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カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本≫ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号)
カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本≫ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号)
カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 女性と男性では食習慣や食に関する行動に違いがあるものの、性別に基づいた減量の推奨事項は確立されていない。著者らは、特定の食品と食品カテゴリーが男女の体重減少に与える影響を2年間にわたって検討するため、コホート研究を実施した。BMC Medicine誌2024年11月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 「恐怖体験」は記憶を上書きしてしまう!? 記憶は学習時に神経細胞集団に符号化され、学習後の再活性化により安定化するが、新しい経験がどのように既存の記憶と結びつき、情報を統合するのかは解明されていない。著者らは、マウスを用いて、強い嫌悪体験が最近の嫌悪体験だけでなく過去の中立記憶も再活性化させ、嫌悪体験に対する恐怖と中立記憶が結びつくことを示した。Nature誌オンライン版2024年11月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 片頭痛 最新ガイドライン 新たな治療法が登場したため、2012年のカナダ頭痛学会の片頭痛予防ガイドラインを更新し、さらに前回の改訂版では扱われていなかった慢性片頭痛の予防ガイドラインを提示した。The Canadian Journal of Neurological Sciences誌オンライン版2024年11月7日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 高校時代のコーヒー飲用は、糖尿病リスクに影響を与えるか? 2型糖尿病(T2DM)予防に向けた食事戦略は主に固形食品に焦点が置かれてきたが、思春期の飲料摂取がT2DM発症に与える影響は不明である。著者らは、思春期の飲料摂取と成人期のT2DMリスクとの関連を調べるために、看護師健康調査II(NHS II)に参加した4万人以上の女性を対象に前向きコホート研究を実施した。European Journal of Epidemiology誌オンライン版2024年11月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 【日本の症例報告】帯状疱疹後神経痛に対する疼痛管理 帯状疱疹後神経痛(PHN)は、帯状疱疹の発疹消失後も持続する痛みが特徴で、治療抵抗性を示すことが多く、患者のQOLを大幅に低下させる。著者らは、73歳の男性におけるPHNの疼痛管理について症例報告を行った。Cureus誌オンライン版2024年11月6日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.124(2024年11月09日号) 睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.123(2024年11月02日号) アルコール摂取で寿命は何年縮むのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.122(2024年10月26日号) 運動するベストな時間帯は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.121(2024年10月19日号) 長寿も結局は遺伝なのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.120(2024年10月12日号) 老化を遅らせるために、必要な運動量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.119(2024年10月05日号) 運動前のカフェイン摂取は、何に効く? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.118(2024年9月28日号) 1日何杯のコーヒーが、心血管代謝性多疾患併存リスク低下に最適か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.117(2024年9月21日号) 老化を遅らせる薬、メトホルミン!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.116(2024年9月12日号) ご褒美デーが逆効果!?“交互高脂肪食”に潜む動脈硬化のリスク 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.115(2024年9月05日号) 三大栄養素のうち、最も”質”を重視すべきはどれか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.114(2024年8月29日号) カフェインレスのコーヒーでも利点を享受できるか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.113(2024年8月22日号) 急激な老化のタイミングは、〇歳と〇歳!? 他4本
再発・難治性の成熟T/NK細胞リンパ腫の臨床アウトカムと予後〜PETALコンソーシアム/Blood Adv
再発・難治性の成熟T/NK細胞リンパ腫の臨床アウトカムと予後〜PETALコンソーシアム/Blood Adv
公開日:2024年11月13日 Han JX, et al. Blood Adv. 2024 Oct 31. [Epub ahead of print]  再発・難治性の成熟T細胞/NK細胞リンパ腫(MTCL/MNKCL)に対する現在の治療によるメリットを理解することは、薬剤や治療法が世界でばらついているため困難である。米国・マサチューセッツ工科大学のJessy Xinyi Han氏らは、再発・難治性MTCL/MNKCL患者925例を対象に、国際的なレトロスペクティブコホート研究を実施した。Blood Advances誌オンライン版2024年10月31日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・非特定型末梢性T細胞リンパ腫(PTCL-NOS)、ALK陰性未分化大細胞リンパ腫(ALK陰性ALCL)では、再発患者は、難治性患者と比較し、2次治療から全生存期間(OS)中央値が優れていた。 ・再発・難治性リンパ腫のOSの独立した予測因子として、60歳超、治療抵抗性疾患、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)以外の組織学的サブタイプ、リンパ節外部位1つ超、Ki67 40%以上、リンパ球絶対数正常限界値未満などが挙げられた。 ・これらを組み込んだ多変量モデルにより、再発・難治性T細胞リンパ腫の予後指標を形成した。予後指標は、低リスク群(リスク因子:0〜1)、中リスク群(リスク因子:2〜3)、高リスク群(リスク因子:4以上)に分類された。 ・各リスク群における3年OSは、低リスク群57.14%(95%CI:17.1〜83.7)、中リスク群23.30%(95%CI:8.7〜41.9)、高リスク群7.00%(95%CI:0.4〜26.9)であった。 ・2次治療では、新規単剤療法(35%)または細胞障害性化学療法(60%)のいずれかが行われた。 ・全体では、新規単剤療法は、細胞障害性化学療法よりも無増悪生存期間(PFS)が良好で、AITLおよびALK陰性ALCLでは、3年OSが良好であった。 ・AITLにおいて低分子阻害薬単剤療法は、細胞障害性化学療法よりもOSが良好であることが示唆された。  著者らは「本結果は、再発・難治性MTCL/MNKCLに対する新薬の有効性および新たな予後予測モデルの可能性を示唆している」とまとめている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Han JX, et al. Blood Adv. 2024 Oct 31. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39481087 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
移植適応のない多発性骨髄腫の1stライン、DLd療法 vs. BLd療法
移植適応のない多発性骨髄腫の1stライン、DLd療法 vs. BLd療法
公開日:2024年11月12日 Hansen DK, et al. Cancer Med. 2024; 13: e70308.  未治療で移植適応のない多発性骨髄腫(MM)に対して、ダラツムマブ+レナリドミド+デキサメタゾン(DLd療法)が推奨されている。しかし、DLd療法とボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(BLd療法)のランダム化直接比較試験は、これまで行われていない。米国H. Lee Moffitt Cancer CenterのDoris K. Hansen氏らは、DLd療法とBLd療法における次回治療までの期間(TTNT)または死亡リスクの比較を行った。Cancer Medicine誌2024年11月号の報告。  1stラインでDLd療法またはBLd療法を行った新規MM患者を、Acentrusデータベース(2018年1月〜2023年5月)より特定した。造血幹細胞移植歴のある患者または65歳未満の患者は、移植適応のない集団の分析を限定するため、除外した。逆確率重み付け法(IPTW)を用いて、ベースラインの患者特性を調整した。両群間のTTNTまたは死亡リスクを比較するため、doubly robust Cox比例ハザードモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・DLd療法群149例、BLd療法群494例。 ・重み付け後(weighted NDLd:302例、weighted NBLd:341例)、両群とも同様のベースライン特性を示した。 ・このうち、その後の治療を受けるまたは死亡した患者の割合は、DLd療法群32.4%(98例)、BLd療法群51.2%(175例)であり、TTNIまたは死亡の中央値は、DLd療法群で37.8ヵ月、BLd療法群で18.7ヵ月であった(ハザード比:0.58、95%CI:0.35〜0.81、p<0.001)。  著者らは「未治療で移植適応のないMM患者に対するDLd療法は、BLd療法と比較し、TTNTまたは死亡リスクが42%低下することから、移植適応のない新規MM患者に対する1stラインとして、DLd療法がより有効であることが裏付けられた」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hansen DK, et al. Cancer Med. 2024; 13: e70308.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39486091 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
再発・難治性FLに対するmosunetuzumabの3年間フォローアップ調査/Blood
再発・難治性FLに対するmosunetuzumabの3年間フォローアップ調査/Blood
公開日:2024年11月11日 Sehn LH, et al. Blood. 2024 Oct 24. [Epub ahead of print]  抗CD20/CD3二重特異性抗体mosunetuzumabは、細胞傷害性T細胞を介した免疫を活性化し、CD20を有する腫瘍細胞に対して抗腫瘍効果をもたらす薬剤である。カナダ・BC CancerのLaurie H. Sehn氏らは、2レジメン以上の治療歴を有する再発・難治性濾胞性リンパ腫(FL)患者90例を対象に、固定期間のmosunetuzumabにおける3年間(中央値:37.4ヵ月)の有効性および安全性を検討した第I/II相試験の最新データを報告した。Blood誌オンライン版2024年10月24日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・治験責任医師が評価した完全奏効(CR)率60.0%(95%CI:49.1〜70.2)、客観的奏効率(ORR)77.8%(95%CI:67.8〜85.9)。 ・奏効が認められた70例における奏効期間中央値は、35.9ヵ月(95%CI:20.7〜NE)。 ・CR達成患者54例のうち、治療終了時にCRを維持していた患者は49例、CR期間中央値は未達(95%CI:33.0〜NE)、カプランマイヤー推定による30ヵ月寛解率は72.4%(95%CI:59.2〜85.6)。 ・推定36ヵ月全生存率(OS)は82.4%(95%CI:73.8〜91.0)、OS中央値は未達(95%CI:NE〜NE)であった。 ・無増悪生存期間(PFS)中央値は24.0ヵ月(95%CI:12.0〜NE)。 ・mosunetuzumab治療8サイクル後、CD19陽性B細胞回復までの期間中央値は18.4ヵ月(95%CI:12.8〜25.0)。 ・新たなサイトカイン放出症候群、致死的、重篤なイベントまたはグレード3以上の有害事象は認められなかった。  著者らは「再発・難治性FLに対するmosunetuzumabは、長期的な奏効率の高さ、持続的な寛解、長期的な懸念のない管理可能な安全性を有していることが確認された。本結果は、外来患者へのmosunetuzumabが、高リスク患者を含む再発・難治性FL患者に対する安全かつ効果的な治療薬であることを裏付けている」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sehn LH, et al. Blood. 2024 Oct 24. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39447094 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
AML/MDSに対するVEN+AZAはリアルワールドでも支持されるか
AML/MDSに対するVEN+AZAはリアルワールドでも支持されるか
公開日:2024年11月8日 Acar IH, et al. Medicina (Kaunas). 2024; 60: 1623.  急性骨髄性白血病(AML)と骨髄異形成症候群(MDS)は、いずれもクローン性血液悪性腫瘍であり、主に高齢者で発症する。AML/MDSの現在の治療は、その種類も有効性も限られている。トルコ・Osmaniye State HospitalのIbrahim Halil Acar氏らは、AML/MDSにおけるベネトクラクスベースの治療における全生存割合(OS)、無再発生存割合(RFS)に焦点を当てて評価し、この関連に関するリアルワールドデータを詳しく調査した。Medicina誌2024年10月4日号の報告。  2019年1月〜2022年7月にベネトクラクスでの治療を行った18歳以上のAML/MDS患者を対象に、臨床データおよび検査データを収集した。生存率分析は、2019〜23年の期間に基づき算出した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象は、AML患者161例、MDS患者40例。 ・年齢中央値は、AML患者で63.53±15.30歳、MDS患者で70.12±10.21歳。 ・男性の割合は、両群ともに55%以上であった。 ・ベネトクラクス治療前に前治療を行っていた患者の割合は、AML患者77.6%、MDS患者75.0%。 ・ベネトクラクスをアザシチジンと併用していた患者の割合は、AML患者84.5%、MDS患者67.5%。 ・AML患者の再発率は、約15%であった。 ・全体における2年生存率は46%(18.73ヵ月)。 ・全体的なCR/CRi率は、AML患者で49.1%、MDS患者で50%であった。 ・MDS患者の2年生存率は52.7%。 ・2年RFSは、AML患者で75.5%、MDS患者で90.9%。 ・グレード3以上の毒性を有する患者において、治療中止につながる有害事象の割合は低く、AML患者で26.7%(43例)、MDS患者で15%(6例)であった。  著者らは「本リアルワールドデータにおいて、ベネトクラクスと脱メチル化薬の併用療法は、全生存率の向上に寄与する可能性があり、AML/MDS患者に対する使用が支持された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Acar IH, et al. Medicina (Kaunas). 2024; 60: 1623.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39459410 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る?他4本≫ Journal Check Vol.124(2024年11月09日号)
睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る?他4本≫ Journal Check Vol.124(2024年11月09日号)
睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る? 著者らは、睡眠パターンと慢性呼吸器疾患(COPD、喘息、間質性肺疾患)との関連、および生物学的年齢がその関連をどの程度媒介するかを検討するため、前向きコホート研究を実施した。Heart & Lung誌オンライン版2024年11月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ビタミンD 最新ガイドライン 内分泌学会のビタミンDに関する臨床ガイドライン2024年版では、ビタミンDの骨格および骨格以外に対する健康効果について、健康的な一般集団に推奨がなされた。著者は、2011年版のガイドラインとの比較を目的に、レビューを実施した。Endocrine Practice誌オンライン版2024年10月30日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 受胎後1000日以内の砂糖曝露が、将来の高血圧・糖尿病に繋がる!? 戦時中のイギリスでは、配給により砂糖の摂取量は現在のガイドラインレベルまで制限されていたが、1953年9月の配給終了直後にほぼ倍増した。著者らは、配給終了前後の砂糖消費量の変化を利用し、受胎後1000日以内の砂糖曝露が糖尿病と高血圧に及ぼす影響を調査した。Science誌オンライン版2024年10月31日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 腎結石リスクが上がるテレビ視聴時間は? 著者らは、テレビ視聴時間および食事酸化バランススコアと男性の腎結石リスクとの関連を調べるために、横断研究を行った。International Urology and Nephrology誌オンライン版2024年11月2日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む アスリートはかくれエネルギー不足!? LEA(利用可能エネルギー不足)とは運動によるエネルギー消費が摂取カロリーを上回り、パフォーマンス低下やケガのリスクを招く状態である。一方、REDs(スポーツにおける相対的エネルギー不足)はLEAが深刻化し、代謝や骨、免疫機能など広範な健康問題を引き起こす。著者らは、アスリートにおけるLEAとREDsの有病率を明らかにし、パフォーマンスやケガに及ぼす影響を調べるために、系統的レビューとメタ解析を実施した。Sports Medicine 誌オンライン版2024年11月1日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.123(2024年11月02日号) アルコール摂取で寿命は何年縮むのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.122(2024年10月26日号) 運動するベストな時間帯は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.121(2024年10月19日号) 長寿も結局は遺伝なのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.120(2024年10月12日号) 老化を遅らせるために、必要な運動量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.119(2024年10月05日号) 運動前のカフェイン摂取は、何に効く? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.118(2024年9月28日号) 1日何杯のコーヒーが、心血管代謝性多疾患併存リスク低下に最適か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.117(2024年9月21日号) 老化を遅らせる薬、メトホルミン!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.116(2024年9月12日号) ご褒美デーが逆効果!?“交互高脂肪食”に潜む動脈硬化のリスク 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.115(2024年9月05日号) 三大栄養素のうち、最も”質”を重視すべきはどれか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.114(2024年8月29日号) カフェインレスのコーヒーでも利点を享受できるか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.113(2024年8月22日号) 急激な老化のタイミングは、〇歳と〇歳!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.112(2024年8月17日号) 1日1個のアボカドを半年食べ続けると…? 他4本
未治療で移植適応のあるMM患者の導入療法にBLD療法+ダラツムマブが有用
未治療で移植適応のあるMM患者の導入療法にBLD療法+ダラツムマブが有用
公開日:2024年11月7日 Voorhees PM, et al. Future Oncol. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print] Voorhees PM, et al. Lancet Haematol. 2023; 10: e825-e837.  未治療で自家造血幹細胞移植適応(HSCT)のある多発性骨髄腫(MM)患者に対するボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(BLD療法)にダラツムマブを追加したD-BLD導入療法およびその後のダラツムマブ+レナリドミドによるD-L維持療法の有効性および安全性を検討したGRIFFIN試験が行われた。米国・ウェイクフォレスト大学のPeter M. Voorhees氏らは、GRIFFIN試験の最終分析結果を報告した。Future Oncology誌オンライン版2024年10月25日号の報告。  GRIFFIN試験は、米国の研究センター35施設で実施された非盲検ランダム化実薬対照第II相試験である。対象は、未治療で自家造血幹細胞移植適応のある新規MM患者(年齢:18〜70歳、ECOG PS:0〜2)。対象患者は、D-BLD導入療法(4回)+自家HSCT+D-BLD強化療法(2回)+D-L維持療法(2年)を行ったD-BLD群104例またはBLD導入療法(4回)+自家HSCT+BLD強化療法(2回)+レナリドミド単剤維持療法(2年)を行ったBLD群103例にランダムに割り付けられた。主要エンドポイントは、評価可能集団における強化療法終了時までの厳格な完全奏効(sCR)。副次的エンドポイントには、完全奏効(CR)、最良部分奏効(VGPR)、微小残存病変(MRD)陰性化率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などを含めた。本報告では、アウトカム不良と関連する患者の特徴または人工統計学的要因、患者QOLに及ぼす影響についても報告した。 主な結果は以下のとおり。 【有効性】 ・フォローアップ期間中央値は49.6ヵ月(IQR:47.4〜52.1)。 ・D-BLD群は、BLD群と比較し、sCR、4年PFS、病勢進行または死亡リスクに対するハザード比(HR)の改善が認められた。 【sCR】D-BLD群:67%(100例中67例) vs. BLD群:48%(98例中47例)、オッズ比:2.18(95%CI:1.22〜3.89)、p=0.0079 【4年PFS】D-BLD群:87.2%(95%CI:77.9〜92.8) vs. BLD群:70.0%(95%CI:55.9〜80.3) 【病勢進行または死亡リスク】HR:0.45(95%CI:0.31〜2.56、p=0.84 ・OS中央値は、両群ともに未達であった(HR:0.90、95%CI:0.31〜2.56、p=0.84)。 ・D-BLD群は、MM細胞およびMMマーカー(生物学的指標)のレベルが非常に低く(未検出)、標準的なBLD療法群と比較し、病勢進行や再発リスクが低く、生存率の改善が認められた。 ・アウトカム不良リスクを有する患者においても、同様のメリットが達成可能な患者パターンも確認された。 ・D-BLD群は、疼痛や疲労(極度の疲労)の軽減が認められ、日常の身体活動能力に大幅な改善が認められた。 【安全性】 ・D-BLD群およびBLD群で治療中に発生したグレード3以上の有害事象は以下のとおり。 【好中球減少】D-BLD群:46%(99例中46例) vs. BLD群:23%(102例中23例) 【リンパ球減少】D-BLD群:23%(99例中23例) vs. BLD群:23%(102例中23例) 【白血球減少】D-BLD群:17%(99例中17例) vs. BLD群:8%(102例中8例) 【血小板減少】D-BLD群:16%(99例中16例) vs. BLD群:9%(102例中9例) 【肺炎】D-BLD群:12%(99例中12例) vs. BLD群:14%(102例中14例) 【低リン血症】D-BLD群:10%(99例中10例) vs. BLD群:11%(102例中11例) ・重篤な治療関連有害事象の発生率は、D-BLD群で46%(99例中46例)、BLD群で52%(102例中53例)であった。 ・維持療法における、新たな安全性の懸念は認められなかった。 ・D-BLD導入療法により、一部の副作用の増加が認められたが、両群の副作用は想定範囲内であり、ダラツムマブ追加による治療性能の低下は認められなかった。  著者らは「未治療で自家造血幹細胞移植適応のある新規MM患者に対するD-BLD導入療法後のD-L維持療法は、標準的な治療と比較し、有用であると考えられる」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Voorhees PM, et al. Future Oncol. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39452950 Voorhees PM, et al. Lancet Haematol. 2023; 10: e825-e837.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/37708911 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(後編)
子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(後編)
掲載日:2024年11月7日 前編に続き  2024年10月13日(日)~15日(火)に開催された、第52回日本救急医学会総会・学術集会(於:仙台国際センター)にて、実施されたお子さま参加型企画“WINK”の現地レポート後編です。  前編をまだお読みでない方は、ぜひ 前編から、お読みください。  後編は、WINKセッション(子ども聴講可の口演セッション)と参加者へのインタビューを中心に、大会長の久志本 先生、企画担当の谷河 先生から、企画開催後にいただいた感想などをお伝えいたします。    子どもたちへ -WINKセッション-  このWINK企画、なんといっても最大の魅力は、子どもも聴講可能な口演セッション“WINKセッション”が行われたことです。「演題発表の場に子どもを入れるなんて」と思った先生方にこそ、ぜひ触れていただきたい、大変すばらしい企画でした。  まず、驚いたのが会場前方に子ども用の椅子(乳児用含む)が用意されていたことです。これは、この企画が単に「子どもを連れて入れるセッションですよ」ということではなく、「子どもたちにも口演を聞いてほしい」「演題発表するお母さん、お父さんの姿を目に焼き付けて欲しい」という、大会校の先生方の強い想いが、この可愛らしい椅子に表れているのだと感じました。  WINKセッションの各テーマはセッション1から順番に「かがやき(輝き)」「がんばり(頑張り)」「やさしさ(優しさ)」「くつろぎ(寛ぎ)」「こころ(心)」「どりょく(努力)」「もえ(萌え)」「たのしみ(楽しみ)」「ちから(力)」となっており、各テーマの頭文字を並べると、WINKセッションのテーマ「か・が・や・く・こ・ど・も・た・ち」となります。 これは、学術集会のメインテーマ「君は輝く」にも通じるもので、「ひとりひとりの考え方、価値観、背景と現在、すべての多様性を尊重する大会にしたい」という大会長の想いが込められています。  お子さんと一緒に発表をする先生に、お子さんを抱っこしたまま質問をする先生の姿など、普通の学会発表では見られない、この企画ならではの光景が広がっていたことに加え、このWINKセッションでは各発表スライドの最後に「子どもたちへ(家族へ)」というメッセージスライドが添えられており、発表者の口から直接、会場内で聴講している家族の方々へ、休みの日に一緒に居られないことへの謝罪が伝えられたり、胸を張って「ママはこういう仕事をしているんだよ!」と伝えている姿を見ることが出来ました。最後のスライドでの子どもたちへのメッセージ、すべての発表には必ず大きな拍手をーこれらは大会長からお願いをして、みなさんに実践していただいたようで、すべての演題が温かい雰囲気の中、発表を終えられていました。 各家庭ご状況は様々とお見受けしましたが、“医師であり、親でもある”という点において、WINKセッション登壇者の誰しもが同じ課題を抱えて暮らしている、ということを強く感じ、筆者の胸にも、迫るものがありました。  また、このWINKセッションへの演題応募、発表演題数が60演題を超えたことも注目すべき点であると考えます。演題数や学会参加者が減少傾向にあると耳にする、昨今の学術集会運営の課題を鑑みると、そういった課題を打開するための手段としても、効果的な企画になり得るのではないか、と感じました。 全く新しい学会のカタチ -参加者の声-  ここで、いくつか、参加者の声をお伝えしたいと思います。 参加者の女の子 小学三年生(9歳) の声 「お父さんがお医者さんなので、来ました。聴診器の体験では、心臓の音がすごい聞こえました。VRの手術体験もできてよかったです。お父さんのお仕事はすごいんだなと思いました」 女の子(上記)のお母様の声「少しずつ職業体験をし始める学年ではあったので、こういった形で職業体験ができ、娘も、とても身近に感じている様子だったので、参加してよかったと感じています。学会参加となると、これまでは“家族が一緒に居られない時間”としか考えられませんでしたが、”WINK”は、発表にも立ち会うことが出来るなど、家族みんなで同じ時間を過ごすことが出来た、それが一番ありがたいと思える企画でした。この企画に感謝しています」 お孫さんとご一緒に参加された おじい様の声「今日は孫と一緒に来ました。息子が救急医なので参加したのですが、私は医者ではないので、学会というものがどういうものなのかすら、わかりませんでした。実際に参加してみると、先生方は大変ご苦労されているんだなと、いち“市民”として、非常に勉強になりました。また、たくさんの子どもたちが笑顔で体験参加している姿を見て、こちらも笑顔になりました。」 同上 おばあ様の声「息子が救急医であることは、夫からお伝えしましたが、実は、娘も医師で、内科医をしています。娘から、学会参加で子どもの面倒が見れないから手伝いに来てくれと言われ、一緒に学会会場に行ったこともありますが、あまり子どもの参加は歓迎されていないように感じました。そういった経験もあるので、この企画はとてもいい企画だと感じましたし、ぜひ、こういう企画が広まってほしいなと感じています。」 インタビューにお応えいただいたみなさま、誠にありがとうございました。 みなさま、笑顔でお応えいただき、インタビューしているこちらも楽しくなる、素敵な雰囲気でした。 インタビューを通して感じたことは、単に、子どもが楽しいと感じればいい、ということではなく、まさに「Together With Your Darling Kids!」、家族が一緒に参加して、みんなが楽しく過ごせるカタチこそが、この全く新しい、”WINK”という企画の神髄なのだろうと、感じました。 言葉では伝えきれない -取材写真ギャラリー-  このWINK企画では、キラキラ輝く子どもたちの姿が会場の随所で見ることができました。この“キラキラ感”は言葉では伝えきれないので、筆者が撮影した写真を何点か掲載します。 “WINK”という新しい風が吹いた  第52回日本救急医学会総会・学術集会の閉会式、大会長 久志本 先生からのご挨拶の中で「今大会の参加者は約4,500名、そのうちお子さんの参加が300名を超えています」と発表があり、会場がどよめきました。事前登録よりも、さらに多い、300名のお子さまたちが学術集会という場に参加した、という事実に学会参加者が感嘆の声を上げ、賛辞の拍手を送っていました。  その万雷の拍手こそ、前人未到の学会企画“WINK”が大成功したことを証明していたのだと感じます。    大会後、久志本 先生は「どこの学会もやったことのない規模で、お子さん参加型企画を実施できたこと、これは素晴らしい仲間がいなければ成し得なかったことです。すべての仲間に感謝し、誇りに思います。また、今回の企画が、これからの学会運営において一つのモデルとなることを期待しています。ぜひ、多くの人に知っていただきたいと思います。」と仰っていました。  また、企画担当の谷河 先生は「皆さんが楽しんでいる姿は一生忘れません。とても大変な企画でしたが、大会長をはじめ、いつも大変な症例に対して、力を合わせて診療にあたっている東北大学病院 救急科・高度救命救急センターの仲間だから実現できたんだと思います。とはいえ、この企画の成功はスタートラインに立ったというだけ。僕たち若い世代がリードして、医療界を変えていかないといけないんです。次世代を担う子どもたちが安心して暮らせる社会を医療から作るために、それが僕たちの世代の役割なんです。」と、熱く、お話いただく姿に、WINK企画の先にある、今よりもっと、キラキラ輝く、明るい未来の日本医療界を垣間見た気がしました。 会期中の久志本 先生(左)と谷河 先生(右)   筆者はこの企画を現地取材し、率直に「日本の医学会史に“事件”が起きた」と感じました。 医師の働き方改革、医師不足の問題、地域医療格差など、さまざまな問題のある、現代日本の医療界において、学術集会という貴重な機会に、この先進的な企画が実施されたことは、伝統を重んじる日本の医学会において、大きな風穴を開ける出来事であった、まさに、久志本 先生が大会前に示唆された“新しい風”が吹いた瞬間であったと感じています。  今後、この企画モデルがあらゆる学会で採用され、子どもたちも、先生たちも笑顔溢れる学術集会が、各地で開催されることを期待いたします。 最後に  本取材企画を快くご承諾いただきました、久志本 成樹 先生、谷河 篤 先生に厚く、御礼を申し上げますとともに、取材実施に際し、お力添えいただきました、東北大学病院 救急科・高度救命救急センターの先生方やスタッフの皆さま、WINK企画ご参加の先生方とご家族の皆さま、協賛企業の皆さま、学会運営の日本コンベンションサービスの皆さまにも改めて、御礼申し上げます。  誠にありがとうございました。 文責:ヒポクラ事務局 カワウソくん ※本レポート記事は前編・後編の二本立てです。ぜひ、前編と併せてお読みください。 子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(前編)はこちら 医師・医学生専用SNS ヒポクラ  無料会員登録はこちら▼     日本救急医学会HP▼ https://www.jaam.jp/ 第52回日本救急医学会総会・学術集会HP▼ https://site.convention.co.jp/jaam52/
子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(前編)
子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(前編)
掲載日:2024年11月7日 はじめに  2024年10月13日(日)~15日(火)に開催された、第52回日本救急医学会総会・学術集会(於:仙台国際センター)にて、注目の学会企画が実施されました。その名も「WINK」。一体、どんな企画になるのか、現地取材を敢行しました。  参加している子どもたちと熱い想いをカタチにした先生方の、燦然と輝く笑顔がたくさん目に飛び込んでくる、こんなに温かな空気に包まれた学会は前代未聞!  これから学会運営を控える先生方は必見のレポートです。    Together With Your Darling Kids!  現地取材に先立ち、大会長の久志本 成樹 先生(東北大学病院 救急科・高度救命救急センター)、企画担当の谷河 篤 先生(同所属)にお話をお伺いしました。  この企画を実施しようと考えたきっかけについて、久志本 先生は「ご両親の留学などで海外生活をしたことのある先生たちから、子どもの頃、親に連れられて学会に参加し、その思い出がきっかけで医師になったと聞くことがあります。多様性を尊重すべき時代においては、次世代、特に子育て世代の先生たちが気軽に学会に参加できるように、新しい風を吹かせたいんです」と力強く、お話をしてくださいました。  また、谷河 先生も「自分や妻(小児科医)も、専攻医時代から育児と医師業務の狭間で大変な思いをしてきました。今回、大会長から『学会に子どもたちを連れてこられるようにする』と言われたとき、自分が抱えていたジレンマを少しでも解消できる企画に挑戦できる機会をいただけたと、大変光栄に思いました。絶対に成功させます!」と笑顔でお話されていたのが、非常に印象的でした。 WINK企画スケジュール表(下記、大会ホームページより)https://site.convention.co.jp/jaam52/wink/ この「WINK」企画は“Together With Your Darling Kids!”という、本企画のスローガンをもじり、名づけられた企画で、その言葉の通り、「学術集会に、あなたの愛する子どもたちと一緒に参加してね!」、“親子でウィンク”という想いが込められています。 企画は、 ① Kids ERさまざまなER関連医療機器に触れることが出来る体験コーナー ② イベント親子一緒に体験参加できるイベント企画 ③ WINKセッション子どもも一緒に聴講できる口演セッション と、大きく3つのコーナーに分かれており、2日間(集会自体は3日間)に渡り、それぞれの企画が実施されました。 また、企画参加のお子さんには、子ども用医療スクラブのプレゼントも用意されるという力の入れ様で、後日談によると、谷河 先生が、キッザニア東京で施設見学をした際「スクラブを着ることで、子どもたちが真剣に医療を体験すると思います。Kids用のスクラブを作らせてください!」とすぐに久志本 先生に直談判をし、了承をいただいた、という想いの詰まったプレゼント企画だったようです。 このように、準備段階から先生方の熱い想いが非常に強く反映されたWINK企画、なんと開幕前には、すでに、お子さんの事前参加登録が250名を超えるという大注目の企画になっていました。 流石は救急医のお子さん -Kids ER-  企画への注目度が高まる中、第52回日本救急医学会総会・学術集会が開幕し、それと同時に、待望のWINK企画も幕を開けました。  初日の朝から、多くのお子さんが来場し、振り返れば、事前に用意された200枚のKids用スクラブが午前中で配り終わるほどの大盛況。「まさか、こんなに早くスクラブがなくなるとは・・・」と、谷河 先生の嬉しい悲鳴とともに、各コーナーがスタートしていきました。  “Kids ER”と銘打たれた体験コーナーには、VR機器を使ったハンズオン、聴診器体験、心電図の伝送体験、エコーで身体を見る体験、心肺蘇生(AEDを用いた)体験、救急車両体験、災害時のアウトドア実践などが用意され、年齢学年問わず多くお子さんが参加されていました。  各ブースにはスタンプラリーも併設しており、各所を回ると、救急車両のトミカや開催地(仙台)のご当地グッズ、絆創膏などがもらえるようになっていました。景品の一番人気はまさかの、“キャラクターの付いていない、機能性のある絆創膏”だったとのことで、「流石、救急医さんのお子さまです」と運営の方がつぶやいていました。  体験コーナーは、お子さまが実践するとあって、「お医者さんごっこ」の様になるのかな、と予想していましたが、その予想は良い方向に裏切られました。どのコーナーを見回しても、体験参加しているお子さんの表情は真剣そのもの。出展されている医療機器メーカーの方にお話をお伺いしても「普段、このような雰囲気の中で出展をすることがないので、楽しかったです。その反面、お子さんたちがとても真剣だったので、メーカーとして身が引き締まりました」と、直に接していた方々も同様に感じていらっしゃったようです。  日頃、親御さんが「お医者さん」として、患者さんに真摯に向き合っている、そんな姿をお子さんたちが、きっと理解をしているからこそ「これは遊びではない」という、空気が流れていたように感じました。  体験後に、子どもから色々と質問を受けている、救急医お父さんの真剣な表情も、非常に印象的なKids ERでした。 子どもも、大人も、同じ時を -イベント企画-  イベント企画は「ドクターヘリを知ろう!」「銀次さん(元プロ野球選手)と医療体験!」「RISAさん(仙台のヨガインストラクター)の『めぐるヨガ』!」の3企画が行われました。  「ドクターヘリを知ろう!」では、現役で活躍されているフライトドクターとフライトナースさんが登場し、トークショーを実施。スーツの試着体験なども用意され、普段は聞くことのできない、ドクターヘリのお仕事について、学びを深める企画でした。  「RISAさんの『めぐるヨガ』!」では、小さなお子さんを連れた救急医の方々をはじめ、未就学児から小学生くらいのお子さまが、一緒に出来るヨガ体験を実施。  「身も心もほっこり整いました。家でも実践します」と参加者の方から一言。また、出展企業の皆さんも、ニコニコ笑顔でヨガに参加されていたのも、非常に印象的な企画でした。  「銀次さんと医療体験!」では、元プロ野球選手の銀次さんが急に倒れてしまった!というシチュエーションの下、AEDを用いた心肺蘇生法の実践が行われました。  お子さんたちはどのように実践するのだろうかと、見ていましたが、流石はみなさん、救急医のご子息たち。司会者のお話を細かく聞かずとも、AEDを開き、指示に従って胸骨圧迫を開始していました。また、胸骨圧迫する姿勢も、しっかり膝立ち。機材をご提供されていたメーカー担当者さんも「これじゃ、大人が教えることは何もないですね。流石は救急医のお子さまたちです」と、ここでも、流石は救急医の子どもたち、と大人を唸らせていました。  イベント企画はどれを取っても、お子さんも親御さんも、さらにはメーカーさんも運営スタッフさんも、みんなが心の底から笑顔で参加されている様子が印象的でした。筆者の私も、学術集会の会場にいるということを忘れてしまうくらい、参加者の笑顔がキラキラ光る、そんな素敵な時を過ごすことができた、イベント企画でした。 配布されたスクラブを着て参加する子どもたち  さて、ここまでWINK企画の様子をレポートいたしましたが、これはまだまだ、ほんの一部。伝えきれていないことがたくさんございますので、本取材記事は前編・後編と分けてお伝えしたいと思います。 後編は、WINKセッション(子ども聴講可の口演セッション)と参加者へのインタビューを中心に、大会長の久志本 先生、企画担当の谷河 先生からの企画後の感想などをお伝えいたします。 ぜひ、後編もお読みください。 文責:ヒポクラ事務局 カワウソくん 子どもの笑顔がキラキラ輝く-第52回日本救急医学会総会・学術集会 WINK企画-取材レポート(後編)はこちら 医師・医学生専用SNS ヒポクラ  無料会員登録はこちら▼     日本救急医学会HP▼ https://www.jaam.jp/ 第52回日本救急医学会総会・学術集会HP▼ https://site.convention.co.jp/jaam52/
PCNSLの生存率改善に効果的な治療はどの組み合わせか?
PCNSLの生存率改善に効果的な治療はどの組み合わせか?
公開日:2024年11月6日 de Groot FA, et al. Eur J Cancer. 2024 Oct 13. [Epub ahead of print]  中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)は、稀であるため、大量メトトレキサート(MTX)ベースのさまざまな治療レジメンの評価が十分に行われているとはいえない。オランダ・ライデン大学メディカルセンターのFleur A. de Groot氏らは、PCNSLに対する5つの大量MTXベースの多剤化学療法レジメンと2つの地固め療法後の臨床的特徴およびアウトカム(無増悪生存期間[PFS]、全生存期間[OS]、疾患特異的生存率[DSS])を評価するため、レトロスペクティブ多施設共同研究を実施した。European Journal of Cancer誌オンライン版2024年10月13日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象は、組織学的にPCNSLと確認され、大量MTXベースの治療(3g/m2/サイクル以上)を1サイクル以上行った患者346例。 ・レジメンには、MATRix(大量MTX+大量シタラビン[AraC]+チオテパ+リツキシマブ)、MBVP±HD-AraC±R(大量MTX+teniposide /エトポシド+カルムスチン+プレドニゾロン±大量AraC±リツキシマブ)、MP±R(大量MTX+プロカルバジン±リツキシマブ)、大量MTX+大量AraCを含めた。 ・導入後の全奏効(OR)率は69%、完全奏効(CR)率は28%、病勢進行は29%(100例)で観察された。 ・地固め療法を行った患者は126例(36%)。内訳は、HD-BCNU-TT/ASCT(大量BCNU/チオテパ+自家幹細胞移植)59例(17%)、全脳放射線療法67例(19%)。 ・多変量予後予測による死亡リスク不良に関連する臨床的特徴は、次のとおりであった。 【60歳超】HR:1.61、p=0.011 【LDH上昇】HR:1.75、p=0.004 【WLOステータス2以上】HR:1.56、p=0.010 ・大量AraCを含む導入レジメンは、含まないレジメンと比較し、生存率に有意なベネフィットをもたらした(HR:0.59、p=0.002)。 ・HD-BCNU-TT/ASCT(HR:0.44)または全脳放射線療法(HR:0.42)のどちらを優先するかに関わらず、地固め療法のベネフィットが確認された(p<0.001)。地固め療法は時間依存変数であった。 ・競合リスク分析では、地固め療法を行った患者と行わなかった患者では、リンパ腫に関連しない死亡率はいずれも低かった。  著者らは「PCNSLの死亡リスクには、年齢、LDH上昇、WHOステータスが関連することが確認された。大量AraCを含むレジメンおよびHD-BCNU-TT/ASCTまたは全脳放射線療法による地固め療法は、良好な生存率との関連が認められた」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら de Groot FA, et al. Eur J Cancer. 2024 Oct 13. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39427440 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
TP53変異MCLの第一選択に期待されるザヌブルチニブ+オビヌツズマブ+ベネトクラクス併用療法/Blood
TP53変異MCLの第一選択に期待されるザヌブルチニブ+オビヌツズマブ+ベネトクラクス併用療法/Blood
公開日:2024年11月5日 Kumar A, et al. Blood. 2024 Oct 22. [Epub ahead of print]  TP53変異を有するマントル細胞リンパ腫(MCL)は、標準的な免疫化学療法では生存率が不良であることが知られている。抗CD20モノクローナル抗体の有無に関わらず、BTKとBCL-2を阻害することでTP53変異を有するMCLに対する有効性が示唆されている。 米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのAnita Kumar氏らは、未治療のTP53変異を有するMCL患者を対象に、BTK阻害薬ザヌブルチニブ+抗CD20モノクローナル抗体オビヌツズマブ+BCL-2阻害薬ベネトクラクス併用療法の多施設共同第II相試験を実施した。Blood誌オンライン版2024年10月22日号の報告。  未治療のTP53変異を有するMCL患者に対し、1日目にザヌブルチニブ160mgを1日2回およびオビヌツズマブの投与を行った。サイクル1の1、8、15日目およびサイクル2〜8の1日目にオビヌツズマブ1,000mgを投与した。2サイクル以降、ベネトクラクスを週1回漸増しながら400mg /日まで増量し、追加した。24サイクル後、免疫シークエンシングアッセイで微小残存病変(MRD)が検出されず、患者が完全寛解(CR)となった場合、治療を中止した。主要エンドポイントは、2年無増悪生存期間(PFS)とした。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者数は25例。 ・最良総合効果(best overall response)は96%(24例)、完全奏効(CR)率は88%(22例)であった。 ・13サイクルでのMRD陰性(uMRD)は、uMRD5で95%(19例中18例)、uMRD6で84%(19例中16例)。 ・フォローアップ期間中央値は28.2ヵ月、2年PFS達成率は72%、疾患特異的生存率(DSS)は91%、全生存率(OS)は76%であった。 ・副作用は、一般的に軽度であり、下痢(64%)、好中球減少(32%)、輸注反応(24%)などが認められた。  著者らは「ザヌブルチニブ+オビヌツズマブ+ベネトクラクス併用療法は忍容性が良好であり、TP53変異を有するMCLに対する有効性が示された。本結果は、高リスク集団に対するザヌブルチニブ+オビヌツズマブ+ベネトクラクス併用療法レジメン使用および評価を裏付けるものである」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kumar A, et al. Blood. 2024 Oct 22. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39437708 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
ステロイド抵抗性慢性GVHDに対するイブルチニブ〜多施設共同リアルワールド解析/Blood Adv
ステロイド抵抗性慢性GVHDに対するイブルチニブ〜多施設共同リアルワールド解析/Blood Adv
公開日:2024年11月1日 Pidala JA, et al. Blood Adv. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print]  米国・H. Lee Moffitt Cancer Center and Research InstituteのJoseph A. Pidala氏らは、ステロイド治療抵抗性の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対するイブルチニブ治療のリアルワールドでの有効性および安全性を評価するため、多施設共同レトロスペクティブ研究を実施した。Blood Advances誌オンライン版2024年10月25日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象データは、19施設より標準的に収集された270例。 ・慢性GVHDの臓器別内訳は、皮膚(75%)、眼球(61%)、口腔(54%)、筋/関節(47%)、消化管(26%)、肺(27%)、肝臓(19%)、生殖器(7%)、その他(4.4%)。 ・NIHの重症度は、軽症5.7%、中等症42%、重症53%。 ・重複型は39%にみられた。 ・KPSは80%以上が72%であった。 ・プレドニゾロンの用量中央値は0.21mg/kg(0〜2.27)。 ・イブルチニブは、慢性GVHD発症後、18.2ヵ月(中央値)で開始され、より早期の治療ラインで用いられていた(2次:26%、3次:30%、4次:21%、5次:9.6%、6次:10%、7次以降:1.2%)。 ・評価可能な対象患者のうち、6ヵ月のNIH全奏効率(CR/PR)は45%であった(PR:42%、CR:3%)。 ・奏効期間中央値は15ヵ月(1〜46)。 ・肝臓病変と6ヵ月全奏効率との関連が認められた(多変量OR:5.49、95%CI:2.3〜14.2、p<0.001)。 ・Best overall response(BOR)は56%であり、その多くは1〜3ヵ月で達成していた(86%)。 ・生存者のフォローアップ期間中央値は30.5ヵ月。 ・治療成功生存期間(FFS)は、6ヵ月で59%(53〜65)、12ヵ月で41%(36〜48)。 ・多変量解析では、高齢、ベースライン時のプレドニゾロン高用量、肺病変は、FFS不良と関連が認められた。 【高齢】HR:1.01、95%CI:1.00〜1.02、p=0.033 【ベースライン時のプレドニゾロン高用量】HR:1.92、95%CI:1.09〜3.38、p=0.032 【肺病変】HR:1.58、95%CI:1.10〜2.28、p=0.016 ・イブルチニブ中止の主な因子は、慢性GVHDの進行(44%)、毒性(42%)であった。  著者らは「リアルワールドにおけるイブルチニブのステロイド抵抗性慢性GVHDに対する有効性が確認された。本検討により、奏効率やFFSに関連する新たな洞察および治療中止と関連する毒性プロファイルが示された」としている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Pidala JA, et al. Blood Adv. 2024 Oct 25. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39454280 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
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