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250 の死因に対する平均寿命、失われた生命年、全死因および死因別死亡率の予測:195 の国と地域に対する 2016-40 年の参照シナリオと代替シナリオ。
250 の死因に対する平均寿命、失われた生命年、全死因および死因別死亡率の予測:195 の国と地域に対する 2016-40 年の参照シナリオと代替シナリオ。
Forecasting life expectancy, years of life lost, and all-cause and cause-specific mortality for 250 causes of death: reference and alternative scenarios for 2016-40 for 195 countries and territories Lancet 2018 ;392 (10159):2052 -2090. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【背景】健康における潜在的な軌道と健康の推進要因を理解することは、長期的な投資と政策の実施を導く上で極めて重要である。予測に関する過去の研究は、将来の健康シナリオの不完全な風景を提供しており、政策オプションと潜在的な健康の軌道を評価することができる、より堅牢なモデリングプラットフォームの必要性を強調している。本研究は、195の国と地域における2016年から2040年までの250の死因について、平均寿命、全死因死亡率及び死因の予測-及び代替的な将来シナリオをモデル化する新しいアプローチを提供する。 【方法】我々は、2017年から40年の予測を生成するために、1990年から2016年のGBD 2016推定を用いて、世界疾病、負傷及びリスク要因研究(GBD)階層的原因構造によって編成された250の原因及び原因群をモデル化した。我々のモデリングフレームワークは、GBD 2016研究のデータを用いて、健康の79の独立したドライバーについて、リスク要因と健康アウトカムとの関係を系統的に説明した。我々は、原因別死亡率の3成分モデルを開発した:リスク要因の変化と選択的介入による成分、一人当たり所得、教育達成度、25歳未満の合計特殊出生率と時間の関数である各原因の基礎的死亡率、時間に相関した説明できない変化に対する自己回帰統合移動平均モデルである。1990年から2006年のデータでモデルを当てはめ、これを用いて2007年から16年の予測を行うことで、性能を評価した。予測と代替シナリオの生成に使用した最終モデルは、1990年から2016年のデータに適合させた。このモデルを195の国と地域について使用し、場所ごとの各指標について2040年までの参照シナリオまたは予測を作成した。さらに、すべてのGBDリスク因子、一人当たり所得、教育達成度、選択的介入率、過去25年未満の合計出生率について、場所年ごとの年率変化率のそれぞれ85%および15%に基づき、より健康なシナリオおよびより悪い健康シナリオを生成した。このモデルを用いて、250の原因について、全死因年齢性別死亡率、平均余命、損失年数(YLL)を算出した。出生率に関するシナリオも作成し、人口シナリオを作成するためのコホート成分モデルで使用した。基準予測,健康増進シナリオ,健康悪化シナリオのそれぞれについて,将来における各リスク要因に起因する死亡率とYLLの推定値を作成した。 【調査結果】世界的に,健康の独立したドライバーのほとんどが2040年までに改善すると予測されたが,36は悪化すると予測された。より良い健康シナリオが示すように、より大きな進歩が可能かもしれないが、高い体格指数(BMI)のようないくつかのドライバーについては、介入がない場合、その犠牲者は増加するだろう。我々は、2040年までに世界の平均寿命が男性で4-4年(95% UI 2-2 to 6-4)、女性で4-4年(2-1 to 6-4)伸びると予測したが、健康状態の良いシナリオと悪いシナリオに基づくと、男性では7-8年の増加(5-9 to 9-8)から有意ではない0-4年の減少(-2-8 to 2-2)、女性では7-2年の増加(5-3 to 9-1)から本質的に変化なし(0-1年 [-2-7 to 2-5])までのトラジェクトリーが可能であった。2040年には、日本、シンガポール、スペイン、スイスが男女とも85歳を超え、中国を含む59カ国が80歳を超えると予測された。一方、中央アフリカ共和国、レソト、ソマリア、ジンバブエは2040年の平均寿命が65歳未満と予測され、現在の傾向が続くとすれば、生存率の世界的な格差が継続する可能性があることが示された。予測されたYLLは、人口増加と高齢化により、いくつかの非伝染性疾患(NCDs)による犠牲者の増加を示している。基準予測と代替シナリオの違いは、HIV/AIDSにおいて最も顕著であり、健康悪化シナリオの下では、2016年から40年にかけてYLLが120-2%(95% UI 67-2-190-3)増加する可能性があると予測された(約1億1800万人)。2016 年と比較して、NCD は 2040 年までにすべての GBD 地域で YLL に占める割合が大きくなると予測された(世界の YLL の 67-3% [95% UI 61-9-72-3] )。それでも、多くの低所得国では、2040 年の YLL に占める感染症、妊婦、新生児、栄養(CMNN)の割合はまだ大きい(例えば、サブサハラ・アフリカでは YLLの 53-5% [95% UI 48-3-58-5] など)。多くの健康リスクにおいて、帰属する YLL の基準予測とより良い健康シナリオの間に大きなギャップがあった。ほとんどの国において,ヘルスケアに従順な代謝リスク(例:高血圧,高血漿空腹時血糖),および集団レベルまたはセクター間介入によって最もターゲットとなるリスク(例:タバコ,高 BMI,環境中粒子状物質汚染)は,基準予測とより良い健康シナリオの間で最大の差がある.主な例外はサハラ以南のアフリカで、貧困と低開発レベルに関連する多くのリスク(例えば、安全でない水と衛生、家庭大気汚染、子供の栄養不良)が、2040年においても基準シナリオとより良い健康シナリオの間の実質的格差を占めると予測された。我々の参照予測は、ほとんどの国で2040年まで全体的な改善を指摘しているが、健康シナリオの改善と悪化に見られる幅は、不安定な未来像を示している-技術革新による加速的な進歩を持つ世界だが、意図的な政策行動がない場合は健康アウトカムが悪化する可能性を持つ。YLLsの原因によっては、基準予測と代替シナリオの間に大きな差があるため、各国がより良い健康シナリオに向かって軌道修正すれば、利益を加速させる機会が得られ、基準予測に遅れをとれば憂慮すべき課題が発生する。一般的に、意思決定者は NCDs への移行が続くことを想定し、早期の死亡率を大幅に押し上げる修正可能なリスク に資源を集中させるべきです。そのような修正可能なリスクを今日優先させれば、将来的に回避可能な死亡率を減少させる機会 がある。しかし、CMNNの原因とそれに関連するリスクは、低所得国において引き続き保健上の優先事項である。我々の2040年の健康悪化シナリオに基づけば、各国がHIVの流行に対する勢いを失い、この病気に対する数十年の進歩を危うくすれば、HIV死亡率が回復する現実的なリスクが存在する。技術革新の継続と、世界の最貧困層を対象とした保健分野の開発援助を含む保健支出の増加は、すべての国民が健康で充実した生活を送ることができる未来を描くために、今後も不可欠な要素であると考えられます。 第一人者の医師による解説 今後の政策の選択 各国の将来の健康に大きな影響 野村 周平 慶應義塾大学医学部医療政策管理学特任准教授 MMJ.February 2020;16(1) 本論文は世界の疾病負荷研究(Global Burden of Disease ;GBD)プロジェクトの研究成果からの1編であり、GBD 2016の枠組みに基づき(1),(2)、世界195の国・地域における2016~40年の250 疾患別の死亡率、および平均寿命や損失生存年数 (YLL)を分析したものである。 死亡率の予測モデルは1990~2016年のデータに基づき、大きく以下の3要素からなる:(1)疾患との関連が認められる危険因子の年次変化(2)社会人口指数(SDI:1人当たりの収入レベル、教育レベル、25歳以下の出生率の混合指標)(3)これらで説明できない時間的変動(自己回帰和分移動平均モデル[ARIMA]を適用)。特別なシナリオを想定しない将来予測(基準シナリオ)に加え、仮想的な健康増進のシナリオを2つ設定している。すなわち、危険因子保有率とSDIの3要素について年率 換算した変動率の85および15パーセンタイルを、 将来起こりうる変動と仮定した“良い(better)”シ ナリオと“悪い(worse)”シナリオである。 結果、世界の平均寿命は向上し、男女ともに 2040年までに4.4歳延伸すると予測された。日本、シンガポール、スペイン、スイスでは男女ともに85歳を超える。一方、中央アフリカ共和国、レソト、ソマリア、ジンバブエは依然65歳未満と予測され、世界の寿命格差は大きいままである。良い シナリオで最大7歳以上の平均寿命の向上が予測 される一方で、悪いシナリオでは現在比較で有意な変化は認められなかった。 2040年、非感染症が世界的 にYLLの大部分 (67.3%)を占めるが、サハラ以南アフリカをはじめ多くの低所得国においては、感染症、妊婦・新生児の疾患、栄養関連疾患が依然 YLLの大部分を占めると予測された。 世界的に高血圧、高血糖、高BMIなどの代謝系リスク、また喫煙や微小粒子状物質汚染のYLLへの寄与が、基準̶良いシナリオ間で差が大きかった。 つまりこれら危険因子によるYLL回避は健康増進に大きく寄与しうると解釈できる。一方、サハラ以南アフリカは例外で、安全ではない水・衛生、家庭内空気汚染、小児栄養失調など、貧困関連の危険因 子でシナリオ間の差が大きかった。 多くの国で死亡率の継続的な低下、平均寿命の向上が予測される一方で、仮想シナリオ間で大きな差が認められ、将来の展望は不確実であることも示唆された。世界の最貧層への開発援助を含め、継続的な技術革新と保健支出の増加が、すべての人が豊かで健康な生活を送る上で、引き続き極めて重要な要素である。 1. GBD 2016 Risk Factors Collaborators. Lancet. 2017;390(10100):1345-1422. 2. GBD 2016 Causes of Death Collaborators. Lancet. 2017;390(10100):1151- 1210.
12月の連休期間中の退院後の死亡と再入院:コホート研究。
12月の連休期間中の退院後の死亡と再入院:コホート研究。
Death and readmissions after hospital discharge during the December holiday period: cohort study BMJ 2018 Dec 10 ;363:k4481 . 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【目的】12月の休暇期間に退院した患者は、他の時期に退院した患者よりも外来でのフォローアップが少なく、死亡や再入院の割合が高いかどうかを明らかにする。 【デザイン】集団ベースの後向きコホート研究。 【設定】カナダ、オンタリオ州の急性期病院、2002年4月1日から2016年1月31日まで。 【参加者】12月の2週間の休暇期間に緊急入院後に自宅退院した小児および成人217 305人と、11月下旬および1月の2つの対照期間に退院した小児および成人453 641人を比較した。 主要アウトカム指標]主要アウトカムは30日以内の死亡または再入院(救急部への受診または緊急再入院として定義)であった。副次的アウトカムは、死亡または再入院、および退院後7日以内と14日以内の医師による外来でのフォローアップであった。一般化推定方程式を用いた多変量ロジスティック回帰により,患者,入院,病院の特徴を調整した。 【結果】休暇期間中に退院した患者217 305(32.4%)と対照期間中に退院した453 641(67.6%)は,ベースラインの特徴や過去の医療利用がほぼ同じであった。休日期間に退院した患者は,退院後7日以内(36.3%v 47.8%,調整オッズ比0.61,95%信頼区間0.60~0.62)および14日以内(59.5%v 68.7%,0.65,0.64~0.66)において医師との経過観察を受けていない傾向が強かった。休暇期間中に退院した患者は、30日目の死亡または再入院のリスクも高かった(25.9% v 24.7%, 1.09, 1.07 to 1.10)。この相対的な増加は、7日目(13.2% v 11.7%, 1.16, 1.14~1.18) と14日目(18.6% v 17.0%, 1.14, 1.12~1.15 )でもみられた。患者10万人あたり,休日期間中の退院に起因する14日以内のフォローアップ予約の減少は2999件,死亡の超過は26件,入院の超過は188件,救急外来の超過は483件だった。 【結論】12月の休日期間中に退院した患者は,外来でのフォローアップが速やかに受けられず,死亡または30日以内の再入院リスクが高くなると考えられる。 第一人者の医師による解説 退院後の外来フォローアップの確実な実施が重要 山口 直人 済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門長 MMJ.August 2019;15(4) 本論文は、カナダ・オンタリオ州で2002年4 月~16年1月に急性期病院に緊急入院した患者の中で、クリスマスから新年までの年末休暇期間(2 週間)に退院した小児・成人患者217,305人(年末休暇中退院群)および、その前後の11月あるいは1月に退院した患者453,641人(対照期間中退 院群)を対象として、退院後の死亡・再入院リスクなどを比較した後ろ向きコホート研究の報告である。ただし、新生児、産科入院、緩和ケア入院、長期 入院(100日超)は除外し、退院後の行き先が介護 施設、リハビリテーション施設などの場合も除外した。統計解析ではロジスティック回帰分析を用いて、 患者、入院、病院の特性で補正している。 年末休暇中退院群において退院後30日以内に死亡・再入院した割合は25.9%で、対照期間中退院群の24.7%と比較して、リスクは1.09倍(95% 信頼区間[CI], 1.07~1.10)と有意に高く、退院後7日以内、14日以内の比較でも同様の傾向であった。また、退院後7日以内に医師による退院後フォローアップを受けた割合は、年末休暇中退院群では 36.3%で、対照期間中退院群の47.8%よりも有意に低く、退院後14日以内の比較でも同様の傾向 であった。 退院後30日以内の死亡・再入院リスクが年末休暇中退院群で高かったことは、この群が退院時点ですでに高リスクであった可能性を示唆するが、実際は逆に低リスクであったことが解析で示されている。したがって、退院後のフォローアップが十分 になされなかったことが死亡・再入院リスクが高くなった原因となっている可能性が考えられる。退院後に医師によるフォローアップを受けた割合が年末休暇中退院群で低かったことが原因となって、 退院後の死亡・再入院リスクを高めたことを示す直接的なエビデンスは、この研究では得られていないが、年末休暇中は医師を中心とした医療スタッフが手薄となることが背景となっていることは十分に考えられる。 また、年末休暇中に退院した患者 の側でも休暇中には医師の受診を控える傾向があった可能性も考えられる。いずれにしても、国全体が長期休暇中に退院させる場合には、退院後のフォローアップが十分になされるように配慮することが必要であるといえよう。わが国では2019年に新天皇の御即位に合わせて10連休という過去に例を見ない長期休暇が実現したが、このような場合に医療機関が考慮すべき事項として重要な示唆を与える研究といえる。
プライマリケアにおける高齢者の尿路感染症の抗生物質管理と血流感染症および全死因死亡率との関連:集団ベースのコホート研究
プライマリケアにおける高齢者の尿路感染症の抗生物質管理と血流感染症および全死因死亡率との関連:集団ベースのコホート研究
Antibiotic management of urinary tract infection in elderly patients in primary care and its association with bloodstream infections and all cause mortality: population based cohort study BMJ 2019 Feb 27 ;364:l525. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【目的】プライマリケアにおける高齢患者の尿路感染症(UTI)に対する抗生物質治療と重度の有害転帰との関連を評価すること。 【デザイン】レトロスペクティブ集団ベースコホート研究。 【設定】Clinical Practice Research Datalink(2007-15)プライマリケア記録とイングランドの病院エピソード統計および死亡記録とをリンクさせる。 【参加者】2007年11月から2015年5月までに下部尿路結石の疑いまたは確認の診断を1つ以上受けて一般開業医を受診した65歳以上の成人157 264人。 【MAIN OUTCOME MEASURES】インデックスUTI診断後60日以内の血流感染、入院、全死因死亡率。 【結果】UTIエピソード312 896例(157 264ユニーク患者)のうち、7.2%(n=22 534)は抗生物質の処方記録がなく、6.2%(n=19 292)は抗生物質の処方の遅れを認めた。初回UTI後60日以内の血流感染症エピソードは1539件(0.5%)記録された。血流感染症の発生率は、抗生物質を処方されなかった患者(2.9%;n=647)、および初診時に抗生物質を処方された患者と比較して、抗生物質処方のために初診から7日以内に一般医を再訪した記録がある患者(2.2%<v>0.2%;P=0.001)で有意に高率であった。共変量で調整した後,患者は,即時抗生物質投与群と比較して,抗生物質投与延期群(調整オッズ比 7.12,95% 信頼区間 6.22~8.14) および抗生物質投与なし群(同 8.08,7.12~9.16) で血流感染症を経験する可能性が有意に高くなった.血流感染症の発生に対する必要数(NNH)は,即時抗生物質投与群と比較して,抗生物質無投与群(NNH=37)が遅延抗生物質投与群(NNH=51)よりも低い(リスクが大きい)ことが示された。入院率は,抗生物質無投与群(27.0%)および抗生物質投与延期群(26.8%)では,抗生物質即時投与群(14.8%)と比較して約2倍であった(P=0.001).全死因死亡のリスクは,60 日の追跡期間中のどの時点でも,抗生物質を延期した場合と抗生物質を処方しなかった場合では,即時処方の場合に比べて有意に高かった(調整ハザード比 1.16,95% 信頼区間 1.06~1.27,2.18,2.04~2.33, それぞれ).85歳以上の男性は、血流感染と60日間の全死因死亡の両方のリスクが特に高かった。 【結論】プライマリケアで尿路結石の診断を受けた高齢患者において、抗生物質投与なしと投与延期は、即時投与と比較して血流感染と全死因死亡の有意な増加と関連していた。イングランドにおけるEscherichia coli血流感染症の増加という背景から、高齢者におけるUTIに対する推奨ファーストライン抗生物質の早期投与開始が提唱される。 第一人者の医師による解説 プライマリケアでの尿路感染症 高齢患者には抗菌薬の即時投与を 東郷 容和 医療法人協和会協立病院泌尿器科 MMJ.August 2019;15(4) プライマリケアで尿路感染症と診断された高齢患者(65歳以上)に対して、抗菌薬遅延投与群と無 投与群では、その後の血流感染症の発生率が即時投与群と比較してそれぞれ約7倍と8倍になることが、今回のイングランドにおける大規模疫学調査で示された。 全世界において、薬剤耐性菌増加を抑止すべく、 抗菌剤の適正使用が叫ばれている中、英国内においても、同国のガイドラインや抗菌薬管理プログラムなどによる啓蒙活動が、2004~14年におけるプライマリケアでの高齢者の尿路感染症に対する広域抗菌薬処方の減少へつながったことが成果として示されている。一方で、グラム陰性菌の血流 感染症の発生率の上昇が報告され、2021年3月までに50%減少させる国家プロジェクトが打ちださ れた。 本研究は、2007年11月~15年5月の期間に、 英国のデータベースからプライマリケアにおいて下部尿路感染症と診断された高齢患者312,896 人を対象に、診断後60日以内の血流感染症の発生率、入院率、死亡率を調査した後ろ向きコホート研究である。 尿路感染症 の 診断後、血流感染症に至った頻度は0.5%であり、即時投与群が0.2%であったのに対して、遅延投与群および無投与群ではそれぞれ2.2%、2.9%であり、有意に上昇していた(P< 0.001)。入院患者の割合も、即時投与群が14.8% であるのに対し、遅延投与群および無投与群ではそれぞれ26.8%、27.0%と2倍高く、全死亡率においても、即時投与群の1.6%に対し、遅延投与群および無投与群ではそれぞれ2.8%、5.4%と有意に上昇していた(P<0.001)。 著者らは、高齢成人における無症候性細菌尿症の発生率の上昇(若年女性の5%未満に対し、65歳以 上の女性の20%超)もまた、尿路感染症のさらなる診断を困難とする一因と述べ、尿路感染症としての過剰診断や不要な治療について警鐘を鳴らしている一方で、イングランドで大腸菌血流感染症が増加している状況に鑑み、高齢者(特に85歳以上) における尿路感染症治療には推奨される第1選択 薬の早期開始が望まれると結論づけている。 高齢者における膀胱炎は若年女性と比較し、その治癒率は低く、再発率は高いとされる。そのため、抗菌薬治療前には尿培養検査を行うことを推奨したい。
食事性コレステロールまたは卵の摂取と心血管疾患の発症および死亡率との関連性。
食事性コレステロールまたは卵の摂取と心血管疾患の発症および死亡率との関連性。
Associations of Dietary Cholesterol or Egg Consumption With Incident Cardiovascular Disease and Mortality JAMA 2019 Mar 19 ;321 (11):1081 -1095. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【重要】コレステロールはヒトの食事によく含まれる栄養素であり、卵は食事性コレステロールの主要な供給源である。食事性コレステロールまたは卵の摂取が心血管疾患(CVD)および死亡率と関連するかどうかは依然として議論の余地がある。 【目的】食事性コレステロールまたは卵の摂取とCVDおよび全死亡の発症との関連を明らかにする。 【 デザイン・設定・参加者】1985年3月25日から2016年8月31日までに収集したデータを用い、米国の前向きコホート6施設から個人参加データをプーリングした。自己申告の食事データは、標準化されたプロトコルを用いて調和させた。 【曝露】食事性コレステロール(mg/日)または卵消費量(個/日)。 【主要アウトカムと測定】人口動態、社会経済、行動要因を調整した、CVD発症(致死性および非致死性冠動脈心疾患、脳卒中、心臓不全、その他のCVD死の複合)および全死亡に関するフォローアップ全体にわたるハザード比(HR)と絶対リスク差(ARD)。 【結果】この解析には29 615名の参加者(ベースライン時の平均[SD]年齢,51.6[13.5]歳)が含まれ,うち13 299名(44.9%)が男性,9204名(31.1%)が黒人の参加者であった。追跡期間中央値17.5年(四分位範囲、13.0~21.7、最大31.3)、5400件のCVDイベント発生と6132件の全死因死亡があった。食事性コレステロールまたは卵の摂取とCVD発症および全死亡との関連は単調であった(非線形項のすべてのP値は0.19-0.83)。1日に消費される食事性コレステロールが300mg増えるごとに、CVD発症リスク(調整後HR、1.17[95%CI、1.09-1.26];調整後ARD、3.24%[95%CI、1.39%-5.08%])および全死亡率(調整後HR、1.18[95%CI、1.10-1.26];調整後ARD、4.43%[95%CI、2.51%-6.36%])は高くなると、有意の関連性を示した。1日あたりの卵消費量が半個増えるごとに、CVDの発症リスク(調整後HR、1.06[95%CI、1.03-1.10];調整後ARD、1.11%[95%CI、0.32%-1.89%])および全死亡(調整後HR、1.08[95%CI、1.04-1.11];調整後ARD、1.93%[95%CI、1.10%-2.76%])は高くなると有意に関連していた。卵の消費とCVD発症(調整後HR、0.99[95%CI、0.93-1.05];調整後ARD、-0.47%[95%CI、-1.83%~0.88%])および全死亡(調整後HR、1.03[95%CI、0.97~1.09];調整後ARD、0.71%[95%CI、-0.85%~2.28%])との関連については、いずれも有意差はなくなった。28%])は、食事性コレステロールの消費量を調整すると有意ではなくなった。 【結論と関連性】米国の成人において、食事性コレステロールまたは卵の消費量が多いことは、用量反応的にCVDおよび全死亡の発生リスクの高さと有意に関連することが示された。これらの結果は、食事ガイドラインの策定や更新の際に考慮されるべきものである。 第一人者の医師による解説 因果関係を結論できない観察研究 メンデルランダム化解析は未実施 香川 靖雄 女子栄養大学副学長・医化学教授 MMJ.August 2019;15(4) 従来は心血管疾患(CVD)予防の常識とされてきたコレステロールの摂取量上限値300mg/日を米国心臓病学会(ACC)が廃止し、「日本人の食事摂取基準2010年版」の上限値男性750mg/日、女 性600mg/日も同基準2015年版から廃止された。これは卵の摂取量が37.1g(コレステロール 156mg)と世界で最も多い日本で特に関心の深い課題である。 上限値廃止の理由の1つは日本人の大規模調査で卵の毎日摂取者に比べて週1個以下摂取者は有意に血清コレステロールが高く、冠動脈疾患のハザード比(HR)も有意ではないが28%も高かったからである(1)。しかし、高いコレステロー ル値を知った人が卵の摂取を控えたために起こった「因果の逆転」がありうる。また、食事性コレス テロール量よりも飽和脂肪から体内で合成されるコレステロール量の方がはるかに多く、卵1個には飽和脂肪が1.56mgと乳製品よりも少ない点も 上限量の廃止を支持した(2)。 しかし、今回紹介する研究では、コレステロール 摂取(300mg/日)と卵の摂取が有意にCVDと全死亡の増加と関連することを人口統計学的、社会経 済的、行動的要因で調整した解析で再確認した。参 加者29,615人(平均年齢51.6歳)の追跡期間(中央値17.5年)中に5,400件のCVDイベントおよび6,132件の全死亡が発生した。主要評価項目は CVDおよび全死亡のHRと絶対リスク差(ARD)である。 食事性コレステロール量または卵の消費量 の増加に伴い、CVDおよび全死亡は単調に増加した。コレステロール摂取(300mg/日)はCVD(HR, 1.17;95%CI, 1.09~1.26; ARD, 3.24%;1.39 ~5.08%)および全死亡(HR, 1.18;1.10~1.26; ARD, 4.43%;2.51~6.36%)のリスクと有意に関連していた。卵半個/日毎の摂取増加はCVD (HR, 1.06;95%CI, 1.03~1.10; ARD, 1.11%; 0.32~1.89%)および全死亡(HR, 1.08;1.04 ~1.11; ARD, 1.93%;1.10~2.76%)のリスク上昇と有意に関連していた。 CVDと全死亡のリスクの用量依存的な上昇に基づき、現在の食事ガイドラインの再考を求めている。 しかし、この結果は因果関係を結論できない観察研究による。また、因果関係を求めるためのコレステロールや卵の摂取量の無作為化対照試験はCVD や死亡の確認に長期を要するため実施困難である。 筆者は遺伝子検査を伴った観察研究で冠動脈疾患とLDLコレステロールの因果関係を確立したメンデルランダム化解析の結果(3)を信頼するが、コレステロールや卵の摂取量とCVDのメンデルランダム化解析はまだない。 1. Nakamura Y, et al. Br J Nutr. 2006;96(5):921-928. 2. Soliman GA. Nutrients. 2018;10(6). pii:E780. 3. Jansen H, et al. Eur Heart J. 2014;35(29):1917-1924.
トリグリセリドを低下させるLPLバリアントとLDL-Cを低下させるLDLRバリアントと冠状動脈性心臓病のリスクとの関連性
トリグリセリドを低下させるLPLバリアントとLDL-Cを低下させるLDLRバリアントと冠状動脈性心臓病のリスクとの関連性
Association of Triglyceride-Lowering LPL Variants and LDL-C-Lowering LDLR Variants With Risk of Coronary Heart Disease JAMA 2019 Jan 29 ;321 (4):364 -373. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【重要性】トリグリセリドとコレステロールは、いずれもアポリポ蛋白B(ApoB)含有リポ蛋白粒子によって血漿中に運ばれている。血漿中のトリグリセリド値を下げることが、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)値を下げることと同じ程度に心血管イベントのリスクを下げるかどうかは不明である。 【目的】リポタンパク質リパーゼ(LPL)遺伝子におけるトリグリセリド低下変異体およびLDL受容体遺伝子(LDLR)におけるLDL-C低下変異体とApoB単位変化当たりの心疾患リスクの関連性を比較することである。 【デザイン、設定および参加者】1948年から2017年に北米または欧州で実施された63件のコホート研究または症例対照研究に登録された参加者を対象に、LPL遺伝子のトリグリセリド低下変異体およびLDLR遺伝子のLDL-C低下変異体からなる遺伝子スコアと心血管イベントリスクの関連をそれぞれ評価するメンデルランダム化解析。 【曝露】LPLおよびLDLR遺伝子スコアに関連する血漿トリグリセリド、LDL-C、ApoBレベルの違い 【主要アウトカムおよび測定】冠動脈疾患(CHD)-冠動脈死、心筋梗塞、または冠動脈再灌流と定義-ApoB含有リポタンパク質濃度10mg/dL低下あたりのオッズ比(OR).LL-APO-DLは冠動脈疾患(CHD)リスクと定義される.APO-DBは冠動脈疾患(CHD)リスクと定義される. 【結果】91 129例のCHD症例を含む、合計654 783人の参加者が対象となった(平均年齢62.7歳、女性51.4%)。ApoB含有リポ蛋白のレベルが10mg/dL低くなるごとに、LPLスコアは69.9mg/dL(95%CI、68.1-71.6;P = 7.1×10-1363)低いトリグリセリドレベルと関連し、0.7mg/dL(95%CI、0.03-1.4; P = 0.04)高いLDL-C値を示した。一方、LDLRスコアは、14.2-mg/dL(95% CI, 13.6-14.8; P = 1.4 × 10-465)低いLDL-C値と1.9-mg/dL(95% CI, 0.1-3.9; P = 0.04)低い中性脂肪値と関連があった。関連する脂質レベルにはこれらの違いがあるものの、LPLおよびLDLRスコアは、ApoB含有リポ蛋白レベルが10mg/dL低くなるごとにCHDリスクが同様に低くなることと関連していた(それぞれ、OR, 0.771 [95% CI, 0.741-0.802], P = 3.9 × 10-38およびOR, 0.773 [95% CI, 0.747-0.801], P = 1.1 × 10-46)。多変量メンデリアンランダム化解析では、トリグリセリドおよびLDL-C値とCHDのリスクとの関連は、ApoBの差を調整すると無効となった(トリグリセリド。OR, 1.014 [95% CI, 0.965-1.065], P = 0.19; LDL-C。トリグリセリドを低下させるLPL変異体とLDL-Cを低下させるLDLR変異体は、ApoBの単位差あたりのCHDリスクが同様に低いことと関連していた。したがって、トリグリセリドとLDL-C値を下げることの臨床的利益は、ApoBの絶対的な変化に比例する可能性がある。 第一人者の医師による解説 広がる高 TG血症への治療選択肢 さらなるエビデンス期待 遠藤 康弘/池脇 克則(教授) 防衛医科大学校神経・抗加齢血管内科 MMJ.August 2019;15(4) 本論文は、9万人前後の冠動脈疾患(CHD)患者を含む約65万人の症例を対象に、トリグリセリド (TG)代謝に関わるリポ蛋白リパーゼ(LPL)およびLDL代謝に関わるLDL受容体(LDLR)の一塩基多型(SNP)から遺伝的スコアを計算し、メンデルランダム化解析を用いてCHD(心筋梗塞、血行再建術、心血管死)との関連を解析した報告である。 近年、脂質代謝の臨床研究においてゲノムワイド 関連解析(GWAS)といった遺伝学的手法が用いられるようになった。GWASは、SNPジェノタイピングに基づき、疾患に関わる遺伝的変異を調べる手法で、TGやLDL-C、HDL-C値に関わる遺伝子多型が多く報告されている(1)。 さらにGWASで示された遺伝子多型を従来の疫 学手法に組み合わせたメンデルランダム化解析が 国内外で用いられるようになった。遺伝子多型は、 メンデルの独立の法則によれば、環境の影響を受けずにランダムに配分される。そのため、ランダム化比較試験(RCT)におけるランダム化を遺伝子多型で代用し、CHDとの関連を調べることで、環境因子を考慮せずに対象遺伝子とCHDの関連が評価可能である。 本研究において、LPL遺伝的スコアでは、LDL-C 値は軽度上昇(+0.7mg/dL)を示すもTG値の大幅な低下(-69.9mg/dL)を認め、一方でLDLR 遺伝的スコアでは、TG値の軽度低下(-1.9mg/ dL)およびLDL-C値低下(-14.2mg/dL)を示した。 LPL遺伝的スコアによるTG値低下はLDLR遺伝的 スコアによるLDL-C低下と同程度のCHDのオッズ 比低下(LPL遺伝的スコア:0.771 vs LDLR遺伝 的スコア;0.773)を認め、TG値低下はLDL-C値低下と同様に心血管疾患発症のリスク低下に重要な因子であることが示唆された。 一方、TG低下療法 のRCTで は、エイコサペンタエン酸エチル(EPA)製剤を用いたJELIS試験 (2007年)で心血管疾患(CVD)予防効果を認めたが、それ以降のEPA、フィブラート系薬剤、徐放 ナイアシンを使ったRCTでは明らかな予防効果は 示されなかった中で、REDUCE-IT試験(2018年) で高用量EPA製剤による心血管疾患保護効果(1次、 2次予防)が報告された(2)。メンデルランダム化研究は症例数や交絡因子で結果が左右されるRCTの短所を補完できるメリットを有する。 近年、海外ではTG代謝に関わるAPOC3、 ANGPTL3に対する抗体薬も開発され臨床応用が期待される。日本でも2018年に高 TG血症に対 する新規薬剤として選択的PPARαモジュレーター (SPPARMα)ペマフィブラート(パルモディアⓇ) が処方可能となり、高 TG血症に対する治療選択肢 が広がりつつある。今後、TG低下療法のさらなるエビデンスが期待される。 1. Liu DJ, et al. Nat Genet. 2017;49(12):1758-1766. 2. Bhatt DL, et al. N Engl J Med. 2019;380(1):11-22.
進行性心不全患者における間葉系前駆細胞の心筋内注入と左室アシスト装置サポートからの一時的な離脱の成功。無作為化臨床試験。
進行性心不全患者における間葉系前駆細胞の心筋内注入と左室アシスト装置サポートからの一時的な離脱の成功。無作為化臨床試験。
Intramyocardial Injection of Mesenchymal Precursor Cells and Successful Temporary Weaning From Left Ventricular Assist Device Support in Patients With Advanced Heart Failure: A Randomized Clinical Trial JAMA 2019 Mar 26 ;321 (12):1176 -1186. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【重要】左室補助循環装置(LVAD)療法は心筋機能を改善するが、摘出できるほど回復する患者は少なく、心臓の回復を増強する幹細胞に注目が集まっている。 【目的】LVAD移植中の間葉系前駆細胞(MPC)の心筋内注射の有効性と副作用を評価する。 デザイン、設定、参加者]北米19施設でLVAD移植中の進行心不全の患者を含む無作為化第2相臨床試験(2015年7月から2017年8月)。1年間のフォローアップは2018年8月に終了。 【介入】同種MPC1億5000万個または偽治療としての凍結保護培地を2:1の割合で心筋内注射(n=106 vs n=53)。 【主要アウトカムおよび評価】主要有効性エンドポイントは、ランダム化後6カ月以内にLVAD支持からの一時的ウィーン(3回の評価予定分)に成功する割合であった。このエンドポイントは、成功を示す事後確率80%という事前に定義された閾値を用いたベイズ分析で評価された。1年間の安全性の主要エンドポイントは、介入関連の有害事象(心筋炎、心筋破裂、新生物、過敏性反応、免疫感作)の発生率であった。副次的評価項目は6ヶ月後の再入院と有害事象、1年生存率とした。 【結果】159例(平均年齢56歳、女性11.3%)のうち155例(97.5%)が1年間のフォローアップを完了した。MPCが離脱成功の可能性を高める事後確率は69%であり、事前に定義された成功の閾値以下であった。6 ヵ月にわたる LVAD 支援からの一時的な離脱が成功した平均割合は,MPC 群で 61%,対照群で 58%であった(rate ratio [RR], 1.08; 95% CI, 0.83-1.41; P = 0.55).安全性の主要エンドポイントを経験した患者はいなかった。事前に指定された10個の副次的エンドポイントが報告されたが、9個は統計的有意差に達しなかった。1年死亡率は、MPC群と対照群の間で有意差は認められなかった(14.2% vs 15.1%;ハザード比[HR]、0.89;95%、CI、0.38-2.11;P = 0.80)。重篤な有害事象の発生率は群間で有意差はなく(100患者月当たり70.9 vs 78.7、差:-7.89、95%CI、-39.95~24.17、P = .63)、再入院率(100患者月当たり0.68 vs 0.75、差:-0.07、95%CI、-0.41~0.27、P = 0.68 )も同様であった。 【結論と関連性】進行した心不全患者において、間葉系前駆細胞の心筋内注射は、偽治療としての凍結保護培地の注射と比較して、6ヵ月後の左室補助装置サポートからの一時離脱の成功率を向上させることはなかった。この結果は、デバイスサポートからの一時的な離脱によって測定される心臓の回復を促進するための心筋内間葉系幹細胞の使用を支持しない。 【臨床試験登録】clinicaltrials. gov Identifier.NCT02362646:NCT02362646. 第一人者の医師による解説 再生医療での可能性持つ間葉系幹細胞 臨床試験の成果を期待 池田 宇一 地方独立行政法人 長野市民病院・病院長 MMJ.August 2019;15(4) 心筋細胞はほとんど増殖能を持たないため、急性心筋梗塞や拡張型心筋症で心筋細胞が壊死をきたすと心臓のポンプ機能は低下し、心不全に至ると生命予後は不良となる。近年、心筋細胞を再生して心不全を治療する細胞療法の研究が注目されている。間葉系幹細胞(mesenchymal stem cells: MSC)や心筋幹細胞などの体性幹細胞を用いた臨床試験はすでに数多く進められており、胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用い た再生医療への期待も高まっている。 体性幹細胞の中で、再生医療の細胞ソースとして最も注目されている細胞はMSCである。MSC は1979年に見いだされ、1999年にヒト骨髄中にその存在が発見されてから、現在では多くの結合組織中に存在することが明らかにされている。 MSCは心筋細胞、内皮細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、神経細胞や肝細胞などへ分化可能である。 心不全の再生医療の臨床試験において広く使用されている細胞は骨髄由来のMSCである。MSC は冠動脈内、あるいは心筋内に注入される。MSC 治療の作用機序については不明な点も多い。投与部位におけるMSCの心筋細胞への分化はわずかであり、心機能改善にはMSCから分泌される種々の液性因子による血管新生作用、抗アポトーシス作用、 抗炎症作用、免疫制御作用などの関与が大きいと推測されている。 本研究では、北米19施設で左室補助人工心臓 (LVAD)植え込みを実施する重症心不全患者159 例を対象に、植え込み時にMSCを心筋内に注入し、 有効性および安全性を第 II相無作為化試験で評価している。6カ月時点でLVADからの一時的離脱成功率は、MSC群61%、対照群58%で有意差は示されなかった。1年死亡率、再入院率、重篤な有害事 象の発現率も2群間で有意差はなかった。LVAD植え込み時のMSC心筋内注入は支持されない結果となった。 これまでに、虚血性心筋症患者の冠動脈内や心筋内にMSCを注入することにより、左室の収縮能やリモデリング、運動耐容能が改善するという臨床試験の結果がいくつか報告されている。一方、否定的な報告も多く、欧州心臓病学会(ESC)のワーキンググループも、細胞療法への期待はまだ実現していないと結論付けている。 MSCは再生医療における大きな潜在的可能性を有する多能性幹細胞である。今後、さらなる臨床試験によるevidence-based medicine(EBM)の確立が望まれる。
米国心臓病学会/米国心臓協会および欧州心臓病学会のガイドラインを支持するエビデンスレベル、2008-2018年。
米国心臓病学会/米国心臓協会および欧州心臓病学会のガイドラインを支持するエビデンスレベル、2008-2018年。
Levels of Evidence Supporting American College of Cardiology/American Heart Association and European Society of Cardiology Guidelines, 2008-2018 JAMA 2019 Mar 19 ;321 (11):1069 -1080. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【重要性】臨床上の意思決定は,臨床転帰を評価する複数の無作為化対照試験(RCT)から得られたエビデンスに基づくことが理想的であるが,歴史的に,この種のエビデンスに完全に基づく臨床ガイドラインの推奨はほとんどない。 【目的】現在の主要循環器学会ガイドラインの推奨を支えるクラスと証拠レベル(LOE),およびLOEの経時変化を明らかにすることである。 【データ入手元】心臓血管学会のウェブサイトで確認された現在の米国心臓病学会/米国心臓協会(ACC/AHA)および欧州心臓病学会(ESC)の臨床ガイドライン文書(2008~2018)、および現在のガイドライン文書で参照されたこれらのガイドライン文書の直前の文書(1999~2014)。 研究選択]クラスおよびLOEによって整理された勧告を含む包括的なガイドライン文書。[データの抽出と統合]各ガイドライン文書について、推奨の数とLOEの分布(A[複数のRCTまたは単一の大規模RCTからのデータによって支持されている]、B[観察研究または単一のRCTからのデータによって支持されている]、C[専門家の意見のみによって支持されている])を決定した。 主要な成果と 【測定】複数のRCTからの証拠(LOE A)により支持されたガイドラインの推奨の比率を決定した。 【結果】現行のACC/AHAガイドライン26件(2930の勧告、中央値、ガイドラインあたり121の勧告[25~75%値、76~155])において、248の勧告(8.5%)がLOE A、1465(50.0%)がLOE B、1217(41.5%)がLOE Cとして分類されており、中央値はLOE A勧告の割合が7.9%となった(25-75%値、0.9%~15.2%)。現行のESCガイドライン25文書(3399の勧告,中央値,ガイドラインあたり130の勧告[25th-75thパーセンタイル,111-154])全体では,484の勧告(14.2%)がLOE A,1053(31.0%)がLOE B,1862(54.8%)がLOE Cと分類された. 【結論と関連性】主要な心臓血管学会のガイドラインにおける推奨事項のうち、複数のRCTまたは単一の大規模RCTからのエビデンスによって支持されているものはごくわずかであった。このパターンは、2008年から2018年にかけて有意義に改善されていないようである。 第一人者の医師による解説 RCTと相補的な実臨床データの知見 EBM発展に重要 山下 侑吾/木村 剛(教授) 京都大学大学院医学研究科循環器内科学 MMJ.August 2019;15(4) 医学・医療の進歩は、医学研究により推進されてきた。臨床医学の世界では、従来の経験に基づく医療から、科学的根拠に基づく医療(EBM)が、1980年代後半より提唱され、現在広く普及している。 EBMの目指すところは、最良の定量的データを基に、個々の患者での状況を考慮したうえで、客観的かつ効率的な診療を行うことと言える。これまでに循環器領域では、多数の臨床研究が実施されエビデンスが蓄積されてきた。異なる治療方法を比較 する際には、ランダム化比較試験(RCT)がゴールドスタンダードであった。 本論文では、2008~18年に、米国と欧州の循環器領域の主要学会(ACC/AHA、ESC)より発刊されたガイドラインの推奨事項の中で、そのエビデンスレベルの割合と経年的な推移が調査された。 同ガイドラインでは、個々の推奨事項を高い順にエビデンスレベル AからCに分類し、複数のRCT もしくは大規模な単一のRCTによる結果に基づいた推奨事項を、一番高いエビデンスレベル Aとし ている。 結果として、エビデンスレベル Aの推奨事項の割合は、8.5%(ACC/AHA)および14.2% (ESC)に過ぎず、その割合は経年的に大きな変化を認めなかったと報告している。循環器領域では、毎年数多くのRCTを含めた臨床研究が継続的に報告されている状況を考えると、本結果はやや意外な結果であったが、推奨事項のエビデンスレベル Cが減少し、Bが増加している傾向を見る限りは、 エビデンスが蓄積していることも示唆している。一方、より高いエビデンスレベルに裏打ちされた 推奨事項を増やすためには、RCTを含めた臨床研究がこれからも継続的に必要であることを示唆する報告であると考えられる。 今後も、異なる治療方法の比較においては、RCT がゴールドスタンダードであることに変わりはないと考えられるが、近年はRCTの限界も認識されつつある。EBMの目指すところである「個々の患者での状況を考慮したうえでの最良の診療」を日常臨床で実践するためには、RCTのみならず、実臨床での実態や問題点を明らかにするための「観察研究」 (リアルワールドデータ)からの知見も重要である。 これらの研究は、互いに相補的なものであると考えられ、EBMの発展のために今後もRCTを含めたさまざまな臨床研究が継続されることが期待される。 さらに、ガイドラインの推奨の多くが十分なエビデンスに基づかないことを考えると、ガイドラインは妄信すべきマニュアルではなく、推奨のエビデンスレベルと個々の患者の状況を考慮して患者にとってその時点で最良と考えられる治療法を決定するための重要な参考資料と捉えるべきであろう。
心臓血管疾患の一次予防のためのアスピリン使用の指針となる出血リスクの予測。コホート研究
心臓血管疾患の一次予防のためのアスピリン使用の指針となる出血リスクの予測。コホート研究
Predicting Bleeding Risk to Guide Aspirin Use for the Primary Prevention of Cardiovascular Disease: A Cohort Study Ann Intern Med 2019 Mar 19 ;170 (6):357 -368. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【背景】アスピリンの絶対的ベネフィットを推定するために多くの心血管リスクの予後モデルを用いることができるが、その可能性が高いハームを推定するための出血リスクモデルはほとんどない。 【目的】心血管疾患(CVD)の一次予防のためにアスピリンを考慮する可能性がある人たちの予後出血リスクモデルを開発する。 【デザイン】前向きコホート研究 【設定】ニュージーランドのプライマリケア 【対象】2007年から2016年までにCVDリスクを評価した30歳から79歳の385 191名で、研究コホートとした。アスピリンの適応または禁忌のある者、および既に抗血小板療法または抗凝固療法を受けている者は除外した。 測定】各性について、大出血リスクを予測するためにCox比例ハザードモデルを開発し、参加者は初めて除外基準を満たした日、死亡日、研究終了日のうち最も早い時点で打ち切られた(2017年6月30日)。主なモデルには、以下の予測因子が含まれていた。人口統計学的特性(年齢,民族,社会経済的剥奪),臨床測定値(収縮期血圧,総高密度リポ蛋白コレステロール比),早期CVDの家族歴,病歴(喫煙,糖尿病,出血,消化性潰瘍疾患,癌,慢性肝疾患,慢性膵炎,アルコール関連),薬剤使用(非ステロイド抗炎症薬,コルチコステロイド,選択性セロトニン再取込阻害薬)である。 【結果】1 619 846人年の追跡期間中に,4442人が大出血イベントを起こした(うち313人[7%]が致死的であった)。主要モデルは,5年出血リスクの中央値を女性で1.0%(四分位範囲,0.8%~1.5%),男性で1.1%(四分位範囲,0.7%~1.6%)と予言した。限界】ヘモグロビン値、血小板数、肥満度は、欠損値が多いため主要モデルから除外され、ニュージーランド以外の集団でのモデルの外部検証は行われていない。 【結論】CVDの一次予防のためにアスピリンを検討している人において、アスピリンの絶対的な出血の害を推定するために使用できる予後出血リスクモデルを開発した【Primary funding source】The Health Research Council of New Zealand. 第一人者の医師による解説 アスピリンによる心血管疾患1次予防の最適化を支援する重要な報告 高下 純平/豊田 一則(副院長) 国立循環器病研究センター脳血管内科 MMJ.August 2019;15(4) 2016年、米国予防医学特別作業部会(USPSTF) は、今後10年間の心血管疾患発症リスクが10% 以上で、高い出血リスクを持たない50~59歳の 成人に対し、心血管疾患と大腸がんの両疾患への1次予防として、アスピリンの低用量使用を推奨した(1)。しかし、心血管疾患に対するアスピリン投与のベネフィットやリスクは、年齢、性別、併存する血管疾患の危険因子によって大きく異なるため、利益と危険性を勘案して慎重に判断する必要があり、 予測モデルを使用したネットクリニカルベネフィッ トの推定が有用である。 心血管疾患の予防におけるアスピリン投与の有益性についての予測モデルは、数多く報告されているものの、出血性合併症の 予測モデルはあまり報告されていなかった。そこで、 著者らは 心血管疾患がなく、抗凝固・抗血小板療法を受けていない集団における出血性合併症の予 測モデルを作成し検証を行った。 2007~16年に心血管疾患の危険因子を評価された30~79歳の 385,191人を対象とした前向きコホート研究である。性別ごとに年齢、人種、社会経済的特性などの背景因子や、収縮期血圧、コレステロール値、心 血管疾患の家族歴、喫煙、糖尿病、出血の既往、潰瘍 性病変、悪性腫瘍の有無や服用薬(非ステロイド系 抗炎症薬、ステロイド、選択的セロトニン再取り込み阻害薬)をもとにCox比例ハザードモデルを作成した。 結果は、1,619,846人・年の追跡期間中に、 4,442人が大出血イベントを発症し、作成したモ デルでは、5年間の出血率の中央値は、女性で1.0% (四分位範囲[IQR], 0.8~1.5%)、男性で1.1% (0.7~1.6%)と算出された。また、過去の報告と同様、高齢、喫煙、糖尿病などの既知の危険因子が出血性合併症のリスクともなることが明らかにされた。 このモデルを使用して算出された出血性合併症 のリスクを、Antithrombotic Trialists’ Collaborationのメタ解析で報告された心血管疾患 イベントの発症率(2)と比較することで、心血管疾患 の1次予防としてのアスピリン導入を最適化することができるのではないかと結んでいる。心血管疾患の既往がなく、また抗凝固・抗血小板療法を受けていない集団が、アスピリン服用を始めることで起こりうる出血性合併症の推定発症率は低い。これは大変貴重な知見であるとともに、心血管疾患の1次予防におけるアスピリン投与の意思決定を 支援する重要な報告と考える。 1. Bibbins-Domingo K, et al. Ann Intern Med. 2016;164(12):836-845. 2. Baigent C, et al. Lancet. 2009;373(9678):1849-1860.
心房細動患者における血栓塞栓症予防のための介入。システマティックレビュー。
心房細動患者における血栓塞栓症予防のための介入。システマティックレビュー。
Interventions for Preventing Thromboembolic Events in Patients With Atrial Fibrillation: A Systematic Review Ann Intern Med 2018 Dec 4 ;169 (11):774 -787. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【背景】心房細動(AF)における血栓塞栓性合併症を予防する治療法の安全性と有効性の比較は依然として不明である。 【目的】非弁膜症AFの成人における血栓塞栓性イベントと出血性合併症を予防する内科治療と手技療法の有効性を比較する。 【データソース】複数のデータベースにおける2000年1月1日から2018年2月14日までの英語による研究。 【研究選択】2名の査読者が独立して引用文献をスクリーニングし、血栓塞栓または出血性合併症を報告した非弁膜症性AFの成人における脳卒中を予防する治療の比較研究を特定した。 データ抽出]2名の査読者が独立してデータを抽出し、研究の質および適用性の評価を行い、エビデンス強度を評価した。 データ統合]220編の論文のデータを対象とした。脳卒中または全身性塞栓症の予防において、ダビガトランとアピキサバンはワルファリンより優れており、リバーロキサバンとエドキサバンは同程度であった。大出血のリスク低減については,アピキサバンとエドキサバンが優れており,リバーロキサバンとダビガトランはワルファリンと同程度であった.ダビガトランの治療効果は腎機能障害のある患者でも同様であり(相互作用 P > 0.05),75 歳未満の患者ではダビガトランの方が出血率が低かった(相互作用 P < 0.001).アピキサバンによる治療の有益性は,腎機能障害,糖尿病,脳卒中の既往を含む多くのサブグループで一貫していた(すべてで交互作用P > 0.05).出血リスクの減少は,糸球体濾過量が 50 mL/min/1.73 m2 未満の患者で最も大きかった(P = 0.003).脳卒中,糖尿病,心不全の既往のある患者では,リバーロキサバンとエドキサバンに同様の治療効果が認められた(すべてで相互作用P>0.05)。 【限定】不均一な研究集団,介入,結果。 【結論】利用できる直接作用型経口抗凝固薬(DOACs)は非弁膜症性AF患者において,少なくともウォルファリンと同等以上に有効かつ安全であった。DOACは、いくつかの患者サブグループで同様の効果を示し、幅広い非弁膜症性心房細動の患者に対して安全で有効であると思われた。(PROSPERO: CRD42017069999). 第一人者の医師による解説 間接比較だが DOAC間にも有効性と安全性で優劣ある可能性 後岡 広太郎(特任講師)/下川 宏明(教授) 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学 MMJ.August 2019;15(4) 心房細動(atrial fibrillation;AF)による全身性塞栓症の予防にワルファリンが 使用され てきたが、近年、直接型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant;DOAC)が 登場し、DOACとワルファリンを比較した大規模比較試験(ROCKET AF、ARISTOTLE、RE-LY、ENGAGE AF)が行われた(1)。 本研究は上記4試験を含む6の臨床試験と111 の観察研究から系統的レビューを行い、AF患者におけるDOACとワルファリンと左心耳閉鎖デバイスの全身性塞栓症予防の有効性と安全性を比較した。本研究の知見として以下の4つが挙げられる: ①脳梗塞または全身性塞栓症の予防効果において、 ワルファリンと比較して、ダビガトランとアピキサバンの優越性が示され、リバーロキサバンとエドキサバンは同程度であった②大出血のリスクは ワルファリンと比較して、アピキサバンとエドキ サバンはリスクを低下させ、リバーロキサバンとダビガランは同程度であった③ワルファリンと比較して第Ⅹ a因子阻害薬全体としては、脳出血・ 頭蓋内出血・全死亡の減少と関連した④ワルファリンと比較して、左心耳閉鎖デバイスは大出血のリスクが低く、脳梗塞減少の傾向を認めたが、植え込みに伴う合併症が多かった。 本研究結果からAFの塞栓症予防においてDOAC はワルファリンと有効性と安全性が少なくとも同等であることが示された。いくつかのDOACは他のDOACに比べて有効性や安全性で優れている可能性が示唆され、本研究結果は臨床医のDOACの 選択に影響するかもしれない。また、左心耳閉鎖バイスは出血リスクが非常に高い患者への1つの選択肢にとどまることが示唆された。 本研究 の 問題点 は、間接比較 で あ り、各臨床試 験の研究デザイン、患者背景、主要評価項目の定義の違いを考慮していない点が挙げられる。例えばRE-LYやARISTOTLEはCHADS2ス コ ア0点 以上 のAF患者 が 登録 さ れ た が、ROCKET AFと ENGAGE AFでは、より塞栓リスクが高い2点以 上のAF患者が登録された(1)。また、日本のリアルワールドデータである伏見 AFレジストリからは DOACとワルファリン間で脳梗塞・大出血イベント発生率に違いはなかったことが報告され(2)、実臨床ではDOAC開始時に薬剤の選択よりも用量の選 択やアドヒアランスの確認を行うことがより重要と考えられる。 1. Camm AJ, et al. Europace. 2018;20(1):1-11. 2. Yamashita Y, et al. Circ J. 2017;81(9):1278-1285.
フィンランドにおける閉経後ホルモン療法の使用とアルツハイマー病のリスク:全国規模の症例対照研究。
フィンランドにおける閉経後ホルモン療法の使用とアルツハイマー病のリスク:全国規模の症例対照研究。
Use of postmenopausal hormone therapy and risk of Alzheimer's disease in Finland: nationwide case-control study BMJ 2019 Mar 6 ;364:l665 . 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【目的】フィンランドの閉経後女性で、アルツハイマー病の診断を受けた人と受けていない人のホルモン療法の使用を比較する。 【デザイン】全国規模のケースコントロール研究 【設定】1999年から2013年のフィンランド全国人口および薬剤登録 【参加者】1999年から2013年の間に、神経科医または老年医からアルツハイマー病の診断を受け、全国薬剤登録から特定できたフィンランドのすべての閉経後女性(n=84 739)。年齢と病院地区をマッチさせた診断のない対照女性(n=84 739)は、フィンランド全国人口登録から追跡した。 【介入】ホルモン療法の使用に関するデータは、フィンランド全国医薬品償還登録から入手した。 【結果】女性83 688人(98.8%)において、アルツハイマー病の診断は60歳以上で行われ、47 239人(55.7%)の女性は診断時に80歳以上であった。全身性ホルモン療法の使用は、アルツハイマー病のリスクを9-17%増加させることと関連していた。エストラジオールのみの使用者(オッズ比1.09、95%信頼区間1.05〜1.14)とエストロゲン・プロゲストーゲン併用者(1.17、1.13〜1.21)では、本症のリスクに有意差はなかった。エストロゲン・プロゲストーゲン療法使用者のリスク増加は、プロゲストーゲンの違い(ノルエチステロン酢酸塩、メドロキシプロゲステロン酢酸塩、その他のプロゲストーゲン)とは関係がなかった。しかし、ホルモン療法開始時に60歳未満の女性では、これらのリスク増加は10年以上のホルモン療法曝露と関係があった。さらに、全身的なホルモン療法を開始した年齢は、アルツハイマー病のリスク増加の決定的な決定要因とはならなかった。膣エストラジオールの独占的使用は、本疾患のリスクに影響しなかった(0.99、0.96~1.01)。 【結論】全身性ホルモン療法の長期使用は、アルツハイマー病全体のリスク増加を伴うかもしれないが、それは黄体ホルモンの種類や全身性ホルモン療法の開始年齢とは関係がない。一方、エストラジオールの経膣投与では、そのようなリスクは認められない。アルツハイマー病の絶対的なリスク増加は小さいが、我々のデータは、現在および将来のホルモン療法使用者に対する情報に反映させる必要がある。 第一人者の医師による解説 治療開始年齢ではなく 投与方法と期間が発症に影響 松川 則之 名古屋市立大学医学研究科神経内科学分野教授 MMJ.August 2019;15(4) これまでのいくつかの観察研究では、閉経後女 性ホルモン療法はアルツハイマー病(AD)発症を抑制する可能性が示されてきた。しかしながら、プラセボ対照試験(The Women’s Health Initiative Memory Study;WHIMS)では認知機能低下に対する抑制効果は確認されず、むしろ悪化させる傾向が示された(1),(2)。一方、心血管疾患対象の先行研 究では、治療開始年齢が発症リスク抑制に影響することが示された(3)。 今回の論文は、ホルモン療法のAD発症への影 響、治療開始年齢や治療期間の関与を明らかにするために実施されたフィンランド全国症例対照研究の報告である。1999~2013年にADと診断された閉経後の女性84,739人と住居地・年齢構成・ ホルモン療法内容(薬剤・投与法)・治療開始年齢・ 治療期間をマッチさせた非AD群84,739人が対照とされた。 ホルモン未使用者はAD群58,186人(68.7%) と非 AD群59,175人(69.8%)であった。ホルモン全身投与群の治療内訳は、エストロゲン単独 (AD群35.6%、非 AD群36.9%)、エストロゲン +黄体 ホ ル モ ン 併用療法(AD群63.0%、非 AD 群61.9%)、チボロン 療法(AD群1.4%、非 AD 群1.3%)、その他エストロゲン経腟的投与(AD群 12.7%、非 AD群13.2%)であった。併用療法の黄体ホルモンはメドロキシプロゲステロン(MPA)、 酢酸メドロキシプロゲステロン(NETA)、その他(複合など)であった。 投与開始時期や投与期間解析も含め最終的に以下の結果が確認された:①全身投与によるエストロゲン単独および併用はAD発症リスクになる(特にエストロゲン単独よりも併用でその傾向は強い) ②黄体ホルモンの種類による有意差はない③経腟的エストロゲン投与はリスクにならない④開始年齢によるリスク差はない⑤治療期間は60歳以前開始群では10年以上投与により発症リスクになる。 WHIMSの結果は原因疾患を特定しない認知機能悪化であったのに対して、今回の報告ではADに限定した認知機能悪化が明らかにされた。一方、エストロゲン単独より黄体ホルモンとの併用が、より認知機能悪化リスクになる結果は、WHIMSと同様の結果であった。チボロンもリスクを高める可能性が示唆されたが、症例数が少ないために慎重に解釈する必要がある。今回の結果から、経腟的エストロゲン投与はリスクにならないことは興味深い。 以上から、WHIMS同様に全身投与による閉経後 ホルモン療法は認知機能を悪化させることが支持されたと言える。特に、長期間(10年以上)にわたる全身投与はAD発症リスクになることが改めて示された。 1:Shumaker SA, et al. JAMA. 2003;289(20):2651-62. 2:Shumaker SA, et al. JAMA. 2004;291(24):2947-58. 3:Harman SM, et al. Am J Med. 2011;124(3):199-205.
急性虚血性脳卒中に対する静脈内血栓溶解療法と血圧の集中的な低下(ENCHANTED):国際無作為化、非盲検、盲検エンドポイント、第3相試験。
急性虚血性脳卒中に対する静脈内血栓溶解療法と血圧の集中的な低下(ENCHANTED):国際無作為化、非盲検、盲検エンドポイント、第3相試験。
Intensive blood pressure reduction with intravenous thrombolysis therapy for acute ischaemic stroke (ENCHANTED): an international, randomised, open-label, blinded-endpoint, phase 3 trial Lancet 2019 Mar 2 ;393 (10174):877 -888. 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【背景】急性虚血性脳卒中患者において、収縮期血圧185mmHg以上はアルテプラーゼ静注による血栓溶解療法の禁忌であるが、最適な転帰のための収縮期血圧の目標値は不明である。我々は,急性虚血性脳卒中に対してアルテプラーゼを投与した患者において,ガイドラインで推奨されている血圧低下と比較して,集中的な血圧低下を評価した。 【方法】15か国110施設でスクリーニングされた,急性虚血性脳卒中で収縮期血圧150mmHg以上の血栓溶解療法の適用患者(年齢18歳以上)を対象に,国際部分要因・オープンラベル・ブラインドエンドポイント試験を行った。脳卒中発症後6時間以内に,対象患者を72時間かけて血圧を下げる集中治療(目標収縮期血圧130~140mmHg,1時間以内)またはガイドライン治療(目標収縮期血圧180mmHg未満)に1対1でランダムに割り付けた.主要アウトカムは,90日後の機能状態を修正ランキン尺度得点で測定し,無調整順序ロジスティック回帰で分析した.安全性の主要評価項目は,頭蓋内出血の有無とした.主要評価項目と安全性評価項目は,盲検下で実施された.解析は intention-to-treat ベースで行われた。本試験はClinicalTrials. gov(番号NCT01422616)に登録されている。 【所見】2012年3月3日から2018年4月30日の間に、2227例が治療群にランダムに割付られた。同意の欠如、無作為化の誤りまたは重複により31名の患者を除外した後、急性虚血性脳卒中のアルテプラーゼ適用患者2196名を対象とした。集中治療群1081例,ガイドライン治療群1115例で,実際にalteplaseを静脈内投与した2175例のうち1466例(67~4%)に標準用量が投与された。脳卒中発症から無作為化までの時間の中央値は3〜3時間(IQR 2-6-4-1)であった。24時間の平均収縮期血圧は,集中治療群で144-3 mm Hg(SD 10-2),ガイドライン群で149-8 mm Hg(12-0) であった(p<0-0001).集中治療群1072例、ガイドライン群1108例で主要評価項目データを得ることができた。90 日後の機能状態(mRS スコア分布)に群間差はなかった(未調整オッズ比 [OR] 1-01、95% CI 0-87-1-17、p=0-8702)。頭蓋内出血は,集中治療群(1081 例中 160 例[14-8%])の方がガイドライン群(1115 例中 209 例[18-7%])より少なかった(OR 0-75,0-60-0-94,p=0-0137 ).重篤な有害事象が発生した患者数は、集中治療群(1081例中210例[19-4%])とガイドライン群(1115例中245例[22-0%]、OR 0-86, 0-70-1-05, p=0-1412)で有意差はなかった。主要アウトカムに関して、集中的な血圧低下とアルテプラーゼの用量(低用量と標準用量)の相互作用のエビデンスはなかった。この結果は、軽度から中等度の急性虚血性脳卒中にアルテプラーゼを投与された患者に対して、この治療法を適用することに大きくシフトすることを支持しないかもしれない。この患者群における早期の集中的な血圧低下による有益性と有害性の基礎的なメカニズムを明らかにするために、さらなる研究が必要である。 【出典】National Health and Medical Research Council of Australia; UK Stroke Association; Ministry of Health and the National Council for Scientific and Technological Development of Brazil; Ministry for Health, Welfare, and Family Affairs of South Korea; Takeda.など。 第一人者の医師による解説 両群間の血圧差がわずかで 有意差の証明に至らず 内山 真一郎 国際医療福祉大学教授/山王病院・山王メディカルセンター脳血管センター長 MMJ.August 2019;15(4) 急性虚血性脳卒中(脳梗塞)患者において収縮期 血圧185mmHg以上はアルテプラーゼによる血 栓溶解療法の禁忌とされているが、転帰改善をもたらす至適血圧目標値は不明である。 今回報告されたENCHANTED試験は、アルテプラーゼを投与された 発症後6時間以内 の 急性虚血性脳卒中患者において、72時間以上の、ガイドラインが推奨する降圧療法と、収縮期血圧のアルテプラーゼ投与後1 時間以内の降圧目標が130~140mmHgの積極的降圧療法を比較したprospective randomized open blinded end-point(PROBE)デザインによる国際共同試験であった。 有効性の1次評価項目は 90日後の改変ランキンスコアの分布、安全性の1 次評価項目は全頭蓋内出血であった。患者1,081 人が積極降圧療法群、1,115人がガイドライン降 圧療法群に無作為に割り付けられた。90日後の転帰は両群間で差がなかったが、頭蓋内出血は積極的 降圧療法群で有意に少なかった。 積極的降圧療法は 安全であることは証明されたが、頭蓋内出血の減少が転帰の改善に結びつかなかったので、現行のガイドラインの降圧目標値を下げる変更を支持するものではなかった。ただし、積極的降圧療法群が 達成した 平均収縮期血圧 は144.3mmHgと目標に達しておらず、ガイドライン降圧療法群の平均 収縮期血圧も149.8mmHgと予想以上に低く、目標としていた両群間の血圧差15mmHgには遠く及ばず、両群間の血圧差がわずか5.5mmHgと少なすぎたため有意差を証明する検出力が弱くなり、 このような結果がもたらされたとも考えられ、この試験結果から至適血圧レベルに結論を下すことはできない。 これまでの観察研究では、脳梗塞急性期の収縮期血圧は140~150mmHgが最も良好な転帰をもたらすことが報告されており、両群ともに平均収縮期血圧はこの範囲に入っているので 両群間で転帰に差がなかったのは当然かもしれな い。脳梗塞急性期患者では、血圧の自動調節能が低下するため過度の降圧は梗塞巣の拡大をもたらす懸念があり、過度の血圧上昇を放置することも頭蓋内出血のリスクを高めることが危惧されるので、 試験参加医師が両方のリスクを考慮したことが両群間の血圧差を少なくさせた心理的要因であったように思われる。
成人の大うつ病エピソードの急性治療における非外科的脳刺激の有効性と受容性の比較:システマティックレビューとネットワークメタアナリシス。
成人の大うつ病エピソードの急性治療における非外科的脳刺激の有効性と受容性の比較:システマティックレビューとネットワークメタアナリシス。
Comparative efficacy and acceptability of non-surgical brain stimulation for the acute treatment of major depressive episodes in adults: systematic review and network meta-analysis BMJ 2019 Mar 27 ;364:l1079 . 上記論文のアブストラクト日本語訳 ※ヒポクラ×マイナビ 論文検索(Bibgraph)による機械翻訳です。 【目的】成人の大うつ病エピソードの急性治療における非外科的脳刺激の比較臨床効果と受容性を推定すること 【デザイン】ペアワイズメタアナリシスとネットワークメタアナリシスを含むシステマティックレビュー 【データ入手元】2018年5月8日までのEmbase、PubMed/Medline、PsycINFOの電子検索、いくつかのレビュー(2009年から2018年の間に発表された)の書誌検索と含まれる試験の手動検索で補足。ELIGIBILITY CRITERIA FOR SELECTING STUDIES]電気けいれん療法(ECT)、経頭蓋磁気刺激(反復型(rTMS)、加速型、プライミング型、深層型、同期型)、シータバースト刺激、磁気発作療法、経頭蓋直流刺激(tDCS)、または偽薬療法に無作為に割り付けられた臨床試験。 【主要アウトカム評価項目】主要アウトカムは、反応(有効性)と全原因による中止(何らかの理由での治療中止)(受容性)であり、95%信頼区間のオッズ比で示されています。 【結果】大うつ病性障害または双極性うつ病の患者6750人(平均年齢47.9歳、女性59%)を無作為化した113試験(262の治療群)が包含基準を満たしていた。最も研究された治療法の比較は、高頻度左rTMSとtDCS対偽薬療法であったが、最近の治療法はまだ十分に研究されていない。エビデンスの質は一般的にバイアスのリスクが低いか不明瞭であり(113試験中94試験、83%)、治療効果の要約推定の精度にはかなりのばらつきがあった。ネットワークメタアナリシスでは、18の治療戦略のうち10の治療戦略が偽薬治療と比較して高い奏効率と関連していた:ビテンポラールECT(要約オッズ比8.91、95%信頼区間2.57~30.91)、高用量右片側ECT(7.27、1.90~27.78)、プライミング経頭蓋磁気刺激(6.02、2.21~16.38)、磁気発作療法(6.02、2.21~16.38)。38)、磁気発作療法(5.55、1.06~28.99)、両側rTMS(4.92、2.93~8.25)、両側シータバースト刺激(4.44、1.47~13.41)、低周波右rTMS(3.65、2.13~6.78)、プライミング経頭蓋磁気刺激(6.02、2.21~16.38)、磁気発作療法(5.55、1.06~28.99)、両側rTMS(4.92、2.93~8.25)、両側シータバースト刺激(4.44、1.47~13.41)、低周波右rTMS(3.65、2.13~2.13)。65、2.13~6.24)、間欠的シータバースト刺激(3.20、1.45~7.08)、高周波数左rTMS(3.17、2.29~4.37)、tDCS(2.65、1.55~4.55)。別の能動的治療と対比された能動的介入のネットワークメタ解析的推定から、ビテンポラールECTと高用量右片側ECTが応答の増加と関連していることが示された。結論]これらの知見は、大うつ病エピソードを持つ成人の代替治療または追加治療として、非外科的な脳刺激法を検討するための証拠を提供する。また、これらの知見は、新しい治療法を比較するために、さらによく設計された無作為化比較試験や、磁気発作療法を調査する偽薬比較試験の必要性など、脳刺激の専門分野における重要な研究の優先順位を浮き彫りにした。 第一人者の医師による解説 連続・維持療法としての長期効果 今後の検討必要 鬼頭 伸輔 東京慈恵会医科大学精神医学講座准教授 MMJ.August 2019;15(4) うつ病はありふれた疾患であり自殺や休職の誘因となるため、その社会的損失は大きい。また、うつ病は再燃・再発率が高く慢性化しやすい。うつ病の治療では、薬物療法と精神療法が中心となる。しかし、約3分の1の患者は薬物療法に反応しないことが知られる。電気けいれん療法(ECT)や反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)などの非外科的脳刺激は第3 の治療法に位置づけられる。日本でも、2019年6 月からrTMSが保険診療として新たに導入された。 本論文では成人の大うつ病エピソードへの非外 科的脳刺激の急性期の有効性と安全性を比較するため に、Embase、PubMed/Medline、PsycINFO を用いて、2018年5月までのランダム化試験を 抽出しネットワークメタアナリシスを行った。非 外科的脳刺激には、ECT、rTMS、accelerated TMS (aTMS)、priming TMS(pTMS)、深部経頭蓋磁気刺激(dTMS)、synchronized TMS(sTMS)、シー タバースト刺激(TBS)、磁気けいれん療法(MST)、 経頭蓋直流刺激(tDCS)が含まれた。さらに、ECT は電極の位置と電気量、rTMSとTBSはコイルの 位置 と 刺激頻度に基づき、各治療 プ ロト コール は区別された。主要評価項目である有効性は反応 (response)とし、忍容性はあらゆる原因による中 止とした。 113試験、6,750人の大うつ病エピソードの患者が対象となり、18種類の治療プロトコールの相対的な有効性および忍容性がネットワークメタア ナリシスにより推定された。ネットワークメタアナリシスでは、10種類の治療プロトコールの有効性(反応)が偽(sham)療法と比較し優れていた。 そのオッズ比と95%信頼区間はそれぞれ、両側側頭 ECT(8.91, 2.57 ~30.91)、高用量右片側 ECT(7.27, 1.90~27.78)、pTMS(6.02, 2.21 ~16.38)、MST(5.55, 1.06~28.99)、両側 rTMS(4.92, 2.93~8.25)、両側 TBS(4.44, 1.47~13.41)、低頻度右側 rTMS(3.65, 2.13 ~6.24)、間欠的 TBS(3.20, 1.45~7.08)、 高頻度左側 rTMS(3.17, 2.29~4.37)、tDCS (2.65, 1.55~4.55)であった。あらゆる原因による中止(忍容性)は、すべての治療プロトコール で偽療法と同程度であった。 本研究の限界として、治療プロトコールに応じて対象となる患者が異なること(例、ECTとrTMS)、 一部の脳刺激では対象となる試験が少ないことにも留意すべきである。また、連続・維持療法としての長期効果については、今後さらなる検討が必要である。
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