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再発・難治性MMに対するILd療法の有効性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬曝露の影響
再発・難治性MMに対するILd療法の有効性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬曝露の影響
公開日:2024年5月17日 Lee HC, et al. Eur J Haematol. 2024 Apr 23. [Epub ahead of print]  米国・テキサス大学のHans C. Lee氏らは、再発・難治性の多発性骨髄腫(MM)におけるイキサゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(ILd)の有効性および安全性に対するレナリドミドまたはプロテアソーム阻害薬の治療歴と難治性への影響を評価した。European Journal of Haematology誌オンライン版2024年4月23日号の報告。  INSIGHT MM試験、UVEA-IXA試験、REMIX試験より、2ライン以上の治療でIRd療法を行った成人再発・難治性MM患者562例を対象に、統合解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。 ・全体として、治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:391例、治療歴:100例、不応:68例 【プロテアソーム阻害薬】未治療:37例、治療歴:411例、不応:110例 ・治療期間(DOT)中央値の治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:15.3ヵ月、治療歴:15.6ヵ月、不応:4.7ヵ月 【プロテアソーム阻害薬】未治療:20.4ヵ月、治療歴:15.2ヵ月、不応:6.9ヵ月 ・無増悪生存期間(PFS)中央値の治療歴別の患者の内訳は、次の通りであった。 【レナリドミド】未治療:21.6ヵ月、治療歴:25.8ヵ月、不応:5.6ヵ月 【プロテアソーム阻害薬】未治療:未達、治療歴:19.8ヵ月、不応:11.4ヵ月 ・INSIGHT MM試験において、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、治療歴別で次の通りであった。 ●イキサゾミブ治療中止 【レナリドミド】未治療:31.6%、治療歴:28.2%、不応:28.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:44.4%、治療歴:28.8%、不応:27.8% ●レナリドミド治療中止 【レナリドミド】未治療:21.9%、治療歴:28.2%、不応:16.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:33.3%、治療歴:22.0%、不応:19.4% ●デキサメタゾン治療中止 【レナリドミド】未治療:18.4%、治療歴:20.5%、不応:16.0% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:33.3%、治療歴:17.4%、不応:16.7% ・UVEA-IXA試験において、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、治療歴別で次の通りであった。 ●イキサゾミブ治療中止 【レナリドミド】未治療:18.6%、治療歴:6.7%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:22.2%、治療歴:16.7%、不応:15.7% ●レナリドミド治療中止 【レナリドミド】未治療:16.1%、治療歴:6.7%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:16.7%、治療歴:15.9%、不応:11.8% ●デキサメタゾン治療中止 【レナリドミド】未治療:10.6%、治療歴:0%、不応:10.5% 【プロテアソーム阻害薬】未治療:16.7%、治療歴:9.5%、不応:7.8% ・REMIX試験では、有害事象により治療薬を中止した患者の割合は、入手できなかった。  著者らは「IRd療法は、過去の治療歴とは無関係に、再発・難治性MM患者の日常的な臨床診療において有効であり、レナリドミド/プロテアソーム阻害薬に対する不応性がなくとも良好なアウトカムが期待できることが示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Lee HC, et al. Eur J Haematol. 2024 Apr 23. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38654611 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
再発・難治性PCNSLに対するチラブルチニブの第I/II相試験のフォローアップ分析
再発・難治性PCNSLに対するチラブルチニブの第I/II相試験のフォローアップ分析
公開日:2024年5月16日 Yonezawa H, et al. Neurooncol Adv. 2024; 6: vdae037.  再発・難治性の中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)に対する第2世代ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬チラブルニチブの有効性および安全性を評価した日本の多施設共同非盲検対照第I/II相試験であるONO -4059-02試験においてチラブルニチブの有効性および安全性プロファイルが示された。鹿児島大学の米澤 大氏らは、3年間のフォローアップ調査後の長期的な有効性および安全性を報告した。Neuro-oncology Advances誌2024年4月22日号の報告。  本試験の登録基準は、20歳以上、病理組織学的にPCNSLと診断され、Karnofsky Performance Status(KPS)70以上であった。用法・用量は、チラブルチニブ320または480mgを1日1回経口投与または絶食状態で1日1回480mg投与とした。 主な結果は以下のとおり。 ・2017年10月19日〜2019年6月13日の間に再発患者33例、難治性患者9例を含む44例が登録された。 ・内訳は、チラブルチニブ320mg群20例、480mg群7例、絶食群17例であった。 ・フォローアップ期間中央値は、37.1ヵ月であった。 ・全奏効(OR)率は63.6%(95%CI:47.8〜77.6)、完全奏効(CR)9例、不確定完全奏効(CRu)7例、部分奏効(PR)12例であった。 ・奏効期間(DOR)中央値は9.2ヵ月、DOR率は19.8%、無増悪生存期間(PFS)中央値は2.9ヵ月、全生存期間(OS)中央値は未達、PFS率は13.9%、OS率は56.7%であった。 ・有害事象は、38例(86.4%)で認められ、グレード3以上が23例(52.3%)、グレード5が1例で発生した。 ・KPSおよびQOLスコアは、長期治療を受けた患者で良好に維持されていた。  著者らは「再発・難治性PCNSLに対するチラブルニチブ治療は、KPSおよびQOLスコアを維持しながら、長期的な有効性・安全性が示された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Yonezawa H, et al. Neurooncol Adv. 2024; 6: vdae037.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38690230 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
MMに対するASCT後のエロツズマブ+レナリドマイド維持療法〜第I相試験
MMに対するASCT後のエロツズマブ+レナリドマイド維持療法〜第I相試験
公開日:2024年5月15日 Coffey DG, et al. Cancer. J Immunother Cancer. 2024; 12: e008110.  導入療法後の自家造血幹細胞移植(ASCT)は、多発性骨髄腫(MM)患者の無病生存期間を改善する。ASCTの目的は、病状を最小限に抑えることだが、免疫抑制細胞の根絶と関連しており、ASCT後の免疫療法の早期導入が治療効果の向上に寄与する可能性がある。米国・マイアミ大学のDavid G. Coffey氏らは、導入療法後のMM患者におけるASCT後の自己リンパ球注入とヒト化抗ヒトSLAMF7モノクローナル抗体エロツズマブの適用を調査するため、第I相臨床試験を実施した。Journal for Immunotherapy of Cancer誌2024年4月12日号の報告。  対象は、導入療法を行った未治療のMM患者15例。CD40陽性細胞に加え、免疫再構成を促進しエロツズマブの機序に不可欠な自己NK細胞を提供するため、移植前に末梢血単核細胞を摂取し、幹細胞移植3日目に輸注した。4日目よりエロツズマブ投与を開始し、その後1年間は28日ごとに投与した。4〜12サイクル目に、標準治療のレナリドマイド維持療法を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・すべての対象患者の安全性を評価した。治療プロトコルを完了した患者は13例であった。 ・ASCT1年後時点での対象患者の状態は、厳格な完全奏効(sCR)5例、完全奏効(CR)1例、最良部分奏効(VGPR)6例、部分奏効(PR)1例、進行(PD)2例であった。 ・忍容性は高く、グレード3および4の有害事象のほとんどは、ASCTに関連する血液毒性であると考えられた。 ・免疫微小環境の相関分析では、CR達成患者は、移植後最初の3ヵ月間で制御性T細胞が減少し、その後NK細胞および単球が増加する傾向が認められた。  著者らは「本第I相試験において、ASCT後のMM患者に対するエロツズマブ免疫療法の早期導入は、忍容性が高く、免疫微小環境の良好な変化を伴う疾患コントロールに有望である可能性が示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Coffey DG, et al. Cancer. J Immunother Cancer. 2024; 12: e008110.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38609316 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
結局、卵は1日何個までか? 他4本≫ Journal Check Vol.99(2024年5月16日号)
結局、卵は1日何個までか? 他4本≫ Journal Check Vol.99(2024年5月16日号)
結局、卵は1日何個までか? 卵摂取が心血管系の健康に及ぼす潜在的な影響については意見が分かれている。著者らは、冠状動脈性心疾患または脳卒中の既往がある成人の卵摂取量と死亡率との関係を調査するためにコホート研究を行った。Archives of Gerontology and Geriatrics誌オンライン版2024年5月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む コーヒーが若さの秘訣!? これまでの研究で、コーヒー摂取には健康上の利点がある可能性が示唆されているが、コーヒーの生物学的年齢に対する影響は明らかにされていない。著者らは、米国国民健康栄養調査(NHANES)を用いて、コーヒー摂取が生物学的年齢に及ぼす影響を調査した。Food & Function誌オンライン版2024年5月10日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む RWDで判明!メトホルミンに追加すべき血糖降下薬とは? 日常診療で二次治療を必要とする2型糖尿病患者に対して、メトホルミンに加えて一般的に処方される3種類の経口血糖降下薬(SU薬/DPP-4阻害薬/SGLT2阻害薬)の有効性を比較することを目的に、有効性比較試験を模倣するコホート研究を行った。BMJ誌2024年5月8日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 特に健康に悪い超加工食品とは? 超加工食品の摂取と全原因死亡率および死因別死亡率との関連を調査するために、集団ベースのコホート研究を行った。超加工食品全体および、超加工食品を相互に排他的に分類した9つのサブグループについて分析した。BMJ誌2024年5月8日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 日本における80歳以上の患者の免疫チェックポイント阻害薬の安全性 免疫チェックポイント阻害薬は様々な癌の治療に不可欠であるが、高齢患者では安全性に懸念が残る。著者らは、80歳以上の患者における免疫関連有害事象の発生率を評価し、その発生に関連する潜在的な危険因子を同定するために、後ろ向きコホート研究を行った。Cancer Immunology, iImmunotherapy誌2024年5月11日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.98(2024年5月9日号) 筋トレによる筋肥大は、鍛えない筋肉を犠牲にしている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.97(2024年5月2日号) 老い知らずの鍵は「アルカリ性」食品!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.96(2024年4月25日号) コーヒーが座りっぱなしの悪影響を打ち消す!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.95(2024年4月18日号) より効果的な筋トレはどちらか? スプリットルーティーン vs フルボディルーティーン 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.94(2024年4月11日号) 朝食抜きで起こる悪影響は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.93(2024年4月4日号) 老化しにくい最適な睡眠時間は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.92(2024年3月28日号) 時間がない人に、最も効率的な筋トレは? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.91(2024年3月21日号) パンダが白黒である理由は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.90(2024年3月14日号) ”精製炭水化物”で顔の魅力が低下する!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.89(2024年3月7日号) 筋トレ+BCAAによる筋力増加は、食物繊維サプリで促進されるか? 他4本
再発CLLに対するアカラブルチニブ+ベネトクラクス+オビヌツズマブ療法〜CLL2-BAAG試験の最終分析
再発CLLに対するアカラブルチニブ+ベネトクラクス+オビヌツズマブ療法〜CLL2-BAAG試験の最終分析
公開日:2024年5月14日 Furstenau M, et al. Blood. 2024 Apr 15. [Epub ahead of print]  再発または難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)患者を対象とした第II相CLL2-BAAG試験では、ベンダムスチン減量オプション後のアカラブルチニブ、ベネトクラクス、オビヌツズマブの3剤併用療法による微小残像病変(MRD)の変化が調査された。ドイツ・ケルン大学のMoritz Furstenau氏らは、CLL2-BAAG試験の最終的な有効性および循環腫瘍DNA(ctDNA)解析結果の報告を行った。Blood誌オンライン版2024年4月15日号の報告。  対象は再発または難治性CLL患者45例(除外基準に違反したため、解析からは1例除外)。MRDは末梢血中のフローサイトメトリー(FCM)を用いて測定し(検出可能なMRD<10-4)、循環腫瘍DNA(ctDNA)は、血漿中のVDJ遺伝子再構成およびCLL関連変異のデジタルPCR(ddPCR)により測定した。MRD再発の定義は、MRD陰性/ctDNA陰性を達成したのち、ctDNA陽性および/またはMRD≧10-4の場合と定義した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者における過去の治療回数の中央値は1回(範囲:1〜4)、18例(40%)は本試験前にBTK阻害薬および/またはベネトクラクスによる治療を行なっていた。14例(31.8%)はTP 53遺伝子の異常が見られ、34例(75.6%)はIGHV変異なしであった。 ・フォローアップ期間は36.3ヵ月(中央値)、治療中止までの期間は21.9ヵ月(中央値)であった。 ・末梢血におけるMRD陰性は、全体として45例中42例(93.3%)で達成された。BTK阻害薬/ベネトクラクスの治療歴を有する患者では18例中17例(94.4%)、TP53遺伝子異常が認められる患者では14例中13例(92.9%)において、MRD陰性が達成された。 ・3年間の無増悪生存期間は85.0%、全生存率は93.8%であった。 ・全体でFCM /ctDNAサンプル585件を分析したところ、治療終了後のMRD再発は18件で認められた(臨床的進行あり:5件、臨床的進行なし:13件)。最初にctDNAで検出された検体は12件、FCMが3件、同時に検出された検体は3件であった。 ・ctDNAにより早期に検出された患者は、遺伝的リスクが高い特徴を有しているようであった。  著者らは「本試験では、再発または難治性のCLL患者に対するアカラブルチニブ+ベネトクラクス+オビヌツズマブ療法は、MRD陰性において多くの患者で寛解を達成することが可能であった。MRDの評価では、FCMにctDNAを追加することで、再発の早期発見の向上が期待できる」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Furstenau M, et al. Blood. 2024 Apr 15. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38620072 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
日本におけるCAR-T細胞療法の費用対効果分析
日本におけるCAR-T細胞療法の費用対効果分析
公開日:2024年5月13日 Ysutsue S, et al. Future Oncol. 2024 Apr 10. [Epub ahead of print]  ギリアド・サイエンシズ株式会社のSaaya Tsutsue氏らは、2つ以上の全身療法を行った再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)成人患者の治療に対する3つのCAR-T細胞療法について、費用対効果分析を実施し、比較検討を行った。Future Oncology誌オンライン版2024年4月10日号の報告。  対象製品は、アキシカブタゲン シロルユーセル(axi-cel)、チサゲンレクル ユーセル(tisa-cel)、リソカブタゲン マラルユーセル(liso-cel)の3つのCAR ~T細胞療法。費用対効果分析には、partition survival mixture cure modelを用いた。分析は、ZUMA-1試験に基づき、マッチング調整された間接比較を用いて、JULIET試験およびTRANSCEND試験にあわせて調整を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・axi-celは、tisa-celおよびliso-celと比較し、生存年数の増加がより大きく、質調整生存年(QALY)の増加が認められた。 【生存年数】 axi-cel vs. tisa-cel:10.87 vs. 7.75(+3.50) axi-cel vs. liso-cel:11.95 vs. 9.11(+2.85) 【QALY】 axi-cel vs. tisa-cel:8.62 vs. 5.96(+2.65) axi-cel vs. liso-cel:9.53 vs. 7.29(+2.24) ・これにより、axi-celは、tisa-celおよびliso-celと比較し、直接医療費の減少が認められた。 【直接医療費(米ドル)】 axi-cel vs. tisa-cel:280,875.73 vs. 281,852.02(−976.29) axi-cel vs. liso-cel:280,673.52 vs. 280,915.52(−242.00)  著者らは「医療財政の観点から考えると、axi-celは、tisa-celおよびliso-celと比較し、費用対効果の高い治療選択肢であることが示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ysutsue S, et al. Future Oncol. 2024 Apr 10. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38597742 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
PNH患者を対象としたペグセタコプランの第III相PEGASUS試験における溶血性有害事象
PNH患者を対象としたペグセタコプランの第III相PEGASUS試験における溶血性有害事象
公開日:2024年5月10日 Peffault de Latour R, et al. Blood Adv. 2024 Apr 9. [Epub ahead of print]  発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、補体介在性の血管内溶血とそれに伴う貧血、疲労、場合によっては生命を脅かす欠陥性合併症を引き起こす疾患である。補体C3阻害薬であるペグセタコプランは、C5阻害薬による治療にもかかわらず貧血が継続していたPNH患者を対象とした第III相PEGASUS試験において、血液学的および臨床パラメータの持続的な改善が確認されている。フランス・French Reference Center for Aplastic Anemia and Paroxysmal Nocturnal HemoglobinuriaのRegis Peffault de Latour氏らは、PEGASUS試験で溶血性有害事象が確認された患者のベースライン時の特徴について、報告した。Blood Advances誌オンライン版2024年4月9日号の報告。  PEGASUS試験においてペグセタコプラン治療中に溶血性有害事象が認められた患者は、19例(26件)であり、これらの患者における溶血リスク増加と関連する可能性のあるベースライン時の患者の特徴を調査した。 主な結果は以下のとおり。 ・乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)が正常値の上限より2倍以上のあった患者が19例、そのうち2件はLDHが正常値の10倍以上であった。 ・すべての患者において、溶血中にヘモグロビンの減少が認められた(平均減少:3.0g/dL)。 ・16件(62%)のイベントにおいて、イベントの根底にある潜在的な補体増幅状態が特定された。 ・溶血性有害事象により、研究を中止した患者は5例であった。 ・溶血性有害事象26件中17件(65%)は、ペグセタコプランを継続しても管理可能であった。 ・溶血性有害事象が認められた患者(19例)の多くは、認められない患者(61例)と比較し、ベースライン時に疾患活動性(エクリズマブが適応用量より高い:53% vs. 23%、検出可能なCH50:74% vs. 54%、過去12ヵ月間で4回以上の輸血:68% vs. 51%)がより高かった。  著者らは「これらの特徴は、PNH患者のペグセタコプラン使用により将来発現する可能性のある溶血性有害事象を予測する上で、重要な因子であると考えられる」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Peffault de Latour R, et al. Blood Adv. 2024 Apr 9. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38593241 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
英国におけるCAR-T細胞療法前のRTブリッジングのアウトカム
英国におけるCAR-T細胞療法前のRTブリッジングのアウトカム
公開日:2024年5月9日 Kuhnl A, et al. Br J Haematol. 2024 Apr 9. [Epub ahead of print]  放射線療法(RT)は、CAR-T細胞療法と潜在的な相乗効果が期待できるが、ロジスティックな課題や標準化されたプロトコルがないことから、ブリッジング療法として普及していない。英国・King's College HospitalのA. Kuhnl氏らは、英国の12施設においてアキシカブタゲン シロルユーセルまたはチサゲンレクル ユーセルによるCAR-T細胞療法が許可されたびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者763例を対象とした多施設コホートにおけるRTブリッジングの治療成績を分析した。British Journal of Haematology誌オンライン版2024年4月9日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・763例中722例はリンパ球除去を実施、717例のブリッジング療法に関するデータが入手可能であった。 ・717例中169例(24%)にRTブリッジングが実施された(単一療法:129例、複合療法:40例)。 ・169例のうち、進行期が65.7%、巨大腫瘤性病変が36.9%、LDH高値が86.5%、国際予後指標(IPI)スコア3以上が41.7%、ダブル/トリプリヒット率が15.2%に認められた。 ・RTブリッジングの実施率は、施設ごとに異なり、11〜32%の範囲であり、時間経過とともに増加が見られた。 ・Vein-to-vein timeや注入速度は、ブリッジングの違いにより差は認められなかった。 ・RTブリッジングを行った患者のアウトカムは良好であり、1年無増悪生存期間(PFS)は、単一療法で56%、複合療法で47%であった(全身ブリッジングの1年PFS:43%)。  著者らは「DLBCL患者におけるCAR-T細胞療法前のRTブリッジングに関する最も大きなコホート研究である本研究の結果より、RTブリッジングが進行期、高リスク患者においても安全かつ効果的に利用可能であり、脱落リスクも軽減でき、良好なアウトカムをもたらすことが示唆された」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kuhnl A, et al. Br J Haematol. 2024 Apr 9. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38594876 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
日本人患者におけるポサコナゾールの薬物動態モデリング
日本人患者におけるポサコナゾールの薬物動態モデリング
公開日:2024年5月8日 Sugimoto M, et al. Ther Drug Monit. 2024 Apr 4. [Epub ahead of print]  ポサコナゾールは、深在性真菌感染症の治療と予防に不可欠な薬剤の1つである。ポサコナゾールの薬物動態には、性別、体重、総血清タンパク質、食事摂取量、重度の粘膜炎など、いくつかの因子が影響を及ぼす。しかし、造血幹細胞移植(HSCT)におけるポサコナゾールの薬物胴体に影響を及ぼすさまざまな因子との関連性は、よくわかっていなかった。京都大学の杉本 充弘氏らは、HSCTレシピエントおよび非移植例の血液疾患患者におけるポサコナゾールの薬物動態に影響を及ぼす因子を調査した。Therapeutic Drug Monitoring誌オンライン版2024年4月4日号の報告。  本研究は、単一施設レトロスペクティブ研究として実施された。対象は、真菌感染症の予防薬として経口ポサコナゾールを投与した日本人入院患者42例。構造薬物動態モデルとして、1次吸収を伴う1-コンポーネントモデルを用いた。集団薬物動態分析には、非線形混合モデル、相互作用を伴う1次条件付き推定法を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・ポサコナゾールの血中濃度が0.5μg/mL(有効範囲)未満の患者の割合は、29%であった。 ・集団薬物動態分析では、見かけのクリアランス(CL/F)に影響を及ぼす因子として、1年以内のHSCT実施、下痢が5回/日以上、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼが特定された。 ・ポサコナゾールのCL/Fは、HCST後では1.43倍、下痢中では1.26倍高かった。  著者らは「ポサコナゾールのCL/Fには、HSCT、下痢、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼが関連しており、このような場合、ポサコナゾールのトラフ濃度が治療範囲を下回る可能性がある。血液疾患患者における深在性真菌感染症は、生命を脅かす可能性があるため、注意深くモニタリングを行う必要がある」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sugimoto M, et al. Ther Drug Monit. 2024 Apr 4. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38648638 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
筋トレによる筋肥大は、鍛えない筋肉を犠牲にしている? 他4本≫ Journal Check Vol.98(2024年5月9日号)
筋トレによる筋肥大は、鍛えない筋肉を犠牲にしている? 他4本≫ Journal Check Vol.98(2024年5月9日号)
筋トレによる筋肥大は、鍛えない筋肉を犠牲にしている? レジスタンストレーニング(RT)による筋肥大は鍛えた部位に限定され、鍛えていない部位に何が起こるかはほとんど不明である。著者らは、上腕および上腿を対象とした10週間の単関節RTプログラム中の、鍛えた17の筋肉と鍛えていない13の筋肉の体積変化を調査した。Medicine and Science in Sports and Exercise誌オンライン版2024年5月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 日本人の最適な1日歩数は? 1日の歩数と死亡率や疾患リスクとの関連に関する証拠は蓄積されているが、1日の歩数が健康寿命と関連するかどうかは不明である。著者らは、2019年に日本の一般人口を無作為抽出して実施された国民生活基礎調査と国民健康・栄養調査の結合データセットを使用し、1日の歩数と、日常生活における活動制限および自己評価による健康状態との関連を評価した。BMJ Health & Care Informatics誌2024年4月30日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 世界の腰痛管理に関する臨床ガイドラインの比較研究 腰痛は世界的に重大な健康問題であり、一般成人における生涯有病率は84%である。著者らは、世界中の腰痛管理に関する最近の臨床診療ガイドラインの推奨事項を特定し、比較することを目的としたレビューを実施した。BMC Musculoskeletal Disorders誌2024年5月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む スマートウォッチの精度はいかに!? 手首に装着する慣性センサーは、デジタルヘルスにおいて、現実世界環境での運動能力評価に使用されている。著者らは、様々な疾病を有する集団を対象に、手首に装着する慣性センサーと、腰に装着する慣性センサーの性能を比較検証した。JMIR Formative Research誌2024年5月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 食生活改善で、平均余命は〇年延長!? より健康的な食事は、さまざまな健康上の好ましい結果と関連している。著者らは、身長、体重、身体活動レベルを調整したうえで、食事の変化が平均余命の延長に及ぼす影響を推定した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2024年4月29日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.97(2024年5月2日号) 老い知らずの鍵は「アルカリ性」食品!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.96(2024年4月25日号) コーヒーが座りっぱなしの悪影響を打ち消す!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.95(2024年4月18日号) より効果的な筋トレはどちらか? スプリットルーティーン vs フルボディルーティーン 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.94(2024年4月11日号) 朝食抜きで起こる悪影響は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.93(2024年4月4日号) 老化しにくい最適な睡眠時間は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.92(2024年3月28日号) 時間がない人に、最も効率的な筋トレは? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.91(2024年3月21日号) パンダが白黒である理由は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.90(2024年3月14日号) ”精製炭水化物”で顔の魅力が低下する!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.89(2024年3月7日号) 筋トレ+BCAAによる筋力増加は、食物繊維サプリで促進されるか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.88(2024年2月29日号) 筋トレは、どこまで追い込むべきか? 他4本
DLBCLに対するR-CHOP療法による完全寛解率
DLBCLに対するR-CHOP療法による完全寛解率
公開日:2024年5月7日 Hassan SU, et al. Cureus. 2024; 16: e57368.  びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、臨床症状および治療反応が多岐に渡り、アウトカムの予測や治療戦略の検討に課題が残る。分子サブタイピングや予後評価が進歩したにも関わらず、DLBCLの最適なマネジメントに関しては、依然として不確実性があり、特定の患者集団における治療反応およびアウトカムの理解を促進するためにも、局所的な調査の必要性が浮き彫りとなっている。パキスタン・Hayatabad Medical Complex PeshawarのSani U. Hassan氏らは、特定の成人集団においてR-CHOP療法を受けているDLBCL患者の完全寛解(CR)率を評価するため、本研究を実施した。Cureus誌2024年4月1日号の報告。  本研究は、2022年8月8日〜2023年4月8日に、パキスタン・Hayatabad Medical Complexの腫瘍内科で実施した。対象は、治療歴を有する患者を除く20〜70歳の新規DLBCL患者95例(男性:55例、女性:40例)。人口統計学的特徴、罹病期間、CRに関するデータは、事前に定義したデータ収集フォームを用いて収集した。 主な結果は以下のとおり。 ・R-CHOPによるCR達成率は、84.2%(80例)であった。 ・年齢分布に関しては、45歳以下が45.3%(43例)であった。 ・罹病期間は、3ヵ月以内が63.2%(60例)を占めていた。 ・BMIの分類では、18.5kg/m2未満が9.5%(9例)、18.5〜24.9kg/m2が51.6%(49例)、25〜30kg/m2が38.9%(37例)であった。  著者らは「DLBCLに対するR-CHOP療法は、CR達成に有望な治療法であるが、遅発性の副作用に関する懸念はいまだ残存している。これらDLBCLの課題に対し、新規の予後バイオマーカーを検証し、代替治療アプローチを開発し、患者アウトカムの改善に繋げ、世界的な負担を軽減するためにも、継続的な研究努力が求められる」としている。 (エクスメディオ 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hassan SU, et al. Cureus. 2024; 16: e57368.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/38694660 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
老い知らずの鍵は「アルカリ性」食品!? 他4本≫ Journal Check Vol.97(2024年5月2日号)
老い知らずの鍵は「アルカリ性」食品!? 他4本≫ Journal Check Vol.97(2024年5月2日号)
老い知らずの鍵は「アルカリ性」食品!? 「スーパーエイジャー」、つまり 20~30歳若い人と同等の記憶力を持つ80歳以上の個人と食事性酸負荷(DAL)との関係は、さらなる調査が必要な分野である。そこで著者らは、米国国民健康栄養調査(NHANES)データを利用し、認知機能に対するDALの影響を評価した。The Journal of Nutrition, Health & Aging誌オンライン版2024年4月24日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 健康No.1 スポーツはどれだ? 野球、クリケット、クロスカントリースキー、サイクリング、ダウンヒルスキー、サッカー、ゴルフ、柔道、ラグビー、ランニング、水泳などの様々なレクリエーションスポーツへの参加による身体的健康上の利点に関する研究について、系統的レビューとメタ解析を行った。Sports Medicine - Open誌2024年4月24日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ビタミンCが睡眠の質に影響する!? ビタミンCは人間にとって重要な微量栄養素であるが、ビタミンCと睡眠障害との関連性はあまり研究されていない。著者らは、血清中のビタミンCと睡眠障害との関連を調査するため、米国国民健康栄養調査(NHANES、2017-2018)の分析を行った。Scientific Reports誌2024年4月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 医師 × 患者の性別による死亡率・再入院率の差 患者の臨床転帰に対する医師の性別の影響が、患者の性別によって異なるかどうかについてはほとんど知られていない。著者らは、医師の性別と病院での転帰との関連が、入院した女性患者と男性患者の間で異なるかどうかを調べるために、後ろ向き観察研究を行った。Annals of Internal Medicine誌オンライン版2024年4月23日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 乳がん患者の腋窩リンパ節郭清は本当に必要か? 術前補助化学療法でリンパ節転移陽性から陰性にダウンステージした乳がん患者における腋窩リンパ節郭清(ALND)を省略した後の腫瘍学的転帰に関するデータは少ない。著者らは、ALNDを省略した患者の3年後・5年後の再発率を調査するため、多施設後ろ向きコホート研究を行った。JAMA Oncology誌オンライン版2024年4月25日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.96(2024年4月25日号) コーヒーが座りっぱなしの悪影響を打ち消す!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.95(2024年4月18日号) より効果的な筋トレはどちらか? スプリットルーティーン vs フルボディルーティーン 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.94(2024年4月11日号) 朝食抜きで起こる悪影響は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.93(2024年4月4日号) 老化しにくい最適な睡眠時間は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.92(2024年3月28日号) 時間がない人に、最も効率的な筋トレは? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.91(2024年3月21日号) パンダが白黒である理由は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.90(2024年3月14日号) ”精製炭水化物”で顔の魅力が低下する!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.89(2024年3月7日号) 筋トレ+BCAAによる筋力増加は、食物繊維サプリで促進されるか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.88(2024年2月29日号) 筋トレは、どこまで追い込むべきか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.87(2024年2月22日号) 筋トレ vs ウォーキング vs ヨガ vs SSRI 他4本
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