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オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本≫ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号)
オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? 他4本≫ Journal Check Vol.138(2025年03月01日号)
オリーブオイル摂取で、体重は減るのか?増えるのか? オリーブオイルの摂取は心血管代謝疾患のリスク低下と関連しているが、その高いエネルギー密度が体重増加を引き起こす懸念がある。著者らは、米国の3つの前向きコホート研究に参加した12万1,119人のデータを用いて、オリーブオイル摂取量の長期的な変化と体重変化との関連を調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2025年2月18日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 主食をパスタにしたら痩せるのか? 低GI食は、特にインスリン抵抗性のある人の心血管代謝リスク(CMR)を改善するが、低GI主食であるパスタ摂取とCMRの関連は明確ではない。著者らは、高CMRの高齢者を対象に、パスタ摂取量と体重、BMI、ウエスト周囲径、血圧、血糖値、脂質プロファイルなどのCMRとの縦断的な関連を評価した。Journal of the American Nutrition Association誌オンライン版2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む たった〇日の爆食でも、脳のインスリン応答に長期的な影響が出る!? 脳のインスリン応答は、体重増加や脂肪分布と関連しているが、短期間の食生活の変化がこの応答に与える影響は明確ではない。著者らは、健康な男性を対象に、高カロリーで甘く脂肪分の多い食品の短期間(5日間)摂取が肝臓の脂肪蓄積や脳のインスリン応答に与える影響と、その効果が摂取期間終了後も持続するかどうかを調査した。Nature Metabolism誌オンライン版2025年2月21日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 術前のSGLT2阻害薬の休薬は、本当に必要? SGLT2阻害薬(SGLT2i)使用患者における術後糖尿病性ケトアシドーシスの症例報告は、術前のSGLT2i投与は控えるというFDAガイダンスの根拠となっている。著者らは、さまざまな緊急手術を受けた2型糖尿病患者3万4,671人を対象に、術前のSGLT2i使用と術後の糖尿病性ケトアシドーシスとの関連を評価した。JAMA Surgery誌オンライン版2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 結局、マスクは有効だったのか? 著者らは、70の国や地域における、ウイルス性呼吸器感染症(VRID)パンデミック/流行期間のマスク着用の遵守(マスク着用の受容率、公共の場でのマスク着用率、正しいマスク着用率)と、それがVRIDの発生および死亡率に与える影響を体系的に分析した。BMJ Global Health誌2025年2月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号) コーヒーでコロナ予防!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本
2025年3月 ヒポクラ主催セミナーのご案内
2025年3月 ヒポクラ主催セミナーのご案内
  【日時】3月17日(月) 19時00分〜19時45分 【開催場所】ZOOMウェビナー(オンライン)※参加登録者には自動でURLが送付されます。 【概要】卒後10年以内の女性医師を対象としたマネーセミナーです。生活や仕事で役立つ「女性ならでは」のお金の知識を学び、より安心して日々を過ごせるような基礎知識を学びます。※卒後10年以内の方を対象としておりますが、卒後10年以上でも基礎知識を学びたい方であれば大歓迎です。  参加申込はこちら  ※参加無料です。 【日時】3月18日(火) 19時00分〜19時45分 【開催場所】ZOOMウェビナー(オンライン)※参加登録者には自動でURLが送付されます。 【概要】確定申告直後から、次の節税対策を学び、来る税負担を減らすための具体的な方法を”医師の方だったら”という視点でご紹介します。医師としての収入を最大限に活かし、効果的な節税を実現するためのヒントを学びましょう。  参加申込はこちら  ※参加無料です。 多くのご参加お待ちしております。
メトホルミン+L-アスパラギナーゼ併用はDLBCLの新たな治療法となりうるか
メトホルミン+L-アスパラギナーゼ併用はDLBCLの新たな治療法となりうるか
公開日:2025年2月25日 Lordello L, et al. Cancers (Basel). 2025; 17: 394.  びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、非ホジキンリンパ腫で最も一般的なタイプであり、B細胞から発生するアグレッシブかつ不均一な腫瘍を特徴とする。とくに、再発・難治性の場合では、依然として治療困難な悪性腫瘍の1つである。悪性腫瘍細胞の特徴として、代謝の再プログラミングが挙げられる。フランス・Universite Paris CiteのLeonardo Lordello氏らは、代謝の脆弱性をターゲットとし、再発・難治性DLBCL患者の臨床アウトカムを改善させるための戦略を検討した。Cancers誌2025年1月24日号の報告。  米FDAで承認されている2つの抗代謝薬であるメトホルミンおよびL-アスパラギナーゼの併用がDLBCL細胞の代謝および生存に及ぼす影響を調査した。薬剤併用により誘発される代謝阻害の評価には、NMR分光法を用いた。脂質代謝、糖代謝、グルタミン代謝、トリカルボン酸(TCA)サイクル、抗酸化作用への影響を調査した。アポトーシス誘導の評価には、FACG分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・メトホルミンとL-アスパラギナーゼの併用は、酸化的リン酸化またはBCR/解糖系の状態に関わらず、DLBCL細胞のアポトーシスに対し、強い感受性を示した。 ・NMR分光法では、メトホルミンとL-アスパラギナーゼの併用は、いずれかの単剤の場合よりも、広範な代謝阻害を示すことが明らかとなった。 ・リン脂質、コレステロール、脂肪酸のレベルを調整することで、脂質代謝を阻害すると考えられる。 ・さらに、メトホルミンの糖代謝促進作用を打ち消し、解糖およびグルタミン代謝を減少させた。 ・また、細胞のエネルギー生成と酸化還元バランスに重要なTCAサイクルと抗酸化作用にも影響を及ぼすことが示唆された。 ・メトホルミンとL-アスパラギナーゼの併用は、がん生存に対して重要な2つの経路であるmTORC1およびMAPKシグナル伝達を阻害した。 ・これらの有益な影響が、DLBCL患者において実証された。  著者らは「メトホルミンとL-アスパラギナーゼの併用は、複数の代謝経路をターゲットとしてDLBCL細胞の生存に影響を及ぼすことから、再発・難治性DLBCLに対する新たな治療法となる可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Lordello L, et al. Cancers (Basel). 2025; 17: 394.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39941763 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
MDSの予後予測、IPSS-RとIPSS-Mで評価結果は異なる〜東京医科大学
MDSの予後予測、IPSS-RとIPSS-Mで評価結果は異なる〜東京医科大学
公開日:2025年2月24日 Otsuki S, et al. Rinsho Ketsueki. 2025; 66: 7-11.  骨髄異形成症候群(MDS)は、多様な疾患単位の集合体であり、単なる病型分類では十分な予後予測はできないと考えられている。1997年に骨髄の芽球、染色体、血球減少の3項目による予後判定スコア(IPSS)が公開され、2012年に改訂版であるIPSS-Rが開発された。さらに、2022年6月にはIPSS-Rをベースに、遺伝子変異を組み込んでリスクスコアを算出するIPSS-Mが公表された。東京医科大学の大月 俊輔氏らは、MDSの予後予測に対するIPSS-RとIPSS-Mの評価アウトカムの比較を行った。臨床血液誌2025年号の報告。  対象は、2021年1月〜2023年2月、東京医科大学で新たにMDSと診断された30例。2つの予後予測スコアリングシステムIPSS-RとIPSS-Mの比較を行った。遺伝子解析は、骨髄パネルで実施した。 主な結果は以下のとおり。 ・年齢中央値は66歳(35~80)。 ・内訳は、MDS-LBが18例、MDS IB-1が1例、MDS IB-2が2例、MDS-SF3B1が2例、MDS-biTP53が1例、MN-pCTが6例であった。 ・1症例当たりの変異数は、0~8(中央値:1)。 ・最も多く検出した変異は、TET2変異であり、U2AF1、TP53、RUNX1の変異が5例以上で検出された。 ・IPSS-Rによる分類では、very lowが2例、lowが14例、intermediate(Int)が5例、highが3例、very highが6例。 ・IPSS-Mによる分類では、very lowが3例、lowが9例、moderate low(ML)が7例、moderate high(MH)が2例、highが4例、very highが5例。 ・IPSS-M MLおよびMHをIPSS-R Intと同等のリスクとした場合、13例(43%)がIPSS-Mでリスク修正されたとみなされた。 ・1例はIPSS-Rではlowであったが、IPSS-Mではhighと評価された。  著者らは「一部のMDS患者において、IPSS-RとIPSS-Mによる評価は大きく異なることが示唆された。このことからも、治療方針の決定には注意が必要である」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Otsuki S, et al. Rinsho Ketsueki. 2025; 66: 7-11.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39924210 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
「早漏治療に関する臨床実践ガイドライン」世界で実践されている治療は?
「早漏治療に関する臨床実践ガイドライン」世界で実践されている治療は?
公開日:2025年2月24日 Mostafa T, et al. World J Mens Health. 2025 Feb 5. [Epub ahead of print]  早漏は、一般的にみられる男性の性機能障害であるが、その定義、診断基準、治療オプションが多岐に渡り、早漏マネジメントには大きな異質性および議論が伴う。エジプト・カイロ大学のTaymour Mostafa氏らは、早漏の診断およびマネジメントの世界的な実践パターンを調査した。The World Journal of Men's Health誌オンライン版2025年2月5日号の報告。  国際的な専門家集団が作成した質問票を用いて、早漏に関する横断的かつ世界的なオンライン調査を実施した。R version 4.1.2を用いて分析し、修正デルファイ法も用いて専門家の推奨事項を策定した。 主な結果は以下のとおり。 ・41ヵ国、264人が本調査に回答した。 ・回答者の多くは45歳未満であり、男性科学と性的健康にフォーカスした泌尿器科医であった。 ・早漏の診断は、主に膣内射精潜時が1分未満に基づき行われていた(61.5%)。 ・カテゴリ別では、生涯にわたる早漏が47.7%と最も多く報告された。 ・25%未満の症例でante-portasの早漏が観察されたと回答した割合は84.2%。 ・早漏と勃起不全との鑑別が困難であると回答した割合は60.7%。 ・最も多い併存疾患は糖尿病であった(17.1%)。 ・薬物療法は、最も頻度の高い治療選択肢であり(34.3%)、dapoxetineが最も好まれていた(37.9%)。 ・外科的治療の選択は稀であった。 ・ヒアルロン酸ゲルによる亀頭増大術などの新たな治療法の支持は、わずか11.7%に留まった。 ・早漏治療の有効性に関する第1評価基準は患者満足度であり(55.9%)、コストは最大の懸念事項であった(35.5%)。 ・患者ニーズに合わせたマルチモーダル治療アプローチが好まれていた。  著者らは「世界的調査により、早漏の診断および治療戦略の多様性が明らかとなった。標準的な診断基準は、一般的に受け入れられていた。適応外の薬物療法の頻度が高く、手術に関しては依然として議論の余地が残る結果であった。早漏マネジメントを改善するためには、さらなる神経生物学的研究の促進、効果的かつ安全な治療選択肢の開発が必要であろう」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Mostafa T, et al. World J Mens Health. 2025 Feb 5. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39947652 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
コーヒーでコロナ予防!?
コーヒーでコロナ予防!?
公開日:2025年2月22日 Fan YZ, et al. Medicine (Baltimore). 2025; 104: e41550.  中国・The 991st Hospital of Joint Logistic Support Force of People's Liberation ArmyのYong-Zheng Fan氏らは、コーヒーの定期的な摂取がCOVID-19の予防または治療に有効であるかをシステマティックに評価し、メタ解析を行った。また、分子ドッキング法を用いて、そのメカニズムを調査した。Medicine誌2025年2月14日号の報告。  2024年8月1日までに公表されたCOVID-19の予防または治療におけるコーヒーの有効性に関する研究を、各種データベース(ClinicalTrials.gov、Cochrane Library、PubMed、Web of Science、Embase、China Biomedicine、Wanfang、CNKI、VIP)より検索した。2人の研究者により、Rev Man 5.4 softwareを用いて研究データをスクリーニングし、Schrodinger 2018-1 softwareを用いてメカニズムの可能性を調査した。 主な結果は以下のとおり。 ・5研究、3万9,290人をメタ解析に含めた。 ・1日1杯以上コーヒーを飲む場合、まったく飲まないまたは1杯未満の場合と比較し、ベネフィット率が有意に高かった(RD:0.17、95%CI:0.08〜0.27、p=0.0005)。 ・ベネフィット率向上には、COVID-19感染率の低下および回復率の向上(RD:0.24、95%CI:0.13〜0.35、p<0.0001)が含まれた。 ・分子ドッキング法では、コーヒーに含まれるクロロゲン酸およびカフェインが、ACE2のARG273/HIE345または3CLのCYS145などの主要なアミノ酸残基と結合して水素結合を形成することが示唆された。  著者らは「1日1杯以上のコーヒーの定期的な摂取により、COVID-19に対する予防または治療効果が期待できる可能性が示唆された。本検討では、研究の数および質が限られていたため、これらの結果を確認するためにも、ランダム化比較試験が必要である。また、コーヒーに含まれるクロロゲン酸およびカフェインがACE2や3CLなどの主要なアミノ酸残基による水素結合の形成と関連している可能性が確認されたが、正確な作用機序については、細胞内外の分子レベルでのさらなる検証が求められる」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fan YZ, et al. Medicine (Baltimore). 2025; 104: e41550.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39960901 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
Mel200移植前処置レジメンは、多発性骨髄腫の死亡リスクに影響しているのか
Mel200移植前処置レジメンは、多発性骨髄腫の死亡リスクに影響しているのか
公開日:2025年2月21日 Yilmaz U, et al. Ann Transplant. 2025: 30: e947186.  多発性骨髄腫(MM)における自家造血幹細胞移植(HSCT)の標準的な前処置レジメンは、メルファラン200mg/m2(Mel200)とされている。また、Frailの場合には、メルファランの投与量を30%減量(Mel140)して使用する。これらのレジメンの有用性を比較した研究では、主に非連続的な患者が含まれているケースやデータの欠落、異質性などにより、一貫性のない結果が報告されている。EBMT(European Society for Blood and Marrow Transplantation)が報告した最も大規模な研究において、自家HSCT前に最良部分奏効(VGPR)またはそれ以上の奏効を示した患者では、Mel200による死亡リスクの上昇が報告された。トルコ・イスタンブール大学のUmut Yilmaz氏らは、リアルワールドにおけるMel140またはMel200での前処置レジメンを行ったMM患者に対する初回自家HSCT後の臨床アウトカムを比較するため、単施設レトロスペクティブ研究を実施した。Annals of Transplantation誌2025年2月11日号の報告。  2012〜21年に初回自家HSCTを行った連続したMM患者159例のデータを分析した。主要アウトカムは全生存期間(OS)、副次的アウトカムは無増悪生存期間(PFS)とした。 主な結果は以下のとおり。 ・Mel200群は131例、Mel140群は28例。 ・フォローアップ期間中央値は5.8年。 ・90%以上はボルテゾミブベースの導入療法、76%以上は自家HSCT前にVGPR以上を達していた。 ・OSはMel200群の方が良好であった(HR:0.42、p=0.002)。 ・関連するすべてのサブグループにおいて、Mel200群のOSの優位性は維持された。 ・PFS推定値は両群間で同等であった(p=0.49)。  著者らは「我々の施設において、Mel200による前処置レジメンは、自家HSCT後のMM患者のOS延長と関連していた。これは、患者の生理学的状態やその後の治療に対する耐性を反映しているものと考えられる。EBMTから報告されたMel200に関連する死亡リスクの上昇は、本研究では裏付けられなかった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Yilmaz U, et al. Ann Transplant. 2025: 30: e947186.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39930693 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
超肥満患者にはDOACよりもワルファリンで治療すべきなのか
超肥満患者にはDOACよりもワルファリンで治療すべきなのか
公開日:2025年2月21日 Sagris M, et al. Curr Vasc Pharmacol. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]  現在のガイドラインやコンセンサスステートメントなどでは、超肥満患者に直接経口抗凝固薬(DOAC)を使用する際には、注意が必要であるとされており、このような患者に対する治療では、ワルファリンが最も研究されている。ギリシャ・アテネ国立カポディストリィアコ大学のMarios Sagris氏らは、BMIが40kg/m2超の心房細動または静脈血栓塞栓症患者を対象に、DOACとワルファリンの有効性および安全性を比較するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Current Vascular Pharmacology誌オンライン版2025年2月11日号の報告。  2024年1月4日までに公表された研究をデータベースよりシステマティックに検索した。BMIが40kg/m2超の心房細動または静脈血栓塞栓症患者におけるDOACとワルファリンの有効性および安全性を比較した研究を特定した。全死亡率、大出血・小出血、脳卒中/全身性塞栓、静脈血栓塞栓症およびこれらの複合エンドポイントのアウトカムは、ランダム効果モデルを用いて分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・24研究、11万9,960例の患者をメタ解析に含めた。 ・DOAC使用患者は5万1,363例(43%)、ワルファリン使用患者は6万8,597例(57%)。 ・DOAC使用は、ワルファリン使用と比較し、全死亡率および大出血リスクの低下と有意な関連が認められた。 ・複合エンドポイント、脳卒中/全身性塞栓、静脈血栓塞栓症のリスクは、DOAC使用患者の方が低かったが、統計学的に有意な差は認められなかった。また、DOAC使用と比較したワルファリンの優位性は示されなかった。 ・小出血イベント、出血性脳卒中、虚血性脳卒中のリスクは、ワルファリン使用と比較し、DOAC使用の方が低かった。 ・抗凝固薬の適応(心房細動または静脈血栓塞栓症)に基づくサブグループ解析でも、評価したすべてのエンドポイントにおいて、DOACはワルファリンよりも優れる傾向がみられた。  著者らは「心房細動、静脈血栓塞栓症のいずれにおいても、超肥満患者に対するDOAC使用は、ワルファリンよりも潜在的に有効であり、安全性プロファイルも良好であることが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sagris M, et al. Curr Vasc Pharmacol. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39950453 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
CAR-T細胞療法後の同種HSCT連続治療、メリットがある患者像は?
CAR-T細胞療法後の同種HSCT連続治療、メリットがある患者像は?
公開日:2025年2月20日 Yang T, et al. J Adv Res. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]  CAR-T細胞療法は、再発・難治性B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)の治療環境に革命的な変化をもたらした。同種造血幹細胞移植(HSCT)へのCAR-T細胞療法ブリッジングは、再発率低下に寄与する可能性がある。しかし、多くの研究は、短期的アウトカムのみに焦点を当てており、全体的な予後に対する長期的な持続可能性に関する包括的なデータは、不十分であった。中国・浙江大学のTingting Yang氏らは、CAR-T細胞療法後に同種HSCTによる連続治療を行った患者におけるリアルワールドの長期フォローアップデータを評価した。Journal of Advanced Research誌オンライン版2025年2月11日号の報告。  対象は、2016年1月〜2024年5月にCAR-T細胞療法後に微小残存病変(MRD)が完全奏効(CR)と判定され、その後、同種HSCTを行った再発・難治性B-ALL患者51例。主要アウトカムには、全生存期間(OS)、無白血病生存(LFS)、非再発死亡率(NRM)、累積再発割合(CIR)を含めた。急性・慢性の移植片対宿主病(GVHD)およびGVHD-free survival(GRFS)についても調査した。 主な結果は以下のとおり。 ・移植時の年齢中央値は32.1歳。 ・HLA半合致HSCTが88.2%、非血縁または血縁者HSCTが11.8%。 ・100日目の急性GVHDの累積発生率は、グレードI〜IVで31.4%、グレードII〜IVで15.7%。 ・4年後の慢性GVHDの累積発生率は、48.3%。 ・フォローアップ期間中央値は43.2ヵ月。 ・4年後のOSは68.9%、LFSは61.4%、GRFSは39.5%。 ・再発は15例(29.4%)でみられ、11例は抗原陽性再発であった。 ・4年後のNRMは10.6%、CIRは28.0%。 ・多変量解析では、45歳以上および高リスク群の患者において、OS(各々、p=0.018、p=0.038)およびLFS(各々、p=0.010、p=0.030)が有意に低かった。  著者らは「本リアルワールド研究においても、臨床試験で報告された結果と同様に、良好な長期的アウトカムが示され、4年間のフォローアップ調査で、持続的かつ永続的な奏効が認められた。しかし、45歳以上の患者や高リスク群の場合、これらのベネフィットは顕著ではなくなる可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Yang T, et al. J Adv Res. 2025 Feb 11. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39947324 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
花粉症予防に有用なお茶の種類とその摂取頻度は?
花粉症予防に有用なお茶の種類とその摂取頻度は?
公開日:2025年2月20日 Aoki N, et al. J Nutr Sci. 2025: 14: e2.  カテキンを含むお茶の摂取は、アレルギー症状に対して潜在的に有益な影響を及ぼすなど、健康関連ベネフィットとの関連が示唆されている。しかし、お茶の摂取量とアレルギー症状との関連についての大規模な疫学研究は、限られている。順天堂大学の青木 のぞみ氏らは、大規模な日本における疫学コホートにより、お茶の摂取頻度と季節性花粉症の主な原因であるスギ花粉アレルギーとの関連を調査した。Journal of Nutritional Science誌2025年1月10日号の報告。  対象は、東北在住の地域住民1万6,623人。血液検査で評価したスギ花粉抗体レベルおよび自己記入質問票によるお茶(緑茶、番茶、烏龍茶、紅茶)の摂取頻度に関するデータを収集した。お茶の摂取頻度により、3群(1回/週未満、1〜6/週、1日1回以上)に分類した。お茶の摂取頻度とスギ花粉特異的IgE血清レベル(lumicount陰性:0〜1.39、陽性:1.40以上)との関連を評価するため、ロジスティック回帰モデルを用いて分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・緑茶の摂取量とスギ花粉特異的IgEとの間に、逆相関が認められた。 ・1日1回以上の緑茶の摂取は、それ未満の場合と比較し、調整オッズ比が0.81(95%CI:0.70〜0.94)であった。 ・番茶、烏龍茶、紅茶については、スギ花粉特異的IgEとお茶の摂取頻度との間に、統計学的に有意な関連は認められなかった。  著者らは「カテキンを含むお茶のなかでも緑茶の摂取のみが、スギ花粉特異的IgE陽性率の低下と関連している可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Aoki N, et al. J Nutr Sci. 2025: 14: e2.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39943933 ヒポクラ(医師限定)へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら
コーヒーでコロナ予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号)
コーヒーでコロナ予防!? 他4本≫ Journal Check Vol.137(2025年02月22日号)
コーヒーでコロナ予防!? コーヒーの健康効果は広く研究されているが、新型コロナウイルス感染症の予防や治療に有益であるかどうかは十分に検証されていない。 著者らは、コーヒーの定期的な摂取が新型コロナウイルス感染症の予防や回復に及ぼす効果について系統的に評価し、分子ドッキング法を用いて考え得る作用機序を調査した。Medicine誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラPLUSで続きを読む 結局、60歳以上の厳格な血圧管理は有用か? 高齢者の最適な降圧目標値は、依然として議論の対象となっている。著者らは60歳以上の高血圧患者における厳格な血圧コントロールの有効性と安全性を評価するために、ランダム化比較試験のメタ解析を行った。Clinical and Experimental Hypertension誌オンライン版2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 片頭痛に効く呼吸法とは? 片頭痛はQOLに大きな影響を及ぼし、治療薬は存在するが副作用や効果不十分などの限界があるため、非薬物療法への関心が高まっている。著者らは、片頭痛発作の頻度と重症度、および関連障害を軽減するための非薬理学的介入として「交互片鼻呼吸」の有効性を評価するため、無作為化比較試験を実施した。Primary Health Care Research & Development誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 座りっぱなしでも、抗炎症食摂取で、死亡リスク相殺!? 座りっぱなしによる健康への悪影響には慢性炎症が関与しており、これは食事による炎症の影響を受ける可能性がある。著者らは、米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを分析し、食事性炎症指数、座りっぱなしの時間、死亡リスクとの関連を調査した。Nutrition & Metabolism誌2025年2月14日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 注意すべき超加工食品とは? 米国家庭で購入される食品の大部分(約65%)は、超加工食品(UPF)と考えられている。UPF摂取と認知に関する研究の多くは、UPFとみなされる食品の種類に大きなばらつきがあるにもかかわらず、UPFを単一のものとして測定している。著者らは、UPFの各カテゴリーの摂取量が認知障害発症リスクにどの程度関連しているかを調査した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2025年2月12日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む ヒポクラへ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.136(2025年02月15日号) 「ビーフ or チキン」アルツハイマー病に影響する食品は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.135(2025年02月08日号) コーヒー・紅茶の健康効果が高いのはどんな人? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.134(2025年02月01日号) 筋トレの「神話」と「真実」:ジム利用者は正解を知っている? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.133(2025年01月25日号) 結局、赤肉は健康に是か非か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.132(2025年01月18日号) コーヒーはいつ飲むのがベストか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.131(2025年01月11日号) 結局、アジア人にとって乳製品はCVDリスクを減らすのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.130(2024年12月21日号) 月1回未満の性行為は、うつ病リスクを高める!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.129(2024年12月14日号) 寒さによる"震え”は、1日〇時間でダイエット効果あり!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号) 筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号) カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本
TKI治療抵抗性CMLに対して新規TKIであるvodobatinibの有用性は示されるか
TKI治療抵抗性CMLに対して新規TKIであるvodobatinibの有用性は示されるか
公開日:2025年2月19日 Cortes JE, et al. Lancet Haematol. 2025 Feb 7. [Epub ahead of print]  慢性骨髄性白血病(CML)において、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に対する抵抗性または不耐性は、依然として治療上の大きな課題である。米国・オーガスタ大学のJorge E. Cortes氏らは、ポナチニブおよびアシミニブを含む3つ以上のTKIにより治療を行ったフィラデルフィア染色体(Ph)陽性CML患者に対する、新しい選択的BCR-ABL1 TKIであるvodobatinibの安全性、抗白血病作用、薬物動態を明らかにするため、非盲検多施設共同国際第I/II相試験を実施した。The Lancet. Haematology誌オンライン版2025年2月7日号の報告。  本非盲検多施設共同国際第I/II相試験は、10ヵ国(ベルギー、フランス、ハンガリー、インド、イタリア、ルーマニア、韓国、スペイン、英国、米国)、28施設で実施された。対象は、ECOG PSが2以下の18歳以上のPh陽性CMLおよびALL患者(ALLは第I相試験のみ)。第I相試験では、3つ以上のTKIによる治療歴があり、他に利用可能な治療オプションがなかった患者を含めた。第II相試験では、3つ以上のTKIで奏効が消失およびポナチニブ治療歴を有する治療抵抗性およびまたは不耐性の患者を対象とした。Thr315Ile変異を有する患者は、第Iおよび第II相試験より除外した。対象患者には、有害事象、病勢進行、フォローアップ調査の失敗、死亡により治療を中止しない限り、1コース28日間で1日1回経口vodobatinib(12〜240mg)の自己投与を最大60ヵ月(65コース)実施した。主要エンドポイントは、vodobatinibの第I相試験の用量制限毒性に基づく最大耐用量、抗白血病作用(第II相試験における慢性期の細胞遺伝学的大奏効[CCyR+PCyR]、移行期または急性転化期の血液学的大奏効)の評価とした。Vodobatinibの安全性、抗白血病作用、薬物動態の評価は、第Iおよび第II相試験のデータを統合分析することにより決定した。なお、データカットオフ時点(2023年7月15日)で、対象患者募集の課題により、第II相試験は早期終了した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者数は78例。すべての患者で1回以上vodobatinibが投与され、安全性および有効性の分析対象に含めた。 ・第I相試験登録患者数は58例(2017年4月6日〜2023年6月20日)、第II相試験登録患者数は20例(2023年3月3日〜2023年3月29日)。 ・病期分類では、慢性期66例(85%)、移行期8例(10%)、急性転化期4例(5%)。 ・男性が43例(55%)、女性が35例(45%)。 ・年齢中央値は、59.0歳(IQR:47.0〜66.0)。 ・フォローアップ期間中央値は、22.3ヵ月(IQR:11.1〜43.9)。 ・vodobatinibを240mg投与した患者2例で用量制限毒性が認められたため(グレードIIIの呼吸困難:1例、グレードIIの体液過剰)、最大耐用量は204mgとみなした。 ・治療関連有害事象が認められた患者は73例(94%)、多くはグレードII以下の血液学的または消化器系の有害事象であった。 ・グレードIII以上の治療関連有害事象は47例(60%)でみられ、主な有害事象は、血小板減少(14例、18%)、好中球減少(10例、13%)、貧血(9例、12%)、リパーゼ増加(8例、10%)などであった。 ・試験中に死亡した患者は7例(9%)、そのうち1例は、治験責任医師の判断により治療に関連する死亡とされた。 ・慢性期のCML患者におけるCCyR+PCyRは、データカットオフ時点で63例中44例(70%)、そのうち第II相試験で16例中12例(75%)に認められた。 ・移行期のCML患者における血液学的大奏効は、データカットオフ時点で7例中6例(86%、期間中央値:17.8ヵ月[IQR:10.2〜24.3])、そのうち第II相試験で評価可能であった3例(100%)すべてに認められた。 ・急性転化期のCML患者における血液学的大奏効は、データカットオフ時点で4例中2例(50%)、奏効期間中央値は6.2ヵ月(IQR:3.2〜9.3)であった。なお、第II相試験での患者登録はなかった。  著者らは「第I/II相試験の統合解析により、ポナチニブやアシミニブを含む複数のTKI治療歴を有する進行期CML患者に対し、vodobatinibは臨床的に意味のある抗白血病作用および許容可能な安全性プロファイルを有する薬剤であり、いまだ満たされていない臨床ニーズを改善する可能性が示唆された。第II相試験は、統計学的に検出力が不十分なため、第III相ランダム化試験およびより早期の治療ラインでのさらなる調査が必要とされる」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Cortes JE, et al. Lancet Haematol. 2025 Feb 7. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39929221 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ アンケート:ご意見箱 ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
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