「イダルビシン(イダマイシン)」の記事一覧

寛解導入療法後のMRD陽性高齢者AML、DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法が有用〜NCRI AML18試験
寛解導入療法後のMRD陽性高齢者AML、DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法が有用〜NCRI AML18試験
公開日:2024年12月5日 Russell NH, et al. J Clin Oncol. 2024 Nov 18. [Epub ahead of print]  英国・Guy's and St Thomas' NHS Foundation TrustのNigel H. Russell氏らは、微小残存病変(MRD)陰性を伴う寛解を達成していない高齢急性骨髄性白血病(AML)患者における強力化学療法による生存率向上への影響を評価するため、NCRI AML18試験を実施し、その結果を報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年11月18日号の報告。  対象は、ダウノルビシン+シタラビン(DNR/AraC療法)の初回コース後にフローサイトメトリーによるMRD陰性を伴う寛解を達成しなかったAML患者523例(非寛解患者165例を含む)。最大2コースのDNR/AraC療法または強力化学療法を行う群にランダムに割り付けた。強力化学療法は、フルダラビン+AraC+G-CSF+イダルビシン(FLAG-IDA療法)またはDNR/AraC療法+クラドリビンとした。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者の年齢中央値は67歳(範囲:51〜79)。 ・強力化学療法群における全生存期間(OS)の改善は認められなかった。  【DNR/AraC療法+クラドリビン vs. DNR/AraC療法】ハザード比(HR):0.74、95%CI:0.55〜1.01、p=0.054  【FLAG-IDA療法 vs. DNR/AraC療法】HR:0.86、95%CI:0.66〜1.12、p=0.270 ・3年OSは、DNR/AraC療法で34%、DNR/AraC療法+クラドリビンで46%、FLAG-IDA療法で42%。 ・早期死亡およびその他の有害事象の発生率は、FLAG-IDA療法群で高かった(60日死亡率:FLAG-IDA療法[9%]、DNR/AraC療法またはDNR/AraC療法+クラドリビン[4%]、p=0.032)。 ・対象患者のうち、131例はMRD不明であった。 ・フローサイトメトリーによる残存白血病が認められない患者では、強力化学療法による生存率の優位性は検出されなかった。 ・これらの患者を除外した感度分析では、DNR/AraC療法+クラドリビンおよびFLAG-IDA療法のいずれにおいても、生存率の優位性が示された。  【DNR/AraC療法+クラドリビン】HR:0.66、95%CI:0.46〜0.93、p=0.018  【FLAG-IDA療法】HR:0.72、95%CI:0.53〜0.98、p=0.035 ・3年OSは、DNR/AraC療法で30%、DNR/AraC療法+クラドリビンで46%、FLAG-IDA療法で46%。 ・再発の減少も同様に認められた。  【DNR/AraC療法+クラドリビン vs. DNR/AraC療法】HR:0.66、95%CI:0.45〜0.98、p=0.039  【FLAG-IDA療法 vs. DNR/AraC療法】HR:0.70、95%CI:0.49〜0.99、p=0.042 ・移植による打ち切りの場合でも、生存期間におけるDNR/AraC療法+クラドリビンのベネフィットは維持された(p=0.042)。  著者らは「初回導入療法後に残存病変が認められる高齢AML患者では、強力化学療法により生存率の改善が認められた。DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法は、FLAG-IDA療法よりも忍容性が良好であった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Russell NH, et al. J Clin Oncol. 2024 Nov 18. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39556780 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
AMLの寛解導入療法、VEN+IDR併用FLAG療法は初発・再発いずれにも有効
AMLの寛解導入療法、VEN+IDR併用FLAG療法は初発・再発いずれにも有効
公開日:2025年3月5日 DiNardo CD, et al. Leukemia. 2025 Feb 25. [Epub ahead of print]  初発急性骨髄性白血病(AML)に対する標準療法は、強力化学療法であるが、再発リスクは依然として高いままである。さらに、再発・難治性AMLでは、その多くが予後不良である。米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのCourtney D. DiNardo氏らは、ベネトクラクス(VEN)+イダルビシン(IDR)とFLAG療法の併用で治療を行ったAML患者138例の長期的な経験を報告した。Leukemia誌オンライン版2025年2月25日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者138例中、初発AMLは77例、再発・難治性AMLは61例。 ・初発AMLでは、全奏効率(OR)は97%、複合完全寛解率(CRc)は95%、フローサイトメトリーを用いた測定可能病変(MRD)陰性であった割合は90%であった。 ・3年全生存率(OS)は66%、3年無イベント生存率(EFS)は64%。 ・ELN(2022)によるAMLリスク群全体で、同様の結果であった。 ・導入療法による寛解(CR1)後、同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)に移行した患者の割合は64%。 ・再発・難治性AMLでは、ORは67%、CRcは41%、MRD陰性は74%であり、allo-HSCTに移行した患者は57%であった。 ・Wild-type TP53の初回サルベージの再発・難治性AMLでは、とくに良好なアウトカムが示され、ORは79%、CRcは74%、MRD陰性は76%、3年OSは51%であった。 ・感染症および血液学的有害事象は一般的に認められ、30日および60日の死亡率は、他の強力化学療法レジメンと同様に低かった。  著者らは「VEN+IDR+FLAG療法は、初発および再発・難治性のAMLのいずれにおいても有効な寛解導入療法であることが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら DiNardo CD, et al. Leukemia. 2025 Feb 25. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/40000842 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら