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低悪性度NHLに対する抗CD47抗体magrolimab+リツキシマブ〜3年間フォローアップ試験/Blood Adv
低悪性度NHLに対する抗CD47抗体magrolimab+リツキシマブ〜3年間フォローアップ試験/Blood Adv
公開日:2024年9月3日 Mehta A, et al. Blood Adv. 2024 Aug 30. [Epub ahead of print]  再発・難治性低悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)の治療において、現在の治療法では、治癒不能であると考えられている。これまで実施された抗CD47抗体magrolimabと抗CD20抗体リツキシマブとの併用による第Ib/II相試験では、再発・難治性低悪性度NHLに対する抗腫瘍効果が示されている。米国・アラバマ大学バーミンガム校のAmitkumar Mehta氏らは、再発・難治性低悪性度NHLに対するmagrolimab+リツキシマブの長期における安全性および有効性を評価するため、第Ib/II相試験の3年間フォローアップ調査を行い、その結果を報告した。Blood Advances誌オンライン版2024年8月30日号の報告。  第Ib相試験では、magrolimabプライミング後に4群に対し、リツキシマブ375mg/m2+magrolimab維持用量10〜45mg/kgを投与した。第II相試験では、magrolimab 30mg/kgまたは45mg/kgの検討を行った。主要エンドポイントは、治療中に発生した有害事象(TEAE)および全奏効率(ORR)とした。副次的エンドポイントには、奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を含めた。探索的分析には、循環腫瘍DNA、magrolimab抗腫瘍効果のバイオマーカー、薬物標的発現の評価を含めた。 主な結果は以下のとおり。 ・第Ib/II相試験で治療を行った患者46例の内訳は、濾胞性リンパ腫42例、辺縁帯リンパ腫4例であった。 ・すべての患者で1つ以上のTEAEが認められ、治療関連TEAEは44例で認められた。 ・長期フォローアップ期間中、新たな毒性および治療関連死亡は、いずれも報告されなかった。 ・フォローアップ期間中央値は36.7ヵ月(範囲:1.2〜62.3)。 ・ORR達成率は52.2%、完全奏効(CR)達成率は30.4%であった。 ・DOR中央値は15.9ヵ月(95%CI:5.6〜推定不能)であった。 ・奏効までの期間中央値は1.8ヵ月(範囲:1.6〜5.5)、PFS中央値は7.4ヵ月(95%CI:4.8〜13.0)、OS中央値は未達であった。  著者らは「低悪性度NHLに対するmagrolimab+リツキシマブの長期的な安全性および有効性が示され、CD47とCD20を標的とした治療の組み合わせの有用性が裏付けられた」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Mehta A, et al. Blood Adv. 2024 Aug 30. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39213421 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら