et al. Blood Adv. 2025 Mar 6. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40048743 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
3rdライン以降のFL治療、CAR-T細胞療法と二重特異性抗体のどちらを選択すべきか
3rdライン以降のFL治療、CAR-T細胞療法と二重特異性抗体のどちらを選択すべきか
公開日:2025年3月12日 Nastoupi LJ, et al. Exp Hematol Oncol. 2025; 14: 30.  再発・難治性濾胞性リンパ腫(FL)の治療環境は、抗CD19 CAR-T細胞療法であるリソカブタゲン マラルユーセル(liso-cel)や抗CD20/CD3二重特異性モノクローナル抗体であるモスネツズマブなどの登場により、大きく変化した。liso-csiおよびモスネツズマブは、再発・難治性FLに対する3次治療以降において、良好なベネフィット・リスクプロファイルを示し、承認された薬剤であるが、両剤を比較したプロスペクティブランダム化研究はこれまで行われていなかった。米国・CommonSpirit MercyのLoretta J. Nastoupil氏らは、再発・難治性FLに対する3次治療以降におけるliso-celとモスネツズマブの有効性および安全性を評価するためunanchored matching-adjusted indirect comparison(MAIC)による間接比較を実施した。Experimental Hematology & Oncology誌2025年3月5日号の報告。  liso-celのTRANSCEND FL試験とモスネツズマブのGO29781試験の相対的な治療効果を推定するため、unanchored MAICを実施した。有効性エンドポイントは、客観的奏効率(ORR)、完全奏効率(CR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)とした。安全性エンドポイントは、サイトカイン放出症候群(CRS)、神経学的イベント(NE)、重篤な感染症、CRSに対するコルチコステロイドまたはトシリズマブの使用とした。有効性比較ではTRANSCEND FL試験の白血球アフェレーシスセット114例、安全性比較では治療セット107例、有効性の感度分析では治療有効性セット101例を用いて比較を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・有効性に関しては、調整後、liso-celはモスネツズマブと比較し、ORR、CRが高く、DOR、PFSの改善が確認された。 【ORR】オッズ比(OR):3.78、95%信頼区間(CI):1.48〜9.67 【CR】OR:6.46、95%CI:2.85〜14.65 【DOR】ハザード比(HR):0.45、95%CI:0.26〜0.77 【PFS】HR:0.28、95%CI:0.16〜0.49 ・感度分析全体で、結果に一貫性が認められた。 ・安全性に関しては、liso-celは、grade3以上のCRS発生率、grade3〜4の重篤な感染症発生率、CRSに対するコルチコステロイドの使用率が低かった。一方、全てのgradeのCRS、NEの発生率、トシリズマブの使用率が高かった。 【grade3以上のCRS発生率】OR:0.45、95%CI:0.04〜5.13 【grade3〜4の重篤な感染症発生率】OR:0.35、95%CI:0.12〜1.03 【CRSに対するコルチコステロイドの使用率】OR:0.14、95%CI:0.03〜0.65 【すべてのgradeのCRS発生率】OR:1.86、95%CI:1.01〜3.43 【すべてのgradeのNE発生率】OR:2.16、95%CI:0.72〜6.44 【CRSに対するトシリズマブの使用率】OR:2.27、95%CI:0.86〜5.99  著者らは「再発・難治性FLに対する3次治療以降の治療として、liso-celはモスネツズマブよりもベネフィット・リスクプロファイルに優れている可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Nastoupi LJ, et al. Exp Hematol Oncol. 2025; 14: 30.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40045329 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
高脂肪ヨーグルトは、腹部肥満に悪影響?好影響? 他4本≫ Journal Check Vol.140(2025年03月15日号)
高脂肪ヨーグルトは、腹部肥満に悪影響?好影響? 他4本≫ Journal Check Vol.140(2025年03月15日号)
高脂肪ヨーグルトは、腹部肥満に悪影響?好影響? 発酵乳製品の摂取が腹部肥満を抑制する潜在的有効性について、これまで様々な分析が行われている。著者らは、コホート研究を対象としたメタアナリシスを実施し、高脂肪および低脂肪の発酵乳製品とその摂取量が腹部肥満に与える影響を検討した。Eating and Weight Disorders誌2025年3月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む やせ型男性要注意!タンパク質制限による更なる“痩せすぎ”リスクとは? タンパク質制限食は、マウスにおいてエネルギー消費を増加させインスリン感受性を高めるが、健康なヒトにおける効果は十分に解明されていない。著者らは、やせ型の健康な男性を対象に、最低限必要なタンパク質量を満たすタンパク質制限食を5週間にわたり摂取した場合のエネルギー必要量やFGF21との関連を調査した。Nature Metabolism誌オンライン版2025年3月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む SSRIの高血圧リスク:WHOデータ解析 最近の文献で、セロトニン再取り込み阻害薬(SRI)と高血圧の関連が報告されているが、依然として議論が続いている。特に、この関連がSRI共通のクラス効果なのか、または用量依存があるのかは不明である。著者らは、SRIと高血圧発症の関連を検討するため、WHOのファーマコビジランスデータベースであるVigiBaseを用いて解析を行った。PLOS One誌オンライン版2025年3月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 「冬眠」が新たな老化予防策になる!? 休眠と冬眠は、寿命延長に関連する恒温動物の生理学的適応である。しかし、休眠が老化にどのように影響するか、また低体温・低代謝状態を誘導して老化を遅らせ、健康寿命を延ばすことができるかどうかの根本的なメカニズムは不明である。著者らは、休眠様状態マウスを用いて老化減速効果が深部体温の低下により媒介されることを示した。Nature Aging誌オンライン版2025年3月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 認知症に音楽療法は効くか? 著者らは、認知症患者に対する音楽療法介入を評価するため、レビューを実施した。具体的には、介入終了時および終了から4週間以上経過した時点での情緒的幸福(生活の質を含む)、気分障害や否定的感情(抑うつ症状・不安)、行動上の問題(興奮・攻撃性などの神経精神症状)、社会的行動、認知に及ぼす影響と副作用を評価した。The Cochrane Database of Systematic Reviews誌2025年3月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.139(2025年03月08日号) 結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号) オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号) コーヒーでコロナ予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本
80歳以上のDLBCL患者でもCAR-T細胞療法は検討する価値があるのか?
80歳以上のDLBCL患者でもCAR-T細胞療法は検討する価値があるのか?
公開日:2025年3月11日 Kharfan-Dabaja MA, et al. Bone Marrow Transplant. 2025 Mar 1. [Epub ahead of print]  CAR-T細胞療法の臨床試験では、高齢者の悪性リンパ腫患者に対する検討は、十分に行われていない。米国・メイヨークリニックのMohamed A. Kharfan-Dabaja氏らは、80歳以上の悪性リンパ腫患者に対する標準的なCAR-T細胞療法の安全性および有効性を評価するため、多施設共同観察研究を実施し、その結果を報告した。Bone Marrow Transplantation誌オンライン版2025年3月1日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者数は88例、年齢中央値は82歳(範囲:80〜89)。 ・最も多かった組織学的所見は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)であった(60例、68.2%)。 ・主に、アキシカブタゲン シロルユーセル(axi-cel:41例、46.6%)、リソカブタゲン マラルユーセル(liso-cel:25例、28.4%)が使用された。 ・サイトカイン放出症候群(CRS)は68例(77.3%)、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は51例(58%)で発生した。 ・grade3〜4のCRS発生率は7.4%、ICANS発生率は31.4%。 ・DLBCL/形質転換した濾胞性リンパ腫(tFL)では、1年非再発死亡率(NRM)が11.6%、再発率が40.8%、無増悪生存率(PFS)が47.6%、全生存率(OS)が61.2%であった。  著者らは「CAR-T細胞療法は、80歳以上のB細胞リンパ腫患者に実行可能かつ効果的な治療選択肢である」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kharfan-Dabaja MA, et al. Bone Marrow Transplant. 2025 Mar 1. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40025178 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
DLd療法の5年超長期アウトカム結果、移植非適応MMの1stラインで間違いないのか〜MAIA試験長期フォローアップ結果
DLd療法の5年超長期アウトカム結果、移植非適応MMの1stラインで間違いないのか〜MAIA試験長期フォローアップ結果
公開日:2025年3月10日 Facon T, et al. Leukemia. 2025 Feb 27. [Epub ahead of print]  MAIA試験において、未治療で移植適応のない多発性骨髄腫(MM)患者に対するダラツムマブ+レナリドミド+デキサメタゾン併用療法(DLd療法)は、Ld療法と比較し、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)の改善に寄与することが報告された。フランス・リール大学のThierry Facon氏らは、MAIA試験の長期フォローアップ結果を分析し、最新の有効性および安全性データを報告した。Leukemia誌オンライン版2025年2月27日号の報告。  対象は、未治療で移植適応のないMM患者737例。DLd療法群またはLd療法群に1:1でランダムに割り付けられた。フォローアップ期間中央値は64.5ヵ月。分析には、患者の年齢別(70歳未満、70〜74歳、75歳以上、80歳以上)のサブグループ解析を含めた。 主な結果は以下のとおり。 ・主要エンドポイントであるPFSは、DLd療法群の方がLd療法群よりも良好であった(PFS中央値:61.9ヵ月vs.34.4ヵ月、ハザード比[HR]:0.55、95%信頼区間[CI]:0.45〜0.67、p<0.0001)。 ・OS中央値は、DLd療法群では未達、Ld療法群は65.5ヵ月であり(HR:0.66、95%CI:0.53〜0.83、p=0.0003)、60ヵ月推定OSはDLd療法群で66.6%、Ld療法群で53.6%であった。 ・DLd療法群は、Ld療法群と比較し、完全奏効(CR)以上の割合(51.1%vs.30.1%)、微小残存病変(MRD)陰性化率(32.1%vs.11.1%)、18ヵ月以上のMRD陰性の持続率(16.8%vs.3.3%)が有意に良好であった(各々、p<0.0001)。 ・年齢層全体において、DLd療法の臨床的に意味のある有効性のベネフィットが示された。 ・新たな安全性の懸念は認められなかった。  著者らは「5年超の長期フォローアップ結果より、DLd療法は、未治療で移植適応のないMM患者に対する1stライン治療として、引き続き支持される治療選択肢である」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Facon T, et al. Leukemia. 2025 Feb 27. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40016302 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
AMLの遺伝子変異リスクによるVEN+AZA併用療法の予後の違いを実臨床で確認
AMLの遺伝子変異リスクによるVEN+AZA併用療法の予後の違いを実臨床で確認
公開日:2025年3月7日 Brandwein J, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2025 Feb 1. [Epub ahead of print]  ベネトクラクス(VEN)とアザシチジン(AZA)の併用は、unfit高齢者AMLに対する標準治療として推奨されている。カナダ・アルバータ大学のJoseph Brandwein氏らは、リアルワールドにおける初発unfit AML患者に対するVEN+AZA併用療法の治療アウトカムを分析した。Clinical Lymphoma, Myeloma & Leukemia誌オンライン版2025年2月1日号の報告。  2020〜24年、単一施設において未治療のunfit AMLに対しVEN+AZA併用療法を行った患者を対象に、治療アウトカムの分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・全奏効率(OR)は66%(105例中69例)。IDH1/2変異患者で最も高く(82%)、TP53変異患者で最も低かった(40%)。 ・全生存期間(OS)中央値は9.6ヵ月、完全寛解(CR)およびまたは正常な血球回復が不完全な寛解(CRi)を達成した患者では16.3ヵ月であった。 ・CR達成患者とCRi達成患者でOSに有意な差は認められなかった(p=0.077)。 ・2022年以降に治療された患者は、それ以前に治療された患者よりも早期死亡率が低く(8%vs.22%、p=0.096)、OSが良好であった(中央値:10.4ヵ月vs.5.8ヵ月、p=0.033)。 ・年齢別または脱メチル化薬治療歴の有無でOSに違いは認められなかった。 ・FLT3-ITD/RAS(OS:8.1ヵ月)またはTP53変異患者(OS:1.7ヵ月)は、他の患者(OS:16ヵ月)と比較し、OSが不良であった。 ・多変量解析では、CR/CRi達成はOS改善と関連しており(p<0.001)、FLT3-ITS/RAS/TP53変異はOS不良との関連が認められた(p=0.003)。一方、ELN2022リスクとOSとの関連は認められなかった。 ・CR/CRi達成患者の無病生存期間(DFS)中央値は、FLT3-ITS/RAS変異で7.1ヵ月、TP53変異で4.9ヵ月、その他の変異で21ヵ月であった(p=0.003)。  著者らは「リアルワールドデータの解析により、VEN+AZA併用療法における変異リスク分類と予後との関連が明らかとなった。本試験では、以前のVIALE-A試験で報告されたOSよりも劣っていたものの、時間経過とともに改善が認められた」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Brandwein J, et al. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2025 Feb 1. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40023757 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
3年間のMRD陰性達成後、LEN維持療法は中止可能か/Blood
3年間のMRD陰性達成後、LEN維持療法は中止可能か/Blood
公開日:2025年3月6日 Terpos E, et al. Blood. 2025 Feb 26. [Epub ahead of print]  多発性骨髄腫(MM)患者に対する自家造血幹細胞移植後のレナリドミド(LEN)維持療法の中止は、とくに微小残存病変(MRD)が疾患の奏効基準に含まれて以来、差し迫った重要な課題となっている。ギリシャ・アテネ国立カポディストリアン大学のEvangelos Terpos氏らは、骨髄および画像でMRD陰性を3年間達成した後、LEN維持療法を中止したMM患者における予後を評価するため、プロスペクティブ研究を実施した。Blood誌オンライン版2025年2月26日号の報告。  対象は、骨髄および画像でのMRD陰性を3年間達成した後、LEN維持療法を中止したMM患者52例。MRD陽性転換率、無治療生存率(TFS)、無増悪生存率(PFS)の評価を行った。LEN中止後にMRD陽性となった患者では、同用量でLEN維持療法を再開した。 主な結果は以下のとおり。 ・LEN中止からのフォローアップ期間中央値は3年。 ・MRD陽性となりLEN維持療法を再開した患者は12例(23%)。 ・病勢進行は4例(7.6%)のみであり、診断からの7年PFSは90.2%であった。 ・1年TFSは93.9%、2年TFSは91.6%、3年TFSは75.8%であったが、LEN維持療法中止(試験開始)からのランドマークPFSは、1年で96.0%、2年で96.0%、3年で92.9%であった。 ・年齢、性別、R2-ISS、導入療法の種類、地固め療法の使用とPFSおよびTFSの有効性アウトカムとの間に、統計学的に有意な関連は認められなかった。  著者らは「骨髄および画像でのMRD陰性を3年間達成したMM患者におけるLEN維持療法の中止は、MRD転換および病勢進行の低下と関連していることが示唆された。これは、現在のMM治療は、一部の患者において完全寛解中に未治療にすることができる可能性を示している」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Terpos E, et al. Blood. 2025 Feb 26. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40009496 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
AMLの寛解導入療法、VEN+IDR併用FLAG療法は初発・再発いずれにも有効
AMLの寛解導入療法、VEN+IDR併用FLAG療法は初発・再発いずれにも有効
公開日:2025年3月5日 DiNardo CD, et al. Leukemia. 2025 Feb 25. [Epub ahead of print]  初発急性骨髄性白血病(AML)に対する標準療法は、強力化学療法であるが、再発リスクは依然として高いままである。さらに、再発・難治性AMLでは、その多くが予後不良である。米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのCourtney D. DiNardo氏らは、ベネトクラクス(VEN)+イダルビシン(IDR)とFLAG療法の併用で治療を行ったAML患者138例の長期的な経験を報告した。Leukemia誌オンライン版2025年2月25日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者138例中、初発AMLは77例、再発・難治性AMLは61例。 ・初発AMLでは、全奏効率(OR)は97%、複合完全寛解率(CRc)は95%、フローサイトメトリーを用いた測定可能病変(MRD)陰性であった割合は90%であった。 ・3年全生存率(OS)は66%、3年無イベント生存率(EFS)は64%。 ・ELN(2022)によるAMLリスク群全体で、同様の結果であった。 ・導入療法による寛解(CR1)後、同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)に移行した患者の割合は64%。 ・再発・難治性AMLでは、ORは67%、CRcは41%、MRD陰性は74%であり、allo-HSCTに移行した患者は57%であった。 ・Wild-type TP53の初回サルベージの再発・難治性AMLでは、とくに良好なアウトカムが示され、ORは79%、CRcは74%、MRD陰性は76%、3年OSは51%であった。 ・感染症および血液学的有害事象は一般的に認められ、30日および60日の死亡率は、他の強力化学療法レジメンと同様に低かった。  著者らは「VEN+IDR+FLAG療法は、初発および再発・難治性のAMLのいずれにおいても有効な寛解導入療法であることが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら DiNardo CD, et al. Leukemia. 2025 Feb 25. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40000842 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 他4本≫ Journal Check Vol.139(2025年03月08日号)
結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 他4本≫ Journal Check Vol.139(2025年03月08日号)
結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 2024年6月、CDCと予防接種実施諮問委員会(ACIP)は,生後6ヵ月以上のすべての人に、2024~25年新型コロナワクチン接種を推奨した。著者らは、COVID-19関連の救急外来または緊急治療受診、入院に対する2024~25年新型コロナワクチンの有効性を推定し、その予防効果を示した。MMWR誌2025年2月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 2024-2025 インフルエンザワクチンは有効だったのか? 米国では、生後6か月以上のすべての人に毎年のインフルエンザワクチン接種が推奨されている。著者らは、2024年10月~2025年2月のインフルエンザシーズンにおける急性呼吸器疾患関連の外来受診および入院患者を対象に、暫定的なインフルエンザワクチンの有効性を算出した。MMWR誌2025年2月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 緑茶 × 運動が、筋肉の老化を防ぐ!? サルコペニアは高齢者のQOLと健康に悪影響を及ぼす。運動はサルコペニアの標準的な治療法であるが、近年、緑茶カテキン(GTC)がサルコペニアに有効である可能性が注目されている。著者らは、サルコペニアの症状および病態に対するGTCと運動の併用効果を、老化促進マウスを用いて検討した。Experimental Gerontology誌オンライン版2025年2月25日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ランナーに筋トレは必要なのか? 筋トレは、非疲労状態でのランニングエコノミー(RE)や、中強度の長時間運動後のパフォーマンスを向上させるが、レース強度でのREの持続性やレース終盤のような高強度パフォーマンスを向上させるかは不明である。著者らは、10週間の筋トレが、高強度の90分間ランニング中のREと、疲労状態でのパフォーマンスに与える影響を定量化するために、ランダム化比較試験を実施した。Medicine and Science in Sports and Exercise誌オンライン版2025年2月28日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ピラティスの効果はタンパク質摂取で変わるのか? ピラティスは、全身運動を通じて体幹の強さや関節の柔軟性を向上させる人気のエクササイズであり、タンパク質は運動において重要な要素である。著者らは、ピラティストレーニング中のタンパク質摂取が、女性の体組成、体幹の筋持久力、関節の柔軟性に与える影響を調べるためにランダム化比較試験を実施した。Journal of the International Society of Sports Nutrition誌オンライン版2025年2月26日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号) オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号) コーヒーでコロナ予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本
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