DLBCL 日本での再発・難治性LBCLの2nd治療におけるaxi-celの費用対効果
公開日:2024年6月17日
Tsutsue S, et al. Future Oncol. 2024 Jun 5: 1-13. [Epub ahead of print]
再発・難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)に対する2ndライン治療として、 CAR-T細胞療法アキシカブタゲン シロルユーセ(axi-cel)と大量化学療法+自家造血幹細胞移植による標準治療の有効性および安全性を比較した第III相多施設共同ランダム化比較試験であるZUMA-7試験において、 axi-celは標準治療と比べて全生存期間(OS)を有意に延長することが報告された。ギリアド・サイエンシズ株式会社のSaaya Tsutsue氏らは、日本でのLBCLの2ndライン治療におけるaxi-celの費用対効果を分析するため、標準療法との比較検討を行った。Future Oncology誌オンライン版2024年6月5日号の報告。
LBCL再発後の2ndライン標準治療は、サルベージ化学療法により奏効した患者に対する自家移植併用大量化学療法とした。ZUMA-7試験のデータより収集した人口統計学的および臨床的情報を利用した。分析には、3ステート分割生存時間モデルを用いた。
主な結果は以下のとおり。
・axi-celは標準療法と比較し、質調整生存年数の増加(QALY:2.06)、総コストの増加(690万円[4万8,685.59ドル])と関連していた。
・QALYあたりの費用対効果比の増加は、330万円(2万3,590.34ドル)であった。
著者らは「axi-celは、再発LBCLに対する2ndライン治療において標準療法に代わる、費用対効果の高い治療法である」とまとめている。
(エクスメディオ 鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Tsutsue S, et al. Future Oncol. 2024 Jun 5: 1-13. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38861283
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