「Journal Check」の記事一覧

結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 他4本≫ Journal Check Vol.139(2025年03月08日号)
結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 他4本≫ Journal Check Vol.139(2025年03月08日号)
結局、コロナワクチンは、現在でも接種すべきなのか? 2024年6月、CDCと予防接種実施諮問委員会(ACIP)は,生後6ヵ月以上のすべての人に、2024~25年新型コロナワクチン接種を推奨した。著者らは、COVID-19関連の救急外来または緊急治療受診、入院に対する2024~25年新型コロナワクチンの有効性を推定し、その予防効果を示した。MMWR誌2025年2月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 2024-2025 インフルエンザワクチンは有効だったのか? 米国では、生後6か月以上のすべての人に毎年のインフルエンザワクチン接種が推奨されている。著者らは、2024年10月~2025年2月のインフルエンザシーズンにおける急性呼吸器疾患関連の外来受診および入院患者を対象に、暫定的なインフルエンザワクチンの有効性を算出した。MMWR誌2025年2月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 緑茶 × 運動が、筋肉の老化を防ぐ!? サルコペニアは高齢者のQOLと健康に悪影響を及ぼす。運動はサルコペニアの標準的な治療法であるが、近年、緑茶カテキン(GTC)がサルコペニアに有効である可能性が注目されている。著者らは、サルコペニアの症状および病態に対するGTCと運動の併用効果を、老化促進マウスを用いて検討した。Experimental Gerontology誌オンライン版2025年2月25日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ランナーに筋トレは必要なのか? 筋トレは、非疲労状態でのランニングエコノミー(RE)や、中強度の長時間運動後のパフォーマンスを向上させるが、レース強度でのREの持続性やレース終盤のような高強度パフォーマンスを向上させるかは不明である。著者らは、10週間の筋トレが、高強度の90分間ランニング中のREと、疲労状態でのパフォーマンスに与える影響を定量化するために、ランダム化比較試験を実施した。Medicine and Science in Sports and Exercise誌オンライン版2025年2月28日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ピラティスの効果はタンパク質摂取で変わるのか? ピラティスは、全身運動を通じて体幹の強さや関節の柔軟性を向上させる人気のエクササイズであり、タンパク質は運動において重要な要素である。著者らは、ピラティストレーニング中のタンパク質摂取が、女性の体組成、体幹の筋持久力、関節の柔軟性に与える影響を調べるためにランダム化比較試験を実施した。Journal of the International Society of Sports Nutrition誌オンライン版2025年2月26日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号) オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号) コーヒーでコロナ予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本
オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本≫ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号)
オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本≫ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号)
オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? オリーブオイルの摂取は心血管代謝疾患のリスク低下と関連しているが、その高いエネルギー密度が体重増加を引き起こす懸念がある。著者らは、米国の3つの前向きコホート研究に参加した12万1,119人のデータを用いて、オリーブオイル摂取量の長期的な変化と体重変化との関連を調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2025年2月18日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 主食をパスタにしたら痩せるのか? 低GI食は、特にインスリン抵抗性のある人の心血管代謝リスク(CMR)を改善するが、低GI主食であるパスタ摂取とCMRの関連は明確ではない。著者らは、高CMRの高齢者を対象に、パスタ摂取量と体重、BMI、ウエスト周囲径、血圧、血糖値、脂質プロファイルなどのCMRとの縦断的な関連を評価した。Journal of the American Nutrition Association誌オンライン版2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む たった〇日の爆食でも、脳のインスリン応答に長期的な影響が出る!? 脳のインスリン応答は、体重増加や脂肪分布と関連しているが、短期間の食生活の変化がこの応答に与える影響は明確ではない。著者らは、健康な男性を対象に、高カロリーで甘く脂肪分の多い食品の短期間(5日間)摂取が肝臓の脂肪蓄積や脳のインスリン応答に与える影響と、その効果が摂取期間終了後も持続するかどうかを調査した。Nature Metabolism誌オンライン版2025年2月21日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 術前のSGLT2阻害薬の休薬は、本当に必要? SGLT2阻害薬(SGLT2i)使用患者における術後糖尿病性ケトアシドーシスの症例報告は、術前のSGLT2i投与は控えるというFDAガイダンスの根拠となっている。著者らは、さまざまな緊急手術を受けた2型糖尿病患者3万4,671人を対象に、術前のSGLT2i使用と術後の糖尿病性ケトアシドーシスとの関連を評価した。JAMA Surgery誌オンライン版2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 結局、マスクは有効だったのか? 著者らは、70の国や地域における、ウイルス性呼吸器感染症(VRID)パンデミック/流行期間のマスク着用の遵守(マスク着用の受容率、公共の場でのマスク着用率、正しいマスク着用率)と、それがVRIDの発生および死亡率に与える影響を体系的に分析した。BMJ Global Health誌2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号) コーヒーでコロナ予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本
「早漏治療に関する臨床実践ガイドライン」世界で実践されている治療は?
「早漏治療に関する臨床実践ガイドライン」世界で実践されている治療は?
公開日:2025年2月24日 Mostafa T, et al. World J Mens Health. 2025 Feb 5. [Epub ahead of print]  早漏は、一般的にみられる男性の性機能障害であるが、その定義、診断基準、治療オプションが多岐に渡り、早漏マネジメントには大きな異質性および議論が伴う。エジプト・カイロ大学のTaymour Mostafa氏らは、早漏の診断およびマネジメントの世界的な実践パターンを調査した。The World Journal of Men's Health誌オンライン版2025年2月5日号の報告。  国際的な専門家集団が作成した質問票を用いて、早漏に関する横断的かつ世界的なオンライン調査を実施した。R version 4.1.2を用いて分析し、修正デルファイ法も用いて専門家の推奨事項を策定した。 主な結果は以下のとおり。 ・41ヵ国、264人が本調査に回答した。 ・回答者の多くは45歳未満であり、男性科学と性的健康にフォーカスした泌尿器科医であった。 ・早漏の診断は、主に膣内射精潜時が1分未満に基づき行われていた(61.5%)。 ・カテゴリ別では、生涯にわたる早漏が47.7%と最も多く報告された。 ・25%未満の症例でante-portasの早漏が観察されたと回答した割合は84.2%。 ・早漏と勃起不全との鑑別が困難であると回答した割合は60.7%。 ・最も多い併存疾患は糖尿病であった(17.1%)。 ・薬物療法は、最も頻度の高い治療選択肢であり(34.3%)、dapoxetineが最も好まれていた(37.9%)。 ・外科的治療の選択は稀であった。 ・ヒアルロン酸ゲルによる亀頭増大術などの新たな治療法の支持は、わずか11.7%に留まった。 ・早漏治療の有効性に関する第1評価基準は患者満足度であり(55.9%)、コストは最大の懸念事項であった(35.5%)。 ・患者ニーズに合わせたマルチモーダル治療アプローチが好まれていた。  著者らは「世界的調査により、早漏の診断および治療戦略の多様性が明らかとなった。標準的な診断基準は、一般的に受け入れられていた。適応外の薬物療法の頻度が高く、手術に関しては依然として議論の余地が残る結果であった。早漏マネジメントを改善するためには、さらなる神経生物学的研究の促進、効果的かつ安全な治療選択肢の開発が必要であろう」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Mostafa T, et al. World J Mens Health. 2025 Feb 5. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39947652 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
コーヒーでコロナ予防!?
コーヒーでコロナ予防!?
公開日:2025年2月22日 Fan YZ, et al. Medicine (Baltimore). 2025; 104: e41550.  中国・The 991st Hospital of Joint Logistic Support Force of People's Liberation ArmyのYong-Zheng Fan氏らは、コーヒーの定期的な摂取がCOVID-19の予防または治療に有効であるかをシステマティックに評価し、メタ解析を行った。また、分子ドッキング法を用いて、そのメカニズムを調査した。Medicine誌2025年2月14日号の報告。  2024年8月1日までに公表されたCOVID-19の予防または治療におけるコーヒーの有効性に関する研究を、各種データベース(ClinicalTrials.gov、Cochrane Library、PubMed、Web of Science、Embase、China Biomedicine、Wanfang、CNKI、VIP)より検索した。2人の研究者により、Rev Man 5.4 softwareを用いて研究データをスクリーニングし、Schrodinger 2018-1 softwareを用いてメカニズムの可能性を調査した。 主な結果は以下のとおり。 ・5研究、3万9,290人をメタ解析に含めた。 ・1日1杯以上コーヒーを飲む場合、まったく飲まないまたは1杯未満の場合と比較し、ベネフィット率が有意に高かった(RD:0.17、95%CI:0.08〜0.27、p=0.0005)。 ・ベネフィット率向上には、COVID-19感染率の低下および回復率の向上(RD:0.24、95%CI:0.13〜0.35、p<0.0001)が含まれた。 ・分子ドッキング法では、コーヒーに含まれるクロロゲン酸およびカフェインが、ACE2のARG273/HIE345または3CLのCYS145などの主要なアミノ酸残基と結合して水素結合を形成することが示唆された。  著者らは「1日1杯以上のコーヒーの定期的な摂取により、COVID-19に対する予防または治療効果が期待できる可能性が示唆された。本検討では、研究の数および質が限られていたため、これらの結果を確認するためにも、ランダム化比較試験が必要である。また、コーヒーに含まれるクロロゲン酸およびカフェインがACE2や3CLなどの主要なアミノ酸残基による水素結合の形成と関連している可能性が確認されたが、正確な作用機序については、細胞内外の分子レベルでのさらなる検証が求められる」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fan YZ, et al. Medicine (Baltimore). 2025; 104: e41550.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39960901 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
超肥満患者にはDOACよりもワルファリンで治療すべきなのか
超肥満患者にはDOACよりもワルファリンで治療すべきなのか
公開日:2025年2月21日 Sagris M, et al. Curr Vasc Pharmacol. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]  現在のガイドラインやコンセンサスステートメントなどでは、超肥満患者に直接経口抗凝固薬(DOAC)を使用する際には、注意が必要であるとされており、このような患者に対する治療では、ワルファリンが最も研究されている。ギリシャ・アテネ国立カポディストリィアコ大学のMarios Sagris氏らは、BMIが40kg/m2超の心房細動または静脈血栓塞栓症患者を対象に、DOACとワルファリンの有効性および安全性を比較するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Current Vascular Pharmacology誌オンライン版2025年2月11日号の報告。  2024年1月4日までに公表された研究をデータベースよりシステマティックに検索した。BMIが40kg/m2超の心房細動または静脈血栓塞栓症患者におけるDOACとワルファリンの有効性および安全性を比較した研究を特定した。全死亡率、大出血・小出血、脳卒中/全身性塞栓、静脈血栓塞栓症およびこれらの複合エンドポイントのアウトカムは、ランダム効果モデルを用いて分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・24研究、11万9,960例の患者をメタ解析に含めた。 ・DOAC使用患者は5万1,363例(43%)、ワルファリン使用患者は6万8,597例(57%)。 ・DOAC使用は、ワルファリン使用と比較し、全死亡率および大出血リスクの低下と有意な関連が認められた。 ・複合エンドポイント、脳卒中/全身性塞栓、静脈血栓塞栓症のリスクは、DOAC使用患者の方が低かったが、統計学的に有意な差は認められなかった。また、DOAC使用と比較したワルファリンの優位性は示されなかった。 ・小出血イベント、出血性脳卒中、虚血性脳卒中のリスクは、ワルファリン使用と比較し、DOAC使用の方が低かった。 ・抗凝固薬の適応(心房細動または静脈血栓塞栓症)に基づくサブグループ解析でも、評価したすべてのエンドポイントにおいて、DOACはワルファリンよりも優れる傾向がみられた。  著者らは「心房細動、静脈血栓塞栓症のいずれにおいても、超肥満患者に対するDOAC使用は、ワルファリンよりも潜在的に有効であり、安全性プロファイルも良好であることが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sagris M, et al. Curr Vasc Pharmacol. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39950453 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
花粉症予防に有用なお茶の種類とその摂取頻度は?
花粉症予防に有用なお茶の種類とその摂取頻度は?
公開日:2025年2月20日 Aoki N, et al. J Nutr Sci. 2025: 14: e2.  カテキンを含むお茶の摂取は、アレルギー症状に対して潜在的に有益な影響を及ぼすなど、健康関連ベネフィットとの関連が示唆されている。しかし、お茶の摂取量とアレルギー症状との関連についての大規模な疫学研究は、限られている。順天堂大学の青木 のぞみ氏らは、大規模な日本における疫学コホートにより、お茶の摂取頻度と季節性花粉症の主な原因であるスギ花粉アレルギーとの関連を調査した。Journal of Nutritional Science誌2025年1月10日号の報告。  対象は、東北在住の地域住民1万6,623人。血液検査で評価したスギ花粉抗体レベルおよび自己記入質問票によるお茶(緑茶、番茶、烏龍茶、紅茶)の摂取頻度に関するデータを収集した。お茶の摂取頻度により、3群(1回/週未満、1〜6/週、1日1回以上)に分類した。お茶の摂取頻度とスギ花粉特異的IgE血清レベル(lumicount陰性:0〜1.39、陽性:1.40以上)との関連を評価するため、ロジスティック回帰モデルを用いて分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・緑茶の摂取量とスギ花粉特異的IgEとの間に、逆相関が認められた。 ・1日1回以上の緑茶の摂取は、それ未満の場合と比較し、調整オッズ比が0.81(95%CI:0.70〜0.94)であった。 ・番茶、烏龍茶、紅茶については、スギ花粉特異的IgEとお茶の摂取頻度との間に、統計学的に有意な関連は認められなかった。  著者らは「カテキンを含むお茶のなかでも緑茶の摂取のみが、スギ花粉特異的IgE陽性率の低下と関連している可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Aoki N, et al. J Nutr Sci. 2025: 14: e2.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39943933 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
ベンゾジアゼピン減量・中止のための臨床実践ガイドライン
ベンゾジアゼピン減量・中止のための臨床実践ガイドライン
公開日:2025年2月19日 Palagini L, et al. Sleep Med. 2025 Jan 31. [Epub ahead of print]  現在のガイドラインでは、慢性不眠症の第1選択治療として、不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)が推奨されている。欧州ガイドラインにおける薬理学的治療の推奨事項には、短時間または中間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬・Z薬(エスゾピクロン、zaleplon、ゾルピデム、ゾピクロン)、デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA:ダリドレキサント)、メラトニン受容体作動薬(徐放性メラトニン2mg)などの薬剤が含まれている。不眠症は慢性的な疾患であり、一部の治療に反応しない患者も少なくないため、さまざまな治療アプローチや治療薬の切り替えが必要とされる。しかし、現在の欧州では、これらの治療薬切り替えを安全かつ効果的に実践するためのプロトコルに関して、明確な指標が示されているわけではない。イタリア・ピサ大学のLaura Palagini氏らは、このギャップを埋めるために、不眠症に使用される薬剤を切り替える手順と妥当性を評価し、実臨床現場で使用可能な不眠症治療薬の減量アルゴリズムを提案した。Sleep Medicine誌オンライン版2025年1月31日号の報告。  不眠症治療薬の切り替え手順の評価には、RAND/UCLA適切性評価法を用いた。PRISMAガイドラインに従い実施された文献をシステマティックにレビューし、いくつかの推奨事項を作成した。 主な結果は以下のとおり。 ・選択された文献は21件。 ・ベンゾジアゼピン系睡眠薬およびZ薬の中止は、段階的に行う必要があり、1週間当たり10〜25%ずつ減少すること。 ・マルチコンポーネントCBT-I、DORA、エスゾピクロン、メラトニン受容体作動薬は、必要に応じて減量期間を延長可能なクロステーパプログラムにより、ベンゾジアゼピン系睡眠薬およびZ薬の中止を促進することが示唆された。 ・DORA、メラトニン受容体作動薬は、特別な切り替えや処方中止のプロトコルは不要であった。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Palagini L, et al. Sleep Med. 2025 Jan 31. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39923608 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
コーヒーでコロナ予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号)
コーヒーでコロナ予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号)
コーヒーでコロナ予防!? コーヒーの健康効果は広く研究されているが、新型コロナウイルス感染症の予防や治療に有益であるかどうかは十分に検証されていない。 著者らは、コーヒーの定期的な摂取が新型コロナウイルス感染症の予防や回復に及ぼす効果について系統的に評価し、分子ドッキング法を用いて考え得る作用機序を調査した。Medicine誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラPLUSで続きを読む 結局、60歳以上の厳格な血圧管理は有用か? 高齢者の最適な降圧目標値は、依然として議論の対象となっている。著者らは60歳以上の高血圧患者における厳格な血圧コントロールの有効性と安全性を評価するために、ランダム化比較試験のメタ解析を行った。Clinical and Experimental Hypertension誌オンライン版2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 片頭痛に効く呼吸法とは? 片頭痛はQOLに大きな影響を及ぼし、治療薬は存在するが副作用や効果不十分などの限界があるため、非薬物療法への関心が高まっている。著者らは、片頭痛発作の頻度と重症度、および関連障害を軽減するための非薬理学的介入として「交互片鼻呼吸」の有効性を評価するため、無作為化比較試験を実施した。Primary Health Care Research & Development誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 座りっぱなしでも、抗炎症食摂取で、死亡リスク相殺!? 座りっぱなしによる健康への悪影響には慢性炎症が関与しており、これは食事による炎症の影響を受ける可能性がある。著者らは、米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを分析し、食事性炎症指数、座りっぱなしの時間、死亡リスクとの関連を調査した。Nutrition & Metabolism誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 注意すべき超加工食品とは? 米国家庭で購入される食品の大部分(約65%)は、超加工食品(UPF)と考えられている。UPF摂取と認知に関する研究の多くは、UPFとみなされる食品の種類に大きなばらつきがあるにもかかわらず、UPFを単一のものとして測定している。著者らは、UPFの各カテゴリーの摂取量が認知障害発症リスクにどの程度関連しているかを調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2025年2月12日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号) カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本
消化器がんリスクを上げる食事と下げる食事は?
消化器がんリスクを上げる食事と下げる食事は?
公開日:2025年2月18日 Qin X, et al. Front Nutr. 2025: 12: 1539401.  近年、消化器がんの発生率は増加している。消化器がんは、世界においてがんの死因の主な原因の1つであり、生命や健康に深刻な脅威をもたらしている。主な消化器がんである胃がん、大腸がん、肝がんの進行に対する食事の影響は、とくに注目されている。しかし、食事因子と消化器がんとの関連は、十分に調査されていない。中国・吉林大学のXinxin Qin氏らは、30種の食事因子と消化器がんとの関連性を評価するため、横断的研究を実施した。Frontiers in Nutrition誌2025年1月22日号の報告。  対象は、2007〜18年のNHANES調査に参加した20歳以上の成人3万789人。食事因子30種と消化器がんとの関連を評価した。参加者の人口統計学的特徴は、記述式分析により調査した。加重線形回帰モデルを用いてp値を算出した。カテゴリ変数は、パーセントで記述し、加重カイ二乗検定を用いてp値を算出した。  大腸がん、胃がん、肝がんと相関が認められた食事因子は次のとおり。 ・大腸がんと正の相関:タンパク質、ビタミンB1、カルシウム、鉄 ・大腸がんと負の相関:ビタミンB2、リン ・胃がんと正の相関:ビタミンD、銅 ・胃がんと負の相関:葉酸、ビタミンB12 ・肝がんと正の相関:リコピン、ビタミンB2、カルシウム、鉄、亜鉛 ・肝細胞がんと負の相関:ビタミンE ・それ以外では、食事因子と消化器がんとの関連は認められなかった。  著者らは「食事摂取は消化器がんと関連しており、これらの結果を検証するためにも更なる疫学研究が求められる」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Qin X, et al. Front Nutr. 2025: 12: 1539401.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39911800 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
赤ワインの新たな生物学的効果、ヘプシジン発現調節メカニズムとは?
赤ワインの新たな生物学的効果、ヘプシジン発現調節メカニズムとは?
公開日:2025年2月17日 Nazlic J, et al. Food Funct. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]  アルコール摂取は、鉄代謝制御の中心を担うペプチドホルモンであるヘプシジンの発現低下と関連しており、体内の鉄蓄積に影響を及ぼす可能性がある。ワインに含まれるポリフェノールは、ヘプシジン発現や鉄吸収に対するアルコールとは異なる影響が示唆されている。クロアチア・スプリット大学のJurica Nazlic氏らは、血清ヘプシジン濃度に対する赤ワインの影響およびそのメカニズムを評価した。Food & Function誌オンライン版2025年2月11日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・以前の研究において、健康成人13例および2型糖尿病患者18例を対象に2週間のアルコールフリー後、赤ワイン300mlを3週間摂取した際の血清ヘプシジン濃度の変化を検討した。その結果、赤ワイン摂取による血清ヘプシジン濃度の減少が確認された。 ・赤ワイン摂取後のヘプシジン減少メカニズムを明らかにするため、対象者の予備の血清サンプルを用いて、追加の生物学的分析を行った。 ・両群において、エリスロポエチンレベルの上昇を伴うヘプシジン減少が認められた。 ・2型糖尿病患者のみで、エリスロフェロンの有意な増加が確認された。 ・これらの結果は、赤ワインの摂取により、エリスロポエチン−エリスロフェロン−ヘプシジン経路が活性化されることを示唆している。 ・エリスロポエチン−エリスロフェロン−ヘプシジン経路の活性化の指標として、両群で赤血球分布幅が増加した。また、2型糖尿病患者では、網状赤血球数の増加および血清フェリチンの減少がみられた。  著者らは「鉄分の恒常性およびヘプシジンの機能全般に影響を及ぼす条件において重要な、赤ワインの新たな生物学的効果が明らかとなった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Nazlic J, et al. Food Funct. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39931951 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は?
「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は?
公開日:2025年2月15日 Huang Y, et al. Food Funct. 2025 Feb 3. [Epub ahead of print]  食習慣とアルツハイマー病との因果関係を評価するため、中国・The First Affiliated Hospital of Ningbo UniversityのYi Huang氏らは、2サンプルのメンデルランダム化解析を用いて、本研究を実施した。Food & Function誌オンライン版2025年2月3日号の報告。  ゲノムワイド関連研究(GWAS)データと並行し、2サンプルのメンデルランダム化(MR)解析を用いて、17食品の食習慣とアルツハイマー病リスクとの因果関係を包括的に評価した。結果のロバストを保証するため、単変量MR解析および多変量MR解析の両方を使用した。すべての分析には、逆分散重み付け(IVW)法を用いた。感度分析には、最尤法、MR-RAPS法、MR-Egger法を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・単変量MR解析では、アルツハイマー病リスク上昇と有意な関連が認められた食品は、加工肉、鶏肉、牛肉であった。  【加工肉】オッズ比(OR):1.26、95%信頼区間(CI):1.01〜1.59、p=0.044  【鶏肉】OR:2.06、95%CI:1.18〜3.59、p=0.011  【牛肉】OR:1.79、95%CI:1.25〜2.57、p=0.002 ・感度分析では、加工肉、鶏肉、牛肉の摂取との関連は、各方法において一貫しており、正の相関を示すことが明らかとなった。 ・多変量MR解析では、うつ病で調整した後、加工肉、鶏肉、牛肉の摂取量と正の相関(有意または傾向)が確認された。  【加工肉摂取量】OR:1.376、95%CI:1.015〜1.864、p=0.040  【鶏肉摂取量】OR:2.174、95%CI:1.205〜3.922、p=0.010  【牛肉摂取量】OR:1.428、95%CI:0.866〜2.355、p=0.163  著者らは「加工肉、鶏肉、牛肉の摂取は、アルツハイマー病リスクと相関していることが明らかとなった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Huang Y, et al. Food Funct. 2025 Feb 3. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39898984 ヒポクラ(医師限定)へ ※新規会員登録はこちら
週末2〜3時間の寝だめは腎臓に好影響、CKD予防の睡眠戦略
週末2〜3時間の寝だめは腎臓に好影響、CKD予防の睡眠戦略
公開日:2025年2月14日 Chen S, et al. Ren Fail. 2025; 47: 2461682.  中国・広西中医薬大学のSheng Chen氏らは、米国成人における週末のキャッチアップ睡眠と慢性腎臓病(CKD)との関連を調査した。Renal Failure誌2025年12月号の報告。  対象は、2017〜20年の国民健康栄養調査(NHANES)データより抽出した20歳以上の成人4,934人。週末のキャッチアップ睡眠と関連したCKDリスクを評価した。週末のキャチアップ睡眠時間に基づくCKDリスクを評価するため、対象者を睡眠時間に応じて4群に分類した。週末のキャチアップ睡眠時間が1時間未満を対照群とし、1〜2時間群、2〜3時間群、3時間以上群との比較を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・完全に調整した多変量ロジスティックモデルでは、CKDと週末のキャッチアップ睡眠のオッズ比(OR)は0.86(95%信頼区間[CI]:0.61〜1.22、p=0.31)であった。 ・2〜3時間群において、CKDとの有意な関連が認められた(OR:0.44、95%CI:0.21〜0.88、p=0.03)。 ・サブグループ解析では、2〜3時間群の男女、60歳未満の成人、BMI 25未満または30以上の人および1〜2時間群のBMI 25〜29.9の人、3時間以上群の女性において有意な関連が認められた。 ・平日の睡眠時間が7時間未満で、週末のキャッチアップ睡眠時間が2〜3時間の人で、より強い相関が認められた(p<0.05)。 ・BMIとの相互作用は、統計学的に有意であった(p for interaction=0.04)。  著者らは「平日の睡眠時間が7時間未満の場合、週末に2〜3時間のキャッチアップ睡眠を行うことで、CKDリスクを低下させる可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Chen S, et al. Ren Fail. 2025; 47: 2461682.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39910840 ヒポクラ(医師限定)へ ※新規会員登録はこちら
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