「静脈血栓塞栓症」の記事一覧

人工膝関節置換術を受ける患者の静脈血栓塞栓症予防におけるオソシマブの効果。FOXTROT Randomized Clinical Trial(無作為化臨床試験)。
人工膝関節置換術を受ける患者の静脈血栓塞栓症予防におけるオソシマブの効果。FOXTROT Randomized Clinical Trial(無作為化臨床試験)。
Effect of Osocimab in Preventing Venous Thromboembolism Among Patients Undergoing Knee Arthroplasty: The FOXTROT Randomized Clinical Trial JAMA 2020 Jan 14;323(2):130-139 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【重要性】血栓予防に対する第XIa因子阻害の有効性は不明です。オソシマブは、第XIa因子を阻害する長時間作用型の完全ヒトモノクローナル抗体です。 【目的】膝関節形成術を受けた患者の血栓予防のために、エノキサパリンおよびアピキサバンと異なる用量のオソシマブを比較する。 【設計、設定、および参加者】無作為化、非盲検-13か国の54の病院で実施された、オソシマブ投与量を盲検化するオブザーバーによるラベル、裁定者盲検、第2相非劣性試験。片側膝関節形成術を受けている成人患者は、2017年10月から2018年8月まで無作為化され、2019年1月まで追跡調査されました。 1.2 mg / kg(n = 108)、または1.8 mg / kg(n = 106); 0.3 mg / kg(n = 109)または1.8 mg / kg(n = 108)の術前投与量。または、40 mgの皮下エノキサパリンを1日1回(n = 105)または2.5 mgの経口アピキサバンを1日2回(n = 105)、少なくとも10日間または静脈造影まで。および術後13日(手術後10-13日で実施された強制的な両側静脈造影または症候性深部静脈血栓症または肺塞栓症の確認により評価)。エノキサパリンと比較して5%の非劣性マージンが選択されました。主要または臨床的に関連する非主要出血の主要な安全性の結果は、術後10-13日まで評価されました。および74.2%の女性)、600人が一次分析に使用されたプロトコルごとの母集団に含まれていました。主な転帰は、0.3 mg / kgを投与された18人の患者(23.7%)、0.6 mg / kgを投与された8人(15.7%)、1.2 mg / kgを投与された13人(16.5%)、および1.8 mg / kgを投与された14人(17.9%)で発生しました。術後のオソシマブの; 23(29.9%)は0.3 mg / kgを投与され、9(11.3%)は術前に1.8 mg/kgのオソシマブを投与されました。エノキサパリンを投与された20人(26.3%)。そして12人(14.5%)がアピキサバンを投与されました。術後に投与されたオソシマブは、0.6 mg / kgの用量で10.6%(95%CI、-1.2%から∞)のリスク差(片側95%CI)で、エノキサパリンと比較して非劣性の基準を満たしました。 1.2 mg / kgの用量で9.9%(95%CI、-0.9%から∞)、1.8 mg / kgの用量で8.4%(95%CI、-2.6から∞)。 1.8mg / kgのオソシマブの術前投与量は、15.1%のリスク差でエノキサパリンと比較して優越性の基準を満たしていました。両面90%CI、4.9%から25.2%)。 0.3 mg / kgのオソシマブの術後および術前用量は、2.6%(95%CI、-8.9%から∞)および-3.6%(95%CI)のリスク差(片側95%CI)で、非劣性の事前に指定された基準を満たしていませんでした。それぞれ95%CI、-15.5%から∞)。主要または臨床的に関連する非主要な出血は、オソシマブを投与された患者の最大4.7%、エノキサパリンを投与された患者の5.9%、アピキサバンを投与された患者の2%で観察されました。 kg、および1.8 mg / kgは、エノキサパリンと比較して非劣性の基準を満たし、術前1.8 mg / kg用量のオソシマブは、術後10-13日での静脈血栓塞栓症の発生の主要転帰についてエノキサパリンと比較して優位性の基準を満たしました。標準的な血栓予防と比較したオソシマブの有効性と安全性を確立するには、さらなる研究が必要です。 【臨床試験登録】 ClinicalTrials. gov識別子:NCT03276143。 第一人者の医師による解説 出血の際のリバース困難な可能性 実用化には研究必要 桂川 陽三 国立国際医療研究センター病院整形外科診療科長 MMJ.August 2020;16(4) 人工膝関節置換術後の静脈血栓塞栓症(VTE)は比較的起こりやすい合併症である。日本整形外科学会のVTE予防ガイドラインでは高リスク合併症とされ、予防のために弾性ストッキングや間欠的空気圧迫法、抗凝固薬が推奨される。ワルファリン、アスピリン、ヘパリン、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)など従来の抗凝固薬は、効きすぎるとコントロール困難な出血を来すこともあるため、血栓予防効果と安全性、価格のバランスが重要となる。 第XI因子は内因系経路の要であり、その活性化を阻害することで、止血に影響を与えずに血栓形成を抑制できる可能性がある。オソシマブ(osocimab)は、初めての第XIa因子を阻害する長時間作用型ヒトモノクローナル抗体である。静注後1~ 4時間で最高血中濃度に達し、半減期は30~44日である。今回報告された国際多施設共同無作為化第2 相FOXTROT試験では、片側人工膝関節置換術を受ける患者813人をオソシマブ群、エノキサパリン群、またはアピキサバン群に割り付け、VTE予防効果と安全性を検討した。 オソシマブは術後に単回(0.3、0.6、1.2、1.8mg/kg)、または術前に単回(0.3、1.8mg/kg)静注された。一方、エノキサパリンは周術期から40mgを1日1回、10日間以上皮下注、アピキサバンは術後から2.5mgを1日2回、10日間以上経口投与された。主要評価項目は術後10~13日間におけるVTE発生(評価対象600人)、安全性評価項目は同時期の臨床的に問題となる出血とした。 VTE発生に関して、術後投与のオソシマブ0.6、1.2、1.8mg/kg群および術前投与1.8 mg/kg群はエノキサパリンに対して非劣性であり、術前投与のオソシマブ1.8mg/kgはエノキサパリンに対して優越性を示した(リスク差, 15.1%)。臨床的に問題となる出血の発生率は、エノキサパリン群5.9%、アピキサバン群2%に対して、オソシマブ群では最大4.7%(術前1.8 mg/kg群)であった。効果、安全性ともオソシマブは0.6mg / kg以上の用量でエノキサパリンと同等またはやや優れていたが、アピキサバンには及ばなかった。 日本の約10倍の手術件数が施行されている米国では、薬価が重視されることもあり、アスピリン服用が標準となっている。日本の臨床の現場では、エノキサパリンは1日2回、毎日の皮下注であるのに対し、単回静注のオソシマブは医療者と患者の負担軽減という面ではプラスであるが、出血事象が生じた際のリバースが困難となる可能性があり、薬価も含めて、実用化にはさらなる研究が必要であろう。
急性疾患で入院した患者の血栓症予防 中用量低分子ヘパリンは有益性と有害性のバランスが最も優れる
急性疾患で入院した患者の血栓症予防 中用量低分子ヘパリンは有益性と有害性のバランスが最も優れる
Anticoagulants for thrombosis prophylaxis in acutely ill patients admitted to hospital: systematic review and network meta-analysis BMJ. 2022 Jul 4;378:e070022. doi: 10.1136/bmj-2022-070022. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 [目的] 急性疾患で入院している患者の静脈血栓塞栓症を予防するための、さまざまな種類と用量の抗凝固薬の利益と害を評価すること。 [設計] システマティック レビューとネットワーク メタ分析。 [データ ソース] コクランCENTRAL、PubMed/Medline、Embase、Web of Science、臨床試験登録、および国家保健機関データベース。検索の最終更新日は 2021 年 11 月 16 日です。 [研究を選択するための適格基準] 低用量または中用量の低分子量ヘパリン、低用量または中用量の非分画ヘパリン、直接経口抗凝固薬、五糖類、プラセボを評価した、発表済みおよび未発表のランダム化比較試験。 、または入院中の急性期成人患者における静脈血栓塞栓症の予防のための介入なし。 90日またはそれに最も近いタイミングでの重大な有害事象。バイアスのリスクも、Cochrane risk-of-bias 2.0 ツールを使用して評価されました。エビデンスの質は、Confidence in Network Meta-Analysis フレームワークを使用して等級付けされました。低から中程度の質のエビデンスは、どの介入もプラセボと比較して全死因死亡率を低下させなかったことを示唆しています。五糖類(オッズ比 0.32、95% 信頼区間 0.08 ~ 1.07)、中用量の低分子量ヘパリン(0.66、0.46 ~ 0.93)、直接経口抗凝固薬(0.68、0.33 ~ 1.34)、中用量の未分画ヘパリン(0.71、 0.43 から 1.19) は、症候性静脈血栓塞栓症を軽減する可能性が最も高かった (非常に低いエビデンスから低いエビデンス)。中用量の未分画ヘパリン (2.63、1.00 ~ 6.21) および直接経口抗凝固薬 (2.31、0.82 ~ 6.47) は、大出血を増加させる可能性が最も高かった (低から中程度の質のエビデンス)。重大な有害事象に関する介入間に決定的な違いは認められませんでした(非常に低いエビデンスから低いエビデンス)。プラセボの代わりに介入を行わなかった場合と比較すると、静脈血栓塞栓症と死亡のリスクに関してはすべての積極的な介入が有利であり、大出血のリスクに関しては不利でした。結果は、事前に指定された感度およびサブグループ分析で確固たるものでした。 [結論]中用量の低分子量ヘパリンは、静脈血栓塞栓症の予防に対する利益と害の最良のバランスを与えるようです。未分画ヘパリン、特に中間用量、および直接経口抗凝固薬は、最も好ましくないプロファイルを示しました。基準治療がプラセボか介入なしかによって、介入効果に系統的な不一致が見られました。この研究の主な制限には、不正確さと研究内バイアスのために一般的に低から中程度であった証拠の質、および事後的に対処された統計的不一致が含まれます.[SYSTEMATIC REVIEW REGISTRATION] PROSPERO CRD42020173088. 第一人者の医師による解説 参考になるが現時点では最新ガイドラインに従うべき 最善の方法にはさらなる知見の蓄積が必要 児玉 隆秀 虎の門病院循環器センター内科部長 MMJ.February 2023;19(1):13 血栓症イベントの半分が現在または最近の入院に起因すると推定されており、日本における肺血栓塞栓症が発症した場合の院内死亡率は14%と報告されている(1)。死亡例の40%以上が発症から(1)時間以内とされていることから1、入院中の静脈血栓塞栓症(VTE)の予防および早期発見が予後改善には非常に重要である。欧米では抗凝固療法による介入無作為化対照試験(RCT)が多数実施されているが、入院中の急性期成人患者におけるVTE予防のための最適な抗凝固薬の種類と用量は不明であり、これまでのペアワイズメタ解析では、数種類の異なる抗凝固薬と用量の直接比較は限定的であった。 本論文は、急性疾患で入院した患者におけるVTE予防のための異なる種類と用量による抗凝固薬の有用性と有害性を評価するために行われたネットワークメタ解析の報告である。参加者90,095人を無作為に割り付けた44件のRCTを主解析の対象とし、低・中用量の未分画ヘパリン、低・中用量の低分子ヘパリン、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)、ペンタサッカライド(フォンダパリヌクス)、プラセボおよび介入なしの各群における全死亡、症候性 VTE、大出血、90日後または90日に直近の重篤な有害事象を評価した。いずれの介入もプラセボと比較して全死亡を減少させなかったが、ペンタサッカライド(オッズ比[OR], 0.32;95%CI, 0.08 ~ 1.07)、中用量低分子ヘパリン(0.66;0.46 ~ 0.93)、DOAC(0.68;0.33 ~ 1.34)および中用量未分画ヘパリン(0.71;0.43~1.19)は症候性 VTEを減少させる可能性が最も高かった。中用量未分画ヘパリン(OR, 2.63;95% CI, 1.00~ 6.21)およびDOAC(2.31;0.82 ~ 6.47)は、大出血を増加させる可能性が最も高く、重篤な有害事象に関してはそれぞれの介入間で明確な差は認められなかった。以上の結果から中用量低分子ヘパリンは、VTE予防において、有益性と有害性のバランスが最も優れており、中用量未分画ヘパリンおよびDOACは最も好ましくないプロファイルであったと報告している。 ネットワークメタ解析は薬剤同士の直接比較試験が行われる可能性の低い状況では、治療選択上の参考になるデータを提供してくれるものではあるが、前提条件についての入念な確認が必要である。本研究に採用された44試験のうち3分の1以上の試験が大出血イベントに関する情報を提供しておらず、関連する抗凝固薬の安全性において正確性に限界がある。参考になるデータではあるが、現時点では最新のガイドラインに従うしかなく、ベストプラクティスにはさらなる知見の蓄積が必要と思われる。
ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.46(2023年4月20日号)
ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.46(2023年4月20日号)
理想的な陰嚢のサイズは? 美容整形は拡大傾向にあり、今や性器領域まで広がっている。豊胸、小陰唇縮小、陰茎増大は、長年にわたって確立された介入であり、その動機については数々の研究がなされてきた。一方、陰嚢縮小は新しいトレンドであるが、陰嚢の美的嗜好に関する研究はまだない。著者らは、さまざまなサイズの陰嚢について、性別・年齢・外向性・経験への開放性・ポルノ消費量によって好みが変化するのかを調べた。Journal of Cosmetic Dermatology誌オンライン版2023年4月10日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 個別化医療の実施で、高血圧はどこまで改善する? 高血圧は、世界的に見ても早期死亡の主要な危険因子である。複数の降圧薬があるが、薬物クラスを個別化して選択することで降圧効果が最大化するかは不明である。著者らは、4つの異なるクラスの降圧薬(リシノプリル[ACE阻害薬])、カンデサルタン[ARB]、ヒドロクロロチアジド 、アムロジピン[Ca拮抗薬]) について、無作為化二重盲検反復クロスオーバー試験を行った。JAMA誌2023年4月11日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 低炭水化物ダイエットは筋トレに是か非か? 低炭水化物ダイエットは、脂肪の酸化を増加させ、脂肪量を減少させるが、筋肉量と無酸素運動の細胞内制御にはどのような影響を及ぼすのか。最新のエビデンスについて考察した。Current Opinion in Clinical Nutrition and Metabolic Care誌オンライン版2023年4月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む アブラナ科の野菜摂取が、膀胱がんの再発と進行を防ぐ? 筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)では、高い再発率と進行率が大きな臨床的課題である。主にアブラナ科の野菜に含まれるイソチオシアネート(ITC)は、前臨床BCモデルで強力な抗がん作用を示したが、NMIBCの予後への影響は不明である。著者らは、食事からのITC暴露とNMIBCの再発および進行との関連を調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2023年4月10日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む クマが冬眠中にVTEを起こさないのは何故か? 短期間の不動状態は、静脈血栓塞栓症(VTE)発症の主要な危険因子だが、冬眠中のヒグマや脊髄損傷で麻痺が生じた患者は、VTEとは無縁である。著者らは、冬眠中のヒグマを対象に、質量分析に基づくプロテオミクス解析を行い、その理由を探った。Science誌2023年4月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.45(2023年4月13日号) 砂糖の1日の摂取目安は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.44(2023年4月6日号) グルコサミンの定期服用で、認知症リスクが下がる!? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.43(2023年3月30日号) コーヒーの心臓への影響は? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.42(2023年3月23日号) 雄マウスのiPS細胞から卵子作製!?子も誕生!? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.41(2023年3月16日号) アルツハイマー病のリスク低減・進行を防ぐ食事とは? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.40(2023年3月9日号) 地上とトレッドミルでのランニング、効果に差はあるか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.39(2023年3月2日号) 筋トレには、動物性タンパク質?植物性タンパク質は効果あり? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.38(2023年2月23日号) 過去30年間で男性器サイズが大きく変化!? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.37(2023年2月16日号) 話題の不老長寿薬NMNは、過体重/肥満の中高年の健康を取り戻すか? ≫その他4本 ヒポクラ × マイナビ Journal Check Vol.36(2023年2月9日号) 低炭水化物ダイエットで、EDは改善するか? ≫その他4本