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移植前MRD陽性のPh陽性ALL、HSCT後の予防的TKI投与が有望
移植前MRD陽性のPh陽性ALL、HSCT後の予防的TKI投与が有望
公開日:2024年12月10日 Liu H, et al. Am J Hematol. 2024 Nov 16. [Epub ahead of print]  同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)を行ったフィラデルフィア染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)における治療失敗の主な原因は、再発である。中国・南方医科大学のHui Liu氏らは、Ph陽性ALL患者におけるallo-HSCT後の予防的チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による再発予防効果を評価するため、プロスペクティブ研究を実施した。American Journal of Hematology誌オンライン版2024年11月16日号の報告。  対象は、allo-HSCTを行うPh陽性ALL患者110例。対象患者は、移植前の微小残存病変(MRD)に基づき予防群または対照群に割り付けられた。主要エンドポイントは、再発累積発生率とした。 主な結果は以下のとおり。 ・予防群には、移植前MRD陽性であった患者38例、対照群にはMRD陰性であった患者72例を含めた。 ・4年間の再発累積発生率は、予防群で25.3%(95%CI:12.1〜41.0)、対照群で20.3%(95%CI:11.6〜30.7)であった(HR:1.272、95%CI:0.551〜2.940、p=0.549)。 ・再発以外の死亡率は、予防群で10.5%(95%CI:3.3〜22.7)、対照群で9.7%(95%CI:4.2〜17.9)であった(HR:1.094、95%CI:0.320〜3.738、p=0.928)。 ・4年間の全生存率は、予防群で71.8%(95%CI:53.2〜84.1)、対照群で84.1%(95%CI:72.9〜90.9)であった(HR:1.746、95%CI:0.741〜4.112、p=0.196)。 ・白血病フリーの無病生存率は、予防群で64.1%(95%CI:45.8〜77.7)、対照群で70.0%(95%CI:57.6〜79.4)であった(HR:1.212、95%CI:0.607〜2.421、p=0.585)。  著者らは「移植前にMRD陽性であったPh陽性ALL患者に対するHSCT後の予防的TKI投与による治療アウトカムは、移植前にMRD陰性であった患者と同レベルまで引き上げられる可能性が示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Liu H, et al. Am J Hematol. 2024 Nov 16. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39548804 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
ダブルエクスプレッサーDLBCL、R-CHOP+BTK阻害薬はレナリドミド併用より有効
ダブルエクスプレッサーDLBCL、R-CHOP+BTK阻害薬はレナリドミド併用より有効
公開日:2024年12月9日 Feng D, et al. Leuk Res. 2024 Nov 9. [Epub ahead of print]  ダブルエクスプレッサーびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は予後不良であり、最適な治療戦略は依然として明らかになっていない。中国・中山大学がんセンターのDemei Feng氏らは、ダブルエクスプレッサーDLBCLに対するR-CHOP療法単独、レナリドミド併用、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬併用の有効性および安全性を評価するため、本研究を実施した。Leukemia Research誌オンライン版2024年11月9日号の報告。  対象は、2019〜24年に治療を行ったダブルエクスプレッサーDLBCL患者213例。治療の内訳は、R-CHOP療法112例、R-CHOP療法+レナリドミド65例、R-CHOP療法+BTK阻害薬36例。各治療群の臨床特性、全奏効率(ORR)、完全奏効率(CR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、有害事象を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・ベースライン特性は、すべての治療群間で同等であった。 ・ORRは、R-CHOP単独群95.5%、レナリドミド併用群96.9%、BTK阻害薬併用群97.2%。 ・CRは、R-CHOP単独群76.5%、レナリドミド併用群80.0%、BTK阻害薬併用群75.0%。 ・BTK阻害薬併用群では、PFSの有意な改善が認められたが(p=0.033)、OSでは認められなかった(p=0.165)。 ・レナリドミド併用群では、PFS(p=0.153)またはOS(p=0.351)の有意な改善が認められなかった。 ・フォローアップ期間中央値は、R-CHOP単独群20.6ヵ月、レナリドミド併用群23.5ヵ月、BTK阻害薬併用群17.6ヵ月。 ・1年PFSは、R-CHOP単独群73.6%、レナリドミド併用群82.2%、BTK阻害薬併用群93.3%。 ・1年OSは、R-CHOP単独群96.2%、レナリドミド併用群93.2%、BTK阻害薬併用群100.0%。 ・グレード3〜4の有害事象には、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少が認められ、治療群間に有意な差は認められなかった。  著者らは「とくに進行期のダブルエクスプレッサーDLBCL患者では、R-CHOP療法にBTK阻害薬を併用すると、新たに重篤な有害事象なしでPFSの向上が期待できることが示された。対照的に、レナリドミド併用では、有効性や生存率の向上に寄与しなかった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Feng D, et al. Leuk Res. 2024 Nov 9. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39549612 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
シクロホスファミド+JAK1阻害薬の予防投与でハプロ移植後のGVHD、CRSが改善/Blood
シクロホスファミド+JAK1阻害薬の予防投与でハプロ移植後のGVHD、CRSが改善/Blood
公開日:2024年12月6日 Abboud R, et al. Blood. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]  造血器悪性腫瘍に対するハプロ移植は、世界的に増加している。ハプロ移植における移植片対宿主病(GVHD)は、移植後のシクロホスファミド投与により改善したが、依然として生命を脅かす合併症の懸念は残っている。インターフェロンγ(IFNγ)やインターロイキン 6(IL-6)は、GVHDおよびサイトカイン放出症候群(CRS)の病態生理学の中心に位置付けられており、これらのサイトカインは、ヤヌスキナーゼ(JAK)1を介してシグナル伝達している。米国・ワシントン大学のRamzi Abboud氏らは、ハプロ移植による合併症を軽減し、全生存期間を向上させるため、移植後の標準的なGVHD予防であるシクロスポリンにJAK1選択的阻害薬itacitinibを併用した際の有効性および安全性を評価したオープンラベル単群試験を実施した。Blood誌オンライン版2024年11月22日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者は42例。移植3日前から移植後100日または180日までitacitinib 200mg/日投与を行い、その後漸減した。 ・itacitinib併用によりCRSのグレードは低下し、すべての患者はグレード0(22%)または1(78%)となり、グレード2以上のCRSは発生しなかった。 ・一次性生着不全は認められなかった。 ・移植後180日目までにグレード3〜4の急性GVHDは発生しなかった。 ・移植後100日目におけるグレード2の急性GVHDの累積発生率は21.9%。 ・中等度または重度の慢性GVHDの1年累積発生率は5%。 ・再発の2年累積発生率は14%。 ・1年OSは80%。 ・移植後180の非再発死亡の累積発生率は8%。  著者らは「ハプロ移植における標準的なGVHD予防にJAK1選択的阻害薬itacitinibを併用することは、忍容性が良好で、CRS、急性GVHD、慢性GVHD、非再発死亡の発生率が低く、移植後のGVHDフリーの無再発生存期間(RFS)およびOSに寄与することが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Abboud R, et al. Blood. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39576962 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
寛解導入療法後のMRD陽性高齢者AML、DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法が有用〜NCRI AML18試験
寛解導入療法後のMRD陽性高齢者AML、DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法が有用〜NCRI AML18試験
公開日:2024年12月5日 Russell NH, et al. J Clin Oncol. 2024 Nov 18. [Epub ahead of print]  英国・Guy's and St Thomas' NHS Foundation TrustのNigel H. Russell氏らは、微小残存病変(MRD)陰性を伴う寛解を達成していない高齢急性骨髄性白血病(AML)患者における強力化学療法による生存率向上への影響を評価するため、NCRI AML18試験を実施し、その結果を報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年11月18日号の報告。  対象は、ダウノルビシン+シタラビン(DNR/AraC療法)の初回コース後にフローサイトメトリーによるMRD陰性を伴う寛解を達成しなかったAML患者523例(非寛解患者165例を含む)。最大2コースのDNR/AraC療法または強力化学療法を行う群にランダムに割り付けた。強力化学療法は、フルダラビン+AraC+G-CSF+イダルビシン(FLAG-IDA療法)またはDNR/AraC療法+クラドリビンとした。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者の年齢中央値は67歳(範囲:51〜79)。 ・強力化学療法群における全生存期間(OS)の改善は認められなかった。  【DNR/AraC療法+クラドリビン vs. DNR/AraC療法】ハザード比(HR):0.74、95%CI:0.55〜1.01、p=0.054  【FLAG-IDA療法 vs. DNR/AraC療法】HR:0.86、95%CI:0.66〜1.12、p=0.270 ・3年OSは、DNR/AraC療法で34%、DNR/AraC療法+クラドリビンで46%、FLAG-IDA療法で42%。 ・早期死亡およびその他の有害事象の発生率は、FLAG-IDA療法群で高かった(60日死亡率:FLAG-IDA療法[9%]、DNR/AraC療法またはDNR/AraC療法+クラドリビン[4%]、p=0.032)。 ・対象患者のうち、131例はMRD不明であった。 ・フローサイトメトリーによる残存白血病が認められない患者では、強力化学療法による生存率の優位性は検出されなかった。 ・これらの患者を除外した感度分析では、DNR/AraC療法+クラドリビンおよびFLAG-IDA療法のいずれにおいても、生存率の優位性が示された。  【DNR/AraC療法+クラドリビン】HR:0.66、95%CI:0.46〜0.93、p=0.018  【FLAG-IDA療法】HR:0.72、95%CI:0.53〜0.98、p=0.035 ・3年OSは、DNR/AraC療法で30%、DNR/AraC療法+クラドリビンで46%、FLAG-IDA療法で46%。 ・再発の減少も同様に認められた。  【DNR/AraC療法+クラドリビン vs. DNR/AraC療法】HR:0.66、95%CI:0.45〜0.98、p=0.039  【FLAG-IDA療法 vs. DNR/AraC療法】HR:0.70、95%CI:0.49〜0.99、p=0.042 ・移植による打ち切りの場合でも、生存期間におけるDNR/AraC療法+クラドリビンのベネフィットは維持された(p=0.042)。  著者らは「初回導入療法後に残存病変が認められる高齢AML患者では、強力化学療法により生存率の改善が認められた。DNR/AraC療法+クラドリビンによる強力化学療法は、FLAG-IDA療法よりも忍容性が良好であった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Russell NH, et al. J Clin Oncol. 2024 Nov 18. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39556780 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本≫ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号)
筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 他4本≫ Journal Check Vol.128(2024年12月07日号)
筋トレに最適な時間帯は、午前?午後? 定期的な運動は健康増進に寄与し、慢性疾患予防に貢献すると考えられているが、運動を行う時間帯が健康に及ぼす潜在的な影響は十分に解明されていない。著者らは、健康な被験者を対象に、午前または午後に行う有酸素または無酸素運動が、血糖代謝に与える影響を評価した。Journal of the International Society of Sports Nutrition誌オンライン版2024年11月29日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む コーヒーは不整脈リスクにポジティブか?ネガティブか? コーヒー摂取やカフェイン代謝と、不整脈や心構造との関連は十分に解明されていない。著者らは、コーヒー摂取およびカフェイン代謝と特定の不整脈リスク、心血管画像表現型、さらに遺伝子とコーヒーの相互作用との関連を調べるため、観察、遺伝学的、メンデルランダム化研究を実施した。Heart Rhythm誌オンライン版2024年11月27日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 高血圧対策には有酸素運動?筋トレ? (包括的レビュー) 最近の研究では、有酸素運動に加え、動的および等尺性レジスタンス運動にも降圧効果があることが示唆されているが、レジスタンス運動の降圧効果の大きさはよくわかっていない。著者らは、これらの運動の種類による効果の違いを明らかにするため、RCTのメタ解析の包括的なレビューを実施した。Hypertension Research誌オンライン版2024年11月28日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 時間制限食で効果を出すには、絶食時間は何時間にすべき? 時間制限食は、毎日12時間以上食事摂取を制限する食事療法であり、肥満や代謝障害を有する人の体組成改善が証明されているが、健常人における体組成や心代謝系因子への影響は不明な点が多く、最適な絶食期間についても議論が続いている。著者らは、異なる絶食期間による効果を比較するために、8週間の並行ランダム化比較試験を行った。Journal of Translational Medicine誌2024年11月29日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 社交性は運動で向上する!?青少年ASDへの運動介入 自閉スペクトラム症(ASD)における社交性やコミュニケーション能力の向上には、運動介入が有効である可能性が示唆されている。著者らは、さまざまな種類の運動がASD患者の社交性とコミュニケーション能力に及ぼす影響を評価するため、系統的レビューとネットワークメタ解析を実施した。BMC Psychology誌2024年11月30日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号) コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号) カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.124(2024年11月09日号) 睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.123(2024年11月02日号) アルコール摂取で寿命は何年縮むのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.122(2024年10月26日号) 運動するベストな時間帯は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.121(2024年10月19日号) 長寿も結局は遺伝なのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.120(2024年10月12日号) 老化を遅らせるために、必要な運動量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.119(2024年10月05日号) 運動前のカフェイン摂取は、何に効く? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.118(2024年9月28日号) 1日何杯のコーヒーが、心血管代謝性多疾患併存リスク低下に最適か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.117(2024年9月21日号) 老化を遅らせる薬、メトホルミン!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.116(2024年9月12日号) ご褒美デーが逆効果!?“交互高脂肪食”に潜む動脈硬化のリスク 他4本
新規多発性骨髄腫に対するDara-KLd療法、MRD陰性やsCRを改善/Blood Adv
新規多発性骨髄腫に対するDara-KLd療法、MRD陰性やsCRを改善/Blood Adv
公開日:2024年12月4日 Bhutani M, et al. Blood Adv. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]  新たに診断された多発性骨髄腫(MM)では、微小残存病変(MRD)が予後予測にとって重要であるが、治療決定におけるMRDの役割は、明らかになっていない。米国・Atrium Health Levine Cancer InstituteのManisha Bhutani氏らは、ダラツムマブ+カルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(Dara-KLd療法)による寛解導入療法とその後の次世代シーケンシング(NGS)に基づくMRD陰性化戦略の評価を行うため、第II相試験を実施した。Blood Advances誌オンライン版2024年11月22日号の報告。  主要エンドポイントは、寛解導入療法後の完全奏効(CR)率および厳格な完全奏効(sCR)率とした。フローサイトメトリーを用いて、T細胞プロファイルを作成した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者39例中、21例(54%)が寛解導入療法後にsCRを達成(p=0.375)、MRD陰性化率は、閾値10-5で59%、10-6で41%であった。 ・MRD陰性患者24例(A群)には、レナリドミド維持療法を行い、18例中14例(77.8%)において12サイクル以上にわたるMRD陰性の継続が認められた。 ・MRD陽性の移植適応のある患者8例(B群)には、自家造血幹細胞移植(ASCT)を行い、5例がMRD陰性(10-5)、3例がMRD陰性(10-6)に移行した。 ・MRD陽性の移植適応のない患者4例(C群)には、Krd療法による地固め療法を行い、MRD陰性化率は、10-5で77%、10-6で72%まで改善が認められた。 ・Dara-KLd療法における、未知の安全性上の懸念は認められなかった。 ・フォローアップ期間中央値30.1ヵ月における病勢進行または死亡例は、A群3例、B群2例、C群1例。 ・2年PFSは82.5%であった。  著者らは「Dara-KLd療法は、メモリーT細胞を強力に活性化し、寛解導入後のMRD陰性化と関連していることが示唆された。新たに診断されたMM患者に対するDara-KLd療法は、主要エンドポイントは未達であったが、未知の安全性の懸念も認められず、高いsCR率およびMRD陰性化を達成した。寛解導入後のMRD陰性化戦略により、MRD陽性患者では奏効が向上し、継続的なMRDコントロールが可能であった」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Bhutani M, et al. Blood Adv. 2024 Nov 22. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39576965 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
造血器悪性腫瘍に対するβ-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質アビバクタム/セフタジジム投与、実臨床での有用性は
造血器悪性腫瘍に対するβ-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質アビバクタム/セフタジジム投与、実臨床での有用性は
公開日:2024年12月3日 Tumbarello M, et al. J Antimicrob Chemother. 2024 Nov 15. [Epub ahead of print]  多剤耐性グラム陰性菌感染症治療に対するβ-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質アビバクタム/セフタジジムの臨床的影響を評価するため、イタリア・シエナ大学のMario Tumbarello氏らは、造血器悪性腫瘍患者の大規模コホートにおける多施設共同観察リアルワールド研究を実施した。The Journal of Antimicrobial Chemotherapy誌オンライン版2024年11月15日号の報告。  対象は、イタリアの17施設の血液病棟で感染症が疑われるまたは確定し、アビバクタム/セフタジジムを投与した造血器悪性腫瘍患者。主要エンドポイントは、感染症発症後30日間における全死亡率とした。副次的エンドポイントには、in vitroでのアビバクタム/セフタジジム耐性の発現、副作用、感染症の再発を含めた。 主な結果は以下のとおり。 ・登録された198例のうち、原因不明の発熱が認められた患者は66例、微生物学的に証明された感染症(MPI:microbiologically proven infection)は132例。 ・MPIの原因としては、腸内細菌目細菌(enterobacterales)が98件、そのうち75%はKPC産生菌であり、MPI の25%はカルバペネム耐性緑膿菌であった。 ・30日以内の死亡率は、全体で17.7%。 ・MPI患者の4例で感染症の再発が認められた。 ・感染症発症から30日以内に死亡した患者には、感染症発症時に脳血管疾患の既往、チャールソン併存疾患指数(CCI)4超、敗血症性ショックを呈し、不適切な初期抗生物質治療の傾向が認められた。 ・30日以内の死亡率は、感染症発症時の敗血症性ショックおよび不適切な初期抗生物質治療との独立した関連が示唆された。  著者らは「造血器悪性腫瘍治療におけるアビバクタム/セフタジジムに関するリアルワールドの有用性が示された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tumbarello M, et al. J Antimicrob Chemother. 2024 Nov 15. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39545817 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
多発性骨髄腫の3rdライン以降でのCR率、CAR-T細胞療法 vs. 二重特異性抗体
多発性骨髄腫の3rdライン以降でのCR率、CAR-T細胞療法 vs. 二重特異性抗体
公開日:2024年12月2日 Liang X, et al. J Immunother Cancer. 2024; 12: e010064.  CAR-T細胞療法や二重特異性抗体の登場は、多発性骨髄腫(MM)の治療に大きな変革をもたらした。しかし、これら2つの治療アプローチの有効性および安全性を比較した研究は、不足している。中国・首都医科大学のXiaojie Liang氏らは、再発・難治性MMに対する3rdライン以降の介入におけるB細胞成熟抗原(BCMA)を標的とするCAR-T細胞療法とBCMAとCD3を標的とする二重特異性抗体の有効性および安全性を評価するため、メタ解析を実施した。Journal for Immunotherapy of Cancer誌2024年11月17日号の報告。  2024年5月31日までに公表された研究をPubMed、Embase、Web of Science、Cochrane データベースより検索した。主要アウトカムは完全奏効(CR)、副次的アウトカムは全奏効(OR)率とした。ランダム効果モデルを用いて評価し、関連する共変量で調整したのち、メタ回帰分析を行なった。 主な結果は以下のとおり。 ・適格基準を満たした研究11件、1,269例をメタ解析に含めた。 ・CAR-T細胞療法は、二重特異性抗体と比較し、CR率、OR率ともに有意に高かった。 【CR率】CAR-T細胞療法:0.54(95%CI:0.42〜0.69)vs. 二重特異性抗体:0.35(95%CI:0.30〜0.41)、p<0.01 【OR率】CAR-T細胞療法:0.83(95%CI:0.76〜0.90)vs. 二重特異性抗体:0.65(95%CI:0.59〜0.71)、p<0.01 ・CAR-T細胞療法は、二重特異性抗体と比較し、とくにサイトカイン放出症候群(CRS)などの有害事象の発生率が、より高率であった。 【CRS発生率】CAR-T細胞療法:0.83(95%CI:0.70〜0.97)vs. 二重特異性抗体:0.59(95%CI:0.43〜0.74)、p<0.05 ・グレード3以上の重度のCRSの発生率は、CAR-T細胞療法で0.07(95%CI:0.03〜0.14)であったが、二重特異性抗体(0.01、95%CI:0.00〜0.02)ではほとんど認められなかった(p<0.01)。 ・好中球減少、貧血などの血液学的有害事象の発生率も、CAR-T細胞療法の方が多かった。 【グレード3以上の好中球減少発生率】CAR-T細胞療法:0.88(95%CI:0.81〜0.95)vs. 二重特異性抗体:0.48(95%CI:0.30〜0.67)、p<0.01 【グレード3以上の貧血発生率】CAR-T細胞療法:0.55(95%CI:0.47〜0.62)vs. 二重特異性抗体:0.34(95%CI:0.28〜0.40)、p<0.01 ・CAR-T細胞療法では製品間の有効性にも違いが認められ、シルタカブタゲン オートルユーセル(cilta-cel)は、イデカブタゲン ビクルユーセル(ide-cel)よりもCR率およびOR率が高く、より有効であった。 【CR率】cilta-cel:0.77(95%CI:0.71〜0.84)vs. ide-cel:0.37(95%CI:0.32〜0.41)、p<0.01 【OR率】cilta-cel:0.91(95%CI:0.83〜0.99)vs. ide-cel:0.73(95%CI:0.68〜0.77)、p<0.01  著者らは「MMに対するCAR-T細胞療法は、二重特異性抗体と比較し、重篤な有害事象の増加が認められるものの、CR率が優れていることが確認された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Liang X, et al. J Immunother Cancer. 2024; 12: e010064.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39551604 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
血流感染症に対する適切な抗生物質投与期間はどのくらいか/NEJM
血流感染症に対する適切な抗生物質投与期間はどのくらいか/NEJM
公開日:2024年11月29日 Daneman N, et al. N Engl J Med. 2024 Nov 20. [Epub ahead of print]  血流感染症は、罹患率が非常に高く、死亡リスクに大きな影響を及ぼす。より早期に適切な抗生物質治療を行うことは重要であるが、治療期間についてはよくわかっていない。カナダ・トロント大学のNick Daneman氏らは、血流感染症に対する適切な抗生物質投与期間を明らかにするため、7日間または14日間の抗生物質治療における多施設共同非劣性試験を実施した。NEJM誌オンライン版2024年11月20日号の報告。  集中治療室(ICU)患者を含む血流感染症入院患者を対象に、7日間または14日間の抗生物質治療群にランダムに割り付けた。抗生物質の選択、投与量、投与経路は、治療チームにより決定した。除外対象は、重度の免疫抑制、長期治療が必要な病巣、コンタミの可能性のある単一培養、黄色ブドウ球菌が検出された患者。主要アウトカムは、血流感染症診断後90日以内における、すべての原因による死亡とし、非劣性マージンは4%ポイントに設定した。 主な結果は以下のとおり。 ・7ヵ国74施設により3,608例が登録され、ITT分析に含めた。 ・対象患者は、抗生物質7日間投与群1,814例、14日間投与群1,794例にランダムに割り付けられた。 ・登録時点で、患者の55.0%はICU、45.0%は病棟に入院していた。 ・感染の発生率は、市中で75.4%、病棟で13.4%、ICUで11.2%。 ・菌血症の発生部位は、尿路(42.2%)、腹部(18.8%)、肺(13.0%)、血管カテーテル(6.3%)、皮膚または軟部組織(5.2%)であった。 ・90日までの死亡率は、7日間投与群で14.5%(261例)、14日間投与群で16.1%(286例)であり(群間差:−1.6%ポイント、95.7%信頼区間[CI]:−4.0〜0.8)、短期治療期間の非劣性が示された。 ・割り当て期間よりも抗生物質の長期投与が行われた患者の割合は、7日間投与群で23.1%、14日間投与群で10.7%。 ・プロトコル毎の解析でも、非劣性が示された(群間差:−2.0%ポイント、95%CI:−4.5〜0.6)。 ・これらの結果は、副次的臨床アウトカムおよび患者、病原体、症候群の特性により事前に定義されたサブグループ解析においても、概ね一貫していた。  著者らは「血流感染症入院患者に対する抗生物質治療は、その期間が7日間であっても、14日間治療に劣っていないことが示唆された」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Daneman N, et al. N Engl J Med. 2024 Nov 20. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39565030 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
再発・難治性DLBCLに対するglofitamab+GemOx療法 vs. R-GemOx療法/Lancet
再発・難治性DLBCLに対するglofitamab+GemOx療法 vs. R-GemOx療法/Lancet
公開日:2024年11月28日 Abramson JS, et al. Lancet. 2024; 404: 1940-1954.  CD20およびCD3を標的とする二重特異性抗体glofitamabは、2回以上の前治療歴を有する再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対し、持続的な寛解をもたらすことが報告されている。しかし、第2選択治療として評価されたことは、これまでなかった。米国・マサチューセッツ総合病院がんセンターのJeremy S. Abramson氏らは、再発・難治性DLBCL患者を対象に、ゲムシタビン+オキサリプラチン(GemOx)療法にglofitamabを併用したglofitamab+GemOx療法群とリツキシマブを併用したR-GemOx療法群の有効性および安全性を評価した。Lancet誌2024年11月16日号の報告。  本第III相ランダム化非盲検試験であるSTARGLO試験は、アジア、オーストラリア、欧州、北米の13ヵ国62施設で実施された。1回以上の治療後、組織学的に再発または難治性のDLBCLと診断された移植不適格な18歳以上の患者を対象に、glofitamab+GemOx療法群またはR-GemOx療法群に2:1でランダムに割り付けた。治療ラインが1回または2回以上、再発例または難治例で層別化を行った。glofitamab+GemOx療法群は、ゲムシタビン1,000mg /m2+オキサリプラチン100mg/m2+glofitamab 30mg(段階的増量)を8サイクル行い、glofitamab単独療法を4サイクル追加した。R-GemOx療法群は、ゲムシタビン1,000mg /m2+オキサリプラチン100mg/m2+リツキシマブ375 mg/m2を8サイクル行った。治療反応ベースのすべてのエンドポイントを評価した独立審査委員会には、患者割り付けをマスクした。主要エンドポイントは、全生存期間(OS)。有効性解析は、ランダムに割り付けられたすべての患者を対象にITTに基づき実施した。主要解析(カットオフ:2023年3月29日)とすべての患者が治療を完了した後のアップデート解析(カットオフ:2024年2月16日)の結果を報告した。安全性解析には、治療を行なったすべての患者を含めた。 主な結果は以下のとおり。 ・2021年2月23日〜2023年3月14日に274例が登録され、glofitamab+GemOx療法群(183例)またはR-GemOx療法群(91例)にランダムに割り付けられた。 ・対象患者の内訳は、男性158例(58%)、女性116例(42%)、年齢中央値は68歳(IQR:58〜74)。 ・フォローアップ期間中央値11.3ヵ月(95%CI:9.6〜12.7)後の主要解析では、glofitamab+GemOx療法群は、R-GemOx療法群よりもOSの有意な改善が認められた(ハザード比[HR]:0.59、95%CI:0.40〜0.89、p=0.011)。 【glofitamab+GemOx療法群】中央値:推定不能(NE)、95%CI:13.8〜NE 【R-GemOx療法群】中央値:9.0ヵ月、95%CI:7.3〜14.4 ・フォローアップ期間中央値20.7ヵ月(95%CI:19.9〜23.3)後のアップデート解析では、glofitamab+GemOx療法群は、R-GemOx療法群よりも一貫してOSの有意な改善が認められた(HR:0.62、95%CI:0.43〜0.88)。 【glofitamab+GemOx療法群】中央値:25.5ヵ月、95%CI:18.3〜NE 【R-GemOx療法群】中央値:12.9ヵ月、95%CI:7.9〜18.5 ・安全性解析では、試験期間中に1つ以上の有害事象が認められた患者の割合は、glofitamab+GemOx療法群で100%(180例中180例)、R-GemOx療法群で96%(88例中84例)。 ・サイトカイン放出症候群(CRS)は、glofitamab+GemOx療法群の44%(172例中76例)で発生したが、多くは低グレードであった。 ・glofitamabまたはリツキシマブに関連する死亡例は、glofitamab+GemOx療法群で5例(3%)、R-GemOx療法群で1例(1%)にみられた。  著者らは「glofitamab+GemOx療法は、R-GemOx療法と比較し、OS改善に有意なベネフィットが認められた。本結果は、移植不適格な再発・難治性DLBCLの2ndライン以降でのglofitamab+GemOx療法の使用を裏付けるものである」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Abramson JS, et al. Lancet. 2024; 404: 1940-1954.▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39550172 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本≫ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号)
コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 他4本≫ Journal Check Vol.127(2024年11月30日号)
コーヒーと筋肉量の関係:性別・年代別の最適なコーヒー摂取量は? 最近の研究で、コーヒー消費は高齢者のサルコペニアとの逆相関が示されているが、若年成人におけるカフェイン摂取と筋肉量の関連については十分に解明されていない。著者らは、若年および中年層におけるカフェイン摂取量と筋肉量やサルコペニアとの関連を調査するため、横断研究を実施した。BMC Musculoskeletal Disorders誌2024年11月19日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 鶏胸肉×筋トレ 日本人高齢女性における動脈硬化リスクへの効果とは? 動脈硬化リスクに対して、筋トレ(RT)は悪影響を、高タンパク質摂取(HP)は好影響を及ぼす可能性がある。中〜高強度のRTとHPを組み合わせることで、筋肉量や筋力を向上させ、RTによる動脈硬化リスクを相殺できるかは不明である。著者らは、日本人高齢女性を、筋トレと鶏胸肉摂取の有無で4群に分け、並行群間無作為化比較試験を実施した。Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle誌オンライン版2024年11月21日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む GLP-1受容体作動薬の副作用を注視すべき時期は? GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)は、胃内容排出障害(IGE)に起因する誤嚥リスクを高める可能性がある。著者らは、FDA有害事象報告システムのデータを使用し、IGEイベントの累積発生率とGLP-1RA投与から発症までの時間について調査した。British Journal of Anaesthesia誌オンライン版2024年11月21日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 高齢者の筋トレは、加圧トレーニングで代用可能か? 加圧トレーニング(LRT-BFR)はさまざまな集団において筋力・筋肉量を改善する可能性を示すが、サルコペニア患者におけるエビデンスは限られている。著者らは、サルコペニアの高齢患者における、LRT-BFRと従来の高強度レジスタンストレーニングの有効性を比較するため、無作為化比較試験を行った。Scientific Reports誌2024年11月18日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 筋肉は、HIITを遺伝子レベルで覚えている? ヒトの骨格筋は、過去の筋トレによるエピジェネティックメモリーを保持するが、高強度インターバルトレーニング(HIIT)でも同様の仕組みが働くかは分かっていない。著者らは、中断期間を挟んだ反復トレーニング介入により、HIITのエピジェネティックメモリーを評価した。American Journal of Physiology-Cell Physiology誌オンライン版2024年11月21日号の報告。 ≫ヒポクラ論文検索で続きを読む 知見共有へ アンケート:ご意見箱 ※新規会員登録はこちら ヒポクラ Journal Check Vol.126(2024年11月23日号) この1時間の追加歩行で、寿命は何時間延長する? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.125(2024年11月16日号) カロリー制限で痩せるのは女性だけ!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.124(2024年11月09日号) 睡眠スコア改善で、生物学的年齢は何年若返る? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.123(2024年11月02日号) アルコール摂取で寿命は何年縮むのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.122(2024年10月26日号) 運動するベストな時間帯は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.121(2024年10月19日号) 長寿も結局は遺伝なのか? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.120(2024年10月12日号) 老化を遅らせるために、必要な運動量は? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.119(2024年10月05日号) 運動前のカフェイン摂取は、何に効く? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.118(2024年9月28日号) 1日何杯のコーヒーが、心血管代謝性多疾患併存リスク低下に最適か? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.117(2024年9月21日号) 老化を遅らせる薬、メトホルミン!? 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.116(2024年9月12日号) ご褒美デーが逆効果!?“交互高脂肪食”に潜む動脈硬化のリスク 他4本 ヒポクラ Journal Check Vol.115(2024年9月05日号) 三大栄養素のうち、最も”質”を重視すべきはどれか? 他4本
日本における早期抗CMV療法と慢性GVHDの発生率、ガンシクロビル vs. ホスカルネット
日本における早期抗CMV療法と慢性GVHDの発生率、ガンシクロビル vs. ホスカルネット
公開日:2024年11月27日 Miyao K, et al. Int J Hematol. 2024 Nov 14. [Epub ahead of print]  ガンシクロビルおよびホスカルネットは、代表的な抗サイトメガロウイルス(CMV)薬である。これまでの各地域の研究において、ホスカルネットの早期投与を行った患者では、慢性移植片対宿主病(GVHD)リスクが低いことが報告されている。愛知県・安城更生病院の宮尾 康太郎氏らは、この結果を確認するため、日本造血・免疫細胞療法学会GVHDワーキンググループ研究において、全国規模のレトロスペクティブ研究を実施し、その結果を報告した。International Journal of Hematology誌オンライン版2024年11月14日号の報告。  対象は、初回造血幹細胞移植(HSCT)時にホスカルネット(1,555例)またはガンシクロビル(7,335例)を投与した16歳以上の造血器悪性腫瘍患者8,890例。 主な結果は以下のとおり。 ・ガンシクロビル投与患者の方が、慢性GVHDおよび広範囲慢性GVHDのリスクが高かった。  【慢性GVHD】ハザード比(HR):1.26、95%信頼区間(CI):1.13〜1.40、p<0.001  【広範囲慢性GVHD】HR:1.16、95%CI:1.01〜1.33、p=0.033 ・女性ドナーからのHSCTを行った男性患者では、HSCTから3年後の広範囲慢性GVHDの発生率は、ホスカルネット投与患者(13%、95%CI:9〜16)の方がガンシクロビル投与患者(27%、95%CI:25〜29)よりも明らかに低かった(p<0.001)。 ・女性ドナーからのHSCTを行った男性患者では、ドナーソースの違いや急性GVHD歴の有無に関わらず、ホスカルネット投与患者は、ガンシクロビル投与患者よりも、広範囲慢性GVHDの発生率が有意に低かった。  著者らは「これらの結果は、ホスカルネットが同種免疫に影響を及ぼすことで、慢性GVHDの発生率を低下させている可能性を示唆している」と結論付けている。 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Miyao K, et al. Int J Hematol. 2024 Nov 14. [Epub ahead of print]▶https://hpcr.jp/app/article/abstract/pubmed/39543007 血液内科 Pro(血液内科医限定)へ ※「血液内科 Pro」は血液内科医専門のサービスとなっております。他診療科の先生は引き続き「知見共有」をご利用ください。新規会員登録はこちら
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